夢見3兄妹のヒーローアカデミア   作:月神サチ

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前の話をそこそこ改変したので初投稿です。


本編 シーズン2
第1話 5人不在の1年A組


――Side 雄英高校1年A組

 

「……予鈴がなったのに来ないなんて遅刻かな……」

 

芦戸の言葉にクラスメイトたちも怪訝そうな顔で各々の近くにある合計5つの空席に目線を向けた。

 

来ていないのは緑谷、麗日、夢見三兄妹の5人。

 

「今朝の夢幻回廊で三兄妹がなんか慌ただしかったのは見かけたが……」

 

「今から寝て確認してみる?」

 

「相澤先生に叩かれて怒られるのがオチじゃない?」

 

等の会話が飛び交っていたが、相澤先生がドアを開けるとすぐさま全員席につき、クラスは沈黙に支配される。

 

「……夢見朧は赤い月事件に関連した調査のため、ドイツに行ってて公欠。夢見奏は夢見プロダクションの収録関係と公安による国際治安維持組織の緊急会議での通訳を梯子するから公欠。夢見綾は登校しているが、諸事情により緑谷、麗日と共に保健室登校。もっとも現状は面談謝絶だから会おうと思っても会えないと思っておけ」

 

相澤先生の言葉にざわめく面々。

 

「あと委員長と副委員長は保健室登校の緑谷と麗日が復帰した時にすぐ追いつけるよう、対応するように。……っと、忘れてた」

 

素で思い出したような声に生徒たちは首を傾げた。

 

「2つ知らせがある。1つ目は校内に機械仕掛けのウサ耳つけた不審者みたいな女を見かけるかもしれないが、向こうから話しかけないかぎり、接触しないように」

 

「「……(察して顔を覆う)」」

 

首傾げるほとんどの生徒に対して轟と八百万が顔を覆っている。

 

身内の恥に近いモノなのだろう。

 

「2つ目は雄英高校体育祭が2週間後に控えてる」

 

「「「「(学校らしいイベント来たぁ!!!)」」」」

 

静かにしながらガッツポーズする生徒たち。

 

「ソレに伴い、今日から体育祭前日までの放課後、1年生は訓練場βの使用について申請不要とするとのことだ。代わりに使用時は他生徒も居ることを念頭に置いておくように」

 

懐からメモを取り出して連絡事項ないことを確認したあと、相澤先生はホームルーム終了を宣言した。

 

 

 

 

 

 

 

「なんか嫌な予感がしますわね」

 

「奇遇ね、私もそうよ」

 

八百万と轟が顔色悪くしてそう零していると、教室のドアが開かれた。

 

「ヤオモモに焦凍こんなところにいた」

 

そこには機械仕掛けのウサ耳をつけ、エプロンドレスに身を包んだ美女がそこにいた。

 

反射的にそれぞれの席の下に潜り込む八百万と轟。

 

「なんで他人のふりするかな〜? 反応してくれないなら、2人が幼稚園の時おっくんに送ったラブレター音読を「「分かった(わかりました)からやめて」」」

 

エプロンドレスから見える谷間から少し色褪せた封筒を2つ目取り出しながら告げた言葉に八百万と轟は諦めて顔を出す。

 

「……誰?」

 

切島がそう疑問を口にする。

 

「おっと、紹介がまだだったね」

 

すると黒板に一瞬で文字を書いて振り返る。

 

「私は篠ノ之束。ヤオモモのコスチューム用意したり、夢見三兄妹のコスチューム開発したり、6年以上前から雄英高校入試で使ってるロボットの基本設計と開発した元レオニクス社の研究員だよ」

 

「そして今は朧のところに転がり込んで餌付けされてるアラサー女さんですわね」

 

「生活力燈矢兄さんよりないし、いい年してアリスイメージの服きてうわキツなのが残念な人」

 

八百万と轟の言葉に笑顔のまま青筋を浮かべる束。

 

しかしオトナだけあるのか、キレることなく紹介を続ける。

 

「あと今日から雄英高校のサポート科の外部講師兼開発工房のアドバイザー兼コスチューム関連窓口になったからよろしくね」

 

その言葉になんとも言えない反応を返す面々。

 

「……峰田さん、死にたくなければその人にセクハラはやめておいたほうが良いですわよ」

 

「ソイツ朧以外の男にセクハラされたら相手が社会的に破滅するまで徹底的に報復を行うヤバイ女だし、触らないほうがいい。少なくとも去年破滅した大手芸能事務所の社長みたいになりたいなら止めないけど」

 

「「「ヒエッ」」」

 

「おっくんのクラスメイトだからそこまでしないよ? ――知らない間にオスとして永遠に不能になるとか、自覚症状のない奇行を繰り返して警察のお世話になるようになるとかは、あるかもしれないけどね?」

 

底冷えするような空気が教室を包む。

 

――が、チャイムがなった途端に雲散霧消する。

 

「っと、あのいけ好かないねこ娘のところ行って、少年少女の身体の調査しないと。じゃ、またね~」

 

そう言って去っていく篠ノ之束。

 

「嵐のような人だったね……」

 

「なんというかその……スルースキルの大切さがわかった気がする」

 

セメントス先生が来るまで、慰め?の言葉が2人に投げかけられたのだった……。

 

 

 

 

 

 

――Side 緑谷出久

 

気がついたら霧の深い森のようなところにいた。

 

少し離れたところに目の前に見たことない金髪碧眼で、耳がファンタジーに出てくるエルフ?のような尖った耳をした青年がいた。

 

「……貴方は……誰ですか……?」

 

僕の問いかけに彼は僕と自身を指さした。

 

……どういうことだ……?

 

彼が近づいてきて

 

――おもむろに頭突きされた。

 

その衝撃と共に流れ込んできた記憶。

 

それはとある世界で、2度の滅びを打ち払ったとある騎士の記憶だった。

 

「……貴方は、前世の……僕……?」

 

彼は静かに頷く。

 

目の前にいるのは、リンク。

 

時に英傑、時に勇者と呼ばれ、たまに発作的奇行蛮行に走りながらも、ハイラルという世界を救ったハイリアの民の一人だったようだ。

 

「……えっ、麗日さんが……ゼルダ姫……!?」

 

テレパシーのような力で伝えられた事実に驚いていると、彼の姿が光の粒子となって、僕の中にはいってきた。

 

それと共に身体の欠けていた何が満たされるような感覚に包まれる。

 

「……現世で起きた赤い月は、ガノンドロフの闇の力。……つまり僕のように、アイツもこの世界の誰かに生まれ変わって生きてる可能性が高い……。この世界を、ハイリアの二の舞いのようにするのなら……僕は……僕たちは、戦わないと……!」

 

決意が固まるにつれて霧の濃さは増していき、意識は暗闇へと飲み込まれていった……。

 

 

 

 

 

「っ!」

 

反射的に飛び起きる。

 

「その様子だと、何か思い出せたかな?」

 

コスチュームの上から白衣を着てる綾さんが問いかけてきた。

 

「……ええ。それと、赤い月とほぼ同時刻にこの腕になった理由も、なんとなくわかりました」

 

翠緑の右腕と右手の各指についた指輪をみながらそう告げた。

 

「見た目とか気になるなら、偽装できるけど……」

 

僕は首を横に振る。

 

「……あの人がまた託してくれた力で、僕の力じゃない。腕を見るたびそれを再確認するためにも、そのままが良いです」

 

「ならばヨシ! あと麗日ちゃん先に一度起きて夢幻回廊に行ったから緑谷君も向かうように! あと麗日ちゃんの左腕の蒼い紋様と手の甲に現れた蒼い石と部分、シーカーストーンがなんちゃら言ってたから、心当たりあるなら夢幻回廊で教えといて。あーちゃんは2人が夢幻回廊行ってる間に馬鹿呼んできて2人の腕について軽く科学的に調査して、厄ネタなら上手く誤魔化しとくから」

 

「! ありがとうございます!」

 

「それより夢幻回廊で前世補正云々で昂ぶるのは良いけど、プライベートルームじゃないと夢幻回廊のヌシに見られてるから気をつけてね」

 

「そんなこと僕は………………………しま……せん!」

 

「そんな間が空いてる回答を信じるのは馬鹿がお人好しと相場決まってるのから! そんなことしてるくらいなら、さっさと夢幻回廊に行って思い出した技能とか使えるようになった技能の確認して、どうぞ」

 

そう言い終わった瞬間、綾さんの右ストレートが僕の鳩尾に入って、意識が飛ぶのを感じた。

 

 




夢見?コソコソ小話
緑谷と麗日覚醒
魔王ガノンドロフ出現に連動して本来目覚めることのなかった勇者と女神が覚醒した。

緑谷はラウル王の右腕により「ウルトラハンド」、「スクラビルド(出番はほぼないと思われる)」、「モドレコ」、そして「5人の賢者の分霊」が使えるようになった。
そしてリンクとしての力で「ジャスト回避時、数秒間10倍速で動く」、「岩でも一応食べられる歯と消化器官」を手に入れた。

麗日はシーカーストーンが左手の甲に埋まり、肘から下に蒼いツタのような痣が付いた。
シーカーストーンの「ビタロック」、「マグネキャッチ」、「リモコンバクダン」、「アイスメーカー」、「ウツシエ」、「零式バイク」を使えるようになる。
またゼルダの力として「モドレコ」に加え、四人の英傑の加護(リーバルの猛り、ミファーの祈り、ダルケルの護り、ウルボザの怒り)が使えるようになった。
使いこなせるかは……ノーコメント。
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