『異世界で第二の人生を謳歌してみませんか?』
そんな言葉で綴られたVRMMOがあった。
アディオス・オンライン。
私、二宮琴葉はその仮想現実世界に初めて降り立った。
そして始まりの町にある冒険者ギルドと呼ばれる場所で300シェル払って新規登録した。
私は晴れてF階級冒険者となった。
冒険者となった私は早速依頼を受けた。
それは半ば強制的な依頼で、こういうのを初心者研修…否、これはゲームなのでチュートリアルというのだろう。
ギルドを出て噴水広場へ向かうとプレイヤー達が沢山いた。
何やら看板を掲げている人達が特に多い。強そうな鎧や服を着ているのに何故か滑稽に見えて仕方ない。どうしよう、これは笑うべきなのか否か…
判断に迷った私は取り合えず待ち人を待った。
「せんぱーい!」
知ってる声が遠くの方から聞こえた。
近付いてくるのも分かった。
なので取り合えず手を振って自分を示した。
やって来た彼女は私の後輩。
ああ、学生とかじゃなくて会社の後輩だった人。
今はもう私達二人は会社員じゃないし。
その子は黒猫人だった。
身長178センチの人型で頭に猫耳、お尻に猫尻尾、両頬に三本の猫髭、手や足も目も猫みたな形で人よりは獣寄りの猫獣人みたいだ。
アバター作成の時に見た獣人の獣型の特徴をちゃんととらえているし。
ケットシーみたいな妖精感は皆無である。
黒髪ショートヘアに金のメッシュが少しづつ入っている何とも手の込んだ事を。
頭を見ると、、、
【ポテチ所属:ニャオ 聖双剣士】とあった。
ニャオが名前なのね。その横が職業?かな。
この所属と言うのはこういうゲーム特融のクランというやつかな?
私は苦手な部類だ。
「先輩!会いたかったにゃー!!」
語尾の「にゃー」は、ロールプレイかな。
しかしこの子、私より年上なのよね?え、本当に?ま、まあゲームの世界なのだし?第二の人生なのだし、好きにすればいいと思うけども。
「にゃーの名前はニャオっていうにゃ!先輩は?」
「え?あ、ああ、私はリンカ。宜しくね、ニャオちゃん」
「よろしくにゃー!リンカ先輩!」
「この世界では先輩呼びはしなくていいよ?そもそも貴方の方が年上だし、このゲーム歴も長いんだから」
「でもにゃーにとっては先輩は先輩なんで関係無いにゃん!」
「まあそれなら別にいいけど…」
そんな事をそんな笑顔で言われると照れるぞ、ニャオちゃん!
「早速だけど先輩の職業は何にゃん?」
「私は銃系から一千巨砲ってのを選んだよ」
「まさかのロケラン武器にゃん!超ゴミ職のロマン職にゃん!」
「何やらゴミやらロマンやら聞こえたんだけどどういう意味?」
「使えないって意味にゃん!」
「分かり易くて宜しい」
ほんとにね。清々しいわ、いっそ。
「でも先輩ならどうにかしちゃいそうにゃん!」
「そんな期待を向けないでくれる?これでもVRゲームって初めてなの私」
「でもちゃんと歩けてるにゃん!凄いにゃん!」
「そうなの?」
「にゃーは最初は歩けもしなかったにゃん!まともに歩くのに2週間掛かったにゃん!」
「早い方じゃない?」
「めちゃ遅いにゃん!出来る人には分からないにゃん!先輩、VR適性あるにゃん!」
「VR適正なんてあっても意味あるのかって思うけども…」
流行りの職業、配信者じゃあるまいし。
そんな事を思っていると、、、
(ピコン!)
プレイヤー ニャオ からフレンド申請が届きました。
⇒受諾・拒否
即受諾ボタンを押した。
続いて、、、
プレイヤー ニャオ からパーティ申請が届きました。
⇒受諾・拒否
これも即受諾。
やっぱりこの子、私を良く知ってるわ…
そう思わざる負えなかった、まる