今回はほとんどがオリジナル展開です。
「いくよ、ニャオハ!」
「いくっすよ、タンドン!」
カブの合図とともに二体は走り出した
「”でんこうせっか”!」
「”こうそくスピン”!」
2体は全力で相手にぶつかる。2体の力は互角の様でニャオハたちは後ろへと吹き飛ばされる
「”うちおとす”で追撃っす!」
「”このは”で打ち落として!」
「二度同じ手は通じないっすよ!”じならし”!」
「タン..ドン!」
「二ャ!?」
ニャオハが岩に夢中になっている隙を狙い素早さを下げる効果を持つ”じならし”を発動させニャオハにダメージを与えるとともにスピードを削ぐことに成功した。このバトルを見てロイはあることに気づく
「ワカバさん、なんか動きが良くなってる?」
「あれが本来の彼女なのかもしれないね」
「本来の?」
「さっきのバトルでは憧れのカブさんが隣にいるってこともあって緊張してたんじゃないかな?カブさんにカッコ悪いところは見せられない、いいところを見せたいとか色々な感情がごっちゃになって思考ががんじがらめになってしまってたんだと思う」
さきほどのバトルのワカバは第一に憧れのカブに失望されたくないという考えを持っていたため指示に躊躇いがあった。だが今の彼女にはそれがなく思考を柔軟にして戦えているためさっきまでとは別人レベルで動きが精錬されていた
「タンドン、連続で”うちおとす”!」
「”でんこうせっか”で避けて!」
連続で襲い来る岩をニャオハは自慢のスピードでかわしていく
「”じならし”!」
「跳んで!」
「いまっす!”うちおとす”!」
「”このは”塊で!」
ニャオハは飛んで”じならし”をかわすがその瞬間、タンドンは岩を発射する。だがリコもその行動を読んでおりニャオハに塊で葉を飛ばすよう指示をした。そのため葉の塊は岩を貫きそのままタンドンにダメージを与える
「タンドン!」
「チャンスだよニャオハ!”このは”鋭くいっぱい!」
「二ャアアア!」
「ッ、”こうそくスピン”で防御っす!」
ニャオハは葉を鋭くしそれを大量に飛ばす。タンドンはそれらを高速でスピンをすることで防ぐが効果抜群ということもあり技を完全に防ぐことは敵わず大ダメージを受けその場に倒れてしまう
「タン....ド」
「タンドン....立つっす、タンドン!勝って一緒にジムトレーナーになるっす!だから立って!」
「....!タンアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
タンドンはワカバの言葉に応え立ち上がり、その瞬間青い光に包まれる
「この光....」
「一体何が」
「ロッゴオオオオオオオオオ!」
光が収まるとそこにタンドンの姿はなく石でトロッコのようなポケモンが佇んでいた
「タンドン....進化したんすね!」
「ロッゴ!」
タンドンはトロッゴンへと進化したのである
「おめでとう、ワカバ君」
「カブさん...」
「でもまだバトルは終わってないよ。存分にその新たな力を振るってきなさい」
「はい!いくっすよ、トロッゴン!」
「来るよ、ニャオハ!」
「二ャ!」
リコ達は相手が進化したということもあり再度気合を入れなおす
「トロッゴン、”こうそくスピン”!」
「ロッゴ!ロゴロゴロゴトロッゴオオオオオオ!」
「二ャ!?」
「ニャオハ!?」
トロッゴンは高速でスピンしながらニャオハに近づくが途中で炎を纏いだしそのままニャオハに突撃した
「なにいまの!」
「”ニトロチャージ”。相手にダメージを与えつつ自身の素早さをあげる強力な技だよ」
トロッゴンは”こうそくスピン”を”ニトロチャージ”に昇華させたのだ。だがそれはリコにとってはマイナスでしかなく、ただえさえ進化したことで能力値に差が出てしまったのにここに来ての新技の習得、つまりリコは一気に窮地へと追い込まれてしまった
「トロッゴン、このまま決めるッす!”ニトロチャージ”!」
「”このは”いっぱい!目隠し!」
「ロゴ!?」
「トロッゴン!?止まるッスーーーー!」
トロッゴンはもうスピードでニャオハに突撃するが葉による目隠しを食らってしまう。そのため動きを止めようとするが突然上がった素早さにトロッゴンは対応できずそのまま壁へと激突してしまう
「そっか、急にスピードが上がったから体がついていけてないんだ。そこに勝機がある...ニャオハ、”このは”いっぱい!」
「二ャアアアアアアアアアアア!」
「なんて量....!でもこっちだって考えはあるっすよ。”じならし”!」
ワカバたちは大量の葉によってニャオハを見失う。ならばニャオハから出てきてもらえばいい、そう考えたワカバは”じならし”を発動させることによってニャオハは跳躍するであろうと考えた
「ニャオハ、跳んで!」
「やっぱり来た!トロッゴン、連続で”うちおとす”!」
トロッゴンは跳躍したニャオハに向かって3つの岩を飛ばす。万事休すかと思ったがリコはその状況を見て笑みを浮かべる
「ニャオハ、岩を足場にして”でんこうせっか”!」
ニャオハは空中の岩を足場にしそこから超高速でトロッゴンに突撃する
「迎え撃つっす!”ニトロチャージ”!」
「ニャオハ、体を曲げて!」
「え!?」
ニャオハ達ネコ系ポケモンの柔軟性はとてつもない。そのため空中でも体を捻り攻撃をかわすことなど造作もなかった。攻撃をかわされ着地したトロッゴンは自身のスピードに振り回されており大きくニャオハに隙をさらしてしまっている
「これがいま私たちが出せる全部!」
「二ャアアアアアア!」
「”このは”大波で!」
ニャオハ今までの”このは”とは比べ物にならない量の葉を放出した。それはまるで葉の波のようでありそれは無情にもトロッゴンを飲み込んでしまった
「トロッゴン!」
「ト...ゴン....」
「トロッゴン、戦闘不能。ニャオハの勝ち、よって勝者はリコ君!」
「やったー!ニャオハ!」
「二ャ~」
リコとニャオハは抱き合い勝利の喜びをかみしめる
「トロッゴン、よく頑張ったすね」
ワカバはトロッゴンに言葉をかけボールに戻す
「リコさん!」
「ワカバさん」
ワカバはリコに手を差し出す
「全力で戦ってくださりありがとうございました!楽しかったっす!」
「私も楽しかった!こちらこそありがとう!」
リコはワカバの手を取り互いに健闘を称える。新芽と新芽の戦いはリコの勝利で幕を下ろしたのである
「みんな、思った以上の成果を得られたようでよかった。二人ともいいトレーナーになるよ」
「「ありがとうございます!」」
「それで君たちはこれからファイヤーとレックウザを追いかけるためにガラル鉱山に行くんだろう?」
「はい」
「なら一つ忠告がある。心して聞いてほしい」
カブはさっきまでの温和な雰囲気を無くし声を低くして話し出す
「最近ガラル鉱山付近で作業している人々が一斉に倒れ未だに意識を取り戻していない」
「..........!」
「「え!?」」
「いま、ガラル鉱山では間違いなく何かが起きている。だから十分注意して向かうんだよ」
「「「はい!」」」
こうして3人はエンジンスタジアムを後にしブレイブアサギ号に戻っていくのであった
「いっちゃったっすね」
「そうだね」
「...........」
「ワカバ君、よく頑張ったね」
「.......はい.」
ワカバはリコとの勝負で負けたことが悔しかった。自分の全力がリコに届かなかったことがとにかく悔しくて3人が去るまでなんとかせき止めていたものが目からあふれでてしまっていた
「その涙は必ず君を強くする。だから今は思う存分泣きなさい」
そう言い残しカブはワカバの元から去っていく
芽は水がないと育たない
「回復のくすり、オボンのみ、あとは」
ブレイブアサギ号に戻ったノエルは夕食を食べたあとすぐに部屋に行き明日の準備を進めていた
「一応、空きのモンスターボールを持っていこう」
「お兄ちゃん、今いい?」
「リコ?ああ、いいよ」
準備を進めていると部屋の外からリコの声が聞こえてきたためノエルは彼女を部屋に入れた
「どうしたの?明日のことでなにか不安に感じることでもある?」
「それはないとは言えないけど、それよりも今日カブさんたちと別れるときに言われた言葉を思い出しちゃって」
『なにもバトルに勝つだけがトレーナーの道とは限らない。トレーナーの数だけ道はあっていいはずだ。君が信じられる君だけの道を』
これがカブとの別れ際に言われた言葉だ、リコはこの言葉がずっと心のなかにあった
「私だけの道ってなんだろうって...お兄ちゃんは自分だけの道って決まってるの?」
「ぜんっぜん!」
「え、そうなの?」
リコはノエルの意外な回答に目を点にした
「僕だってレッドさんを超えるっていう目標はあるけどそのあとのことはまだ全然」
そうノエルはまだレッドに勝つという目標を達成した後の道が見えていなかった
「だから旅をしながら色々な人、ポケモン、もの、文化と出会っていくんだ。そうすれば自ずと自分の道は見えてくる。そしてその道を歩み終わったらまた別の道を探していくのもありなんじゃないかな?まぁ、カブさんの言葉を借りるなら、”人生死ぬまで修行!”ってところだね」
「ふふっ、それカブさんのモノマネ?」
リコはノエルのカブの声真似に笑みをこぼす
「ありがとう、お兄ちゃん。ちょっと気持ちが晴れた気がするよ」
「ならよかった」
リコはお礼をいいノエルの部屋を出ていく
「自分だけの道か...僕もそろそろ将来何になりたいとか考えないといけないな。..........コホッ、ゲホッ...!」
ノエルは口を抑えながら咳をする。だが抑えた手のひらには赤黒いものが付着していた
「ハハ、その前にこの道を歩ききれるかどうかだけど.......」
ノエルはため息をつきながら明日の準備を進めていくのだった
1000..................999
「エントランスのバトルコートが使えなくなるんですか?」
「うん。最近、学生たちからエントランスのバトルコートが狭いという声をよく聞いてね。だから改築することに決めたんだ」
「そうなんですか」
「まあ、元々学園の入り口はもう少し広くする予定だったから」
シアノとタロは校長室でエントランスの改築について話し合っていた
「わかりました。では私の方からも皆さんに伝えておきます」
「ああ、よろしくね」
二人が話しているとノック音が聞こえる
「どうぞ~」
「失礼します」
「ちょうど君の話をしていんだよ」
「私のですか?」
部屋に入ってきた男性は首をかしげる
「紹介するね。彼こそ、エントランスの改築工事の代表者だよ」
「この人が...」
工事の代表者と呼ばれる男性は胸に手を当てお辞儀をする
「はじめまして。この度ブルーベリー学園改築計画の代表者となりましたスピアです。よろしくお願いいたします」
この瞬間、ブルーベリー学園に種がまかれた。その種がどのような形で成長するのかこの時は誰にもわからなかった
「”かみなりパンチ”!」
「エレキィ!」
「受け止めろ」
「グマアアアア!」
「なに!?」
「”インファイト”」
「グマアアアアアアア!!!!!」
リングマは渾身の連打をエレキブルに叩き込んだ
「エレキブル!?」
「これで終わりだ。”10まんばりき”」
そしてトドメといわんばかりにリングマはエレキブルを岩まで吹き飛ばした。そして吹き飛ばされたエレキブルは目を回しその場で倒れる
「クソッ...」
ダイキは悔しさを浮かべエレキブルをボールに戻す
「今日はここまでだ」
「待ってくれ、俺はまだ...」
「自分のポケモンのコンディションも見れないのか。ふん、使えないやつ」
ダイキを打ち負かした紫髪の青年はそう言い残し部屋の中に入っていく
「あ、おい!はぁ、ごめんなダイキ君。アイツ、昔からあんな感じで」
「いえ、あの人の言ってることは正しい。言われた通り今日の特訓はここまでにしておきます。レイジさん」
レイジと呼ばれる男性に3つのモンスターボールを預けダイキは森の中に入っていく
「エレキブル達に問題はない。トレーナーである俺が弱いから.......クソッ!」
ダイキは己の無力さに苛立ち木の幹を思い切り殴る
「このままじゃ、アイツの足手まといになっちまう。ノエル、エクスプローラーズは本当にやばい。アイツ等は世界を滅ぼす力を持っている」
読んでくださりありがとうございます!
テブリム進化しましたね。読んでましたよ!絶対にブリムオンになることを!だからノエルの手持ちにゴチルゼルがいるんだから!この二体の並び......いいですねぇ。いつかこの二体のやりとりを書きたいですね。まあ
その時にノエルがリコの傍にいるなら..........ですけど