うぅ、姫は石化世界だって引きこもってたいのにぃ 作:えみ(piplup)
Z=1 「ふーん、やんじゃん。」
ソレは、きっと人類の誰もが予想していなかった。
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ある一軒家に目覚ましのアラームが響く。
…どうやらアラームをセットしたはずの張本人は、んん〜と唸るばかりで起きる気配が無いようだ。
暫くして、トントントンと階段を登る音がした後、バタンッと荒々しくドアが開く。
そして当たり前のように部屋に入り、容赦なくばさりと部屋の主を包んでいた温もりを剥がす人物。
「おい、姫子。何回やってると思ってる。いい加減起きろ。そんなんでまた文句垂れるつもりか、テメー。」
はぁ、とため息を零すその人間は顔どころか声までしっかりと蔑みの感情が溢れていた。
「うぅっ、くぅちゃん、お慈悲を〜!あとごふん…ピピピピピピ!」
情けない主の声へ被せるようにアラームの無機質な音が鳴る。
「そのクソみてーな要求は却下だ。せめてアラームくらいは自分で止めろこのバカ。」
「ふぎゅ!バカは酷いよくぅちゃん〜 」
部屋の主こと
このちょっと口が悪くて、白菜みたいな特徴的な髪型をしている青年は、くぅちゃん*1、正式には
彼との出会いはくぅちゃんが2歳、
もともとは
…突然幼児を抱えた白夜さんが家を訪ねるまでは。
白夜さんは平然と「子供の育て方が分からないから教えてくれないか?」なんて宣うものだから、驚いた両親が慌てて事の経緯を聞いた。
苦しそうな顔をして言った答えは親友の子供を引き取ったと、だけ。
一般成人男性が育児の常識を知る訳もなく、抱えられたくぅちゃんは割とギリギリを生きていた。
そんな姿を見たら4歳児の
そんな様子を見た両親が、引きごもりがちな
それからは姉弟のように隣りで過ごすようになった。
それでたしか…くぅちゃんがよちよち歩きをしているくらいの時は、
コホン。まぁ、何が言いたいのかというと、毎朝くぅちゃんに起こしてもらう生活が日常になっているのだ。
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っと、画面の前の視聴者ちゃんたちにはまだ自己紹介して無かったよね。
「おい姫子、また変な事考えてるのか?さっさと支度しろ、もう置いて行くぞ。」
「わーん!待ってよくぅちゃん。もう回想も終わったからさ!」
口ではグチグチ言うけれど、なんだかんだ
「はぁ?…そういや、今週はまだやってなかったな。どの回想だ*6よ。」
「もち!くぅちゃんとの"運命の出逢い"*7を思い出してたんだよ?」
律儀に問いかけてくれたくぅちゃんの目を覗き込んで答える。
ふふふ、くぅちゃんは171.4cm、対する姫は158cm…!約13cm差により繰り出される自然な上目遣いの攻撃力は53万!どうだ!
「うぐ、そうかよ。」
残念!ぷいっと顔をそらされてしまった。
ちえ〜と呟きながら、彼のほんのり赤く染まった横顔を眺める。
くぅちゃんはよく自身を"純情少年"と称しているが、
まぁ?姫みたいな?とっても可愛くて?自分にだけ無防備な姿を晒してるお姉さん相手にドギマギしない人なんて居ませんけど??
それはそれとして、こんなにアタックしてるのに姫に落ちないなんて、くぅちゃんはどうかしてると思うなー!
そんなこんな、今日もヤキモキしてるうちに学校に着いてしまった。
1年生と3年生では教室が違うため、ここで別れなければならない。こういう時同い年じゃないのってツラいよねー。
「あ゛ー、今日も実験で遅くなる。姫子は?」
「何時ものじゃーん。…でも今日は姫、待てるから一緒に帰ろ?」
「…おう。」
「じゃあ、放課後部室に行くねー!」
…おお!今のは姫にしては自然な流れで約束出来たんじゃないの!?
うふふ♪まぁ?今日の姫は昨日と違うからね!イベントが終了した姫に、枷などない!
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放課後になればお待ちかねの、楽しそうに実験をしてはしゃいでるくぅちゃんを眺める時間だ!
ケケケと悪人面で実験を行うくぅちゃんもかわいー!
「今日はおっきーも居るんだな。」
「な。おっきーは科学部じゃないのに。」
「おっきー、部長目当てなのがあからさま過ぎる。」
「そこ、コソコソとうるさーい!」
「いや、姫子の方がうるせーだろ。」
くぅちゃんが入学してから直ぐに、
和気藹々とした空気の科学部室をかき消すようなダダダダダッ!と大きな足音が近づいてくる。これは…
ドォン!
「聞いてくれ千空!!俺は決めた!」
「今日こそ今から!!この5年ごしの想いを杠に伝える!!」
このビリビリと響く声の大きい人は、
たーくんとはくぅちゃんの実験繋がりで知り合った。そこでも中々良い運命的な回想があるが、今回は省略する。
先程ご本人が申告していた通り、たーくんは
というか、たーくんのモロバレな言動で好意などあからさまなのに、どうしてゆずゆずが気づかないのかは謎*12だが、それはそれとして両者から仄かに香る戸惑いの感情とかの葛藤はエモエモで良いと思う。
「ほーん、そりゃすげぇ。興味深い、深い。」
「ねぇくぅちゃん、それすごく棒読みだよ?」
「うるせえ姫子。…声帯がブチ切れるほど、応援してるわ。この科学部室から。」
「おおそうか!ありがとう千空!」
棒読みとしかめっ面で答えているくぅちゃんだが、内心"やっとコクるのかよ。待ちくたびれたわ。"とか思ってるのだろう!
まぁ、たーくんがゆずゆずに告白出来ずにモジモジしてるのを見てきたからね。…正直待ちくたびれた姫は2人をネタにして、こっそりナマモノ創作した。
「おお!今日は姫子も居たのか!姫子も応援してくれるだろうか!」
「うぅぇ!?そりゃもちろん!」
「おお!ありがとう!姫子!」
「ほんとうるせえな、このデカブツ。バカはどんだけ非合理的なんだ。」
そう言いながらくぅちゃんは、カチャカチャと今日の実験により精製した液体をたーちゃんに渡した。
「死ぬほど合理的な方法をくれてやるよ。」
「これはフェロモン放出を極度に活性化する、いわゆる惚れさせ薬。こいつ飲んできゃ100億%だ!」
「……。」
たーちゃんは少しその液体を見つめが、直ぐにその液体を流し台に 全 て 捨 て た … !
「ありがとう!千空。だがすまん。こんなインチキには頼れん!」
そしてうおー!と言いながら、たーちゃんは科学部室を去っていった。
うふふ、やっぱりたーくんは良い子だよねー。それにくぅちゃんが渡したあの液体は…
「てかこれマジか?千空、惚れさせ薬って…」
部員のひとりがそう言うか否や、くぅちゃんは液体が捨てられた流し台に火をつけ…ボォン!と爆発を起こした。
「んなもん、あるわけねぇだろ。ペットボトルのキャップから精製した、ただのガソリンだ。見りゃわかんだろ。」
「いや、わからん。」
「わからんだろ。」
「飲んでたら、大樹くん死んでるんじゃないか!」
うん、あの液体の正体は、今日のペットボトルのキャップからガソリンを精製する実験で作られたガソリンだったのだ。
石油製品であるペットボトルを石油に戻すことは科学的に可能だからね…。
でも、くぅちゃんにはたーちゃんが絶対惚れさせ薬を飲まないという確信があった。
事実、たーちゃんはくぅちゃんのことを信じてる。さっきの惚れさせ薬の話も全く疑っていないだろう。
そんな信じてるくぅちゃんからの薬でも、ゆずゆずの意思を身勝手に変えることを良しとしない。そんな真っ直ぐにゆずゆずを愛してる人なのだ。
「ククク、100億%飲みやしねぇよ。あの真面目バカはよ。」
「…くぅちゃんも良くやるよねぇ。」
信頼ゆえの行動をこうも堂々とされると、流石の姫もじぇらしーしちゃうなー?
たーくんが校舎裏に出たのが見えたのか、部員たちもぞくぞくと部室を出て野次馬しに廊下へ向かう。
くぅちゃんも自販機を買うついでだ、とか言いながら見守るようだ。
…ふーん、クスノキの下で告白なんて、たーくんもやんじゃん。*13
次のイベントのネタはコレに決まりだ!
「大木が小川に告白?そんなのフルパワーで振られるに100円。」
「俺もフラれるに500円。」
「そんなのフラれるに1000円。」
まだ1ヶ月くらいしか過ごしていない人間なら、2人の関係性を知らないのも仕方ないだろう。でもコレは賭けにすらならない。
「意外と「フラれないに1万円、だよね?くぅちゃん。」…あぁ。」
「マジか!?」
「なんだ、あの光───」
たーくんの声で空を見たら、グリーンバックか?ってくらい鮮やかな緑色の光線が近づいていた。
幼なじみの告白の背景にはセンスが最悪!…なんて思った時には既に
現在のプロフィール
"姫路城の護り巫女"
生年月日:2001年4月11日
石化回数:1
身長/体重:158cm/51kg
血液型:O型
出身地:兵庫県
好物:
好きなタイプ:姫
宝物:くぅちゃんがくれた髪飾り
イメージカラー:赤紫