今回はオリジナル展開が多いです。
リコside
「あの子なんて無茶を」
『ねぇ!今ものすごい勢いでリザードンが飛んでいったんだけど!?』
「実は...」
モリーは今起きた出来事を仲間に共有した
『わかった。俺は今からあの子を追う。お前たちは船で....なんだあれ...!?クソ!舵が!』
スマホロトム越しにフリードの驚きを含んだ声が響いた
『オリオ!火力を目一杯上げろ!』
『ダメ、これ以上は船がオーバーヒートする!』
『それでもだ!じゃないと全員死ぬぞ!!!』
『なんだありゃ!?』
「マードック、いったいどうしたの!?」
『前見てみろ!』
「なに...あれ...」
マードックに言われモリーとリコが前をみると目の前には巨大な赤黒い竜巻が渦巻いていた。
「さっきまであんなのなかったのに」
「リコ、今すぐに中に入るよ。あれは危険すぎる」
「はい!」
「規模はさっきの四倍!?そんなのどうすれば」
『くっ、オリオ!』
『もうやってる!でもこれ以上は本当に危険!』
こうしている間にも竜巻はだんだんと近づいてきておりその余波でいたるところから軋む音が発生した
「パモォ」
「ワラァ」
「大丈夫。きっとあの人たちが助けてくれるよ」
リコはポケモンたちに言葉をかけるが先の光景を見たリコもパモを抱いている腕が震えている。そしてその不安は他のポケモンたちに伝染してしまう
「ゼル」
「ゴチルゼル?」
リコについていたゴチルゼルは船首の方に移動する
「ゼェルゥゥゥゥゥ!」
ゴチルゼルが力を込めると船全体が結界に包まれた
『これはゴチルゼルのサイコパワーか。だがこの規模にこの出力は長くは持たない』
「ゼェルゥゥゥゥゥ!」
「頑張れ!ゴチルゼル!!!」
「パモオオ!!!」
「ワラシィ!」
リコたちは自分たちを守ってれているゴチルゼルを全力で応援する。ゴチルゼルもその声に応え結界の強度をさらに強める。だが突如竜巻の強さが増していきゴチルゼルは苦悶の表情を浮かべる
「まずい、さらに強くなった...!」
「モリーさん!あの竜巻何か変です!あの中に何かいる」
「何あれ」
リコたちは竜巻の中に影があることを確認した。その影は巨鳥のように羽を羽ばたかせてそこに佇んでいた
「フリード、竜巻の中に何かいる」
『ああ、俺も確認した。だがあのシルエットは見たことがないな』
すると突然竜巻の中心から赤い光が放出されその光にゴチルゼルは貫かれてしまった。そして結界に力の大半を費やしていた彼女はその場で倒れてしまう
「ゴチルゼル!」
「まずい、ラッキー、出てきて!」
リコとモリーはゴチルゼルを船内に運び込みゴチルゼルの治療を始める。だがゴチルゼルが戦闘不能になってしまったため結界は消失し船を守ることができる存在がいなくなってしまった
『お前たち全員何かに捕まれ!!!突入するぞ!』
(ダメだ。あんなのにぶつかったらもう...ニャオハ...!....先生!)
リコ、いやこの場にいる全員が目の前の光景を見て「死」という文字が頭の中に浮かび上がった。全員が目をつぶりいずれ来るであろう痛みに備えようとした時、一瞬だが青い炎がブレイブアサギ号の横を駆け抜けていくのが目に入った
「今のは...」
『全員衝撃に備えろ!!!』
フリードの声が響いた瞬間青い光と衝撃があたりに走った。しばらくしてリコたちが目を開けるとそこには雲一つない星空が広がっていた。そして竜巻の中にいた影も姿を消していた
「今の炎は」
「皆さん、大丈夫ですか!?」
リコたちが甲板に出るとそこにはノエルと普段の姿とは違うリザードンが降り立っていた
「先生!」
「よかった!無事だったんだね。他の皆さんは?」
「大丈夫、貴方たちのお陰で全員無事。でもゴチルゼルが」
モリーは申し訳なさそうに視線を後ろに送るとそこには傷だらけのゴチルゼルがラッキーの手を借りて歩いてきた
「この子がね私たちを守ってくれたんだ。」
「そうですか。ゴチルゼル、よく頑張ったね。」
「ああ、そのゴチルゼルがいなかったらこの船はとうにバラバラになってた。本当にありがとう」
操舵室からフリードたちが出てきてノエルたちに改めて感謝の言葉をかける
「それにしてもよく戻ってきてくれたな」
「あの3人を追いかけている途中スマホロトムが鳴って確認してみればさっきいた時点に巨大な竜巻が出現って書かれていたので」
「でもさすが世界第四位最強の相棒だな。あの規模の竜巻を消しちまうなんて」
「グオ!」
「ふふん、僕の一番の相棒ですから...あ///」
ノエルとリザードンはフリードの言葉に胸を張り応えた。しかしノエルは自分がとった行動があまりにも子どもすぎたことに気づき赤面する
(先生、かわいい...!)
(意外と子供らしいところあんのね)
「なんだよ意外とかわいいとこあんじゃねぇか!」
「からかわないでください!っていてて!ゴチルゼル、”サイコキネシス”で髪の毛引っ張らないで!ごめん!」
「ゼル!」
ノエルの発言に嫉妬したゴチルゼルは顔を膨らませそっぽを向いてしまった
「それよりもあの3人組についてです。」
ノエルのその言葉を区切りに全員の表情が変わり緊張が走る
「この近くの港町に着陸したところまでは見ました。恐らく彼らはそこのどこかに潜んでいると思われます」
「なんでそう言える?もしかしたら奴らも移動しているかもしれないぞ」
「いやそれはない。アイツ等の目的はあくまでこの子とペンダントだ。この二つからわざわざ離れることはしないだろう」
話し合いの結果ニャオハの捜索は明日行うことになり今日はもう休むことになった。
「ニャオハ...」
「リコさん、今日はもう休もう。さっきフリードさんがリコさんの部屋を準備してくれてたよ」
「でも私が休んでいる間ニャオハに何かあったらって考えると不安で」
「その気持ちはわかる。でも今は休むんだ明日の再開のためにね」
ノエルはリコに小指を差し出した
「約束する。明日必ず君とニャオハを再会させる。どうか僕を信じてくれないか?こう見えて僕、約束は破ったことないんだよ」
「...わかりました。」
リコもノエルに小指を差し出し指切りをした。そしていつも自分を安心させてくれる目の前にいる少年に対してリコはある感情を抱くのだった
「じゃあおやすみリコさん。」
「はい!お兄ちゃん!」
「え?」
「は!////ご、ごめんなさい!」
そして感情が爆発した
「わぁ、綺麗!」
これはリコがまだ小さい時の記憶。この時はリコの祖母がペンダントを持っていた
「これをつけて、いつかリコも冒険に行く日がくるんだろうね」
「くるかなぁ…冒険って怖いよね?」
「怖いのは最初の一歩だけ。踏み出せば見たことない景色が広がっていて怖かったことなんて忘れてしまうもんさ…ポケモンが一緒ならきっと大丈夫」
祖母のこの言葉を最後にリコは意識を覚醒させた
(いない)
いつもなら自分の横にはニャオハがいるのだが今その場にはニャオハはおらずこの空いたスペースにリコは喪失感を感じるのだった
『約束する。明日必ず君とニャオハを再会させる。どうか僕を信じてくれないか。こう見えて僕、約束は破ったことないんだよ』
(先生が約束してくれたんだ。大丈夫。)
リコはノエルの言葉を信じていた
(絶対、ニャオハを取り返します)
そう決意を固めるとリコは制服に着替え部屋の外に出た。
「旗が無くなってるな、あと若干のひび割れ」
そこにはこの船のメカニックであるオリオがスマホロトムになにか着込みながら作業をしている。
「あっおはよう!ゆっくり寝られ……るわけないよね」
「あの、ベッドと制服ありがとうございました」
「あぁ…いいの!いいの!気にしないで!」
リコに気づきとオリオは笑顔で挨拶する。そうしていると別の扉からマードックが出てきた
「おっ、起きたか!飯できてるぞ」
「マードックの料理は一流なんだ!」
「良い匂い。私の好きなスープだ」
また別の扉からモリーとホゲータが出てきた
「あの…私」
「ニャオハを取り返しに行くんだろ?」
「えっ?」
「今、フリードがエクスプローラーズを追ってる」
「そういうことだ。気持ちだけ焦っても碌なことない」
3人のやさしさに触れたリコはここにいる人たちは悪い人ではないのではないかと考え始めた
(やっぱり、この人たち悪い人じゃないのかも…あれ)
「あの、お兄...じゃなかった先生は」
「ああ、あの子は」
「みなさん、おはようございます。」
「おう!もう飯出来てるって、なんだその隈!?」
「ゴチルゼルの治療自体は30分ぐらいで完了したのですが機嫌の方はそういうわけにはいかず今やっと直ったところなんです」
昨日傷を負ったゴチルゼルはノエルが尽力したことで完全に完治した。だが機嫌の方は中々直らず一晩中ずっと宥めていたという。そのためノエルはまったく寝ておらず目の下に隈を作ってしまっていた
「えぇ、そんなで大丈夫?」
「大丈夫です。夜更かしには慣れているので」
「「「慣れるな」」」
ノエルの言葉に3人の大人はツッコミを入れる
「それに僕にはこれがあるので」
そう言いノエルはポッケから赤い粒が入っている袋を取り出しその粒をそのまま口に運んだ
「ん!」
「なんだそりゃ?」
「ああ、これはドライ...あ、フリードさんが帰ってきました」
「噂をすれば」
「よぉ、起きたか」
リコが上を見上げるとフリードがリザードンに乗って戻ってきた
「あの、ニャオハは?」
「...悪い。町の人たちに色々聞いてみたが手がかりはなかった」
「そうですか。じゃあ私を港町まで連れてってください。あとは自分で捜しますから」
「それはやめた方がいい。あの3人組の目的にリコさんも含まれていることを忘れないで。もし丸腰の状態で彼らに会ったら間違いなく捕まるよ。」
「でも...」
「ノエルの言う通りだ。1人で闇雲に動いても見つからない。相手はエクスプローラーズ、ポケモンがいなきゃ戦えないだろう?」
「昨夜約束しただろう。大丈夫僕たちを信じて」
「その通りだ。それに、君のお母さんにボディガードを頼まれた以上、君を危険な目にあわせるわけにはいかないだろう」
「え、初耳です」
フリードの悪癖にモリーたちは手を頭に当て、ノエルとリコは肩の力が変に抜けてしまった
「アンタ、また!」
「はぁ、」
「まぁそれは置いといて、まずは飯を食おう!いい匂いだ」
(置いてかれた...)
「フリードさん」
フリードが扉を開けようとした時ノエルは待ったをかけそのまま頭を下げた
「先日の態度を謝罪させてください。すみませんでした。」
「お、おい俺は別に、頭上げてくれよ!」
「そうだよ!大体事情を説明しなかったフリードが悪い」
「そのとおり。むしろ怪しい大人にホイホイついていく方がおかしい」
「フリード、直せよ」
「...はい」
こうして一行は朝食をとりながら港町に着陸した。マードックは相棒のイワンコ、ノエルはゾロアークを出しそれぞれの役割が決まっていく
「俺、マードックそしてノエルでエクスプローラーズを探す」
「私は船の修理!」
「そしたらあなたは、私の手伝いをお願いできる?ポケモンセンターに傷薬を取りに行くんだ」
「分かりました。ニャオハの捜索、よろしくお願いします!」
「うん。必ずニャオハを取り返して見せる。約束だからね」
「はい!」
こうして各々が行動を開始した
ノエルside
「それじゃあ行こうぜ!」
「おう!」
「はい」
イワンコとゾロアークを先頭にフリード、マードック、ノエルの3人は街中に入っていった
「それにしてもなんで奴らはあのペンダントとあの子を狙うんだ?」
「リコさんが持つあのペンダントはただのペンダントじゃないんです」
「というと?」
「あのペンダントにはあるポケモンが封じられていたんだ。遠目ではあったがまるで亀の様だった。君は見たことあるか?」
「いえ、僕もあのようなポケモンを見るのは初めてです。それにあのポケモンはまるでリコさんの危機に呼応して出てきた感じがしました。彼らがリコさんも狙うにはそれが理由だと思われます」
「なるほどな」
3人は話をしながらしばらく道を歩いているとネコ系ポケモン専用のポケモンフーズ店が出てきた。そしてその店から出てきた女性にゾロアークとイワンコは反応する
「ちょっ、何よ!?それにそのゾロアークは!」
「見つけたぞ!」
「皆さん、イワンコ!」
「リコ?」
「あの人からニャオハの匂いがするのね」
「くっ、えい!」
コニアは自身の荷物を捨て街中を駆けていく。その中で通りすがりの人がいるなかコニアその人たちをはねのけて走っていったため持っていた商品をかばって尻もちをつく人などが続出した
「大丈夫ですか!?」
「周りにいる人たちもお構いなしか」
「ここは俺が!お前たちは追え!」
「頼む、ゴチルゼル!マードックさん、この子は”いやしのはどう”を使えます。ケガをしていらっしゃる人がいればその技で処置をお願いします!」
「わかった!」
とりあえず現場はマードックに任せ3人はコニアを追いかける
「逃がさない!」
「ひっ...!もうここまで追ってくるなんて」
「この距離なら届く...!ぐっ...!」
「ノエル!」
「先生!まだあのときの!」
ノエルはあともう少しで追いつけるというところで先のダメージが響き転倒してしまう。
「大丈夫。それよりもあの人を!」
「アメジオ様!ターゲット及びフリード、新星を見つけました!というか見つかりました!!!」
『それでいい。ここまで誘いだせ』
アメジオの指示の真意はわからないがコニアは指示に従い、走る速度を落としリコたちを誘導する
「フリードさん」
「ああ、あれは俺たちを誘いこんでるな。リコ、お前は船に戻ってろバトルになるぞ!」
(ニャオハ待ってて、今行くよ)
フリードの声を無視してリコは走り続けた。その結果3人はアメジオ達の拠点であろう巨大な倉庫にたどり着いた
「ここですね」
「よし...!」
「おい、待て待て!」
敵の拠点に正面から侵入しようとしたリコをフリードは慌てて制止した
「退け。ここからは危険だ。」
「わかってます。でもニャオハは私のポケモンなんです」
「ああ、その通りだ。」
ノエルは立ち上がり先ほどリコがやろうとしたように入り口の正面に立ちそのまま進んでいく
「待て待て!どうするつもりだ」
「僕が囮になります。その隙に二人でニャオハの救出を」
「ダメだ。お前が強いのは知ってる。でもそれは危険だ」
「そうですよ。それに先生は傷を負って」
「フリードさん。これは彼らの目を盗んでどれだけ早くニャオハを救出できるかの戦いです。そしてその最大の障壁になるのがあの少年です。だから僕が囮になり彼の目をつぶします」
「だったら俺が」
「それにこれは僕の我儘になるんですけど僕自身が彼と決着をつけたいんです。」
この時のノエルの目は特別講師のものではなく一人のポケモントレーナーの目をしていた。それはいつもの温和な目ではなく、ギラギラとしており目つきも若干ながら鋭くなっていて圧も感じられた。フリードはノエルの年相応の我儘と顔を見て断れなくなってしまっていた
「...わかったよ。そんな目をされちゃ断れない」
「ありがとうございます。それに彼には一つ教えておきたいことがあるので」
こうして3人はエクスプローラーズの拠点に入っていった。3人は施設を散策しニャオハを探すそして一つの倉庫に入った瞬間、倉庫内の電気がつき正面に人影が現れる。
「出てきたな」
「ペンダントは持ってきたか」
リコはペンダントを取り出しアメジオに見せる。
「これをあげればニャオハを返してくれるの?」
「........」
リコ投げかけにアメジオは無言で返す
「仕方ない。え~とそういえば名前を聞いていなかったな。君、名前は?」
「......アメジオ」
「ありがとう。それじゃあアメジオここはポケモンバトルで決めよう。君と僕の一対一だ。もし君が勝ったら僕は今後君たちに関わらない、約束するよ。でもその代わり僕が勝ったらニャオハを返してもらう。どう?まぁ、負けるのが怖いならこの勝負は受けなくていいよ。君を無視して勝手にニャオハを探すだけだし」
「なめるな...!いいだろうその勝負受けよう。そして俺が勝ったらペンダントと共に彼女を連れていくぞ」
「ああ、負けた時僕は決して君の邪魔をしないよ。リコさん、フリードさん離れていてください。ここにいれば巻き込まれます」
「はい、先生お願いします」
「気をつけろよ」
リコとフリードはバトルの邪魔にならないように、その場を離れていく。
「行ったか。二人には離れてもらったけどいいよね」
「構わない。では始めるぞ、いけ!ソウブレイズ!」
「いくよ、ゴリランダー!」
アメジオはソウブレイズ、ノエルはゴリランダーを繰り出した
「なめるのも大概にしろ...!」
アメジオはノエルの選択に怒りの感情を露わにした。なぜなら先のバトルにもそして今回のバトルでもノエルはリザードンを出さなかったからだ。しかも今回に限っては相性が不利なゴリランダーを繰り出してきた。
「俺たちを馬鹿にしているのか?」
「馬鹿にしているのかだって?それはこっちのセリフなんだけど」
「...!」
「この間もそうだったよな。まるでリザードン以外じゃそのソウブレイズに勝てないと言っているように聞こえるんだけど?だとしたらお前はこの子たちをなめすぎだ。」
ノエルの圧によってアメジオはこの倉庫の温度が下がったように感じた
「そんなにリザードンと戦いたいならこの子を倒してみなよ。」
「いいだろう。すぐに引きずり出してやる!”むねんのつるぎ”!」
アメジオside
「...ゴリランダー、受け止めろ」
「な...!」
「”10まんばりき”」
アイツのゴリランダーはソウブレイズの攻撃を片手で受け止めそのまま攻撃を放ちソウブレイズを壁まで吹き飛ばした。ソウブレイズはその一撃で戦闘不能になり俺とノエルのバトルは一瞬で終わってしまった
「ソウ、ブレイズ」
「...勝負ありだ。」
「まだだ...!まだ、俺の手持ちは残っている」
俺はアーマーガアのボールをにぎろうとしたがうまくにぎることができずそのままボールを落としてしまう。なぜなら俺の腕は震えていたからだ
「馬鹿な...」
「もうやめろ。わかるだろ、今の君たちじゃ僕たちに勝てない。絶対に」
「....!」
アイツの圧に触れた俺は心臓を握られている錯覚に陥った。これが世界第四位の実力...こんなにも遠いものなのか。こんなにも絶対的な差が俺とアイツにはあるのか...!
「認めるか...!認めてなるものか!」
「......」
「俺はあの人のために負けるわけにいかないんだ!!!」
「....ソウ!ブレイィイイイイイイズ」
俺の思いに応えるかのようにソウブレイズ雄叫びをあげながら剣を振ったがゴリランダーにダメージは見受けられずただ立っているだけだった
「良いポケモンだね。自分のトレーナーのために限界を超えて動いている。...ゴリランダー、これで決めよう”10まんばりき”」
「ソウブレイズ!、”むねんのつるぎ”!!!」
「ブレイィイイイイイイズ!!!」
剛腕と剣がぶつかり合う。だが力の差は歴然で数秒持たずソウブレイズは再び壁に吹き飛ばされピクリとも動かなくなった
「...アメジオ、これを」
「これは」
「げんきのかたまり。これでソウブレイズを回復してやれ」
「...!俺たちに情けをかけるつもりか!?」
「違う。これはソウブレイズの執念に対する敬意だ。」
「ふざけるな!敵の施しを受けるなど...!」
俺がそう言うとノエルは俺の腕を力強く掴んだ
「そのくだらないプライドと自分の相棒。どっちの方が大切かをよく考えろ」
「...!」
「ノエル、作戦成功だ。撤退する...ぞ」
フリードが入り口からノエルを呼ぶ。作戦成功だと...まさか!
「ニャオハを取り戻すために…お前はその為の囮か!」
「違う。確かに侵入する前に僕は囮として動くって二人には伝えたけどそれはあくまで建前だよ。」
「なに?」
「僕は君にあることを教えに来たんだよ」
そう言いノエルは背を向けフリードの方に歩いていく
「彼女を追うのをやめろなんてもう言わないよ。どうせ無駄だしね。でも彼女のそばに僕がいるかぎり君たちの野望は絶対に叶わない。じゃあ僕とリコさんの目的は果たせたし今日は帰るね。あと、ちゃんとソウブレイズの治療はしろよ。」
そう言い残しノエルはゴリランダーを戻しリザードンに乗りフリードと共に飛んでいった
「待て!」
そう俺は叫ぶがその言葉と裏腹に俺の体は動いておらずただ飛んでいくノエルの背中を見ることしかできなかった。
「ノエル...!お前は、お前だけは必ず俺たちが.....!」
俺は生涯忘れることはないだろう。この屈辱とこの敗北を。この時、俺の頭の中に浮かんだのはペンダントの事でもあの少女ことでも尊敬するおじいさまのことでもなく新星の異名を持つノエルの顔だった
???side
港町の灯台に白衣を纏った女性と顔に傷がある少年がいた。そして女性の傍らには赤い巨鳥のようなポケモンが佇んでいた
「君の息子はすばらしいな。まさか伝説のポケモンの力をかき消すとは」
「あの程度は当然です。私が見たいのはあの先の力」
「PWTで見せたあの力のことか」
「はい。ですが目覚めたばかりのこの子の力がどの程度のものかを測定することができました。とりあえず今は引き上げるとしましょう。戻りなさいイベルタル」
女性はイベルタルと呼ばれるポケモンを戻しサーナイトをボールから出した
「しかしギベオンも計算外だろうな敵に世界第四位がいるとはな。アメジオでは太刀打ちできないだろう」
「そうでしょうか。」
「まさかあの少年が君の息子に太刀打ちできるとでも?」
「今は無理でしょうね。ですがあの子とソウブレイズの間には何か特別なものを感じました。彼らならあるいは...」
そう言い残し二人はサーナイトの”テレポート”によって姿を消すのだった
読んでくださりありがとうございます!
この作品を見るにあたってアマプラでポケモンを1話から見返しているのですがブレイブアサギ号の風呂とか洗濯機の描写がないんですけどちゃんと完備されてますよね?え、ありますよね?だとしたらオリオとかやばくないですか?