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私の代わりにどうかあの子を支えてあげてください。貴方達なら私よりも.........
では、本編スタートです
「ここまでですね」
これが母さんたちと僕たちの差か。だめだ、勝てない。こんなのどうしろっていうんだ
「グオ.....オ......」
ごめん、リザードン。僕がもっとしっかりしていれば....
「すまない、ノエル。俺がもっと強ければ...お前にケガさせずに済んだんだ」
リザードン...いや、とりあえず反省会はあとにしよう。今はここを離れてリコ達と合流し
『どういうこと、なんであいつらが兄ちゃんのことを』
『まだわかんねーの!?アンタのいうレオン兄ちゃんは敵!エクスプローラーズなんだよ!』
いまなんて言った?レオン、ロイ、まさか...!
「可哀想に。子供にこれは少しくるものがありますね。そうは思いませんか?ノエル」
母さんは僕の目の前にスマホロトムを置く。そこにはレオンとカエンジシ、涙を流すロイ達に、傷だらけのニャオハとキャップそして...痛みつけられ苦し気な声をあげているホゲータの姿が映っていた
『私は、フラダリ。エクスプローラーズのマスターソルジャーだ』
「フラダリ...!?」
レオンがフラダリ?消えたフレア団のボス。そんな人がいまみんなの目の前にいる....!はやく行かないと....!
「ごほっ...!ごほっ...!」
「ノエル!」
クソ、こんな時に...!うごけ...うごけ!じゃないとリコが!ロイが!みんなが!!!!!
『やめ....て...ください』
「だめだ。やめるんだロイ!」
頼む。やめてくれ、いまそっちに行くから!
『お願いします...!ホゲータもテラパゴスもどっちも大切なんです...!僕にはとても選べません』
『これは戦いだ、子供がやっているごっこ遊びではない!にもかかわらずお前はなんの覚悟も持たずここに立つ!失う覚悟、傷つく覚悟、相手を潰す覚悟、お前には何もない!そんなお前がどうしてポケモントレーナーを名乗っている?どうして夢を語る!?』
「ああっ....あああぁぁ......あああああああああ!」
なにが新星だ、なにがお兄ちゃんだ。....なんにも変わってないじゃないか!誓ったのに!絶対守るって誓ったのに!!!!!
「守るべきものを守れない!なにもできない!あの時からなんにも変わってないなお前は!」
「やめてくれ。ノエル...!」
いや、違う。これは俺のせいだ。俺が弱いから.....そもそも俺があの時ルアンを引き留められていたらこんなことには....
「そうか.....あの時から変わってないのは俺なんだ。そのせいでノエルにまた涙を流させている!」
憎い...!
「弱い僕が...」
弱い俺が
「「憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!!!!!!」」
「いいですよ。怒りに身を任せなさい、ノエル」
「「うおおおおおおおおおおおおおおお!」」
全部、弱い僕も.....俺も.......全て焼き尽くしてやる!
「サナッ....」
「サーナイト」
「............」
「早くこの子たちをフラダリの元へ送りなさい」
「..........サナ」
.........................................
「.....いつ見てもこれだけは慣れませんね」
「うおおおおおおおおおおおおおおお!」
「グオオオオオオオオオオオオオオオ!」
ノエルとリザードンの咆哮が放たれる。その咆哮はこの古城にいる全ての生き物の耳に響き、その中から強い怒りを感じ取ることができた
「お兄ちゃん.....?」
「どうしたの、大丈夫?」
明らかに様子がおかしいノエルを見てリコとロイは動揺する。リコはノエルに手を伸ばそうとしたが黄金の炎に阻まれてしまう
「ああああ....」
「新星....なんか変じゃね?」
サンゴとオニキスもリコ達同様、ノエルの様子を見て怪訝な面持ちになる。だがフラダリだけはノエルを見て笑みを浮かべていた
「すばらしい...!すばらしいよ、ノエル君。そのほとばしるエネルギーに黄金の炎。いま改めて感じた、私たちには君が必要だ。こんなものは必要ない」
「パアゴ!?」」
「テラパゴス!」
フラダリはリコたちの足元にテラパゴスが入った鞄を投げるが間一髪のところでリコが受け止める
「ああああぁ....あああああ!」
「グオオオオオオオオオ!」
フラダリの言葉に反応したのかリザードンの炎はさら勢いを増す
「突き刺さるような憎悪と殺気.......そんなに私が憎いかい?ノエル君!」
「あああああああああ!」
「グオオオオオオオ!」
「ッ、カエンジシ、”やきつくす”」
身の危険を感じフラダリはカエンジシに攻撃の指示をする。カエンジシの炎は先ほどロイに放ったものとは比べ物にならないほど強力でリザードンを焼き尽くさんとしていた
「グオオオオオオオ!」
「......ッ!」
「サンゴ!」
「やばっ!」
だがその炎はリザードンから放たれた熱線によって消滅する。その熱線はカエンジシを飲み込みそのままフラダリ達エクスプローラーズの幹部3人に襲い掛かる。3人はギリギリのところで避けることに成功する
「私たちごと...」
「なんてやつだ...!」
「おいおい、なんか聞いてた話と違うじゃん...」
3人は今の攻撃が自分に当たっていたと思うと背に嫌な汗が流れるのを感じた
「ねえ、あれって!」
「森が...!」
リザードンが放った熱線は城壁を破壊した。だが不幸にもその背後にはたくさんのポケモンが暮らす森があり熱線はそこに着弾し一瞬で火の海に変えてしまった
「グルル...!」
「カエンジシ、よく耐えてくれた」
「キョジオーン!」
「オニゴーリ!」
オニキスとサンゴは自身のポケモンを前に出す
「文句は言わせん」
「...いいだろう」
フラダリはオニキスたちの参戦を許可した
「キョジオーン、やつの動きを止めろ!”しおづけ”!」
キョジオーンはリザードンに塩を放ち拘束し身動きを封じる
「やれ!」
「オニゴーリ、”ふぶき”!」
「カエンジシ、”やきつくす”!」
吹雪と炎がリザードンに襲い掛かる
「ぐっ...あああ」
「お兄ちゃん、血が...!」
「なんで、兄ちゃんに攻撃は当たっていないのに」
リザードンが攻撃を受けると理由はわからないが突然ノエルの口から血が流れる
「グオオオオオ....オオオ!」
「......ッ!」
「このまま決めてやるよ”アイススピナー”!」
「待て!」
サンゴは未だ動かないリザードンを見てトドメを刺そうとする。オニゴーリは冷気を纏い回転しながらリザードンに迫る
「グオオオオオ!」
「オニ!?」
「は!?」
リザードンはオニゴーリの突進を片手で止め地面に叩きつけ連続で拳を振るっていく。オニゴーリは最初の2,3発で意識を失っているのだがそれでもリザードンは攻撃をやめず必要以上にオニゴーリを殴っていく
「オ.....二ィ....」
「オニゴーリ!」
「”ストーンエッジ”!」
キョジオーンは地中から岩を生成する。その岩たちは槍のごとくリザードンに向かっていく
「グオオオオ!」
「オニィ....!」
「な...!」
リザードンはひんしのオニゴーリをキョジオーン目掛けて投げる。投げられたオニゴーリは岩を砕いていきそのままキョジオーンに命中する。そして2体がぶつかり重なった瞬間リザードンは熱線を浴びせる
「ウソだろ」
「これほどまでとは...!」
キョジオーンはリザードンの熱線によって戦闘不能になる。二人は戦闘不能になった自身の相棒をボールに戻す。残ったのはフラダリのカエンジシ、リザードンとノエルは残った獲物を見つめる
「チッ、カエンジシ、バーク...」
技を放とうとした、動こうとした、細胞を総動員させ敵を倒そうとした。ダメージは受けていてもまだ動ける、自身の主に為に全霊をかけようとした。だがそれは
「グオオオオオオ!!!!!」
「グルアアアアアア!?」
視認すら許さぬ何も寄せ付けぬ全てを壊す炎の拳によって打ち砕かれる
「グオオオオオオオ!!!!!」
「あああぁ....!あああああああ!」
リザードンはカエンジシの首を持ち体を浮かせ、顔に拳を叩きこむ
「ぐっ...はああ!」
カエンジシはフラダリの元まで吹き飛んでいき二人は激突する。これは奇しくもフラダリが先ほどロイとホゲータに与えた仕打ちとそっくりだった
「..............」
「くっ...」
倒れる二人にリザードンはゆっくり近づき見下ろす
「”フレアドライブ”」
「グオオオ!」
リザードンは先ほどと同じように”フレアドライブ”の炎を拳に閉じ込め圧縮する
「なるほど、右の拳に圧縮し放つことで隙を無くしかつ爆発力を向上させる君のオリジナル技か」
「はあ、はあ、はあ........」
「グオ.....オオオ」
リザードンとノエルの顔には疲労がにじみ出ていたが二人の目は依然変わらず怒りに満ちていた
「まさかレオン兄ちゃんごと攻撃するつもりじゃ」
「やめてお兄ちゃん!」
「ホンゲ...!」
「二ャアアア!」
「ピカァ!」
リコ達はノエルを制止するがその言葉は届いておらず止まる様子はなかった
「ここを離れるぞ、サンゴ!」
「..........」
「おい!」
「いきたきゃ、お前ひとりで行けよ」
「なに?」
サンゴは動こうとせずノエルを見つめていた。その表情には赤みを帯びておりどこか恍惚げだった
「見たい...!」
「なにを馬鹿な」
「グオオオオオオオ!」
「ああああああああああああ!!!!!」
「お兄ちゃん!」
リコはノエルを止めるべく駆け出し彼に抱き着く
「ごめんね。こんな傷だらけになっても私たちを守ってくれたんだよね」
「あああ...!」
「でももう、大丈夫。お兄ちゃんのおかげで私もロイもニャオハもホゲータもキャップもみんな無事だよ」
「ああぁ..」
「もう大丈夫だから。だから....お願い。優しかったお兄ちゃんに戻って...!」
リコの涙によりノエルとリザードンは動きを止める。ノエルが纏っていた緑色の光も、リザードンの黄金の炎も次第に収まっていく
「リ.....コ.......」
「帰ろう?ブレイブアサギ号へ」
「.....うん」
『本当に?それでいいのですか?』
「ああああ!?」
ノエルの頭にルアンの声が響く
『本当に彼にトドメを刺さなくてもよろしいのですか?彼はまた彼女たちを傷つける』
「いや....だ!」
『彼女たちが終わったら次は旅の仲間を....その次は学園の友人を....そして最後には』
「そんなの...」
『貴方の元から誰もいなくなる』
「いやだ!」
「きゃ!」
ノエルは叫びながらリコを突き飛ばし再びフラダリを見る。それと同時にリザードンの炎も再び燃え盛る
「守らなきゃ.....僕が皆を守らなきゃ.......そのために!」
「ふふ、ふはは、フハハハハ!」
フラダリはノエルと黄金の炎を見て大声で笑い始める
「必ずだ...!君は必ずこの世界の救世主になれる!さあ、もっと君の力を見せてくれ!」
「アイツを破壊しろ、リザードン!!!!!」
「グオオオオオオオオオ!!!!!」
「ダメっー!」
リザードンは拳を叩きつける。その瞬間リザードンを中心に爆発が起こり建物も、人もポケモンも全てが炎に包まれる
「大丈夫かい?」
浮遊感を感じながらリコが目を開けるとそこにはダイアナの背中があった
「おばあちゃん。それに」
「アァアアス!」
「ラティアス...!」
「ニャ!」
「ミブ..」
「パアゴ!」
「ニャオハ、ミブリムそれにテラパゴスも!よかった、無事だったんだね」
”むげんポケモン”ラティアスはリコ達が炎に飲みこまれる前に間一髪のところで救出していた。そしてラティアスとの幼少期以来の再会を喜ぶのだった。だがそれも束の間リコは皆の無事を聞くのだった
「ロイ、おばあちゃん、ロイ達は...!」
「安心しな」
ダイアナが親指を向けるとその先にはリザードンの背に乗ったフリードとロイ達の姿があった
「リコ!」
「ロイ!それにフリードも!」
リコはロイ達が無事だったことに安堵し一息つく。だが表情はまだ憂いを帯びていた
「おばあちゃん、お兄ちゃんは.....」
「...大丈夫、あの子は私たちが止める」
「いまメタグロスが迎えに来るからお前たちは先に戻っててくれ」
「メタア」
「ナイスタイミング」
話しているとメタグロスがブレイブアサギ号からリコ達を迎えにちょうどやってきた。リコたちはメタグロスの背に乗りそのままブレイブアサギ号に戻っていく
「ふ~、これでとりあえずリコたちの安全は確保できた」
「一息つくのはまだ早いよ。むしろここからが本番なんだ。それにしても...」
燃え上がる古城、崩れ去った遺跡、外壁、周りから聞こえるポケモンたちの悲鳴。ダイアナはそれらを見て、聞いて息を呑む
「まるで地獄だね」
「グオオオオオオオオオ!!!!!」
「「.......!」」
リザードンの咆哮が響く
「いきましょう」
「ああ」
こうしてフリードとダイアナはノエルの元へ降り立つのだった
「ああぁ.....」
「ノエル...一体...何があったんだ」
ノエルのあまりの変わりようにフリードは言葉を失う
「気をしっかり持ちな!アンタは立派なポケモントレーナーであの子たちの兄貴のはずだろう!?」
「....リコ、ロイ....!守らなきゃ.....守らなきゃ.....僕がみんなを.....」
「ッ、そうかい。そういうことかい」
ダイアナは今の言葉で全てを理解した。こうなったのは時間の問題だった、全ては必然だったのだと。フリードも思い当たるところがあったのか顔をしかめる
「フリード」
「わかってます」
フリードはノエルに向き合う
「いま助けてやるからな!」
「あああ....ああああああ!」
「グオオオオオオオオオ!」
「来るよ!」
リザードンはフリードのリザードンとラティアスに熱線を放つ。ラティアスとフリードのリザードンは飛翔し攻撃を避ける
「ラティアス、”スピードスター”!」
「グオオオオ!!!!!」
リザードンは星形のエネルギーをかわしながらラティアスに近づく。一瞬で間合いを詰められたことにダイアナは驚いたがすぐに冷静なりラティアスに指示をだす
「距離を取りながら”スピードスター”!」
ラティアスは超高速で動きまわりながら星形のエネルギーを放つ。だがリザードンもラティアスに負けずとも劣らない速度で飛翔し攻撃をかわしながらラティアスを追いかけていく
「そこだ、旋回するんだ!」
「アアァス!」
リザードンの爪がラティアスに襲い掛かろうとした瞬間その場で旋回しリザードンの背後を取る
「”うずしお”!」
「グオ!?」
(うまい...!)
ラティアスは至近距離で水の渦を作りそれをリザードンにぶつけ拘束する
「今だよ!」
「はい!リザードン...」
「ああああああああ!」
「グオオオオオオオ!」
「まさか....!中から破壊する気か....」
リザードンは全身から炎を発し渦潮を蒸発させようとする。本来ならこんなことできないはずだが今のリザードンはもはや常識で測れる存在ではなかった
「ヌオオオオオオオオ」
「この声は...!」
渦潮がいま破られようとした時、謎の鳴き声とともに雨が降り始める
「じっちゃん!」
「グオ....」
ランドウのヌオーによる”あまごい”は周りの炎を消火するだけでなく”うずしお”の威力をあげリザードンをより強い力で拘束する。さらにそこに冷気を纏ったエネルギーが”うずしお”に命中しリザードンを氷の中に閉じ込める
「これは」
「オォオオス!」
「アァアアス!」
ラティアスは聞こえてきた鳴き声に感謝を述べるように鳴き声をあげる。ダイアナのも微笑みそのポケモンのトレーナーに対し小さく独り言をつぶやくのだった
「礼は言わないよ.....いまだ!」
「リザードン!」
「グオオオオオオオ!」
黒い結晶を纏うリザードンは咆哮をあげ口に黒いエネルギーを集中させる
「”テラバースト”!」
放たれた黒い旋風は氷の渦に命中しその中にいたリザードンに大ダメージを受け、そのまま地面へと墜落する
「あああ...ああ!ぐっ、ああああああ!」
「ノエル!」
突然苦しみ悶えその場でうずくまるノエルにフリードは声を荒げながら近づく
「ぐああ......ごほっ、ごほっ!」
「しっかりしろ、すぐにモリーのもとへ」
「フリード!」
ダイアナはフリードに逃げるよう促すがそれは時すでに遅し、傷だらけになりながらも黒いリザードンはフリードに襲い掛かろうとする
「グオオオ!」
「....ッ!」
「ソウ!」
腕を振り下ろそうとした瞬間、あるポケモンがリザードンの背中に一閃を与える
「グオ.オオオ....」
その瞬間、黄金の炎は消えリザードンは意識を失う。それと同時にノエルもピクリとも動かなくなる
「アメジオ...」
フリードを救ったのはソウブレイズで、その後ろからアメジオがゆっくり近づいてくる
「よくやった、ソウブレイズ」
「ソウ」
「礼を言うぜ、ありがとな」
「勘違いするな。ただ借りの一つを返すためにやっただけだ。決してお前などを助けるためではない」
「それでもだ」
「ふん....」
ノエルをじっと見つめたあとアメジオはアーマーガアに乗りフリードたちの元から去っていく
こうして古城でのライジングボルテッカーズとエクスプローラーズとの戦いは幕を閉じた。そして数分後、ノエルを抱えたフリードとダイアナは無事ブレイブアサギ号に乗船することができた。だがライジングボルテッカーズの面々は全員表情が暗かった。何もできなかった者、力が足りなかったもの、覚悟がなかった者、敗北を喫した者、そう。ライジングボルテッカーズの心に
この文字が刻まれていたのだった
「まったく損な役割を押し付けられた。危うく死ぬところだったぞ」
「その割には嬉しそうな声をあげられていましたね」
古城跡地。そこにはルアンとフラダリが立っており言葉を交わしていた
「ここにいらっしゃいましたか」
そんな二人にハンベルが近づく
「フラダリ様、ルアン様、出発の準備が整いました」
「ハンベル、貴方は本当に気が利く男だ。だが遠慮しよう。そのヘリには貴方が助けたじゃじゃ馬二人もいるんだろう?」
大爆発が起こる直前にハンベルはフラダリ、サンゴ、オニキスを間一髪のところで助けていた。そしてフラダリ以外の二人をヘリに送りそのまま待機させていたのだった
「差し出がましいようで恐縮ですがその傷はすぐに応急処置をされた方がよろしいかと。医療器具も一式そろえているのでぜひ」
「...わかったよ」
フラダリはハンベルの邪魔だと言わんばかりの鋭い目を見て渋々頷きヘリの方へと歩いていくのだった
「先生」
「聞きたいことがあるのでしょう?」
「...はい」
夜が明け、新しい一日が始まろうとしている。
ブレイブアサギ号、医務室
「...............」
古城での戦いが終わったあと、ノエルは急ぎ医務室に運び込まれた。モリーのおかげでノエルは大事には至らず今の今まで眠っていたのだ
「......僕...ッ!」
『お願いします...!ホゲータもテラパゴスもどっちも大切なんです...!僕にはとても選べません』
『これは戦いだ、子供がやっているごっこ遊びではない!にもかかわらずお前はなんの覚悟も持たずここに立つ!失う覚悟、傷つく覚悟、相手を潰す覚悟、お前には何もない!そんなお前がどうしてポケモントレーナーを名乗っている?どうして夢を語る!?』
『そんなに私が憎いかい?ノエル君!』
『もう大丈夫だから。だから....お願い。優しかったお兄ちゃんに戻って...!』
『気をしっかり持ちな!アンタは立派なポケモントレーナーであの子たちの兄貴のはずだろう!?』
『アイツを破壊しろ、リザードン!!!!!』
そして.......誰もいなくなる
「そうだ、僕はなんということを....!」
ノエルの頭の中は声が響き、そして燃え盛る黄金の炎が広がっていた
「敵を叩き潰す感覚、全てを燃やす感覚、仲間を傷つける感覚が....!この手に残ってる....!」
嫌な感覚がノエルの両の手を支配する
「こほっ、ごほっ、あああ...!」
余程ショックだったのか体が痙攣し口から血を吐き出し始める
「ノエル!、モリー、すぐに来てくれ!!!!!」
ノエルの様子を確認しに部屋に入ってきたフリードは目の前の状況を見て、すぐにモリーを呼ぶ。目覚めてから2分21秒、ノエルは再び意識を手放すのだった
『ロトロトロトッ、ロトロトロトッ』
最悪は重なる。これはどの世界でも共通して認識されていること
『ロトロトロトッ、ロトロトロトッ』
「兄ちゃん、出て...お願い...」
じゃないと俺、
『スグ、アンタの気持ちはわかるけど...』
『ポニッ!』
『...スグリ』
俺....もう...!
『現在電話にでることはできません......ピーとい....』
「アは......兄ちゃんも.....俺から離れてくんだ.....」
鬼さまも、姉ちゃんも、そして兄ちゃんも....みんな
「俺が弱いから離れてくんだ...だったら...」
捨てないと、弱い俺は捨てないと...!
「強く!強く!!強く!!!強く!!!!」
待っててな....俺もいまそっち側に.....!
「ほう、中々見どころがある...」
最悪の種に水が撒かれる。
ポケットモンスター覇者への道、「破壊の炎編」 完
次回、新章開幕.........
やっと、戻ってこれた!え、ああ、すみません。こほん!
読んでくださり、ありがとうございました!
次回からは「テラパゴスのかがやき編」に入ります!
ノエル&リザードン(きずなへんげ・暴走)
ノエルとリザードンの自身の弱さへの怒りと憎しみがリンクし生まれた形態。ちなみにこの形態は完成状態のサトシゲッコウガにワンパンされるぐらいの強さです。
最後に、2名の方から計5体のポケモンのリクエストをいただきました。本当にありがとうございます!はっきり言いましょう。「5体ともすばらしすぎるだろっ!」僕には思いつきもしない技の構成や使い方、リコ達のポケモンとのシナジーも考えられており、見ていてとても楽しく、そして勉強になりました。ここ最近で一番この作品を書いてて本当に良かったなと感じました。
改めまして2名の方々、本当にありがとうございます!そしてポケモンのリクエスト自体はこの作品が完結するまで受け付けている予定ですのでよろしければじゃんじゃん送ってくださると嬉しいです!では、また次回お会いしましょう!