ダークマイト伝説の始まりだァ!!   作:やはり…次は、俺だな!

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「1つ問おう! 新時代を作るには何が必要だと思うかね? そう、ダークマイトだ!」

 

 

 落ちて行く。

 巨大な建造物をジェントル・クリミナルは単身で支えようとしていた。

 

 愛の力がある、個性の力がある。

 だとしてもただ単身で受け止め、地表へと落ちるのを防ぐのは――過ぎた行為であった。

 

 

 

 圧倒的なスケール。

 死が身近に感じるこの戦場にあって、それでもジェントルは覚悟を以て力を振り絞り支えんと気張り……そこで気づく。

 

 

 

(なんだ……? 軽くなっている? そんなことあり得るはずがない。だが、現にかかる負荷が)

 

 

 

 それはあり得ないことだった。

 巨大質量である建造物の落下エネルギーがまるで何かに操られるように支えられているのだ。

 

 

(物質操作系の個性の助力か? だが、これほどの質量に干渉できるなど)

 

 

 

「――ふん。ヒーローを助けるなんていけ好かないがまあ、いいだろう」

 

 

 男はかつてAFOの手先として働いた。

 その結果、オールマイトのパートナーであるシールド博士の装置を使い自らの個性を覚醒させることに成功した。

 

 だが、最後にはオールマイトとデクたちに敗れ捕まり。

 そして、AFOからも見捨てられた。

 

 

 

 

「AFOに対する意趣返しにはちょうどいい。……手先だっただろうって? 馬鹿いえ、ヴィランにそんな真っ当なこと言うんじゃねえよ。ただ、利用されるだけされてポイ捨てじゃ腹の虫がおさまらねぇって話だ」

 

 

 

 

 覚 醒 せ し 磁 力 の 王 ! ウ ォ ル フ ラ ム !!

 

 

―――

 

 

 

 それはまるで嵐のように。

 雷と強風が巻き起こり、脳無や渡我被身子の力によって増殖したトゥワイスたちが蹂躙されていく。

 

 

「なんだアレは!?」

 

「まるで生き物のように……あれも個性なのか!?」

 

 

 

 

「つ、梅雨ちゃん! あれって……」

 

「ええっ、間違いないわ。でも、何故」

 

 

 

 驚きに声を上げるプロヒーローたちと違い二人は知っていた。

 その男のことを知っていた。

 

 

「ふん、脆弱な。……あの二人は居ないか」

 

 

 その男はAFOの力の一部を手に入れ複数の個性を扱うことが出来る。

 そして、自らの持つ個性だけでも島一つを蹂躙するほどの力を持つ。

 

 病魔に侵され、それを治すためにある島の子供を狙い。

 雄英高校一年A組と戦い、そして最後に緑谷と爆豪の手によって打倒された。

 

 

「「力だけが支配する世界」、その創造の前にまずはあの敗北を拭うことから始めたかったが……まあ、仕方ない。あの男についていくのも面白いからな」

 

 

 

 天 を 統 べ る 力 を 許 さ れ し 者 ! ナ イ ン !!

 

 

―――

 

 

 

「が、ァああああっ!?」

 

 

 スピナーは自ら振るった力によって()()()()()()叫び声をあげた。

 

 

「何なんだこの男は!?」

 

「どんな攻撃も通用しない!」

 

「待て! あの顔はどこかで……確かテレビで」

 

 

 黒霧奪還のために病院へと襲撃に向かっていたスピナーたちは不意に現れたたった一人の男に足止めを食らっていた。

 

 

「障子くん、あれって」

 

「ああ、間違いない。だが、何故ここに……? 抜かれてしまった時はもうダメかとも思ったが」

 

 

 その男は自らの生を呪っていた。

 自らの個性を呪っていた。

 

 

「哀れな者どもよ。個性という呪いを受け、影の道を生きるしかなかったその苦痛……私には痛いほどわかる。やはり個性とは病だ」 

 

 

 反射という全てを弾く個性によって親しき者を傷つけることしか出来なかった男はその呪いを世界に向け、浄化しようとした。

 その企みは多くのヒーローたち、そして緑谷たちの活躍によって防がれてしまったが。

 

 

「だが、その心の傷を利用されるな。私のように許されざる罪を犯す前に止めてやるのがせめてもの救済だ」

 

 

 人 類 救 済 指 導 者 ! フ レ ク ト ・ タ ー ン !!

 

 

―――

 

 

「1つ問おう! 新時代を作るには何が必要だと思うかね?」

 

 

 オールマイトが若き姿に戻ったAFOに挑み、そして殺されようとした瞬間――その男は現れた。

 爆豪勝己がオールマイトを助け出すよりも早くAFOを殴り飛ばし現れた金の髪を触角のように伸ばし、筋骨隆々な肉体を見覚えのあるヒーロースーツで覆っていた。

 

 

 

「そう、(悪の象徴の)破壊だ!」

 

 

 

 オールマイト、AFO、爆豪などのその場にいる人間の反応など気にしてもいないかのように男は続けた。

 

 

 

「偉大なる先代、平和の象徴オールマイトよ! 貴方は偉大だった。その力を以て平和の時代を築いた。だが、今のあなたは力を失ったただの人間……その結果が悪の象徴の復活、そしてこの有様だ」

 

「だが、もう大丈夫! この俺があなたを…象徴を引き継ぐ。世界よもう大丈夫! 俺が来た!」

 

「この俺が…象徴となる! そう…これからは俺の時代!」

 

「旧態(の魔王)にしがみつく者どもよ、新たな象徴を前に己の脆弱さを思い知るがいい!」

 

 

 その男はオールマイトにそっくりだった。

 顔が似ているとか雰囲気が似ているというかそういうことではなく、髪型やヒーロースーツなど明らかに似せてきていた男だった。

 

 明らかなパチモン臭、だがAFOを相手に殴り飛ばしたことから察するにただ者ではない雰囲気の男。

 何故か勝手に先代扱いされていたオールマイトは思わず問いかけてしまった。

 

 

 

「キミは――いったい」

 

「ダークマイト…新しい象徴の名さ」

 

 

 

 

「ダークマイト……」

 

 

 

 

 

 男――ダークマイトのその名乗りにオールマイト、AFO、爆豪、その戦いを中継していた撮影スタッフ、テレビの向こうにいる市民たちの心はその時だけ確かに一つになった。

 

 

 

 

(……誰?)

 

(誰だ?)

 

(誰なの?)

 

(誰????)

 

 

 

 

「っていうか何なんだこの音楽は!? なんでBGMを流してるんだゴラァ!!」

 

 

 

 訂正。

 爆豪だけはいつの間にか上空に浮いていた船から爆音で流れる「ホムン〇ルス」なBGMにブチ切れていた。

 

 まあ、煩いからね。

 

 

 

 

 そんなみんなの感情を置いてけぼりにしながらダークマイト――に転生した男はAFOに対して戦いを仕掛けるのだった。

 

 

 

 

 

 

「 ダ ー ク マ イ ト 伝 説 の 幕 開 け だ ぁ !」

 

 

 

 

 

 





主人公:ダークマイト(に転生していた男)

男「ダークマイトに転生していた。俺はどうしたら……あっ、そうだ。映画ヴィラン総出で最終決戦に殴り込んだら面白いやろなぁ。よし捕まったの解放したり、殺されるところで介入して助けてGOだ!(おバカ」

ナイン「なんか殺されそうになったところを助けられた。何だコイツ自由過ぎない? 順法精神まるでないし日本に密入国して好き放題暴れている妙に強き者。自分から象徴になる宣言するしAFO殴りに行くしおもしれ―やつ」

みなさん:「他のヴィランはわかるけど当たり前の顔をしてそいつらと一緒になってやってきたパチモンオールマイトはいったい誰???」

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