夢見3兄妹のヒーローアカデミア   作:月神サチ

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荼毘ルート折れたっぽいので初投稿です。
なお「柱間ァ!」と叫びそうなヤツの異世界同位体とかが敵連合に入るフラグも立ちそうです。



第1話 本編開始前から地獄だった轟家 前編

――Side 夢見朧

 

あれから数ヶ月。

 

戸籍ないので養子になるついでに戸籍が作られ、晴れて夢見朧、夢見綾になったオレたち。

 

幼稚園は暇だったけど、想定外の出会いがあった。

 

「……」

 

轟家の末っ子、轟焦凍と同じ組だったことだ。

 

「……フーッ」

 

「……綾が威嚇してるってことは女の子……ショートヘアだからわからなかった」

 

性別判別に使われる綾と女の子に驚いてる奏。

 

いや、オレも驚いてるけど。

 

「……何?」

 

CV林原めぐみ(綾波レイ、灰原哀等)だった。

 

声が想定外でちょっとびっくりした。

 

「いや、1人でずっと絵本読んでるなって」

 

「そう……放っておいて」

 

「うーん、塩対応」

 

威嚇猫モードから戻った綾が困惑。

 

その日の会話はそれで終わった。

 

 

 

 

 

 

その日の夜、人があまり立ち寄らない山に綾が行きたがったので父の夢見直人*1にお願いしてオレ、綾、奏、父さんの4人で散歩することにしたのだが……。

 

 

 

「どうしてこうなった!」

 

頭を抱える父。

 

周囲は青い焔に包まれている。

 

……時系列が少し歪んでる気がするけど荼毘関連の例の事件では?

 

「……お兄ちゃん、こっち」

 

綾が焔の壁の向こうを指差す。

 

つまり道を切り拓けと。

 

オレは持っていたナイフで焔を切り開く。

 

「あ、おい!」

 

「待ってください二人共!」

 

父と奏もついてくる。

 

2重、3重の焔の壁を切り裂く。

 

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!! あ゙づい゙!あ゙づい゙よ」

 

そこには焔に包まれた少年がいた。

 

「お兄ちゃん」

 

「オレをなんだと……まあいいけと」

 

目を発動。

 

世界が黒い線と黒い点だらけになる。

 

焔をナイフで刈り取り、人には過ぎた熱と活性化してる個性因子の活性状態を剥ぎ取る。

 

「ひどい火傷だ」

 

「……山火事を抜けたあと、3人出して回復しましょう」

 

奏の言葉で父が少年を抱える。

 

オレは最短距離で山を下りる方向に切り開いて進む。

 

そして山を出てある程度した公園にたどり着く。

 

「――イオン、カノン、ネイ。この子の傷を癒やして」

 

奏の影から3人の女性が姿を見せる。

 

7次元先の宇宙で星を生み出した歌姫たちの3人が姿を現した。

 

「わかったよ」

 

「コレは急ぎですね」

 

「任せなさい」

 

3人は1つの詩魔法を謳い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

――Side エンデヴァー

 

「燈矢ぁぁぁぁ! 何処だぁ!!!!」

 

青く燃え盛る炎が山を包む中、俺は息子の姿を探していた。

 

30分前、家の近くの山で火事が起きてるという妻の連絡と「燈矢がいない」という2つの情報から、「燈矢が起こした火事」と頭の中で結びつき、仕事をサイドキックたちに丸投げして現場に駈けてきた。

 

「燈矢君って白い髪の青い炎使える中学生?」

 

ふと聞こえてきた声の方を向くと、桃色のツインテールと猫耳、2本の猫の尻尾の娘と黒髪の小僧が立っていた。

 

「……お前たちは」

 

「早く答えてよ、熱いんだから。違うなら用事はおしまいでサヨナラするんだし」

 

小娘の言葉に腹が立つが燈矢を知ってるなら情報が欲しかったので素直に答えた。

 

「そうだ」

 

「なら火事の直後に火達磨になってたの見つけて助けたからついてきて」

 

小娘がそう言うと、小僧がナイフで青い炎を切り裂いて何処かに駆け出す。

 

そして小娘もソレに続くから、俺もソレに続いた。

 

 

 

 

 

「燈矢!」

 

山を降り、ある程度離れた公園まで先導されたと思うと、公園のベンチに燈矢が寝かされていた。

 

側には黒髪の小娘とその親?らしい男がいた。

 

「……父……さん……」

 

俺が駆け寄るとゆっくりと燈矢は目を開いて、言葉を紡いだ。

 

「燈矢! お前あれほど個性を使うなと言ったのに……!」

 

「……」

 

何かを言おうとしたようだが口を噤む燈矢。

 

「――寝てる間もずーっと寝言で『お父さん、お父さん』って呼んでたよ。噂には聞いたことあったけど、本当に家族とか見てないんだねぇ……」

 

小娘が呆れた顔でこちらを見る。

 

「……何が言いたい」

 

「べーつーにー? 親に自分を見てほしくて敵になるヒーロー2世3世――とかになんてならなくて一先ずはよかったね」

 

その言葉に俺は息が止まった。

 

 

燈矢にはヒーローになれないと告げて放っておいた。

 

理由も伝えた、本人もその時は頷いていた

 

もう中学生、言葉で理解できてるはず。

 

だから――ヒーローになるのは諦めたと思ってた。

 

なら――何故あんなところで個性を使った?

 

――まだ、ヒーローになることを、俺に認められることを、諦めてなかった……?

 

 

俺の中で出た結論に、汗が吹き出した気がした。

 

「自分を見て欲しかった」

 

ヒーローの2世3世が犯罪をし、取材した時にほとんどが口を揃えてそう言っていたという。

 

誰に?が世間のことも有ったが、自分の親に、憧れのヒーローに自分を見て欲しかったとほとんどがそう言っていた、ともあった。

 

「そんな、まさか」

 

「――そのまさかだろうな。……アンタに自分を、自分だけを見ててほしい、その強い想いがこの人を突き動かしていた」

 

小僧が口を開く。

 

「……あのままこの人が死んだり――その力に有用性を見出したフィクサー系の敵に連れて行かれていたら、後々に世間から一家丸ごと後ろ指刺され続けることになっていただろうな」

 

脳裏によぎる、醜聞で人気を失い、ヒーローを辞めたものや、やめざるを得なかった者たちの姿。

 

そして今でもゴシップのネタにされるそれらの失脚に纏わる話とその関係者の今。

 

それが自分や……家族が晒されたら……?

 

「あ……あ……」

 

「ここが最後の分水嶺。間違えれば取り返しのつかない地獄といずれ一家丸ごと後ろ指差される未来がまってる」

 

「正解を選ぼうと、蔑ろにされた家族や、重すぎる期待に潰されたり、潰れかけてる家族がなくなるわけじゃない。自分のやってきたことを清算しなければならないことに変わりはない」

 

燈矢を挟んだ向かい側に小娘と小僧が立っている。

 

「「家族と向き合うか否か。どちらを選ぶ? エンデヴァー……いや、轟炎司」」

 

小僧と小娘が、その瞬間形容しがたい化物に見えた。

 

 

 

 

 

翌日

 

「……」

 

幼稚園敷地にてオレと奏で綾の尻尾を手入れしてると、こちらを見る気配がした。

 

「何か用?」

 

そちらに向いて問いかけると焦凍ちゃんがこちらを思ったより近い距離でみていた。

 

「……燈矢兄、助けてくれたって聞いた。ありがと」

 

「……ほとんど綾のおかけだし、まだあの頑固親父がちゃんと家族と向き合うか見る必要あるし終わってない。暫くはお前の家に首突っ込むがいいな?」

 

「わかった」

 

「物わかりよすぎない???」

 

綾の言葉に頷くオレたち。

 

「……私たちだとどうにもできなかった。だから、なんとかしてくれた貴方たちにもう少し頼らせてもらう。お礼にできることなら何でもする」

 

「ん?今なんでもって」

 

奏が反応したのでハリセンを取り出して正気に戻す。

 

「『なんでも』とか容易く言わないように。……今の奏みたいに何を要求するか分からないからな」

 

「……気をつける」

 

眉尻を下げてしょんぼりする焦凍ちゃん。

 

「とりあえずそっちの帰りに合わせて一緒に轟家向かうから、おいてかないでね?」

 

「わかった。覚えとく」

 

そう言った焦凍ちゃんだったが――おいていかれて二度手間することになったのはココだけの話。

 

*1
夢見紡に婿入りした男で奏、世羅の実父。個性は高速演算




夢見コソコソ小話
性別センサーな綾
夢見綾は初対面の相手の性別を無意識に判別して表情に出したりする(癖らしい)。
綾が顔を顰めたり、威嚇をする相手は女、スンっとしてるなら男、宇宙猫顔してる時は男の娘らしい。

荼毘ルートフラグ折れる?
燈矢君荼毘ルートが折れたようです。
彼が本当にヒーローになる道が拓けるかは……次回以降をお楽しみに。

緑谷と麗日強化する代わりにティアキンガノンドロフが敵に参加するインフレは

  • かまわん、やれ
  • だめです
  • お茶子に英傑の加護渡すならあり
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