AIS-アンチ・インフィニット・ストラトス   作:夢現図書館

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AIS部隊

 

 

 

 会合の会場はIS学園に併設されている大食堂であった。何処ぞのアーティストがデザインしたと思われるモニュメント(理解し難いのだが)が中央に陣取り、その周りにテーブル等が置かれている配置の様である。

 その一角、其処には複数人の少女達や教師と思わしき女性が集っているのが見えた。髪色も顔立ちも日本人離れしている者がいる為、外国籍の者もいる様である。

 

「……私達で最後みたいね」

 

 鈴晶が第一声を出して視線を集める。一斉に、その視線が此方を射抜く様に注がれる。

 

「時鳥先生……。随分と遅かったようだな」

 

「ごめんなさいね? 和奏ったら随分と彼方此方で粉を掛けていたみたいで」

 

「師匠。その言い方だと、俺がトンデモないレベルで股を掛けているようにしか聞こえねーんですが?」

 

「事実でしょう?その結果、歴代最悪の第8部隊になったわね」

 

「何方の意味なんですか……。つーか、歴代とか言いますけど、何代目かは知りませんが単純計算で3代目にして最悪だと幸先不安ですよ」

 

「……ふっ、まぁ良い。今は人の手がとても足りん。では各自、担当任務の開示と自己紹介をして貰う。

 私は織斑 千冬。担当は1組の第1調査部隊の教官で、このIS学園司令部の司令官を兼任している。有事の際には司令部が指示を出して各自、行動をして貰う。

 尚、1組はとても前線に出せないヒヨっ子共ばかり集めた組だ。名目上は訓練生と言う扱いで訓練の過程で実力が評価された場合、何れかの組に配属する形となる。私から以上だ」

 

 織斑 千冬はそう締め括った。1組、第1調査部隊の教官兼このIS学園の総指揮を担う人物の様である。

 

 

 

「第2防衛部隊の部隊長。凰 鈴音よ。元中国代表候補生よ。第2は私達の拠点であるIS学園の防衛を担当しているわ」

 

 2組の部隊長。凰 鈴音はそう名乗った。栗色の髪をツインテールに纏めた小柄な体躯が特徴的な少女だ。ズボンを履いており男装の装いをしているのが特徴的と言えた。

 

「第3遊撃部隊の部隊長、衣笠 名刀です。作戦区域での掃討や、要救助者の保護を担当しています」

 

 3組の部隊長はやや緊張しがちな態度でそう自己紹介をした。周りの少女達の堂々とした振る舞いと比べると元々は一般人寄りの人間と思われる。日本人らしい黒髪にインナーカラーが白と言う特徴的な髪をしているのが分かる。

 

「……第4解析部隊。……部隊長、更識 簪。主に情報収集、ISの情報解析を担当……」

 

 4組の部隊長は、寡黙な性格らしく、簡潔に終わらせた。内向的で暗い印象がある人間離れした水色髪に赤い双眸の少女であった。

 

「第5医療部隊、部隊長のシャルロット・デュノアです。元フランス代表候補生。第5は主に作戦区域での負傷者の回収や修復を担当しています」

 

 5組の部隊長は、明るい金髪の中性的な顔立ちな特徴的な少女。白衣を羽織っているが男装すれば同性受けしそうな……何やら妙な悪寒がした。

 

「第6斥候部隊、部隊長のラウラ・ボーデヴィッヒ。階級は少佐だ。作戦区域に先行突入し、拠点確保を担当している」

 

 6組の部隊長は纏う雰囲気からしてガチの軍人だと嫌でも分かる。2組の部隊長と同じくズボンを履いており、銀髪に眼帯と言う悪目立ちしそうな容姿を持っていた。

 

「ごきげんよう。第7支援部隊。部隊長のセシリア・オルコットですわ。主に前線部隊を援護する為の遠距離支援や広報を担当していますわ」

 

 7組の部隊長は、存在感が凄かった。長い金髪を靡かせ纏うオーラは見る者を惹きつける。昨今の情勢から彼女程の存在感がある者が広報として立たなければ建て直すのは難しいか。

 

「……さて、此処までは何回か任務に参加していた事からお互い知っていよう。本日を持って漸く(・・)、第8部隊の部隊長が決まった」

 

「師匠。此処までの流れから、まるで俺に対しての自己紹介に思えるのですがね?」

 

——最初は全員がお互い初対面かと考えていたんだが……如何にもそうは思えないからな。

 

「時鳥先生……。説明していないのか?まぁ良い、私から説明しよう。作戦会議以外で部隊長が教官主導で集まる会合と言うのは新しく部隊長になった時に行われる顔見せみたいなモノだ。

 今回は第8、つまりお前が第8部隊の新たな部隊長になったからだ」

 

「じゃあ、例えば第4とか第6が現隊長から別の奴が部隊長になった時も行われるのか?」

 

「その認識で構わない。部隊長だからな、お互い認識出来なければ作戦に支障が出かねないからな。……まさか他にも(・・・)、適合者が居た事は聞いた時は驚いたがな」

 

「成程、合点が行った……。と、同時に気になった事がある。先程、漸くと言っていたが……」

 

「…………。前任の第8……部隊長含め、第8部隊は以前の作戦で全滅した。生き残りは1人として居ない」

 

 千冬は苦々しげな顔でそう答えた。前任の第8強襲部隊、8組は1人残らず全滅したとの事。

 

「随分と言い難そうな理由でもあるのか? なぁ、師匠」

 

 千冬の態度を見て、和奏は代わりに鈴晶に理由を振った。

 

「…………。そうね、私の口から説明するよりも見た方が早いわ」

 

 師匠は質問に答えず『自分で見ろ』と言い放ち、耳に吊るした鈴を意図的に鳴らした。

 それは『答え』は直ぐ近くにやって来ると言う意味であり、ズカズカと礼儀のなって居ない足音が聞こえて来た。

 

 

 

 

 

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