ではよろしくお願いします
PS 実はこの話にいくつかの裏話があります。それはあとがきの方で
アレックスとの出会いから翌日、リコ、ロイ、ノエルの3人はコルサが見た珍しいポケモンについて尋ねるためこのボウルタウンにやってきたのだった
「あ、ポケモンだ!」
「さすが花と芸術の街、草ポケモンがいっぱい!」
「それにポケモンを模した彫刻がいっぱいあるよ」
「本当だ!」
ロイは一つの彫刻に目をつけそれに向かって駆けていった
「なんだこれ、向日葵?」
「キマワリっていうポケモンだよ。ほら、あっちを見て」
「なんだアイツらご機嫌だな!」
「きっと日光を浴びれて元気いっぱいなんじゃないかな?」
リコとロイはキマワリを見て笑っている。そしてノエルは目の前にキマワリの彫刻を見てあることに気づく
「”投げやりのキマワリ”...作者は...やっぱりコルサさんだ」
「この彫刻コルサさんが作ってるんだ~!すげぇ!」
「そうだね。この街の作品を見てると僕も久々に芸術に打ち込みたくなるよ」
「ノエル兄ちゃんも何か作ったりするの?」
「うん。実は僕、絵を描くのが好きなんだよね」
「へぇ~お兄ちゃんの絵ちょっと見てみたいかも」
「僕も!」
「じゃあ船に戻ったら見せてあげるよ。こう見えて腕には自信がある」
そして二人は自分の発言を近いうちに後悔することになる。なぜなら二人がこれから見る絵はなんというか...呪い的な何かを見てしまったからだ
「それじゃあ早速コルサさんのアトリエに向かおう。前パルデアに来た時に一回だけ行ったことがあるんだ」
こうして3人はコルサのアトリエへと歩いていくのだった。そして歩きながら色々な人に黒いレックウザについて聞きまわってみたものの情報はゼロだった。そのためコルサが見たポケモンは実はレックウザではないのではないかという疑念がロイのなかで生まれてしまっていた
「ダメか~」
「焦んないの。コルサに会えば何かわかるよ」
「そうそう。焦ってもレックウザが近づいてくるわけでも...」
「ネモ、いっけぇ!!!」
「ネモって...もしかして」
二人がロイを慰めているとある場所から大きな声が聞こえてきた。そこを見てみると二人のポケモントレーナーがバトルをしていた。そして歓声の中で聞こえた名前にノエルは反応するのだった。だがその前にロイが目を輝かせて走り出し、ネモと呼ばれていた女子に話しかけるのだった
「今のバトルすごかった!」
「ありがとう!って...ノエル!?」
「「え?」」
「お久しぶりです。ネモさん」
「うん!久しぶりだね!!」
二人はお互いに固い握手を交わした
「PWT見たよ!すごいバトルだった!」
「ありがとうございます。ネモさんにそう言っていただけるなんて光栄です」
「相変わらず固い!もう、もっとフランクでいいのに...それでいつパルデアに戻ってきたの?」
「昨日です」
「そうなんだ。」
「あの...」
「「ん?」」
二人の会話に若干置いてけぼりになっていたリコが言葉をかける
「えっとお兄ちゃん、もしかしてオレンジアカデミーに通ってる友達って」
「うん、ネモさんのことだよ。パルデアで旅をしているとき色々お世話になったんだ」
「えええ!?お兄ちゃん、すごい人と知り合いだったんだね」
「リコ、ネモさんってそんなにすごい人なの?」
ロイの言葉にリコは頷く
「チャンピオンランクのネモ。このパルデアでの中で最強って呼ばれてたりするんだよ」
「えええ!?最強!?」
「アハハ、最強はちょっと言いすぎかな...」
ネモはリコの大げさな紹介に苦笑いする。実際は大げさでもなんでもないのだが
「改めて私はネモ、よろしくね。こっちはパモット、絶賛修行中だよ」
「パモ!」
「リコです!こっちはニャオハ」
「ロイです!こっち相棒のホゲータです!」
「よろしくね。リコ、ロイ。私のことはネモでいいよ。敬語もなし」
「「よろしく、ネモ、パモット!」」
リコとロイは新しい友達が出来て満足そうな笑みを浮かべる。一方ネモはものすごい輝いた目でノエルを見ていた
「よし。それじゃあ再開した記念に戦ろう!」
「「えええ?」」
「えっと...」
あまりの勢いにリコとロイは困惑した
「そのせっかくのお誘いなんですけど実は僕たち人を...」
「おい!聞いたかみんな!?」
「うん!」
「「「「え....?」」」」
四人が話していると気づけば辺りはたくさんの人だかりができており老若男女たくさんの人たちが集まってきていた
「チャンピオンランクのネモと新星ノエルがバトルするらしいぞ!」
「え、ちょ...」
「うそ!?」
「マジか!?そんなの見るしかねぇ!」
「録画しなきゃ!」
あまりの人の多さに四人は固まってしまっていた
「ええ、どうしよう」
「いつの間にこんなに集まったんだ!?」
「アハハ、なんかごめんね」
「仕方ない、この人たちに悪いけど。すみません!実は僕たちはただ...」
ノエルが場を鎮めようとしたときノエルはあるものを見てしまう
「ノエル、頑張れー!」
「ネモー!勝ってー!」
「どっちも頑張れー!」
「ゔっ...!」
それは子どもたちのキラキラとした目だ。もし自分がここでバトルをしなかったらこの子たちはきっと悲しむ。そう考えてしまったためノエルは中々続きの言葉を言えないでいた
(ノエル兄ちゃん...!)
(お兄ちゃん、頑張って!)
「その...バトルを...」
「「「........!」」」
「バトルをしに...」」」
「「「........!!」」」
(二人とも、ごめん)
「ネモさんとバトルをしに来たんです!」
「「「「「オオオオオオオオオオオオ!!!!!」」」」」
結局ノエルは子どもの純粋な瞳に完敗したのだった
「ごめん、二人とも」
「仕方ないよ。ああなったら断れないよ絶対に」
「そうだよ。それに僕も実は二人のバトル見てみたいんだよね!」
「...ありがとう」
こうして急遽行われることになったノエルとネモのバトル、周りのギャラリーのテンションも最高潮に達していた。ルールは一対一で先に相手を戦闘不能にしたら勝ちというシンプルなものになった
「それじゃあ行ってくるね」
「うん、頑張って!」
「ホゲータ、強くなるためにしっかり見るぞ」
「ホゲ!」
ノエルはフィールドに入りネモと向き合う
「なんか大変なことになっちゃったね。ごめん」
「気にしないでください。それにバトルをしたかったのはなにもネモさんだけじゃない」
「...そう言ってくれると嬉しいよ!」
ノエルの言葉に嘘はない。彼自身も用事がなければネモとの再会の記念にバトルをしたいと思っていた。そして二人は目をぎらつかせボールを構える。二人の圧倒的存在感に会場は一気に静寂に包まれる。
(あの二人の空気...さっきまでと全然違う...!)
「すごい...!」
「ホンゲ...!」
二人から発せられる圧倒的な存在感。自分とはレベルいや次元が違うことを思い知らされリコ、ロイ、ニャオハ、ホゲータは一筋の汗を垂らす。そんな中一人のトレーナーが審判としてフィールドの中に入る
「ではこれよりネモとノエルのポケモンバトルを行います」
「実りあるバトルにしよう!行け、ウェーニバル!!!」
「ウェル!」
「全力で行きます!頼むぞ、ミミロップ!」
「ミロップ!」
ネモは”ダンサーポケモン”のウェーニバル、ノエルは”うさぎポケモン”のミミロップを繰り出した
「あれって...」
「うん。ネモのポケモンはクワッスの最終進化系、ウェーニバル。ネモの最強の相棒だよ」
「ウェーニバル...強そう。それにノエル兄ちゃんのポケモンも」
ロイは二人のポケモンをしっかりと図鑑に登録するのだった
「ウェーニバル、相手にとって不足なし!行くよ、ミミロップ!」
「ロップ!」
「楽しもう、ウェーニバル!」
「ウェル!」
「よし、それではバトル...開始!」
審判の合図と共にウェーニバルはミミロップに向かって動き出す
「先手必勝!ウェーニバル、”インファイト”!」
「迎え撃つよ、ミミロップ、”グロウパンチ”!」
ウェーニバルの連続パンチにミミロップも連続の”グロウパンチ”で相殺する。二体の拳は拮抗しているがだんだんとミミロップの拳がウェーニバルを捉え始めていた
「ウェル...!」
「今だ、”メガトンキック”!」
渾身のキックがウェーニバルを襲う。まともに食らったウェーニバルはネモの所まで吹っ飛ばされる
「ウェーニバル!?すごいキック...!」
ミミロップは攻撃をあげることができる”グロウパンチ”を連続で放っていたため今のミミロップの力はウェーニバルを上回っていた
「”アクアジェット”!」
「”メガトンキック”で迎え撃て!」
「来た...”カウンター”!」
「...!」
水を纏い突っ込んでくるウェーニバルにミミロップは蹴りを放つがその瞬間ウェーニバルは”アクアジェット”を解除しカウンターの構えを取る。そして蹴りが当たった瞬間にウェーニバルは渾身の一撃をミミロップに叩き込み吹っ飛ばす
「ロップ!?」
「そのまま”アクアブレイク”!」
吹き飛んだミミロップに激流を纏った蹴りを放つ
「”こうそくいどう”で躱すんだ!」
ミミロップは態勢を立てなおし蹴りが当たる寸前で”こうそくいどう”を用い回避した
「そのままフィールドを駆けまわれ!」
「ウェーニバル、”アクアジェット”で追って!」
二体のポケモンはフィールドを縦横無尽に駆け回る。だがミミロップの”こうそくいどう”は自身の素早さをあげる効果があるためウェーニバルはいつまで経っても追いつくことができずにいた。だがそれがわかっていてもネモは指示を取り下げることをしなかった
「今だ!”メガトンキック”!」
「やっぱりそう来るよね!”カウンター”!」
「その言葉、そのままお返しします!ミミロップ、上空に蹴り上げるんだ!」
「な!?」
ネモは”アクアジェット”の勢いを利用して必ず攻撃を仕掛けてくることを読んでいた。だがノエルはその先をさらに読んでいた。ウェーニバルは構えを取るが上空へと蹴り上げられたことで構えが崩れてしまい反撃もできずダメージを受けてしまう
(”カウンター”の弱点は上下からの力。それをさっきの一回でノエルは見破ったんだ...!)
この時ネモはうかつに同じ技、同じ戦法を使ったことを後悔した
「これで決める、”きあいだま”!」
上空へと蹴りあげられたウェーニバルは抵抗もできずまともに食らってしまいそのままフィールドに墜落してしまう。これを見て誰もが勝負は決したと思ったその時
「ウェル...!!」
「これはまずいな」
「そうだよね、ウェーニバル。まだまだここからだよね!」
ウェーニバルは体から青いオーラを発していた
「”げきりゅう”...!」
”げきりゅう”これは水御三家ポケモンに見られる特性で体力が少なった時、水技の威力が大きく跳ね上がる。だがその分体力の消耗も激しくなる
(ウェーニバルの体力的に時間はかけられない、だったら!)
ネモはポケットからテラスタルオーブと呼ばれるオーブを取り出し構える。
「行くよ、ノエル!」
「全力で受けて立ちます!」
「光れ!輝け!私の最高の宝物!!!」
ネモはテラスタルオーブをウェーニバルの頭上へと投げつける。ウェーニバルの頭上にてエネルギーは解放され、足元から無数の結晶が現れウェーニバルを包み込んで行く。やがて結晶が砕け散るとそこには体中を結晶化させ、頭上に噴水の様な王冠を被ったウェーニバルの姿があった。
「なにあれ!?」
「ウェーニバルがキラキラになっちゃった!」
リコ達は目の前の現象に驚く
「これが私たちの全部!ウェーニバル、”アクアジェット”!」
「”きあいだま”で打ち落とせ!」
「そのままいけぇ!ウェーニバル!」
「ウェ二バァアアアア!!!!」
「ミロ!?」
「ミミロップ!?」
ウェーニバルは連続で放たれる”きあいだま”をかいくぐりミミロップに突撃する
「テラスタルと”げきりゅう”の影響で威力も速度も遥かにパワーアップしてる。このままだと勝てない、だったら!」
「来る...!」
ノエルはネモと同じくテラスタルオーブを構える
「照らし出せ!僕たちの勝利を!!!」
ノエルはテラスタルオーブをミミロップの頭上へと投げつける。ミミロップの頭上にてエネルギーは解放され、足元から無数の結晶が現れミミロップを包み込んで行く。やがて結晶が砕け散るとそこには体中を結晶化させ、頭上にダイヤモンドの様な王冠を被ったミミロップの姿があった。
「ミミロップも輝いちゃった」
「すごい...!本当にすごいよ二人とも」
「ホゲェ!」
二人のバトルにロイとホゲータは目を輝かせる
「ハハッ!本当に楽しいよノエルとのバトルは。でも...これで終わらせる!ウェーニバル!」
「ウェルウウウウ!!!」
「全身全霊。僕たちの全てをぶつけます!ミミロップ!」
「ミロオオオオオオ!!!」
ウェーニバルとミミロップ。二体は自身の全身全霊を解き放つ
「.......」
「.......」
二人は沈黙しただ己の前にいるライバルを見る。そして
「「ありったけ全部をぶつける!!!」」
「ウェーニバル、”アクアブレイク”!!!」
「ミミロップ、”メガトンキック”!!!」
二体の全身全霊最後の一撃がぶつかりあう。その攻撃のぶつかり合いはあたりに光と衝撃波を発生させネモとノエル以外の全員は手で目を覆う。そしてその数秒後フィールドの中心で爆発が起き、2体はフィールドの端まで吹き飛ばされる
「.......」
「.......」
「どっちが勝ったの?」
そして2体はゆっくりと立ち上がり相手を見据える
「ミロ...」
「ウェ...ウェエ二ヴァアアア!!!」
ウェーニバルは雄叫びをあげ一歩前進する。だがその瞬間頭の王冠が砕け散りそのまま地面に倒れる
「......」
「....フゥー....審判お願い」
「あ、はい!ウェーニバル戦闘不能、ミミロップの勝ち!よって勝者ノエル!」
「よし!」
審判の声に周りのギャラリーは歓声をあげる
「二人ともすごいバトルだった...」
「うん!ノエル兄ちゃんもネモどっちもすごかった!」
「ありがとう、ウェーニバル」
ネモはウェーニバルをボールに戻しノエルに近づく
「ノエル、ミミロップ。実りあるバトルをありがとう!」
「こちらこそありがとうございました!とても楽しかったです!」
「私も!」
二人は固く握手を交わす。その様子を見てギャラリーはさらに沸き立つ
「いいバトルをありがとう!」
「ネモー!ノエルー!」
「どっちもかっこよかったよー!」
「二人ともこっち向いて!!!」
「ノエル!」
「はい!」
ネモはノエルを引っ張りカメラの前に立ちポーズを取る。こうしてバトルが終わりギャラリーがいなくなったあとウェーニバルとミミロップを回復するためにポケモンセンターへと移動しそこで3人はネモに改めてボウルタウンに来た目的を話し始めるのだった
「つまりコルサさんに会いにここに来たってこと?」
「うん。私たち黒いレックウザを追ってるの。そしてコルサさんが珍しいポケモンを見たって聞いたからこのボウルタウンにやってきたんだ」
「なるほどね。ねぇ、私も一緒に行っていい?実は私もコルサさんに用があったんだよね」
「わかりました。ではミミロップたちが回復次第出発しましょう。...ロイ、」
「なぁ~にぃ~?」
ロイは目を輝かせてノエルをじっと見ていた
「君が考えていることは大体わかってるよ。さっきのバトルのことだよね?」
「そう!あれはなに?ポケモンがすごい輝いてたやつ!」
「私も気になってた?お兄ちゃん、あれはなんなの?」
「あれは”テラスタル”と言って簡単に言えばポケモンのタイプを変えてさらにパワーアップさせるんだ。そしてこれがテラスタルを行うための道具、”テラスタルオーブ”だよ」
「テラスタルオーブ!かっけぇ!」
「ポケモンのタイプを変える...そんなことができるんだ!」
リコとロイはテラスタルに興味津々な様子だ。だが二人はわかっていなかった。テラスタルを習得するためにノエルとネモがどれだけ心血を注いできたのかを
「いいなぁ、僕もテラスタルしてみたいなー!」
「そうだね。いつかロイもテラスタル研修を受けてみればいいよ」
「テラスタル研修?」
「テラスタル研修はね...」
「ネモさん!ノエルさん!ポケモンたちが元気になりましたよ!」
「はい!ロイ、とりあえずこの話はまた今度。今はコルサのアトリエに行こう」
ポケモンを受け取った後、4人はコルサのアトリエへ向かっていくのだった
「ここが」
「ガラル地方」
「........」
アメジオ達長い飛行を経てガラル地方に到着した。そしてアメジオはアーマーガアをボールに戻し歩きはじめる
「アメジオ様一体どちらに?」
「前々から行きたかった場所がある」
「行きたかった場所ですか?」
「ルアン曰く調査は数日後でもいいんだろう?だったらその前にそこに行く」
「わかりました。それでその場所は一体どこなんですか?」
「強者の楽園、”ワイルドエリア”だ」
読んでくださりありがとうございました!
実はこの話、3つぐらい書いているんです。一つは今回のネモの手持ちがウェーニバルVer
二つ目はマスカーニャVer、3つ目はジャラランガVerです。そして一番しっくり来たのがウェーニバルでした。
そしてこの話を書くうえで一番苦労したのはノエルの口上でした。