ポケットモンスター 覇者への道   作:鴨凹

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多分この話が学生最後の投稿になると思います!これから社畜何で十中八九更新が遅れます!でも絶対最後まで続けていくので応援のほどよろしくお願いします!!!!!




では本編スタートです


霧と歌声と........

「ロトロトロト!」

「う~ん......」

 

朝5時、ノエルはスマホロトムの目覚ましで目を覚ます

 

「......」

 

寝ぼけながらもノエルはスマホロトムを開き最新の情勢を見る

 

「......また増えたな」

 

ある記事を読んだノエルはため息をつきながら懐の一つのモンスターボールを撫でるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カーナと別れて数日、ライジングボルテッカーズはちょっとしたトラブルもあったが比較的平穏な日々を過ごしていた。そんな中ダイアナが一同に興味深い話題を振る

 

「白い霧の歌声?」

「それってもしかしてラプラスのことですか?」

「ああ。船乗りの間でささやかれている噂でね”霧で迷った船を歌で導き助けてくれる”不思議なポケモンがいるんだ。そしてそのポケモンは光り輝くラプラスだと言われている」

「ラプラス...それって六英雄の?」

「もちろんそうとは限らない」

「が、特別なラプラスである可能性は高い」

 

フリードの言葉にダイアナは無言で頷く。それを見たリコとロイは目を輝かせるのだった

 

「私も海に響く歌声という情報を元に色んな海に行ったものさ。でも...結局見ることはかなわなかった」

「そっか...」

 

歌声が聞こえ追いかけてもその時には姿はなく、この途方もない追いかけっこを繰り返している内にダイアナは諦めてしまったという

 

「でも霧の中にいるんでしょ?デッキから見てみようよ!」

「待った待った!」

「そんな都合よく見つからないって」

「ああ...ダメか」

「ダイアナさん、他に情報は?」

「抜かりはないよ」

 

ダイアナがスクリーンの方を見るととある海域の地図が映し出され、一部スポットには赤い点が振られていた

 

「これって...まさかおばあちゃんが?」

「まさか、ドットに頼んだのさ。それにしてもここ数日でよくぞここまで、ドットあんた大したもんだ!」

『ま、まあね』

 

いつの間にドットと打ち解けていたダイアナにリコは驚きと共に尊敬の念を抱くのだった

 

「私だけではラプラスにたどり着けなかった。船だって持っていなかったしね。でも今は違う」

「ブレイブアサギ号がある」

「私一人では無理だったことでもアンタたちとならチャレンジできる。ラプラスにも追いつけるってもんさ」

 

ダイアナはライジングボルテッカーズのおかげで諦めていた目標をかなえることができることに喜びを感じていた。そんな中ドットが近くの港にラプラスを見たという人がいるという情報をゲットしたことを皆に伝える

 

「ここからあまり離れていませんね」

「とりあえず話を聞いてみるか。よし、行ってみよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それはそれは美しい歌声だったよ」

 

目的地についたライジングボルテッカーズは港に船を止めリコ、ロイ、フリード、ノエルの4人はそのラプラスを見たという貨物船の船長を訪問する。その情報提供者の男性はフローゼルを連れており幸運をかみしめたような表情を浮かべながらその時の出来事を話していく

 

「沖の方で霧が発生して針路が分からなくなってね。ラプラスのおかげで助かったよ」

「フロー!」

「そのラプラスはどこに?」

「霧を抜ける前に姿を消してしまったからわからないな」

「船長!貨物の積みなおし始めます!」

「ああ!よろしく頼む」

「積みなおし?」

「いやそれが霧の中で船がひどく揺れてね。その拍子に積んでいた荷物を全部落としてしまったんだ。あそこは岩礁地帯だったから多分当たってしまったんだろうね」

「岩礁...ですか」

 

ノエルはその話を聞き船体を見る。だがそこには多少の汚れはあるにしろ傷や凹みなどは特になかった。そのことに違和感を覚えながらノエルは再び船長の話に耳を傾ける

 

「ああ。おかげでもう一度仕入れるハメになったが幸いあっちに事情を説明したら快く理解してくれた。まあ、ラプラスに出会えて船も無事。よしとしようってな!」

「フロ!フーロ!」

「ありがとうございます。それじゃあ3人とも船に戻ろう」

「「うん!」」

「...はい」

「霧が出ても案ずるな。きっとラプラスが導いてくれる」

 

船長は4人を笑顔で見送るのだった

 

「...フリードさん」

「ああ、わかってる。岩礁に当たったてのに船体に少しの傷もなければ凹みもない」

「それに過去一週間、ここら一帯の海域の波は穏やかで荒れた記録もありませんでした」

 

ノエルはフリードにスマホロトムの画面を見せる

 

「消えた荷物に歌声....これらにラプラスは無関係.....とはならないよな」

「はい」

 

こうした疑念を持ちながらフリードたちは船へと帰還する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね...確かにそれは妙だ」

 

船に戻りフリードとノエルはさきほど感じた違和感に着いてダイアナに話す。その話を聞いたダイアナは顎に手を当て一瞬考えると二人の考えに賛同する

 

「ラプラスは”しろいきり”も”なみのり”も使えるポケモンだ。霧と波を起こすことも容易だろうね」

「そう考えると船に登って荷物を奪う、つまりはラプラスには共犯のポケモンがいることになるな」

「はあ、リコとロイを悲しませる結果にならないようにと願うばかりです」

 

そのことだけがノエルは気がかりだった。だからこそ自分の考えを大人数での共有をさけたのだ

 

「大丈夫さ。あの子たちはそんなことでへこたれたりしない。それにあくまでこれは私たちの推測にすぎないんだから」

「そうですよね...」

「このあたりでいいな。二人とも何かに捕まってくれ。今からこの船を着水させる」

 

二人は指示通りそれぞれ壁の突起などに捕まる。そしてフリードはスマホロトムを使い船員全員に着水することを伝える

 

「みんな、今から船を着水させる。ラプラスを探すにはこのほうがいいのさ。....ではブレイブアサギ号、空の旅から海の旅へとご案内」

 

フリードがレバーを引くと船の高度はだんだんと下がっていき間もなくして海へと着水する

 

「しかしすごいねこの船。海も進めるのかい」

「元はランドウさんの漁船だったみたいですよ。それをフリードさんがオリオ姉さんに頼んで改造してもらっていまのこのブレイブアサギ号が完成したみたいなんです」

「それはすごい...!それにしてもフリード、アンタかなり発想がぶっ飛んでるね。オリオになんか言われなかったかい?」

「言われましたよ。馬鹿だの子供だの....でもそんな俺の頼みにアイツは首を振ってくれた、実はアイツも俺と同じでかなりぶ..」

「フリードさん!」

「え....?」

 

ノエルは慌ててフリードのスマホロトムを指さす

 

『フリード、あとで話あるから』

 

そうオリオが言い残すとぶつんとスマホロトムの通信がきれる

 

「............」

「馬鹿だねえ...」

「...あとで一緒に謝りに行きましょう」

「.....頼む」

 

ちょっとした、いやフリードにとってかなり大きいトラブルに見舞われながらもブレイブアサギ号は目標の海域に入るのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これより船は速度を落としてこのあたりをゆっくり回る。リコ、ロイ、ダイアナさん、それからノエル。ラプラスを見つけてくれよ』

 

フリードの声を聞き甲板にいるリコ、ロイは気合を入れ、ノエルは警戒態勢を敷くのだった

 

『終わったらパーティーだ。いま特製ドーナツを作ってるからな!』

「わーい!」

「ドーナツだ!」

「...緊張感ないな~。いや僕が緊張しすぎなだけか...」

 

ノエルはドーナツにはしゃぐ二人を見て少しではあるが心を軽くするのだった

 

「ラプラスの歌声どんななのかな?」

「そういえばお兄ちゃんもラプラスを持っていたよね?」

「うん。僕のラプラスは高い声、ソプラノを得意としているよ」

 

過去にラプラスの歌声を聞きながらアローラの海を遊覧したことがあると言うとリコとロイはその情景を思い浮かべて心踊らすのだった

 

「それでねラプラスの歌声につられて色んなポケモンたちが付いてきちゃってね」

「それすごく素敵だね!」

「いいな~ねえ、今度ラプラスの背中に乗せてよ!」

「あ、私も!」

「もちろん。あの子の背中でサンドイッチでも食べながらゆっくり海を眺めるのもいいかもね」

「ふぉ、ふぉ......ぬ....!」

 

ランドウが3人の会話を聞いて微笑んでいる所、あたりに霧が立ち込める

 

「フリードさん...」

『ああ。前兆もなく急に出てきたな

 

霧が立ち込める時は必ずなんかしらの前兆がある。だが目の前の霧はその前兆がなく突然立ち込める。この時点でこの濃霧が自然のものではないと断定することができた

 

『とりあえずお前は後方の見張りを頼む』

「わかりました」

 

ノエルはリコ達と別れ船後方に移動した。だがそれでも辺りにあるのは霧のみだった。だがその時

 

「.....!歌声」

 

前方の方から美しい歌声が聞こえてきた。それと同時にテラパゴスの叫びが聞こえたためノエルはリコたちの元へと合流するため歩き出す。だが

 

「ホンゲエエ!」

「ホゲータ!?」

 

船首の方からホゲータの声が聞こえたためノエルは急いで駆けつける。するとそこには臨戦態勢を取っているリコ達とエテボースとリククラゲの姿があった

 

(どういうことだ?この辺りには陸や森なんてないぞ、なのにどうしてエテボースたちがここに..)

「ホゲータ、”ほのおのちかい”!」

「ニャオハ、”でんこうせっか”!」

 

炎をかわしたエテボースとリククラゲにニャオハの超高速の体当たりが炸裂する。だがたいしたダメージは与えられていなかったようで2体はすぐさま立ち上がり海に飛び込んでいく

 

「くっ...!」

 

ノエルはすぐに飛び込んだ先を観察する。エテボースとリククラゲはどちらも森に生息しているポケモンだ。泳げはするだろうがそこまでのスピードは出せないはずだった。にもかかわらずノエルが周りを見たときにはすでに2体の姿はなかった

 

(それにあの2体はこのあたりでは生息していないポケモンのはず。もしかしてどこかにトレーナーがいる?いや今はそんなことよりも)

 

ノエルはリコたちの元へ向かう

 

「みんな、無事?」

「うん、大丈夫」

「一体何があった?」

「わからない。突然アイツらが襲ってきたんだ」

「クワ!」

 

状況を聞いているとクワッスが前方に何かいることに気づく

 

「あの影は...?」

 

そしてノエルが影を確認したのを最後にあたりの霧はだんだんと消えそれと同時にラプラスの姿も消えてしまう

 

「パアゴ...」

「テラパゴス...」

「また振り出しか~」

 

3人はラプラスを見失ったことで気落ちする

 

(やっぱり...これは)

 

一連の騒動でノエルはある確信を抱く

 

『みんな、一旦ミーティングルームに集合してくれ』

 

ノエルは気落ちした3人を励ましながらミーティングルームに向かっていくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラプラスは海中に潜ったみたいだね」

「ええ」

 

ミーティングルームに集まったライジングボルテッカーズは今の状況を整理していた

 

「でも船が無事でよかったよ。霧の中で嵐でも起きようものなら」

「間違いなくこの船は木っ端みじん。全員あの世行きだね」

「本当ラプラスに感謝しないと!」

 

オリオはラプラスに祈る

 

「聞いてよ、フリード。霧の中でポケモンがきのみを取ろうとしたんだ」

「まあまあ、野生ポケモンのすることだ大目に見てやれ」

「でもいきなり攻撃してきたんだ」

「ワシも見とった。エテボースとリククラゲじゃったな。あやつら船に乗った瞬間、”どろかけ”などを放っておったわ」

「エテボースとリククラゲだって...?」

 

フリードはスマホロトムの画面をロイとリコに見せる

 

「そう、こいつら!」

「私も見た!でも海に逃げたと思ったらもういなくなってた」

「...エテボースとリククラゲは森にすむポケモンたち。本来泳ぎはあまり得意じゃないはずだ」

「しかもこいつらはこの辺りでは生息していないね」

 

二人の言葉を聞きメンバー全員が疑念を持ち始める

 

「泳げないのにどうやって入ってきたんだ?」

「それなんですけど、さっき船の近くで妙な影を見ました」

「妙な影?」

『うん。僕もそれをさっき確認した。ここ、見てみて』

 

ドットがスクリーンに先ほどクワッスが撮影したある部分を拡大した画像を見せる

 

「これは船?」

「トレーナーがいたってこと?」

「気になることは他にもあるぞ」

「えっ?」

「「『霧が出たタイミング』」」

 

ノエル、ダイアナ、ドットの声が重なる

 

「タイミング?」

「そう。普通霧が出る時はなんらかの予兆があるものなんだ」

「それが急に出たってことは...」

「もしかしてポケモンの技?」

 

リコの言葉にダイアナは頷く

 

「ラプラスは”しろいきり”という技が使えるね」

 

ダイアナの言葉に一同はさらにラプラスへの疑念を募らせていく

 

「フリード...」

「そうですね。よし、お前たちすぐに戻るぞ。もう一度ラプラスに会いに行く」

「もう一度?お前、何を根拠に」

「オリオは機関室へ。じっちゃんには船の操舵を任せたい。マードックとモリーは.........」

 

まるでラプラスにもう一度会えることを確信している様子のフリードにドット、ダイアナ、ノエル以外のメンバーは首を傾げずにはいられなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フリードはああ言ってたけど本当にもう一度会えるのかな」

「きっとなにか考えがあるんだよ」

 

リコとロイは船首で辺りを観察する。だがそのとき甲板の方からドスンと物音がしたため確認しに行ってみるとノエル、マードック、モリーの3人がたくさんの木箱を運びそれを甲板の上へとどんどんと積み上げていた

 

「3人ともどうしたの?」

「フリードがな倉庫のポケモンフーズをありったけ甲板に運んでくれって」

「どういうこと?」

「理由は言ってなかった。けどノエルが言うにはこうすればラプラスに会える可能性が高まるって」

「う~ん....だめだ、どうしてもわからない」

 

ロイはフリードたちの考えがわからず頭から湯気を出す

 

「大丈夫、そろそろ答えがわかるはずだよ。ほら」

「ウィングデッキが...」

 

ゆっくりと展開していたウィングデッキがリコの目にうつる

 

「まあ何はともあれ二人ともリラックスしていこう。気を張りすぎるとかえってラプラス達が近づいてきてくれないかもしれないからね」

「....達?」

 

ノエルのその言葉に引っ掛かったリコ、だがそれもつかのま

 

「来た...!」

「また霧が...!きゃ!」

「おわあ!?」

「おっと...みんな、大丈夫?」

 

波の影響か船は大きく揺れリコたちは体制を崩してしまう。だがそれをノエルが体全体を使い全員を支える

 

「パアゴ!」

「ありがとう、お兄ちゃん」

「ねえ、あれ何!?」

 

ロイがウィングデッキに指を指すとそこには雷雲の竜巻の様な物が発生していた

 

「ごめん、二人とも。リラックスの時間は終わりみたいだ。出てきて、ゾロアーク」

「アアアアアアク!」

「みんな構えて!霧が晴れる!」

「ピカピッカアアア!」

 

キャップの声が聞こえるとその黒い竜巻はあたりの霧を全て吹き飛ばしていく。そして霧が晴れたことによりこの一連の騒動の全貌が明らかになる

 

「まったく...とんだ食わせ者だな」

 

船の側面をのぞき込むとそこにはガメノデスやビーダル、そしてさきほどのエテボースとリククラゲといったたくさんのポケモンたちががホエルオーの背中に乗り霧が晴れたことに戸惑っていた

 

「エテッ!」

「リククッ!」

「ちょっと!」

「お前らがさっきロイ達が言っていた...!」

 

だがそれでもポケモンたちはエテボースとリククラゲを先陣を切るように乗船し甲板の上にある物資の元へと向かう

 

「.............」

「ラプラス....」

「ホォオオオオオオ!」

 

そしてラプラスは泳ぐのやめゆっくりとこちらに振り返る。そのラプラスは左目と首に傷があり、甲羅もところどころ欠けており強烈な威圧感を咆哮と共にリコ達に浴びせる

 

「パアゴ!パアゴ!」

「やっぱり貴方、六英雄の...」

 

そしてテラパゴスのこの反応で確定した。いま目の前にいるラプラスはリコ達が探し求めていた六英雄の一人であると

 

「パ~ゴ!パ~ゴ!」

「..........ッ」

 

だがラプラスはテラパゴスの姿を確認すると何を思ったのか顔を一瞬俯かせる。だが仲間であるホエルオーたちに呼ばれるとラプラスは彼らに近づきそして命令する

 

「ホォオオオオオオオオ!」

 

”やつらの物資を奪え!!!”と。その命令を聞いたポケモンたちは咆哮をあげブレイブアサギ号へと攻撃を開始する

 

「エテボ!?」

「リクク!?」

「........!」

 

その瞬間だった。先陣を切ったはずのエテボースたちが吹き飛んでくる。それを仲間であるガメノデスとヤルキモノが受け止めるが2体はエテボースたちの体に刻まれた大きな爪痕を見て戦慄する。そしてその恐怖は伝播し周りのぽポケモンたちも互いに顔を見合わせる

 

「アアアアアアク!」

「君たちも生きるために必死なのはわかる。自然界で生きるために襲う、奪う、騙すは当たり前だからね」

 

ノエルは笑みを浮かべラプラス達を睨む

 

「でもなんでそんなに恐れているの?他人の縄張りに無断で入る時点でそうなるのは覚悟していたはず」

「ホォオオ....!」

「見たところその子たちは誰かを傷つける覚悟はあっても傷つく覚悟はないみたいだね。だったらもうこんなこともうやめた方がいい」

「ホォオオオオオオオオ!」

 

ラプラスは黙れと言わんばかりに咆哮する。そしてその咆哮を聞いたポケモンたちは目の前の恐怖を振り払いブレイブアサギ号へと乗り込んでいく

 

「説得は諦めな」

「........」

「おそらくだが彼らも何度も試行錯誤したんだろうね。だがどれも失敗に終わりこうして私たちの前に立っている」

 

ダイアナはノエルの肩に手を置く

 

「もう彼らにはこの方法しかないのさ。アンタもさっき言った通り彼らは必死だ。そんな相手を説得するなんて不可能さ」

「......そう..ですね」

「しゃきっとしな!このままだとここにいるポケモンたちのごはんがなくなっちまうよ」

「はい...ゾロアーク!」

「ウインディ!」

 

迫りくるポケモンたちの前にゾロアークとウインディが立ちふさがる

 

「俺たちも行くぞ!」

「うん!出てきてラッキー!」

「僕たちもいる!」

「お願い、ニャオハ!」

 

リコ達四人もノエルたちの加勢をする

 

「ホォオオオオオオオオ!」

「「ブルン...」」

「ジーナ!」

「ダッダリ!」

 

ラプラスが吼えると反対の側面から2体のブルンゲル、バルジーナ、ダダリン、ドラミドロが乗り込んでくる

 

「囲まれた...!」

「総力戦ってわけだ。それに地の利はあっちが得ている、時間をかけるとやばそうだ」

 

正面からはガラルヤドラン、ガメノデス、オクタン,ヤルキモノ、ビーダル、ブロスターの6体。背後からは先ほどの6体。そして海上にはマンタインとホエルオーと親玉であるラプラスがいる。しかも地の利を得ているのはラプラス達だ。つまりいまリコたちは圧倒的不利な状態にあるわけだ

 

「1,2,3,....アンタの方は?」

「...0です」

「よし」

 

ダイアナとノエルは頷くとゾロアークとウインディは構える

 

「ゾロアークは右回り。ウインディは左回りだ」

「わかりました!」

「じゃあ行くよ、ウインディ”しんそく”!」

「ゾロアーク、”つじぎり”!」

 

 

ゾロアークは右回りで、ウインディ左回りで超高速で甲板の上を移動しながらポケモンたちに一撃を与えていく。その一撃で戦闘不能になったポケモンもいればなんとか耐えたポケモンもいる。だが先ほどの強固な包囲網はもう跡形も残っておらずまだ立っているポケモンの体力もあと残りわずかになっていた

 

「すご...!」

 

モリーが二人の攻撃に感心していると一撃に耐えたガメノデス、ヤルキモノ、ドラミドロが襲い掛かる

 

「ガメノ!」

「ニャオハ、”このは”!」

「ガメッ!?」

「ルッキ!」

「よし、僕たちもいいところ見せるぞ!”かえんほうしゃ”!」

「ルキイイ!?」

 

ニャオハはガメノデスを、ホゲータはヤルキモノを倒す。だが残るドラミドロは感じ取っていた。残るラッキーとイワンコは他の奴らと比べて圧倒的に弱いことを

 

「ドラアアア!」

「モリーたちのところに...!」

「ホゲータ!」

「ホンゲ!」

 

リコとロイはすぐにモリーたちに加勢しようとする。だが二人は忘れていた。モリーとマードックは二人と比べいくつもの修羅場をくぐってきたことを

 

「ラッキー!」

「ラキ...!」

 

ラッキーはイワンコを持ちドラミドロを狙う

 

「”なげつける”!」

「ラッキ!!」

「え!?」

 

ラッキーの行動にロイは驚きを隠せなかった

 

「イワンコ、そのまま”しねんのずつき”!」

「ワアアアアアン!」

「ドラミ!?」

 

投げつけられた勢いが乗った頭突きにドラミドロは大ダメージを受けそのまま戦闘不能になる

 

「どんなもんだ!」

「まさかそんなに心配されるなんてショックだな...」

「え、いや!別に信用してなかったわけじゃないよ!」

「うんうんうん!」

 

 

モリーはわざとらしくへこんでふりをし、それを見たリコたちは慌てて弁明する

 

「ごめんごめん。ちょっとからかっただけよ」

「とりあえずこれで全員か...」

「でもどうするこの子たち?」

 

モリーは甲板に倒れているポケモンたちを見てそうつぶやく。とりあえず一行はラプラスと対話しようと船の側面に行くがラプラス、そして残りの2体はいなくなってしまっていた

 

「もしかして逃げた?」

「うそだろ...」

「そんな...仲間を置いてくなんて」

 

ラプラスの行動にリコは悲しそうな表情を浮かべる。だがその時あたりに地ならしのような音が響き始める

 

「なんだこの音!」

「ホンゲ...!?」

「なんか海から聞こえない?」

「海の中から?....まさか!」

 

ノエルは一つの仮説を立てる。だがそれを共有しようにももう手遅れだった

 

「全員...!」

「ホエルオオオオオオオオ!」

 

ノエルが言葉を発そうとした時船の真下からものすごい勢いの水柱が発生する。その水柱はブレイブアサギ号を持ち上げ船を真っ逆さまにしてしまう

 

「これは...ホエルオーの”しおふき”!」

「のうわああああああああああ!?」

「うわああああああああ!?」

「船があああああああ!?」

「そうか船を逆さまにして仲間を...!」

 

船が逆さまになったことで甲板の上にいたポケモンたちは海へと落下しそれをホエルオーとマンタインは見事にキャッチする

 

「きゃあああああ!」

「二ャアアアアアア!」

「まずい...!ゾロアーク”サイコキネシス”!」」

「アアア...ク!」

 

ゾロアークは超能力を使い自分を含めたリコたちの落下を防ぐ。だが船を持ち上げることはかなわず船はそのまま落下していく

 

(この高さから落ちたら船が...!)

 

水面はある程度の高さから落ちるとその強度はアスファルト並になる。そして船はその高さまで打ち上げられておりこのままだと水面に当たった瞬間にバラバラになってしまう。そうなると船の中にいる仲間たちも無事ではすまない、そのためノエルは急いでボールからゴチルゼルを出そうとする

 

「ゴチル...」

「お兄ちゃん!」

「え.....」

 

ノエルの頭上にはさきほどのポケモンフーズが振ってきておりその箱は彼の頭に直撃する

 

「ぐっ...!」

 

幸いケガはなかったがノエルの動きは一瞬止まってしまう

 

(ダメだ...間に合わな)

「ラティアス!」

「アァアアス!」

 

ダイアナのボールから出たラティアスはその強力無比なサイコパワーで船を止めそのままゆっくりと海上へと降ろす

 

「お前たち無事か!?」

「フリード~!」

 

リザードンに乗ったキャップとフリードはゾロアークの超能力で浮いているノエルたちに近づく

 

「僕たちも降りましょう。ゾロアーク」

「アアク」

 

そしてノエルたちも船の甲板にゆっくり降りる

 

「はああああ....ここ最近、いや人生で間違いなく一番やばい状況だった...!」

「はあ、はあ、お、俺たち生きてるか...?」

「ホンゲエエ!」

「ホゲータ!僕たち助かったんだー!」

「ふうう...よかった」

「二ャ」

 

安心したのかリコはその場で腰を抜かしその場でへたりこんでしまう

 

「そうだ...はやく船の中にいた人たちを!」

「そうだな。俺は操舵室に。ダイアナさんはドットの部屋へ。ノエルは機関室を頼む」

「了解だ」

「わかりました」

 

甲板で座り込んでいる4人を横目に3人は各々任された場所へと向かう

 

「オリオ姉さん!」

 

機関室に着いたノエルはオリオの名前を叫ぶ。だが返事はなくただ静寂が流れる

 

(そんなわけない.....無事だ。部屋に入ったらいつもみたいに笑顔で”やばかった~”とか言ってくれるはずだ.....)

 

いつも握っている機関室のドアノブが重く冷たい......いつもなら一瞬で少しの力だけであくその扉がひどく重く感じられた

 

「はあ、はあ、はあ......」

 

意を決してノエルが扉を開ける。そこには頭から血を流しその場に倒れているオリオの姿があった

 

「はあ...はあ.....はあ......!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オリオ姉さん!」

 

ああ...あああああああ!僕はまた!僕は....!!!!!!

 

「あの時すぐにゴチルゼルを....いやもっとはやく行動していれば!」

「はあ、ノエル...?よかった無事だったんだね」

「オリオ姉さん!しっかりしてください!すぐに医務室に!」

「アハハ..そんな大げさだな...ちょっと頭を打っただけだから....」

 

やめてください。そんな優しい顔を僕に向けないで....

 

「船がバラバラにならないで...外からロイ達の声が聞こえるってことは...そっかまた守ってくれたんだね....」

 

違う、守れてない....!

 

「ありがとう。,,,,,本当はもっとお礼を言いたいけど....ちょっと眠いや...」

 

そう言いオリオ姉さんは意識を手放してしまう

 

「.....................」

「ノエル、オリオは...!」

 

フリードさん.....

 

「頭から血を流しています。はやく治療をしないと.....」

「そうだな...見た限り外傷はそんなにひどくない。だから安心しろ命に別状は.....」

 

許せない...また僕は仲間を.....ダメだ、抑えろ.....じゃないと.。。また.あんな.....二度とあんなこと.....許せない....弱い弱い弱い......燃やせ燃やせ燃やせmmmmmmm燃やせ

 

「ぐっ....ぐあああ....!」

 

怒りに飲まれるな....!

 

「ノエル!オリオなら大丈夫だ!だから....」

「ぐっ....うおおおおおおおお!」

 

ダメだ。僕には.......無理だ

 

「ウオオオオオオオオオオ!」

「ノエル!」

「もう誰も傷つかないために....大事な人たちがもういなくならないために.......アイツ等を.....!」

 

消さないと....全部灰にしないと........そうだよね?

 

「...リザードン」

「やめ...!」

「クワッス、”アクアブレイク”!」

「クワアア!」

「ぐああ!」

 

痛みと冷たい水が僕を襲う

 

「はあ、はあ...ま、間に合った...!」

「ドット!」

「大丈夫。ちゃんとクワッスには手加減するよう言ってある」

「そうか。助かったぞ、サンキューな」

「ぐっ....」

 

意識が...

 

 

「.......ありがとう、ドットさん。クワッスも......フリードさん、オリオ姉さん、ごめん..なさ...い」

 

この言葉を最後に僕は意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでくださりありがとうございます!
今回ちょっと中途半端で終わっちゃいましたね。それで次回は少し飛びます



マル秘エピソード
もし仮に船が逆さになった時にゴチルゼルを出しても結果は変わらずオリオはケガをしていました。つまりどうしようもなかったというわけです

もうひとつマル秘エピソード
ノエルの最後の手持ちは元々害獣としてポケモンGメンに駆除される予定でした。しかし寸でのところでノエルとワタルが止めそのまま紆余曲折ありながらノエルの仲間になっています

「そのポケモンはノエルのポケモンの中で一番の耐久力を持っていて”要塞”という異名を持っているよ。中でも初陣の......」
「ああなるとドットって長いんだよね~。あ、ちなみにその要塞は...」
「アンタもだよ」
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