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「リコ!」
「フリード」
リコ、ロイ、ドットの3人が合流すると上空からリザードンに乗ったフリードが降りてきた
「リコ、さっきも話したが本当にすまなかった」
「気にしないで。フリードのせいじゃないよ」
「そうだよ。ペンダントを奪った奴が悪いに決まってる!」
「フリード、いまどんな状況なの?」
「とりあえず今はジュンサーさんたち警察が道の検問を行ってる。だから車では簡単に逃げられないはずだ」
「それじゃあどこかに隠れてるとか?」
「ノエルが送ってくれた映像には相手のオーベムはボロボロですぐに動けるとは考えにくいからその線はあるな」
フリードの説明を受け3人は頭を悩ませる
「とりあえず俺は引き続き上空から探してみる。お前たちはここでマードック達と合流してから捜索を開始してくれ」
「わかった」
「おっと、その前に。ドット」
「モンスターボール...」
フリードはドットのとなりにいたクワッスを見た後、彼女にモンスターボールを投げ渡した
「初ゲットだな。おめでとう」
「え、クワッスってドットがゲットしてたんじゃなかったの?」
「トレーナーをやる気なんてなかったし」
「なんでまたやる気に?」
「どうでもいいだろう」
二人からの質問攻めににドットは狼狽える。そんな様子を見てクワッスは笑顔を浮かべながら彼女に近づく
「ワッス!」
「今更照れくさいけどずっと一緒にいてくれたもんな。.....初めてはクワッスに決まりだ」
「クワッス~」
「いくぞ!」
ドットが投げたボールにクワッスは自ら入っていった。その数秒後ボールの揺れは収まり星型の光を発した
「クワッス、ゲット」
「クワッスはよっぽどドットの相棒になりたかったんだね」
「え...」
「だって自分から入っていってたし!」」
「うんうん!」
「そっか」
ドットは持っているボールを見て力強く上へと投げる
「クワッス!」
「クワッ!」
「クワッス」
「?」
ドットはクワッスに近づく
「改めてよろしく。僕の相棒」
「クワッス~!」
ドットの声にクワッスも笑顔で答える
「よかったな、ドット。それじゃあ後は」
「「「ペンダントを取り返す!」」」
「ああ、それじゃあ俺は行く。リザードン!」
「グオ!」
フリードはリザードンと共に上空へと飛んでいった
「マードック達が待っている間に状況を整理しよう」
フリードが去ってしばらくしたあと3人はこれまでの状況の整理をしていた
「フリードは車では簡単に逃げられないって言ってた」
「それに”テレポート”を覚えているオーベムもしばらくは動けないって言ってた」
「やっぱりどこかに隠れてるとか?」
「いやジュンサーさんの捜査網が拡大する前に相手は移動したいはず。隠れるのは得策じゃない」
いくらジュンサーが動いてくれているとはいえハッコウシティは広い街だ。そのため調査するのも時間が掛かってしまい操作網もまだ拡大しきっていなかった
「ハッコウシティ全体に操作網を張るにはあと数時間はかかる。でも変だな」
「変って?」
「いや僕たちがここにいてしばらくたつけどジュンサーさんたちの姿が一人も見えない」
「確かに。もしかして何かあったのかな?」
「どけぇ!」
「うわぁ!?」
3人が話しているとある青い髪の男性がぶつかってきた
「チッ、これでいいのか!?」
「なんだよ、今の」
「今のって...!」
「ドット?」
ドットはスマホロトムを起動しノエルの動画を確認する
「アイツだ!いま走っていったやつがリコのペンダントを奪った奴だ!」
「え!?」
「追いかけなきゃ!」
「そうか、アイツこの先の港に停泊してある船に乗って逃げる気なんだ!」
3人は走り去っていった男を追いかけていく。そしてリコは走りながらフリードに連絡を入れる
『フェリーか....わかった、俺も港へ向かう』
そういいフリードはスマホロトムを切る。そして3人がしばらく走っていると目の前に汽笛をならす一隻のフェリーを確認できた
「あ!船ってあれじゃない?」
「え~!」
「このままじゃ間に合わない!」
3人は港までついたころには船はもう出発してしまっておりその甲板には先ほどの男の姿を確認することができた
「間に合わなかった...!」
「なんだよ~!こんな走ったのに!」
ドットがその場で尻もちをつくと彼女の上をある影が通り過ぎる
「「「フリード!」」」
「あとは任せろ!」
フリードとキャップはリザードンに乗りフェリーの甲板へと着地した
「戻れ、リザードン」
船へと着地したフリードはリザードンを戻し青髪の男を探す。そしてその目的の男は意外なことに彼の目の前に立っていた
「ライジングボルテッカーズのフリードだな」
「まさかそっちから出てきてくれるとはな」
「ああ、これで俺の任務は完了だ」
「なに?」
男は顔の皮膚をつかむとそれをそのまま引きちぎった。すると中からは動画の男とは全く違う顔が出てきた
「クソッ、罠だったか...!」
「フッ、そういうことだ」
男はボールからキリキザンを繰り出し臨戦態勢を取る
「別に逃げてくれても構わない。だがその時はこの船に乗っている奴らがどうなるかな?」
「逃げねぇよ。要はお前をとっとと倒せばいいだけの話だ!いくぞ、キャップ!」
「なめるなよ!キリキザン、”アイアンヘッド”!」
「キャップ、”かみなりパンチ”だ!」
「悔しい~!僕たちも飛べたら船に行けるのに!」
3人は一度マードックたちに連絡を取った。その際に待機するよう言われたため3人は近くにあった芝生に腰を下ろしていた。まぁ一人はずっとその場で悔しがったり騒がしいのだが
「なぁ、リコのペンダントって何なんだ?すごく大切にしていたから」
ドットはリコに質問をする
「初めはただのお守りだと思ってたんだけど。でも何度も不思議な力で私を守ってくれて、黒いレックウザとかオリーヴァとかすごいポケモンに会えた」
リコは自分の胸の前で拳を優しく握る
「ロイやドット、お兄ちゃん、それにライジングボルテッカーズのみんなに会えたのもペンダントのおかげ。私を冒険に導いてくれた大事な宝物なの」
「じゃあ絶対取り返さなきゃだ」
「うん!」
その瞬間オリーヴァが入った古のモンスターボールが輝き始める
「レックウザの時みたいに光ったね」
「うん。でもなんでいま?」
「レックウザもオリーヴァもリコのペンダントに反応してたんだよな」
「もしかしてこの近くにペンダントが...!」
「手分けして探そう!」
こうして3人は一度別れペンダントの捜索を開始した
「クワッス!」
「この船が気になるのか?」
二人と別れてからすぐ、ドットたちは貨物船が停まっている港まで移動していた。そしてクワッスはどうしても貨物船のなかが気になるようでドットの制止を無視して貨物船の中に入ってしまう。ドットもクワッスを止めるため船の中へと歩みを進めていった。その中であることに気づく
「人が乗ってない?」
「オベ」
「...!」
ドットが走っていると目の前に突然オーベムが現れた。そのことに狼狽えドットは固まってしまいオーベムはそんな彼女にリコと同じように記憶を消そうとした瞬間
「クワーッス!」
「オベッ!?」
クッワスがオーベムに”はたく”を繰り出したことによってオーベムは退散し事なきを得た
「ありがとう、クワッス。オーベム、リコの記憶を消そうとしたポケモン。はやく皆に伝えないと...って電波障害!?」
ドットはこれでこの船に敵がいると確信する。そして最悪なことにいま自分が乗っている船の汽笛が響き渡る
「まずい、出航しちゃう!クワッス、急いで...」
「クワ!」
「クワッス?...!オーベム、それにレアコイルまで」
クワッスが臨戦態勢を取った理由それは自分たちが囲まれてしまっていたからだった。絶望的な状況、だがそれが彼女を一歩ほんの一歩成長させる
「...オッケー、戦おうクワッス」
「クワッス!」
ドットは自身の人差し指を天空へと掲げた
「僕の戦い方はあくまでクレバー。クワッス、”みずでっぽう”!」
「クワァアー!」
クワッスは上空へと水を放出した
「レア」
レアコイルはクワッスに電撃を浴びせようとする
「クワッス、逃げるよ!」
ドットはクワッスと共にその場から離れた
(頼む、二人とも気づいてくれ!)
「レアッ」
「オベ!」
レアコイルとオーベムが二人に目掛けて技を放つが彼女たちはそれをなんとか搔い潜っていく。だがだんだんと追い詰められ、とうとう逃げ場がなくなってしまう
『もう逃げ場はありませんよ』
「...!声が」
『レアコイル、”エレキボール”』
「え、えっと...なんだ...」
初めてのバトルにドットは戸惑いクワッスにうまく指示を伝えることができなかったためクワッスはレアコイルの攻撃しかも効果抜群の技を食らってしまう
「ごめん、クワッス!」
『一人で乗り組んでくるからには余程のトレーナーかと思いましたが...フッ、話になりませんね」
「くっ...!」
『これで終わりにしましょう。レアコイル、”エレキボール”」
レアコイルはドットたちに照準を合わせ”エレキボール”を放とうとしたそのとき
「ニャオハ、”でんこうせっか”!」
「レア!?」
横からニャオハが現れそのままレアコイルに突撃し吹き飛ばす
「ドット、大丈夫!?」
「リコ、ロイ気づいてくれたんだな!」
「もちろん、あの”みずでっぽう”のおかげだよ!」
「見て、オーベムだ!」
「あの人がいない。一体どこに」
「わからない。どこから遠隔で指示してる」
「卑怯なやつ...!」
『せっかく記憶を消されずに済んだのものを。まさかそちらから姿を現すとは」
「...!その声」
リコはスピネルの声を聞いた瞬間、路地裏であった出来事を思い出し後ずさりしてしまう
『おや、震えているじゃないですか。フフ、ですが安心してください、その恐怖もまとめてここで消してさしあげますよ』
「オベッ」
「...ッ」
リコはさらに後ろへ下がっていく
『さぁ、全てを』
「させない!ホゲータ、”かえんほうしゃ”!」
「オベッ...!」
ロイとホゲータがリコを守るように前へと立つ
「クワッス、”みずでっぽう”!」
そしてドットもロイと同様リコの前に立つ
「大丈夫、リコは一人じゃない」
「リコの宝物、絶対取り返そう!」
「....!」
『平気で人を傷つけるやつがいてソイツが武器を持ったり凶暴なポケモンを引き連れてこっちに襲ってくるんだ、普通怖いだろ?でも不思議なことに怖いと思うのはいつも解決した後なんだ』
リコはさっきフリードの言葉を思い出す
(フリードが言いかけてたことなんとなくわかった気がする)
いま自分の目の前に立っているロイ、ドットの背中を見て思う
(私は一人じゃない、一緒に戦ってくれる仲間がいる。仲間が私を支えてくれている。そう思うだけで)
「もう怖くなんてない!」
リコは前へと歩き二人と肩を並べオーベムたちを見る
「ペンダントを...私の思い出の結晶を返して!!!」
『それは無理な相談ですね。我々も仕事ですから」
「なら、私たちとバトルです!」
リコとニャオハはその言葉と共に臨戦態勢を取り、ホゲータ、クワッスもそれに続いていく
『フッ、君たちが勝つことは万に一つもあり得ません』
「いいえ、絶対に勝ちます!」
『そうですか。なら現実を教えて差し上げましょう、レアコイル”エレキボール”』
「クワッス、”みずでっぽう”!」
『オーベム、”サイコキネシス”』
クワッスは迫りくる雷球に水を放つがオーベムが雷球の軌道を超能力によってずらすことで水流を回避し3体へと迫っていく
「そんなのありかよ...!」
「ニャオハ、”このは”いっぱい!」
「二ャアア!」
『ほう...』
ニャオハが自分を中心に木の葉を展開したことにより雷球を防いだ
「すごいよ、リコ!」
「二人とも、オーベムから先に倒そう。そうすれば今みたいな攻撃はできないはず!」
「わかった!クワッス、オーベムに”みずでっぽう”!」
「ニャオハ、”でんこうせっか”!」
『オーベム、”サイコキネシス”で受け止めなさい』
「二ャ!?」
オーベムは水流をかわし、突撃してくるニャオハを超能力で拘束する
「ドット!」
「クワッス、”はたく”!」
『レアコイル、”でん...』
「今だよ、ロイ!」
「任せて!」
クワッスは浮いているオーベムに対し腕を振ろうとするがレアコイルが現れ動きを止める。だがそれこそリコの狙いであり、オーベムとレアコイルは一直線上に並んでいた
「ホゲータ、全力で”かえんほうしゃ”!」
「ホンゲェエエエエ!」
「オベ!?」
「レ...ア...」
2体は火炎に包まれる。そしてレアコイルは効果抜群ということもあり目を回してその場で動かなくなる
「ドット、一緒に決めよう!」
「うん!」
「ニャオハ、”このは”!」
「クワッス、”みずでっぽう”!」
「オベェエエエエ!?」
ニャオハとクワッスは渾身の一撃を叩きこみオーベムを撃破した
「やったね、ドット」
「う、うん」
リコとドットはハイタッチをする。それに習いニャオハ達もお互いに体をこすりつける
『チッ...!』
「おい、聞こえてるか?万に一つになんだって?僕たちの勝ちだ、ペンダントを返せ!」
『ブラッキー、”バークアウト”』
スピネルが指示するとどこからともなくブラッキーが現れる
「まだポケモンがいた!?」
「ブラァ!」
「クワッス、”みずでっぽう”!」
「ホゲータ、”かえんほうしゃ”!」
「ニャオハ、”このは”!」
ブラッキーの技に3体の技をぶつけるがブラッキーが放った黒の衝撃波は全てを打ち消しニャオハたちに襲い掛かる
『悪いですね、ブラッキー。まだ全快でもない貴方にこのような雑用を押し付けてしまって』
「全力を出さないでこの威力...!あのブラッキー強すぎる」
「だったら...頼む、カイデン!」
「カァイ!」
「”つつく”だ!」
『”バークアウト”」
ブラッキーはカイデンをの攻撃を回避し0距離で”バークアウト”を放ちカイデンの意識を奪う
「カイデン!?」
「カァ...イ」
「戻れ。しっかり休んでくれ」
『終わりです』
「...ッ」
相手との力量さが明らかになったこの絶望的な状況。そんな中でもリコの目は依然として前を見据えていた
「あのペンダントには私のこれまでの冒険の全部が詰まってるんだ」
「ニャ...」
「それにあの子も」
リコはペンダントの中にいた亀の様なポケモンを思い浮かべた
「絶対に助けるから...!」
『できもしないことを言うものじゃありませんよ。諦めなさい』
「諦めない、絶対に!ペンダントもあの子も取り戻して私はライジングボルテッカーズのみんなと冒険を続けるんだ!」
「二ャアアアア!」
「いくよ、ニャオハ。私たちの全部込めるよ!」
「二ャアアアアアアアア!」
『これは...!」
リコの思いに応えるかようにニャオハは雄叫びをあげ、青色のオーラを纏い立ち上がる
「全力で”このは”!」
「二ャアアアアアアアア!」
『ブラッキー、”バークアウト”」
光を纏う木の葉と黒い衝撃波がぶつかりあう
『なに!?』
「技の威力が上がってる!」
「なんだあれ、こんなの見たことないぞ」
ニャオハの急激なパワーアップにスピネルもロイ達も驚く
「ブラッ....ラァアア....!」
『クッ...万全な状態ではないとはいえブラッキーの”バークアウト”の威力を上回りはじめている...!』
「二ャオハ........負けないで!」
「二ャ....ニャオハアアアアアアアア!」
「ブラッ!?」
『ブラッキー!?』
しばらく続いた拮抗状態をニャオハの”このは”が打ち破り、ブラッキーにダメージを与えることに成功した。そしてニャオハの光も霧散し消えてしまった
『こんなことありえない...!』
「ブラッ!」
『こんなこと...ぐっ!』
「この光...!」
ニャオハがブラッキーにダメージを与えた数秒後、光の柱が現れる。そしてリコとニャオハはその発生源へと走り出すのだった
「ぐっ、これは一体....ッ!」
突然の光に目をやられたスピネルはペンダントを入れているアタッシュケースを持ち、身を隠していた車の中から一度出る。その瞬間アタッシュケースは粉々になりまるで意志を持ったかのようにペンダントはリコたちの方へと転がっていきそれをニャオハがキャッチする
「ありがとう、ニャオハ!」
「渡しません、ブラッキー!」
「ブラ!」
「...!」
ペンダントに夢中になり周りが見えていなかったリコにブラッキーが襲い掛かる。すると光はさらに強まりブラッキーを吹き飛ばしてしまう。そして光が収まりリコ達が目をあけるとそこには
「リヴァアア」
「オリーヴァ!?」
古のモンスターボールに入っていたはずの六英雄のオリーヴァの姿があった
「ハハ...アハハ....これは面白い...!」
「リヴァアアアア...!」
オリーヴァはスピネルからリコを守るように臨戦態勢を取る
「ブラッ!ラッキー!」
「...すみません、ブラッキー。そうですね、ここは貴方の言う通り引きましょう」
スピネルはブラッキーに促されるままリコとオリーヴァから距離を取る
「ありがとう」
「リコー!」
「みんな、オリーヴァに捕まって!」
リコ、ロイ、ドット、ホゲータ、クワッス、ニャオハがオリーヴァの体にしがみつく。オリーヴァはそのままリコ達を体に乗せ海を渡っていく
「これが六英雄のオリーヴァ」
「きっと守ってくれたんだよ」
「それとこのペンダントも」
「リヴァァア」
「オリーヴァ、助けてくれて本当にありがとう!」
「おーい!」
「あ、フリード!おーい!」
3人の元にリザードンに乗ったフリードが合流する
「よかった、取り戻せたんだな」
「うん、皆のおかげでなんとか」
「お前たちはペンダントも取り戻し、ノエルも目覚めて一人のポケモントレーナーとポケモンを救ったしこの戦いは俺たちライジングボルテッカーズの完全勝利だ!」
こうして4人はブレイブアサギ号へと帰っていくのだった
「ギベオン様がペンダントを求めている理由がわかりました」
「ブラッ」
「鍵はリコと言う娘。そして彼女も新星と同じものを秘めている。ですが彼には遠く及ばない」
スピネルはモニターに映るノエルの顔を見て笑みをこぼす
「全て手に入れて見せましょう、ギベオン様のため、そして私自身のために」
「よぉ...」
「あ、ドット」
場所は移りブレイブアサギ号の甲板、そこでリコとドット二人の少女が話し始める
「どうしたの?」
「いや、別に、なんでも」
「クワ!クワクワ!」
「わかったよ!」
ドットの煮え切らない態度にクワッスは駄々をこねる
「その、ありがとな助けに来てくれて」
「そんなの当たり前だよ。ドットも私を助けてくれたんだし」
「それと...」
「クワ!」
「ホントに言いたかったことはさ...その..ごめんってこと」
「え?」
ドットは意を決して話始める
「ずっと黙ってて。めんどくさい半分、ちゃんと自分の口から話したかったのが半分なんだけど」
「...なんのこと?」
ドットの言葉にリコは目を点にして答える
「わかってない?」
「うん...」
「ぐるみんのこと」
「それなら...」
「知ってた!?」
「うん。ドットはぐるみんのガチファンなんだよね」
「じゃなくて!」
ドットはリコの言葉にツッコミを入れる
「えっと...」
「~~~~、なんで気づかないんだよ!僕が!」
ドットは自身の胸に手を当てリコに近づく
「ぐるみん本人なんだよ!」
「.........え」
「ええええええええええええええええ!?」
満月が浮かぶ静かな夜、それはリコの絶叫によって打ち消された
『わかった。それじゃあ俺たちも船のペースを落としながら進んでいく』
「助かります。それでは」
リコがぐるみんの正体を知った同時刻、ノエルはある人物が療養している部屋の中にいた
「すみません、お話の最中に」
「別に構わないわ」
「お体の調子はどうでしょうか?ラングレーさん」
ノエルはラングレーが眠っているベッドの横にある椅子に座った
「最悪ね、起き上がることもままならない。申し訳ないわね、恩人を目の前にして横になってるなんて」
「いえ。そんなこと気にしないでください」
先ほどの戦闘が終わった後ラングレーとツンベアーはすぐに病院へと搬送された。幸いどちらも命に別状はなくお互いに極度の筋肉疲労とのことだった。そして目覚めるとラングレーは正気を取り戻しており今に至る
「ツンベアーも今は目を覚まして簡単な検査を行っているみたいです」
「そう、よかった」
ノエルの報告を聞きラングレーは一息をつく
「すみません、こんな状態になっている貴方に聞くことではないと思うのですが」
「なんで私がこんな状態になったのか.でしょ?残念ながら君が期待しているような答えは持っていないわ。ここで目が覚めるまでの期間の記憶がどうしても思い出せないの」
「そうですか」
ノエルはあわよくば情報を集められたらと思っていたがどうやらそうもいかないようだ
「ではそろそろ面会時間も過ぎてしまうので僕はこれで」
「ええ、今回は本当にありがとう。この恩は必ず返すわ」
「その時はどうかよろしくお願いします」
ノエルはラングレーに一礼をして部屋を出る
「今回は色々なことがあったな」
「よ~す、エル氏!」
「お疲れ様、彼女どうだった?」
「極度の筋肉疲労ですが命に別状はないみたいです、オリオ姉さん。それと今回はご協力ありがとうございました、ナンジャモさん」
「いやいや~、むしろこちらこそあのツンベアーを止めてくれて感謝感謝だよ!」
ノエルはナンジャモ、オリオと話を始める。オリオがここに残った理由は子どもであるノエルを一人置いていけなかったからだ
「ということで、はいこれ!」
「これは?」
ナンジャモはあるチケットをノエルに渡す
「来年実は僕とってもビックなイベントをやるんだよね、今渡したチケットはそのイベントの特等席のチケットだよ!今回のお礼としてプレゼントしちゃいます!」
「え、いいんですか?こんな貴重なもの」
「いいの、いいの!でも受け取ったからには絶対来てよね!」
「はい!楽しみにしています」
「それじゃあ僕はいくね~!今回は本当にありがとう!」
ナンジャモは軽い足取りでノエルたちの元から去っていく
「なんかすごいものを受け取ってしまった...」
「まぁまぁ、アンタはこの街もラングレーも救ったんだ、このぐらいは当然だよ」
「えっと、街に関しては僕も結構壊してしまってるんですよね...」
「あー...」
あの時のリザードンの最後の一撃、その破壊力はすさまじく病院の窓を見るとそこには大きなクレーターができてしまっていた
「「.......」」
「.....船にもどろっか」
「....はい」
こうしてノエルたちは病院を出てそのままリザードンに乗りブレイブアサギ号へと向かっていった
(ノエルとリザードンがこんなに近くに...!やば!」
そして至近距離の推しにオリオの心は踊り狂っていた。また
(オリオさん、確かにしっかり捕まってほしいとは言ったけど抱き着かなくてもいいんじゃないですか?その、柔らかいものが僕の背中に当たってるんですけど/////////」
ノエルは背中で感じている柔らかさにドギマギしていた
「..........」
リコ達との戦いが終わった後スピネルは今回の報告を行っていた。その場にはアメジオを除いたスピネルと同じ位にいる、オニキス、サンゴ、アゲート、そして執事のハンベルが参加している
「あははははははは!あんたみたいな用意周到な男が失敗するなんて鬼ウケるんですけど!」
「策に溺れたな」
「返す言葉もありません」
「ふん...」
スピネルは周りからの小言を黙って聞き過ごす
「ペンダントの力、スピネルはどう見る?」
「報告書が全てです」
「慎重だなというより臆病なのか」
「せっかく、言い訳があるなら聞いてあげようってのに~」
「今回のばかりは私の油断が招いたこと。ライジングボルテッカーズ、ひいては新星の力を軽く見すぎました、言い訳などありません」
「...世界4位のトレーナーか」
「サンゴ、コイツ嫌い~。いかにもいい子ちゃんみたいな感じで」
「この少年は間違いなく我々の最大の障壁になるな」
幹部たちはノエルのデータを見て各々意見を述べていく
「ええ。ですのでこれからは彼の対策を練っていく必要がありますね」
「そこに関してご安心を。一つもう手を打ちました」
「ほう、よほど名誉を挽回したいようだなスピネル」
「どう受け取ってもらっても構いません。それでは私はこれで」
スピネルは報告を終え、船の甲板へとでる
「さて、これから忙しくなりそうです。まずは一度私のラボへと戻りましょう。次に向かう場所は田舎ですから色々準備が必要ですしね」
調査結果
ペンダントの所有者リコがスピネルと戦闘を行った。その中で兆しのようなものを確認できた。もしかしたら彼女は第5特異点なのかもしれない。こんなことは初めてだ。今後は彼女とニャオハの同行も探っていくべきと判断。彼女のトリガーはなんだろうか?彼女と接触し次第、実験を開始する。