転生と狐と魔法少女   作:隣乃芝生

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最近は棚卸に人事異動とばたついとりまして投稿が遅くなっとります。申し訳ございません。


主と従者

――ご主人様の機嫌が悪いです。私何かしましたか?

 

 重苦しい空気を発するなのはを見てそんな事を考えながら、差し出されたご飯茶碗にご飯を盛り付けるのは高町家の家政婦こと、キャスター。そして、お茶碗を受け取るのは高町家の末娘ジルこと、アサシン。既に全員食事を終えているが、彼女だけが続けていた。

 

「アサシン・・・貴女なのは様に何かしましたか?この間のお泊まり会からあんな感じなんですが。」

「何もしてないよ?」

 

 いつも通りな態度で食事をするアサシンに首を捻るキャスターになのはが声をかけた。

 

「キャスターさん。」

「は、はい。何でしょうか?あ、もしかしてお味噌汁の味がお口に合いませんでしたか?実は最近出汁とお味噌を色々試してましてですね。やはり、飛魚出汁がベストかなとも思ってましたが、本枯れの鰹節の出汁と白味噌もまた個人的には・・・」

「違うの。」

 

 と、じと目のなのはから質問が飛ぶ。

 

「夜のうちの学校で何をしているのかな?」

「え?えーと。なのは様?そのお話はどこから・・・」

「学校で噂になってるの!!狐耳の青い着物着た女の人何てキャスターさんぐらいじゃない!私に内緒にするなんて!」

 

 拗ねた様子のなのはに驚きながらも、キャスターはなのはを宥める。

 

「実はですね。なのは様に快適な学園ライフを楽しんで頂く為に、定期的に除霊や仕掛けをば・・・」

「そうなんだ。でも、私にも声をかけたりしてくれても・・・」

「いえいえ、真夜中ですし夜更かしは美容の大敵ですから。それに結構危ないですし。士郎さんと恭也さん。時々アサシンも混じってましたから。」

「・・・ちょっと待って?何してるのお父さん達?」

 

 食卓に座る父と兄に視線を向ける。

 

「言ってなかったか・・・いや、修行の序でに見学をと思ってたんだが、実体のあるやつらもいてな。」

「ああ、つい手合わせをしてしまったんだ。」

「え?いくら学校のお化けでも、キャスターさんなら十分楽勝なんじゃないの?」

 

 唯一参加していない美由希がキャスターに尋ねる。

 

「いや、流石に有名な七人は手強かったですよ?トイレの人とか、二宮さんとか。特に人体模型に至っては八極拳使って来ましたし。下手なサーヴァント並でしたよ?」

「うん。骨格標本がつかう槍とのれんけーも出来てたし、人間に出来ないきどうからのこーげきは読みにくかったね。」

「そんなに強いの!?あの人体模型と骨格標本!!」

 

 キャスターとアサシンの感想に思わず美由希は突っ込みを入れてしまう。

 

「ああ、あの動きと強さは見事だった。」

「俺と父さんだけでは厳しかったかもしれん。」

「え、下手なサーヴァント並を厳しいで済むの?」

「流石に全身が石で出来た二宮さんは、お二人には無理でしたがね。」

「すごかったよね。なかまが日本中から減っていってることを嘆いて狂戦士化してたもの。」

「無くなっているのは残念よねぇ。でも成仏されたの?」

「ええ。負の怨念を取り払いましたので。しかし流石に、お二人が吹き飛ばされた時には目を疑いましたが。」

 

 そんな風に食卓で談笑するが、自分の知らない所で冒険じみたことをしていたことに不満ななのはは、さらに頬を膨らます。

 

「うう~…何かズルい!ズルいの!?」

「ズルいってなのは様・・・先程も申しました通り、とても危険ですのでしかたないのですよ。それになのは様、夜更かし出来ないじゃないですか。」

「頑張って夜更かしするもん。」

「しなくていいんです!危ないんですからなのは様は、どうぞ安全な場所で・・・」

「だって、私の為にしてくれてるんでしょ?だったら私も行きたい。それにキャスターさんがいるから大丈夫だもん!!」

 

 珍しく我が儘を言うなのはに困った様子でキャスターが宥める。

 

「お気持ちは大変ありがたいですし、本当ならなのは様の言うことを聞きたいのですが、お怪我されては危険です。」

「でも!」

「なのは様がもう少し大きくなったら・・・ね?」

「・・・わかった。」

 

 シュンとしながらもキャスターの言うことを聞き大人しくなる。それを見ながらふと、美由希が先程のキャスターの台詞から気になる事を尋ねた。

 

「ところで、除霊は分かったけどさっき言ってた仕掛けって?」

「例えばですね。なのは様の内申点アップの為になのは様が、授業中当てられやすくなったりとか、なのは様に近付こうとした不届き者を呪ったりとか、体育の授業で軽く身体強化したくらいですかね。」

 

 さらっと告げられた言葉になのはが反応したが、気付かずにキャスターは得意気に続ける。

 

「ふっふっふ。これぞ出来る良妻の内助の功!あとは今仕込んでるやつですが・・・えっと、なのは様?何故に根性棒を構えていらっしゃるのですか?」

 

 やたらと黒いオーラを放ちながら、ゆらりと立ち上がったなのはが、何処からともなくスラリと根性棒を抜き、構える。思わず顔をひきつらせて後退りを始めたキャスターに一歩、また一歩と近付いていく。

 

「キャスターさん・・・気持ちは有りがたいの。でもね?ありがた迷惑とか自重って言葉知ってる?」

〈準備完了しましたマスター。〉

「だから、何で喋るんですかその不思議棒!?それより落ち着きましょうなのは様!?息を吸って・・・」

「私も知らないの。購買部で色々改造されてるし。それはそうとキャスターさん?」

 

 しかし、キャスターの言葉を遮り、光が無い目と棒の先端をキャスターに向ける。

 

 

 

「・・・少し、頭冷やそうか?」

 

「いえいえ!十分に冷えてます!むしろなのは様が冷やして下さいまし!というかその台詞は早すぎます!」

 

 

 

 外へと逃げたキャスターを追い掛けてなのはも外へと向かった。直に捕まるであろう。

 

「うわ、本当に何なんだろうねあの棒。何か光ったよ?」

「なのは・・・よっぽどストレス貯まってたのか?」

「それを避けたキャスターさんも凄いが、なのはも随分身体を動かせるようになったな。朝のトレーニングが良く効いているようだね。」

 

 思い思いに鬼ごっこの感想を言い合う高町家の面々。

 

「もう、なのはもキャスターちゃんも落ち着きが無いわねぇ。」

「ん~。でも、おねえちゃんは何だかんだ言いながらキャスターが大好きだし。大丈夫だと思うよお母さん(マスター)。」

「そうね。ジルちゃんもよく見てるわね。」

「えへへ…ほめてほめて。」

 

 ソファーに座った桃子の膝の上で猫のように甘えるジルを優しく撫で付ける。

 

「おかーさんー。」

「あらあら。」

 

 目を閉じ気持ち良さそうにするアサシンを見ながら、桃子は考える。

 ただ偶然、アサシンに選ばれ契約した。その証足る令呪も左肩に刻まれている。

 

 アサシン――ホワイトチャペルという地獄と当時の社会と時代が産み出した最悪の悪霊。只々優しい母と救いを求める無垢な心と悪意に対しての残忍さを併せ持つ、幼き殺人鬼。

 膝の上で甘える彼女『達』の経緯や成り立ちを実は桃子は夢に見ていた。

 

 初めて視たときは吐き気を押さえられなかった。

 

 二度目に視たときは、加えて気が狂うかと思った。

 

 三度目からは、それらを必死で抑えながら彼女達の成り立ちを日々窶れながら一つ一つ見た。

 

 夜中に飛び起きる度にそれを察知したキャスターが、落ち着くまで側で宥めてくれた。

 

『サーヴァントと契約すると契約したサーヴァントの過去や生い立ちを見ることかあるんです。』

 

 よく眠れるという温かな薬湯を手渡しながらキャスターは続けた。

 

『英霊や冒険譚・・・何て言えば聞こえが良いですが、真っ当な人生と最期を迎えれた英雄なんて殆ど居ませんからね。悲劇・愛憎の果て・裏切り・敗北・没落・幽閉・毒殺・自決・処刑・・・私は討伐でしたが・・・ましてやアサシンの場合は、地獄と言い換えても良いでしょう。』

 

 不思議な甘さと苦味がある薬湯を飲みながら話を聞く。

 

『桃子さんはお優しいから救いたいと思われるかも知れませんが、決して深く情を掛けられませぬよう。彼女達を救おうとすれば、きっと彼女は桃子さんを台無しにしてしまうでしょうから。』

 

 キャスターは顔を曇らせて桃子にそう進言した。だけど、だけどだ。桃子が部屋に戻ると毛布にくるまったアサシンが、待っている。桃子の服にしがみつき、

 

『ごめんなさい。ごめんなさい。捨てないで。』

 

――そう、必死に泣き付いてくる彼女達をどうして放っておけようか。一度、愛娘を失うかもしれないことをあれほど後悔した自分が。

 

 目を閉じて軽く眠ったアサシンの髪を撫で付けながら思う。やはり、彼女もまた自分の娘であり家族の一人だ。例え、キャスターの言った未来が待っているとしても。家族の、娘のためならば甘んじて受けよう。

 

“ちょっ!?なのは様ストップ!ストップです!”

“キャスターさん!覚悟!!”

“ああ、光が!ピンクの光が!本当に何なんですかその棒!?イヤアァァァァァ!!”

 

 遠くで爆音と悲鳴が聞こえてきた。・・・取り敢えず二人ともに夜中は外で騒いではいけないということをしっかりと伝えなければならないだろう。

 庭に居るであろう二人に向けて、目が覚めて不機嫌そうになったジルを腕に抱き抱えたまま桃子は歩き出した。

 

 

 

 

「で?いきなり飛び付いてきたかと思ったら何事だい?」

「何でマフィアやら秘密組織やらの事務所を襲ってるのライダー?」

 

 月村邸、ライダーの部屋でベッドに腰掛けながらラム酒を呑むライダーの膝に頭をのせて、すずかが尋ねた。

 

「そりゃ例の本探しの為さね。何かこそこそして怪しかったからね。もしかしたらと思ってたのさ。」

「だからって金塊やお金や宝石を奪うこと無かったじゃない。」

「手間賃だよ、手間賃。タダ働きなんて冗談じゃない。それにだ。無駄足って訳でも無かったさ。」

「何か解ったの?」

 

 ライダーの膝から起き上がり姿勢を正した時にリニスが入ってきた。

 

「やはり、ライダーが襲った集団に次元世界の人間が居たようですね。武器はデバイスで間違いないです。」

「例の管理局って奴かい?」

「殆どは出来の悪い自作だったりですから、恐らく地球の武器等を密輸する次元犯罪者辺りかと。」

「やれやれ、いつの時代もどこの世界にも居るんだねぇ、そう言う手合いは。だがまぁ情報もちっとは手に入るかもだね。」

 

 新しいグラスにラム酒を注いでリニスに渡す。ラム酒の香りが部屋に広がる中、軽くグラスを合わせて呷る。

 

「ケホッ。よくグイグイ呑めますね。」

「よく効くだろ?酒は強い方が旨いからね。」

「肝臓悪くしますよ?すずかはああならないで下さいね?」

「うん。」

 

 とは言うものの甘い香りや、部屋の灯りで妖しく輝くグラスに少しばかり興味が有るお年頃だったりするのだが。それを見透かしたのか、やはりライダーのマスターですね。と呆れながらグラスに氷を入れるリニスに、良いじゃないかと笑い新しいグラスにミルクを注ぎすずかに渡すライダー。

 

 こんなゆったりとした空気がすずかは好きだ。いつかは自分もグラスにお酒を入れて二人と心行くまでお酒とお喋りを楽しみたい。

 その為にも先ずはこの体を。そして、普通の女の子になりたい。

 

「そういや忍は大丈夫だったのかい?」

「流石に反省したみたいです。今日は皆さんと集めた聖遺物や骨董品を片付けてましたよ。あの庭の森にわざわざ場所を作って『森の中で静かに佇む剣ってシチュエーションが素敵じゃない?』とか言って突き立ててましたから元気になったみたいですよ。」

「・・・大丈夫なのかいそれ?『アレ』から出てくる物は流石に宝具使ってどうなるかって所だけど、普通に倉庫に閉まっとけばいいんじゃないかね?というか聖遺物をインテリアにしてんのかい。」

 

 呆れた顔のライダーに苦笑いしながらグラスに口を着けたリニスが答える。

 

「私も伝承を見る限り相手にしたくないですね。余りに大きくて場所を取るので、折角だからインテリアにしたみたいです。忍曰く、『大丈夫!問題ないわ!こんな家の敷地内の森にわざわざ入ってくる人なんて居ないわよ。』だそうですよ。」

「ならいいんだがねぇ。」

 

 まだ、願いを叶える本の手懸かりは掴めてないけど自分にはこんな頼れる仲間が居るのだから。焦らずに、けど必ず手に入れるのだ。

 

「頑張ろうね皆。」

「?おう。任せなよ。」

「そうですね。頑張りましょう。」

〈お任せください。〉

 

 やる気を出して、グラスのミルクに口を付けるすずか。しかし、その手に着けた購買部で偶然安売りしていた手袋らしき物を見て、固まったリニスに気付くのは、ミルクを飲み干した暫く後だったという。

 

 

 

 

 

 この日、アリサ・バニングスは機嫌が良かった。

 新しい部活も申請が受理され、心配していた二人も参加してくれる事になったからだ。・・・まぁ後輩の保健委員が参加した事と顧問が神父になったのは(猛抗議するも学校側に却下された。)少々計算外だったが。

 

 兎も角習い事も無いこの日、折角なので前々から興味があった倉庫を探検することにした。

 

「自分の家なのに忍び込むってワクワクするわね。」

「にゃ~…(何で私達まで・・・)」

「にゃあ(仕方ないわよ。)」

 

 その頭の上と腕に抱かれた猫二匹が、声をあげる。

其々に『ろって』『ありあ』と書かれたタグが付けられている。

 因みに彼女達に名前を付ける際、ネーミングセンスの問題で大いに抗議、抵抗されたアリサが悩んでいた際に突如頭に閃いた(聴こえたとも言う。)名前を着けた。本人は『これが天啓ね!』と喜んでいたが、真実は何と無く罪悪感で顔を背けた双子の猫のみぞ知る事である。

 

「こうしてみると色々有るわね。」

 

 流石にお金持ち。倉庫は蔵と言い換えてもよい程に美術品や高価な調度品に溢れていた。

 お目当ての一画には美術品と並び骨董品が片付けられていたのを床の一角を占拠して次々に広げる。

 

「みゃー(ブルジョワめー)」

「にゃー(お金持ちね。本当に。)」

「あ、これ格好いい。あ、これもカワイイ!」

 

 眼は肥えているが、鑑定眼等無いアリサにとって目の前のともすれば博物館行きか、研究室行きの価値がある骨董品も自分の好みに合うか否かの判断しか付かなかった。

 因みにそんな彼女と部屋を見て好き勝手言う姉妹であるが、現在は治療中とは言えど端から見れば、快適なブルジョワ飼い猫生活を満喫してたりする。

 

「この耳飾りも模様が彫ってあって格好いいし、こっちは金の耳輪?綺麗ね。あ、これすずかに・・・」

「にゃあ~(あーあ散らかしちゃって。)」

「みゃあ(全く仕方ないわねぇ。)」

 

 アリサの出したものを前足や口を使って出来るだけ片付けようとする猫姉妹。

 

 

 

 と次々箱を開けていくアリサに

 

「何をしていらっしゃるのですかな?お嬢様?」

 

 いつの間にか音も立てずにアリサの後に立った、バニングス家の家令筆頭、鮫島が声をかけた。

 

 

「全く、お嬢様・・・倉庫の品に興味が有るのならば、先ずは我々にお声をかけてくださいませ。」

「・・・はい。」

「あの中には、貴重な物も危険な物も有るのです。お嬢様に万一の事があれば、私は旦那様になんとお詫びすれば宜しいのですか。」

「反省してます。」

 

 倉庫から摘まみ出されたアリサと猫二匹は、アリサの部屋で叱られていた。倉庫の無断侵入と勝手なセキュリティ解除、並び倉庫を散らかした事に一つ一つ叱られるアリサは段々小さくなっている。

 

『あの御老人何者よ?気配感じなかったわよ?』

『あの隙の無い身のこなし・・・かなり高いレベルの武芸を習得してるわね。』

 

 アリサの横で座る猫二匹がそんな会話をしながら、鮫島を観察している間にもアリサへの説教は続き夜は更ける。

 

 

 後日、気に入った骨董品を父にねだり、アリサはそれを御守り代わりに持ち歩くようになる。

 それが、彼女と猫姉妹にどのような出会いと結末をもたらすのかはまた別なお話。




今回は問い合わせがあった他のサーヴァントのステータスについてです。

ライダー
マスター/月村すずか
媒介/古びた航海日誌
真名/不明
筋力・C
耐久・B
敏捷・A
魔力・D
幸運・EX
宝具・A+
クラス別能力
対魔力・D
一工程による魔術行使を無力化。

保有スキル
嵐の航海者・A+
船と認識されるものを駆る才能。集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。
現在、月村家で夏休みの為にクルーザーを買うか検討中。

星の開拓者・EX
人類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。あらゆる難航、難行が“不可能なまま”“実現可能な出来事”になる。
余談ではあるが、すずかからこのスキルを聞いたリニスは驚くと同時に、以前の主を思い浮かべたという。

全体的にワンランクアップ。但しリニスとの兼ね合いもあるのでビックリするほどは上がらない。


アサシン・高町ジル
マスター/高町桃子
媒介/年代物のレプリカナイフ
真名/不明
筋力・C
耐久・C
敏捷・A
魔力・D
幸運・E
宝具・C
クラス別能力
気配遮断・A+
サーヴァントとしての気配を断つ、隠密行動に適したスキル。完全に気配を断てば発見は不可能に近い。
が、現在はマスターである桃子に気付かれずに近付き驚かせて甘える。なのは達へのイタズラ。士郎達の訓練相手。調理中のキャスターからの摘まみ食い。等の無駄遣いに使われている。

保有スキル
霧夜の殺人・A
暗殺者ではなく殺人鬼という特性上、夜に限り相手に対して常に先手を取れる。戦いの無い現在は、主に夕飯の席でキャスターからのおかず強奪に使用される。

情報抹消・B
対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から彼女の能力・真名・外見的特徴などの情報が消失する。学校のいじめっ子をこらしめるのに使用したが、新学校の怪談として噂になり偶然耳にした桃子に発覚。なのはが聞きに来た時には既に桃子の前で半泣きだったという。

精神汚染・C
精神干渉系の魔術を中確率で遮断。しかし、桃子からのお話は防げない。

外科手術・E
血塗れのメスを使用してマスター及び自己の治療が可能。なんとかなるが、見た目は保証されない。現在、家庭科の教科書片手に練習中。

但し、『高町ジル』として活動する際に使用している人形を使うときは、筋力・耐久・敏捷が2ランク低下。しかし、桃子の消費魔力は大幅に軽減される。

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