芋者奮闘録   作:舞い降りるズゴック

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 返信しない主義が災いして本編での疑問回収が追いついてないので、いつか質問返答回やりたいと思ってます。

 


候補その9:イージスvsイージス

「久しぶりッスね、後輩」

 

 

「よぉ、飛鳥。遂にモテ期が来たらしいじゃねぇか」

 

 

  昼休み、食堂で麺を啜っていると、正面の席に二人の女子生徒が相席してきた。IS学園は学年でネクタイの色が違っているため、この二人は上級生であることがわかる。まぁ、一学期の頃に何度か会っているので初対面ではないのだが。

 

 

「お久です、フォルテ先輩。あと冗談キツいですよ、ダリル先輩」

 

 

 二年でギリシャ代表候補生のフォルテ・サファイア先輩と、三年のアメリカ代表候補生であるダリル・ケイシー先輩。どちらも専用機持ちであり、今度のタッグマッチにも出場する。

 あと、女同士ではあるがカップルだったりする。まぁ、ISによって女尊男卑の世となった今ではそう珍しいことでもないのだが。

 

 

「ははは、悪かったな。二対一の連戦とか、オレでもやりたくねぇし」

 

 

 一夏と簪に手を貸しているのがバレたのか、他のタッグから詰め寄られるようになってしまったのだ。主に二対一の模擬戦形式で。

 打鉄弐式の制作に余計な邪魔が入らぬようにと、セシリアと鈴、ラウラとシャルロット、そして箒と生徒会長との日を跨いでの三連戦。当然連携ができているので勝てはしないだろうと思っていたが、箒と生徒会長のペアは特に酷かった。分身と爆発でジワジワ削られながらも、火力の差でなんとか五分に持っていく。そのダメージを紅椿が絢爛舞踏で帳消しにしてくるのである。理不尽すぎて零落白夜よりもクソだと感じた瞬間だった。

 

 

「おかげさまで整備しなきゃいけない武装が山積みですよ。洗濯物じゃないんだから……」

 

 

「うわぁ、超めんどくさいヤツッスね……」

 

 

 鈴とセシリア戦でビームカリヴァ、ラウラとシャルロット相手にはアロンダイト、箒と生徒会長に至ってはセイバーシルエットに加えてトリケロス&グレイプニールを引っ張り出す始末だ。

 そのため、芋者本体は間に合わせているが、それ以外の追加装備(予定)が整備待ちの状態となっている。溜め込むようなものでもないので、今日一日は整備室に篭りきりになるだろう。

 

 

 

 

 

「それがなんでこんなことに……」

 

 

「さっさと構えるッスよ後輩。こっちもヒマじゃないんスから」

 

 

 連携サンドバッグ用レギュレーションの二対一、四連戦目に突入。問答無用で模擬戦誘いやがったよこの先輩達。しかし、コンビネーションではIS学園内でこの二人に勝る者はいない。胸を借りるつもりで俺は虎の子のイージスシルエットを引っ張り出した。

 

 

「そいつが『イージス』か。ソイツの名付け親、どういう感性してるんだか」

 

 

「ごもっともです。そちらの方が余程『イージス』してると思いますよ」

 

 

 俺のシルエットがとあるガンダムを模した『イージス』であるように、ダリル先輩とフォルテ先輩のとある技も圧倒的な防御力を誇ることから『イージス』と呼ばれ、二人のコンビ名にもなっている。

 俺のは防御というより火力特化なのだが、奇しくもイージス対イージスが実現したというわけだ。

 

 

「でも、攻撃は最大の防御なんて言葉もありますからね。イージス同士でホコタテと洒落込みましょうか!」

 

 

「ハッ、来いよ一年(ニュービー)!」

 

 

「格の違い、思い知らせてやるッス!」

 

 

 ダリル先輩の専用機『ヘル・ハウンドver2.5』から火球が、フォルテ先輩の専用機『コールド・ブラッド』から氷柱が放出される。

 炎と氷、相反する二つの攻撃を、クローから伸びるビームサーベルによって切り払っていく。

 

 

「ほーう、やるじゃねえか」

 

 

「まだまだ序の口ですよ、っと!」

 

 

 イージスシルエットを背中から分離、固定器具を引っ張り出して右腕へと接続する。背負いものから四本爪の巨腕と化すイージスシルエット、推進力となるスラスターがアンロックユニットだからこそ行える芸当である。

 そして、これによって前に向かせること(・・・・・・・・)が可能となる。イージスシルエット唯一の射撃武装、高エネルギービーム砲『スキュラ』の砲身を。

 

 

「……ダリル!」

 

 

「まさかいきなり見せることになるとはな……!」

 

 

 スキュラが放たれる。セイバーシルエットのアムフォルタスすら凌ぐその大火力は、ダリルとフォルテへと真っ直ぐ向かった。

 そして、着弾することなく炎と氷のバリアの前に四散することとなった。これがイージス、あらゆる攻撃を遮断する正に無敵の壁。

 

 

「自慢していいぜ、オレたちにイージスを使わせたこと」

 

 

「それで誇れるの機体性能だけですよ。ちょっとビームぶっ放しただけなんですから」

 

 

「それもそうッスね。で、続けるッスか?今のでムリなら勝ち目ないと思うッスけど」

 

 

 確かにあの炎と氷のバリアは強力だ。エネルギー系のみならず、実態を持った攻撃でもその温度差の前では容易く塞がれてしまうだろう。

 まぁ、芋者はMA形態で宇宙から大気圏通って地球に行けるだけの熱耐性はあるのだが、わざわざ突っ込んでも回避されるのがオチでシールドエネルギーを無意味に消費するだけだろう。

 あるいは、イージスシルエット最後の機能(・・・・・・・・・・・・・・)を使えば……。

 

 

「いや、ギブです。お二人を相手するには、準備不足でした」

 

 

「おいおい、ここは逆に燃えてきたって場面だろ?」

 

 

「口にしたウチが言うのもアレなんスけど、あっさり引き下がるとは思わなかったッス……」

 

 

 いや、ただでさえアーム四本バラバラに動かすの苦労するのに、この機能まで使ったら頭がパンクする。マルチロックオンシステムがあればある程度は緩和されるとおもうのだが、それまでは奥の手として取っておきたい。

 

 

「ところでよ、ソレ重くねぇのか?」

 

 

「いやアホほど重いですよ。こんなの振り回してたら筋肉痛になりますって」

 

 

「逆に筋肉痛で済むんスか……」




 ダリルとフォルテ、アニメには出てないけどアキブレには出演してて嬉しかった思い出があったりする。

 ところで、このまま行くとゴーレムⅢ戦が待ち受けてるわけなのですが、マズイことに飛鳥にぶつける敵がまだ決まってません()
 ゴーレムⅢ以外に芋者を苦戦させるだけの相手は浮かんだのですが、あの篠ノ之束が一人を相手にそんなもん作るわけないので没案行きです。さらば悪の三兵器。ご都合主義が働いた時にまた会おう。
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