ダークマイト伝説の始まりだァ!!   作:やはり…次は、俺だな!

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「注意事項」

・ダークマイト摂取は用法用量を守りましょう(何を書いているんだろう……

・別に酒を飲んで書いているわけではありません。これも八月の暑さのせい。

・日刊二位ありがとうございました




「1つ問おう! 新時代を作るには何が必要だと思うかね? そう、オリジンだ!」

 

 

 緑谷出久は窮地に陥っていた。

 

 

 死柄木弔を救うため、そして止めるため。

 自身のOFAを擲った緑谷。

 

 

 OFAに残っていた継承者たちを犠牲にすることでそれらは成功したかに思えたが、死柄木の中に眠っていたAFOの意思が覚醒し彼の身体を乗っ取り復活した。

 

 

 

 OFAの譲渡による精神空間の攻防、それによって両腕を喪失してしまった緑谷は絶体絶命の危機に瀕していたが――

 

 

 

「緑谷。――待たせてごめんな」

 

「相澤先生……」

 

 

 

 そこに黒霧の助けを借りることに成功して戦場に現れた相澤が間に合った。

 彼が持って来た壊理の角の個性によって辛うじて両腕を取り戻した緑谷は、黒霧の力によって次々と彼の助けになるためにやってきた面々を見た。

 

 

 

 

「みんなもきっと……オイラと一緒だよな。もう動けねーって思ってても……緑谷が頑張ってっとよォ。――身体が動いちまうんだよなァ」

 

「みんな……」

 

 

 

 峰田や上鳴、八百万などのA組の面々。

 

 

 

「まだ動けるな出久」

 

「デクくん!」

 

 

 

 爆豪勝己に麗日お茶子。

 

 

 

「助けに来たぞ、デク」

 

「最後の大仕事といこうゼ、ガイズ!」

 

 

 

 プレゼント・マイクを筆頭とした雄英教師陣、その他に大勢のプロヒーローたち。

 そして――

 

 

 

「ふむ、久しぶりじゃねぇか。デクだったか……あの時のガキがよくここまで」

 

 

「お前はウォルフラム!? どうしてここに……っ!?」

 

 

 

 そう声をかけて来た男に緑谷は目を見開いた。

 死柄木との戦闘に集中していた彼は他の戦場のことについて情報が全く来ていない。

 

 

 だからこそ、かつて自身が戦ったヴィランの唐突な登場に驚きを隠せなかった。

 

 

 

「あれが死柄木弔……いや、今はAFOか」

 

「ナイン!?」

 

 

「AFO……哀れな男だ。救世主たる力を持ちながら呪いを振りまくことしか出来なかった男。救ってやらなければ」

 

「フレクト・ターン!?」

 

 

 

 次々と現れるかつて倒したスーパーヴィラン達。

 

 

 

 

「兄弟よもう大丈夫! 俺が来た」

 

「……ぇ、誰ェ?!」

 

 

 そして、ダークマイト

 

 

 

 

「死柄木弔の身体にしがみつく者よ、新たな象徴を前に己の脆弱さを思い知るがいい」

 

 

「……誰だ?」

 

 

 

 ウォルフラム、ナイン、フレクトまではまだ理解が出来なくもないがオールマイトのコスプレをしたおっさんの登場に死柄木の中に眠っていたAFOはただただとても困惑した。

 

 

 

 

 

 

「ダークマイト……新しい象徴の名さ」

 

「とりあえず、決して肌が合わない人種だというのはわかった」

 

 

 

 

 

 

 答えにまるでなってない答えにAFOはイラっとした。

 与一を失い伽藍になってしまったと思った自分の感情の中にこれほど強い感情があったのかと驚くほどにとてもイラっとした。

 

 

 もしかしたらなんかいきなり登場されてかき回されたまま負けてしまった若AFOの無念でも受信してしまったのかもしれない。

 

 

 まあ、そんなの抜きにしても憎きオールマイトの姿を真似して目の前に立っているだけでAFO的にはギルティな存在ではあったが。

 

 

 

「…………」

 

「すまん、そんな顔をされても困るんだ。俺たちもよくわからなくて」

 

 

 

 無言で緑谷に視線を向けられた相澤は微妙に視線を逸らしてそう呟いた。

 今はとにかく緊急事態、敵対するわけではなくなんか協力してくれるなら多少身分が怪しくてもヴィランでも手を貸して欲しい状況。

 

 

 だから、誰もダークマイトの存在に突っ込まないようにして緑谷を助けに来たのだ。

 

 

 突っ込みたい! とても突っ込みたいが……今じゃない!

 

 

 心の中の轟焦凍が「後にしてくれ!」と叫んでいるのでみんなできる限り意識しないようにしてこうして集結したのだ。

 

 

「…………」

 

 

「やつはダークマイトだ」

 

「ああ、アイツはダークマイトだ」

 

「ダークマイトですね」

 

 

 普段、あまり表情を変えない自身の担任がとても複雑そうな顔をして答えたので緑谷は無言で視線を向ける対象を変えた。

 変えた先はウォルフラムたちだ、彼らなら何かを知っているのではないかと向けたのだが返ってきた言葉はなんの答えにもなっていない答えだった。

 

 

 やっぱりヴィランはダメだ。

 

 

 ダークマイトがダークマイトであることしかわからない……いや、ダークマイトってなんだよ!!

 

 

 

 思わずそう叫びたくなったが緑谷はグッと堪えた。

 今はそんな状況じゃない、日本が終わるかどうかの緊急事態なのだ。

 

 

「…………」

 

 

 よくみれば爆豪も凄くイライラしているのを必死に抑えていた。

 付き合いの長い緑谷だからわかる、あれはだいぶストレスをため込んでいる。

 

 

 一見雑で乱暴な性格に見えて、妙なところで几帳面な性格の爆豪にとって明らかな異物感のあるダークマイトの存在はストレスなのだろう。

 

 

 状況が状況なので出来る限り意識しないようにしているらしいが、なんというか無視するにしてもダークマイトは主張が強すぎて出来ていない。

 

 

(いや、本当に誰なんだろう……)

 

 

 

 

「よく頑張ったなヒーロー! だが、あと少し! もう少しPLUS ULTRAだ! 俺はもう、PLUS ULTRAしているぞ! 兄弟!」

 

(いや、本当に何なんだろうこの人!? 物凄くフレンドリー!! あとさっきから兄弟ってなに!?)

 

 

 

 存在そのものがうるさいがともかく敵意がないことは間違いない。

 それどころかフレンドリーすぎるぐらいにフレンドリーなダークマイトに困惑しつつ、差し出された手を掴み緑谷は立ち上がろうとした――その瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼の脳内を駆け巡った――

 

 

 

 

 

存  在  し  な  い  記  憶

 

 

 

 

 

「ダークマイトはさ、なんでダークマイトが好きなの?」

 

 

「そうだな……それは彼が滑稽だったからだろう」

 

 

「滑稽だったから?」

 

 

「ああ、そうだ。彼はとても愚かだ」

 

「オールマイトに憧れて……」

 

「憧れているのにどうしようもなくソレになることが出来ない」

 

「姿形を真似て上っ面だけをなぞるだけのどうしようもない男……」

 

 

「…………」

 

 

「ヒーローに憧れて……」

 

「しかし、どうしようもなく自分ではそうはなれないとわかっているからこそ」

 

「俺はダークマイトに惹かれてしまったのだ」

 

「憧れているのに諦めている。俺はそんな小心者なのさ」

 

 

「僕も一緒だったよ」

 

 

「出久?」

 

 

「僕も憧れていたのにどこかで諦めていた」

 

「雄英へと受験しようとしたのは本当は自分を慰めたかっただけなんだ」

 

「「自分は出来る限りのことはやった」、そう諦めるために」

 

 

「出久がヒーローを目指せなかったのは個性が無かったからだ」

 

 

「違うよ、それ以前に諦めていたんだ」

 

「本気でヒーローを目指していたのならやれることはあったと思う」

 

「それでなれたかは別としても……」

 

「あの時の僕は諦めるために理由を探していた」

 

 

「…………」

 

 

「でも、僕はこうしてオールマイトと出会って認められて」

 

「夢を目指せるようになって――本当に恵まれすぎている」

 

 

「兄弟……」

 

 

「遅くはないよ、兄弟」

 

「僕だってこうしてヒーローを目指せているんだ。遅すぎることなんてない」

 

「同じ憧れを抱いてここまで来たんだろう? キミは」

 

 

 

「なれるかな、デク。俺……」

 

 

「きっとなれるさ。キミは――ダークマイトになれる」

 

 

「なら一緒になろうぜ、兄弟。次は――」

 

 

「ああ、次は――」

 

 

 

 二人は地元じゃ負け知らずの――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 つぅ……っと不意に緑谷の眼から涙がこぼれた。

 

 

 

「出久!?」

 

 

「出久くん大丈夫!?」

 

 

「緑谷!? どうした、やはり身体の調子が……っ!」

 

 

 

 ダークマイトの手を借りて立ち上がった緑谷の異常に爆豪と麗日、そして相澤は慌てたように声を上げた。

 だが、緑谷はそんな声がまるで聞こえていないように口を開いた。

 

 

 

 

「そうかダークマイト――君は僕の兄弟だったんだね?」

 

 

「「「????」」」

 

 

 

 

「兄弟、これを――」

 

 

 

 チベットスナギツネのような顔になっている三人を尻目にダークマイトは個性を発動させた。

 

 

「……OFAは?」

 

「もう歴代の個性は……でも、僕はまだ託された残り火がある」

 

 

「ならばもう一つ託されていけ。これは先代(先代じゃない)の友が先代のために託したもの。すでに大部分は破壊され電子部分から回収できたデータから再現したから万全とは言わないが――」

 

 

 

 

 ダークマイトの個性「錬金」は電子機器すら作り出すことを可能とする。

 彼は先のオールマイトを救出し、そして若AFOを打倒した際に抜け目なく破壊されたその一部を回収しそのデータを短い間に抽出していた。

 

 

 

 

 

「今の兄弟は力を失ったただの人間……だが、もう大丈夫!俺が来た! これが象徴となっていた者の力……兄弟を助ける力だ!!!!」

 

 

 

 

 そう言って金貨を取り出したダークマイトが緑谷の身体に触れると光に包まれ――そこにはオールマイトがAFOとの戦闘時に装備していたアーマーに身を包んでいた緑谷の姿が。

 

 

 

 

 

 

「これなら――いける!!」

 

 

「行こうぜ、兄弟! ……これからは俺の時代。――いや、俺たちの時代だ!!」

 

 

 

 

 

「――これが、象徴の力ァ!」

 

 

 

 

 





「緑谷出久」

・ダークマイトとわかり合えた
 オールマイトへの畏敬の念は真摯だから……
 出力がおかしいだけで

・最終決戦用アーマードデク(八年早い)
 歴代個性を失ったが
 残り火+友情バフ+オールマイトアーマー装備+ダークマイトの兄弟バフで無敵に見える

・ダークマイト汚染がひどい


「ダークマイト」

・Q:なんで兄弟?
 A:同じオールマイトに憧れ、受け継いだのだから兄弟だろう?(そうかな、そうかも……

・「二人の英雄」を意識しているので今回の音楽は〇ングホープでフィリアなBGMを流している


「相澤先生を含めたヒーローサイドの周囲の面々」

・「????」


「テレビ越しの視聴者の方々」

・「????」


「死柄木の身体を乗っ取ったAFO」

・「????」


「ナインたち」

・「またやってるな」「いつのものことだ」「うっ、Ⅰ・アイランドの時の記憶が……」

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