芋者奮闘録   作:舞い降りるズゴック

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 ※半分タイトル詐欺かもしれない

 


原作主人公の特訓回?ならばこちらも特訓回だ!

「進捗はどうなっていますか?」

 

 

「これは副社長。見ての通り順調ですよ。なんせ開発部から届いたのはまだコイツだけですから」

 

 

 舞台はコンパス本社、その整備エリア。多くの人が駆け回り、あちらこちらから機械音が絶え間なく響く。

 その中心には、戦闘機のような物体が鎮座している。もっとも、人が乗り込むには小さすぎるが。

 何かの支援メカ(・・・・・・・)という表現が適切だろうか。

 

 

「本来ならもう一方も最終チェックに移行する予定でしたが、やはり多脚や多関節パーツを用いたデータが足りなかったようで難航してるみたいです」

 

 

「チッ、ここに来てアメリカとの合同研究がオジャンになった弊害か。ったく連中、アラクネまで(・・・・・・)盗みやがるとは。良い迷惑だぜ」

 

 

「……ここ最近の活動を考えれば、彼らに被害が及ばない保証はありません。僕はこれからまた別の案件があるので、あとは任せます」

 

 

「おうよ!完璧に仕上げて、飛鳥のボウズに届けてやる!」

 

 

 明かりに照らされた二門の砲塔が鈍い光を放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐ、うおぉぉ!!?」

 

 

 強い衝撃を受け、後方に弾き飛ばされる。地面や壁に激突するまでは行かなかったが、接近戦で押し負けたのは不覚だ。

 

 

「クソッ、まだまだ鍛え足りないか」

 

 

「その割には、随分、余裕なようだな……ッ!」

 

 

「喧嘩、売ってるなら、もっと食らわせてやるわゲッホゲホッ!!」

 

 

「近接武装のみとはいえ、三人がかりでこのザマか…………」

 

 

 学園祭が迫ってはいるものの、ISの訓練をおざなりにするわけにもいかない。そこで予定の空いていた箒、鈴、ラウラを誘って武装に縛りを設けた特訓に付き合ってもらった。

 その後、紆余曲折あって俺vs箒&鈴&ラウラの一対多に発展し、今に至る。それなりに長引いたが、流石に人数と手数の不利は覆せなかった。

 ただ複数を相手した俺ではなく、他三人の方が疲れているように見えるのは何故だろうか。

 

 

「ていうかこのルール、アンタに有利過ぎるじゃない!!箒とラウラが抑え込んでようやく一発よ!?」

 

 

「全くだ、足の一本だけでもかなりの負担だったぞ」

 

 

「その分箒にブーメラン二つ使わされたからな。最後の連携は恐れ入った…………って、どうした箒?」

 

 

 休憩がてら先程の動きを振り返っていたのだが、箒は何か考えているようでだんまりとしていた。

 

 

「あ、あぁ、すまない。疑問に思っていたことがあってな」

 

 

「へぇー、なによ。一夏が心配だったりする?」

 

 

「なっ、違う!!い、いや違わないが、それとこれとは別だ!」

 

 

 一夏の方は原作通り更織生徒会長にスパルタ特訓されてる。主に射撃を主とした訓練なため、セシリアやシャルロットもそちらに誘われていた。

 

 

「前から気になっていたのだがな。やはり飛鳥は動き慣れている」

 

 

「?まぁ、そりゃ毎日IS漬けだし上達ぐらいするだろ」

 

 

「いや、入学した時からだ(・・・・・・・・)。才能だと言うにはどうしても違和感があった。ISに関連するものでないなら、他に対人の心得があるのではないか?」

 

 

「…………確かにIS以外の要素もあるかもな。ちょっと長いぞ」

 

 

 ISの技術、というか芋者を扱うノウハウは入学前の期間で超必死に身につけたものだが、今の戦闘スタイルになった要因は他にもある。

 そこ、期待を膨らませた視線を送ってくるヤツ(勝手に人をニンジャ扱いしてるバカ)。お前が考えてるようなことじゃないから間違っても口挟むなよ?

 

 

「ちょ、ちょっと、まさかあのこと(・・・・)話すつもり?」

 

 

「……あぁ、アレのことか。まぁ、丁度良い機会だし話しとくか」

 

 

 鈴が止めようとするのもムリはない。初めて聞く箒やラウラからは殴られてもおかしくないレベルのものだからな。

 

 

「実は、中学の頃すっげー荒れててさ。喧嘩なんて日常茶飯事だった。今戦えてるのもその経験があるからだろうな。自慢話にするには後ろめたさが勝つけど」

 

 

「……今のお前からは想像できないな」

 

 

「わかるわよ箒、昔のあたしが今の飛鳥見たら目ん玉飛び出すと思うわ」

 

 

 なんせ武術やスポーツの試合と違って、どちらが逃げるか倒れるかまで続くのだ。嫌でもタフさと攻撃性は身についてしまう。

 

 

「ちなみに一夏と出会ったのもその時期だったぞ。手加減抜きの大喧嘩したけど(・・・・・・・・・・・・・)

 

 

「「は?」」

 

 

 まさかの一言に箒とラウラは呆気に取られた。鈴はコイツ遂に言いやがったか、と片手で頭を押さえた。

 

 

「ま、それが今に続く腐れ縁の始まりってわけだ。話逸れたけど、人と戦うのに慣れてる理由はこんなものだよ」

 

 

「……すでに収まったことを掘り返すようで悪いが、何故一夏とそのようなことになったのだ?」

 

 

 箒の言葉には多少なりとも怒気が含まれていた。それはそうだろう、想い人を傷つけたという人物が目の前にいるのだ。今の関係性がどうであれ、割り切ることは難しいのだろう。

 

 

「知ってるだろ?アイツ正義感強いんだよ。例え不良同士の喧嘩だとしても、首突っ込むぐらいには。で、その頃の俺もアレなわけだったからな……」

 

 

「そうか…………鈴、お前はどうだったんだ?」

 

 

「そりゃあもう飛鳥のことは許せなかったし、一夏のことはそれ以上に心配だったわよ。でも、アイツが許すって言ったんなら私が引き摺るのもなんか違うじゃない?」

 

 

「ウソつけ、お前。しばらく俺の顔見るなり舌打ちしたりガン飛ばしてただろ」

 

 

「あー!!うっさい!!終わったことなんだから別にいいじゃない!!!」

 

 

「いったな?その言葉、昔の自分に向かって言えるか?」

 

 

「元はと言えばアンタが悪いんじゃない、この脳筋ゴリラ!」

 

 

「なんだとヘタレ酢豚!!」

 

 

 中学以来の口喧嘩からそのままヒートアップして普通に模擬戦始まった。

 一方、途中から反応がなかったラウラはというと。

 

 

「なるほど、飛鳥は河川敷の下で殴り合い、友情を深めるタイプのフリョーだったのか。む?そうなると、嫁もフリョーとなってしまうのか……?」

 

 

 一人アホな結論に至っていた。




 シルエット追加は決めてたもの、どういうものを出すか無限に悩んでました。とりあえず二つは出す予定なので乞うご期待(それとなくヒント出したからワンチャン当てられそう)
 中学時代の飛鳥くん不良化にはまだ秘密があるので、いつか語れればと思います。
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