芋者奮闘録 作:舞い降りるズゴック
そろそろ終わりが見えてきた武装の再確認作業。今度は高エネルギービームライフルである。
ライジングフリーダムにも搭載されているこの武装だが、ライフリ側と同じく芋者の装備の中でも唯一名前が付いてない武器である。IS世界だと射撃武器にもしっかり名前付いてることが多いから少し違和感がある。
さて、高エネルギー謳われているだけあって高火力なこのビームライフル。ブーメランを投げると同時に雑に撃ち込めたりするので無難に強い。エネルギー消費は多いので牽制には使いづらいが、やはり遠距離への対応手段があるのは良い。どこぞの剣一本のブレオン機とは違うのだ。そのブレオン機、ビーム切りながら間合い詰めてくるけど。
ぶっちゃけ射撃武装としては高水準なので特に文句はない。だがこれで文句が出てくるのが零落白夜とかいう存在である。やっぱ牽制用でもいいから実弾兵装欲しい。IS風にオミットされたから頭部のバルカン砲消えたんだよ。ふざけてんのか?
でもこの機体作ったの一応この世界の企業だから怒るに怒れないんだよな。どこぞの世界平和監視機構と同じ名前だけど。よってこの感情は勝手に特典を決めた神へと向けることにする。マジでいい加減にしろよあの(コンプラ違反のため表示できません)
「ところで山田先生、なんか良さげな実弾銃とかありませんか?」
「えっ、そ、そうですね。その、実弾銃と言っても多種多様なものがありますから……」
「ハァ、進藤。質問は具体的にしておけ」
現在職員室。我らが一年一組の担任&副担任である織斑 千冬と山田 真耶の元へ足を運んでいた。
千冬さんはご存知織斑 一夏の姉であり、世界最強のIS操縦者として君臨した経歴がある。現在は教師としてIS学園に所属しているが、その腕は微塵も衰えていないことだろう。生身でIS用のブレード投げれるし。
一方の山田先生も元日本代表候補生であったりと千冬さん程ではないがすごい人だったりする。いじられキャラ定着してるけど。
「いや、俺のIS火力は高いんですけど、牽制に使うには大仰なものが多くって……。」
ビームライフル以外にもブーメラン系の遠距離武装はあるのだが、一々投げまくるのも面倒なのだ。零落白夜対策としては薄いのだが、遠くの敵に対して手軽に使える武装が増やせるに越したことはない。
山田先生は以前の授業で、一夏に向かって飛ばされた鈴の連結ブーメランを撃ち落としたこともあり、銃の扱いに長けていることは明白。
千冬さんはまぁ、あの人も一夏と同じく剣一本のブレオン機使ってたし、銃のこと聞いてもまともな答え返ってこなさそう。と思ったところで頭上に黒い物体が迫ってきて。
「イッタァ!?」
「何を考えているかはわかるぞバカモノが」
この人アコードでもないのに読心精度高くない?出席簿で殴られた頭を抑えながらそんなことを思う。
「全く、半年足らずの素人が戦績ばかり気にするな。弱点を補うのは良いことだが、そればかりに気を取られれば弱みと共に強みも消えさるぞ」
「…………まぁ、そこら辺は弁えてるつもりですけども」
一夏はともかく、他の代表候補生に勝ち越せないのは仕方ないとは思う。一般的には早くて中学始めにISについて学ぶし、中二までは一緒だった鈴ですら一年はISに触れている。入学前に扱かれたのもあって俺もなんとか芋者を動かせるまでにはなったが、経験の差は埋まらないのが現実だ。
操縦者としての技量で負けている以上、機体性能をできるだけ引き出すか、仮想敵を想定した武装を搭載するのが近道だと思っているが…………。
まぁ千冬さんが言いたいのは、後者を選んだとして武装盛りすぎないようにといったシンプルな注意だろう。ストライカーパック×3合体させたパーフェクトストライクガンダムとかいうロマンの塊でも、某スーパーコーディネーターからは酷評だったし。
「そう焦ることはないですよ進藤くん。この短期間で近接戦闘や銃撃戦ができるのはすごいことなんですから!」
「……ま、その点については私からも評価してやる。なに、せっかくの夏季休暇だ。程々に励め」
自分ではまだまだと思っていても、いざこうして好評な意見をもらえるのは普通に嬉しい。嬉しいの、だが…………少し辺りを見回してみる。
「む?どうした、蚊でもいたか?」
「あぁいや、どっかにカメラでもあるのかと。千冬さんが素直に褒めるとかドッキリじゃ」
2度目の出席簿は音も威力も段違いでした。
ビームライフル普通すぎて書くこと思いつかなかったから殆ど人性能の話になった……。
次回で一旦区切りをつける予定です。