【本編完結】呪術高専伝タフ(続編投稿済み)   作:魚の肝

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この小説は百鬼夜行編が終わったら連載を終了する予定なのん
猿空間送りになる可能性があるからなっ ヌッ
まっ 時々おまけを書くつもりでもいるからバランスは取れてるんだけどねっ


BATTLE.35 しゃあっ み…みろ 宮沢天内医療チームが待機してる

 

 

 タフと天内の二人は灘神影流習得の際に磨きあげられた身体能力で高速移動し、短時間で与のいる場所にたどり着いた。

 

 「し…知らなかった……近くにこんな場所があったなんて…!タフ君、此処は一体なんですか…?」

 

「あぁ…ワシの戦友の与幸吉がおる場所…

 

 "与幸吉の棲家(ムター・ハウス)"だ」

 

 タフと天内は鉄の扉を開けて中に入ってゆく。

 

 

 

  ギィイイイイイィイ

 

 「来たかタフ…身体の方は大丈夫なのか?」

 

「おうっ! アソコの先までピンピンしとるわっ 毎日活法施す言うとったのに数日間ブランク空いてごめんなあっ そんな身体しときながらワシの心配するなんて随分と余裕やないケ」

 

  ()()()()()()、左頬に大きな数を持った丁髷のヘアー・スタイルの美青年がタフを心配そうな目をして見ている。二人が与の部屋にお邪魔した際に漏れ出た光を彼の右手のロボット義手が反射してキラリと光っていた。

 

 「あの〜〜…タフ君…?彼はどういった方なんですか?後その……彼の容態は…?」

 

天内は与の現状から、彼の天与呪縛による悲惨な人生をなんとなく察し、言葉を選びながらもタフに答えを求めた。

 

「あぁ…特級の任務の時のロボットの本体……それがこのムターです。 ムターはこの"与幸吉の棲家(ムター・ハウス)"でアホ程傀儡を製作しとったんや…その数………500億体」

 

「えっ なんですか!?」

 

「そんなわけないだろう 欺瞞だ、全てが欺瞞で満ちている

 

 ……あとタフ!彼女は誰なんだ?無闇に他の人間は連れてくるなと忠告したはずだが?」

 

「ムフフフ…彼女は天内理子さんなんだ 虎を継ぐ女なんだ ワシと同じ灘神影流が使えるんだ 活法の使い手なんだ ムターを治す事ができるんだっ」

 

「ちょっとやめて下さいよタフ君〜〜!私が使えるのは精々防御技と活法しか使えませんから…まだまだ半人前ですよ〜〜!!」

 

そう言いながらも天内は照れているのか、誇りに思っているのかは分からないが鼻を無意識の内に擦っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「………そうだったのか……すまない天内……!失礼な口を…!」

 

「あっ えっ!? その身体で無理して頭を下げなくていいんですよムター君!それに…私今でも活法使えるかどうか分かりませんし……!」

 

 ゆっくりと身体を曲げて謝罪を行うメカ丸に天内は慌てて謝罪をやめさせる。

 

 「まっ 御託はええねん 問題はやね 天内理子さん ワシ 二人がムターに活法を施す ある意味"最適"ってことやん! 

 

 

 …………よしっ 見たところ皮膚はある程度強くなっとるな。LEDの光に耐性がついてるし それに……おおっ 上半身もちゃんと動かせるようになっている ワシの活法とムターの治癒力が効いとるんやっ!

 

 さて……問題は下半身やな……ムター…ちょっとそこで横になってもらうで……!」

 

 「……頼む」

 

タフは与をお姫様抱っこの状態で持ち上げ近くのタフが用意したマットにゴロンッと寝かした。そして、与の背骨を指圧し始めた。

 

 

   ギュッ ギュッ ギュッ ギュッ

 

 

 「下半身に感覚がないのに背骨を指圧するのは各椎骨と下半身の神経が密接に繋がっているためや 患部のみを集中的に治療する西洋医学… 患部に影響を与える椎骨を矯正することで緩和させるのが東洋医学や 

 患部に触れず患部を治す……これが武術整体の真髄や……!」

 

 ギュッ ギュッ ギュッ ギュッ

 

 

  タフが与の背骨を指圧する鈍い音が先程まで異様に静寂に包まれた空間に鳴り響く。ある程度時間が経過すると、タフは与の足の裏のツボをつき始める。そして時間が経過すると背骨を再度つき始め、そして次は足の裏と、交互に与の身体のマッサージを行っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 (これは………………)

 

 

かれこれタフは与の上半身が治り、下半身の治療に移行してから十数日間経過しているのだが、与の下半身の神経が全く治らないのである。一度リハビリで与をタフの支え込みで立たせようとしたのだが、ぬいぐるみの様に足がグニャグニャと曲がり、一向に立てる気配がなかった。

 

 

 

 

 

 

 「…………………………」

 

 

タフは一旦マッサージを辞め、コメカミに指を当てて考え始める。

 

 

 

 

 

 「タフ……治してもらってる立場で悪いが…………もういいんだ……数十日治療してもらっても…俺の下半身に神経が通う感覚がない。そもそも皮膚が丈夫になり、右腕側の神経が通っただけでも十分奇跡なんだ……車椅子と日光を遮るものさえあれば…俺は皆に会うことができる……!

 

 だかr

 

   

  『クソボケが─────っ!!』

 

 

    バチィイイン

 

 

 ぐはあっ?!」

 

 「ええっ?!」

 

タフが懐からハリセンを取り出し与の頭を思いっきりひっぱたいた。

 

 「なっ 何してるんですかタフ君?! ムター君は足が動かないんですよ?!! そんな人をいきなりひっぱたくなんt

 

 『じゃかあしいっ!! これはワシとムターの二人の問題なんだっ 天内さんには悪いけど……少し二人ではなさせてくれやっ』

 

 

………………まぁ……確かに……分かりました…話してください」

 

天内は二人の邪魔にならないよう少し距離を置いてから二人の様子を見届ける。

 

 ※タフ語録激減注意

 

 

 

 

 

 「タフ……………………」

 

 

 

 

 

「ムター…ワレェホンマにその身体で皆と会いたいんか?

 

そんな日光に当たればボロボロなるヤワい肌で…

 

 そんな歩くどころか立つことすらままならん生まれたての子鹿以下の弱き足で……

 

 本当に戦友と過ごす日々を楽しめる思うとんのか……

 

………確かに楽しめるかもしれへん……しゃあけど…

 

皆と同じような肌と足で過ごす日々の方が何倍も楽しいに決まっとるやろうがっ!

 

 

 世の中には治したくても死んでもーて取り返しのつかん人間だっておんのや!! 」

 

 

 

 

刹那、タフの脳裏には愛しの亡き母親が写っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「断言するでムター!! 

 

 お前は治るんだ!お前のその肌と足は治るんだ!!

 

 お前は恵まれとるんや!! それを何が『もういいんだ』や!! 貴様───っ これまで必死にお前を完治させようとしたワシを愚弄する気かあっ  笑がすなあっ ババタレが────っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  与の頭に容赦なくハリセンを激昂しながら浴びせまくるタフ。そのハリセン攻撃の雨が終わる頃にはタフはゼェゼェと息を切らしていた。

 

 

 

 

 

 「………タフ…………お前そんなに俺の事を………?」

 

 

 

 

 

「あぁそうや! それに…お前が完治せぇへんとワシはお前と闘えへん!」

 

 「は? 闘い?」

 

タフの予想外の言葉に与は思わず聞き返してしまう

 

 「そうや!ムターはワシの戦友や!闘ってワシはムターと心を通わせたいんだ ボディー・コミュニケーションなんだっ!!」

 

 

 

 

 

 

 「そうか…………闘い……か…………フッwハハハッww」

 

 

 

タフの度を越した戦闘狂具合に与は思わず吹き出してしまう

 

 

 

「貴様───っ 何笑っとんのじゃあっ?!」

 

 

 

「すまんすまんw………フーッ………そうだな…そうだよな……タフの言う通りだ……普通の人間と同じ肉体で皆といた方が楽しいよな……ごめん…タフ……つい弱音を吐いちまって………頼む!お前がいる間…なんとしてでも俺を治してくれ!!」

 

 

 

 

「おうっ!! 任せとけやっ ムフフフフ………!

 

 

  しゃあけど……残念ながらこれから活法を施すのはワシやなくて………天内さんなんだ! 天内さん!与に活法を施せ! 多少のブランクがあるとはいえ、おとんから直接活法を教わった天内さんならワシの活法より精度がいいはずy……泣いてんのかよ」

 

 

 

 

 「うぅううう゛ぅ…二人の絆の深さに私…感動しています!!」

 

遠くから様子を見ていた天内はダムが決壊したかの様に目から涙が溢れ出てそれを必死にハンカチで拭いて抑えようとしていた。その姿はおとんの号泣姿と瓜二つだった。

 

 

 

  

 

 

 天内の号泣が収まり、タフの次に天内が与の治療に取り掛かる。

 

 「じゃあムター君行きますよ〜〜!」

 

 与は女性に自分の身体を触れられて顔を赤らめていた。

 

 

  ギュギュッ グリグリ トトトト ギュッ ムニッ 

 

 

 

 (せ…繊細すぎる……繊細さの次元が違う……まるでおとんだ)

 

 

漫画で活法を知り、活法に関する本を図書館で読み漁っていたタフとは違い、天内は宮沢静虎から直々に活法を教え込まれている。両者の活法の差が生じるのは必然なことであった。

 

 

 「………………なるほど……これは厄介ですね…………!」

 

天内は顎に手を当てて苦悶の表情を浮かべた。それ程までに与のかかっている呪いは強大なのである。

 

 「ワシら二人掛かりでも無理だなんて…ムターの天与呪縛ってのはクソみたいな呪いだn

 

『いえ……無理とは言ってません』

 

なにっ」

 

「えっ 治るのか!?」

 

 与は若干歓喜の含んだ声で天内に問いかける。

 

 天内は与の背中を指でツ─────ッとなぞり、与はそれがこそばやく感じてビクンッと少し痙攣した。

 

 「神経の伝達する椎間孔が狭くなっていて…更に運動系も歪んでいます

見たところムター君の身体は生まれつき脆弱です。この症状を治すには荒療治が必要なのですがムター君の身体が耐えられるかどうか……」

 

 

 「ムター……ど…どうするのん……ワシ…さっきあんなこと言ったけど……この治療で死んじまうことがあったら本末転倒や…嫌だったら嫌って言ってええんやで……?」

 

 

「いいや! ここまでタフに治療してもらったんだ!! もう逃げない!もう負けられない!!

 

 

 

呪術師として今此処で俺の呪いに決着をつけてやる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 「分かりました……ではこのタオルを口に挟んでいてください…痛みで舌を噛み切ってしまわないように」

 

 

 

 与は言われた通りにタオルを口に挟み、仰向けになる。

 

 

 天内は集中力を研ぎ澄ませ、一気に両手で与の身体に強烈な活法を喰らわせる。

 

 

   ドカァアアソ 

 

 

 「"雷武" !腰の上第十二肋骨の先端にある京門という経穴ですっ!!」

 

「はぐっ?!」

 

ドカッ

 

 

「"水滸"!第六と第七胸椎の間にある神道の経穴です!」

 

   バキッ

 

  「その上の"極凶"!!身柱ですっ!!!」

 

   「ぐふっ!!」

 

    パァソ

 

   「"星羅"!!これは左の脾腹第六肋間…電光です!そしてこれが………!!」

 

   

   ゴッ

 

  「耳孔に位置する"霞焱"ですっ!!」

 

   「ぎっ!!」

 

 

 

バキッ ドカッ

 

 

「まだまだぁ!!"鈷毒"!! "魂生"!!!」

 

   「あうっ??!」 「ぐっ!!!」

 

 

 

 

 時間にして数十分もの荒療治、天内の叫びと骨の軋む音、そして与の声にならない悲鳴が鳴り響く。与が咥えているタオルは吐血で真っ赤に染まっていた。そして………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

   ピク

 

 

 

 「ああっ?!! 今! 今ムター君の足が!足が動きました!!」  

 

 

「な なんだあっ!?」

 

 タフがすかさず目を与の方に向けると、与は白目を剥いて気絶していた。

 

「た…大変だあっ! ムターが気絶したあっ」

 

 「あぁ ホントだ よしっ じゃあ今日の治療は終わりですね すぐにタオル外して、ムター君が起きるまで待ちましょう!過度な治療は却ってムター君を痛めつけてしまいますから!!」

 

  ピクッ

 

「おおっ ムターの足が動いている! ワシも嬉しいで!おっしゃあっ!荒療治 御成功だッ!!!」

 

 

 




人を殴る時流石に瓶を使うのはヤバすぎっスね 忌憚の無い意見って奴っス ムフッ だからハリセンにナーフしようね

タフ坊のキャラクター・ボイスは誰がいいのか教えてくれよ

  • 岩田光央
  • 小野坂昌也
  • 福山潤
  • 岩崎諒太
  • サクーシャ
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