そしてリザードに新たな可能性を示唆する描写もあります
ノエルside
「...う~ん、え?どこ、ここ?」
僕が目を覚ますと目の前の景色がおかしなことなっていた
なにもない、誰もいない。ただ黒い空間が広がっており、まるでこの世界に僕だけしかいなくなってしまった感覚だ
「ああ、なるほどこれは夢だ。夢。」
そう思いながらしばらく歩いていると目の前に緑色の炎が現れた。
その炎のなかにはとても大きな影があり、僕はその影に目を惹かれてしまった
「...すごい」
ただその一言だけが自然と口からでてきた
「少年よ...」
「!?」
とても威厳のある声が僕にふりかかってきた
「今日この時から汝の運命は大きく変わった。ここから先、困難が数多く汝に襲い掛かってくるだろう」
運命?、一体何を言っているんだ?
「だが忘れるな汝は一人ではない。支えてくれる存在がいるということに」
すると僕の隣に黄金の炎が現れその中からあるポケモンがでてきた
「リザードン...!」
ただ隣にいるリザードンの姿は特別なもので体色は黒色で紫色の文様が刻まれており、目は青と赤のオッドアイズ、そして羽は黄金の炎を纏っていた
「世界を知れ、少年よ。さすれば汝の道は開かれん」
「待って!!」
そう僕に言い残すと二つの炎は消え、僕の意識は今度こそ現実に引き戻された
「ノエル!!!」
「ザード!!!」
そして僕は父さんとリザードにすごい勢いで抱き着かれた、父さんにいたっては泣いている
「ごめん、ごめんなぁ!!」
「大丈夫だよ、父さん。リザードもありがとう」
僕は二人に抱き着かれながら周りを見てみると所々おかしなことになっている
庭につながる窓は割れており、一部家具はボロボロになっていたり、煤がついていたりした
「父さん、僕が目覚めるまでに何があったか教えてくれる?」
「ああ、まず一つお前に伝えなきゃならないことがある」
「なに?」
「ルアンとは離婚した」
「...は?」
時は少しさかのぼり、ノエルが気絶した瞬間
ジェイドside
「ノエル!おい!ノエルしっかりしろ!」
どれだけ体をゆすってもノエルは全く反応しない、俺はこの症状をよく知っている
「ルアン!お前、まだあの研究を諦めていなかったのか!!」
「ええ、この研究は私の人生の全てです。簡単には諦めきれません」
「だからって自分の息子まで実験の材料にしたってのか!?」
「...ええ」
「ふざけるな!!!」
俺がルアンにつかみかかろうとした瞬間、俺の隣をオレンジ色の光が横切った
「ザァーーーーーーーードォオオオオオオ!!!!!!」
リザードがルアンに”ほのおのパンチ”を食らわせようとしたがルアンのサーナイトが”サイコキネシス”で受け止めそのまま庭に吹き飛ばしてしまった
「リザード!!」
俺は吹き飛ばされたリザードのところに駆け寄るとリザードは立ち上がり、さきほどの”ほのおのパンチ”とは比較にならないほどの炎をまといながらサーナイトに突っ込んでいった
「止めなさい、サーナイト」
「サナ」
サーナイトは先ほどと同じように”サイコキネシス”でリザードの攻撃を受け止めようとしたがリザードは”サイコキネシス”を打ち破りサーナイトを吹っ飛ばし、壁に穴をあけてしまった。
「今のは間違いない、”フレアドライブ”だ。だがなんだあの威力は」
「ノエルが傷つけられた怒りによってリミッターが外れましたか。フフ、面白い子」
ルアンは目の前のリザードの様子を見て笑みをこぼした
「ではもう少し試してみましょうか、サーナイト」
「サナ」
ルアンの声にサーナイトは立ち上がった
「ザァーーーーーーーードォオオオオオオ!!!!!!」
そしてリザードももう一度”フレアドライブ”でサーナイトに突っ込んでいく
「”ムーンフォース”」
「サーナ!!!」
「ザァードォオオオ!?」
”フレアドライブ”に対してサーナイトは”ムーンフォース”を繰り出し、炎と小さな月のぶつかりあい最初は互角だったがだんだんと月が炎を飲み込んでいき、小さな爆発を起こした。煙が晴れた時リザードは目を回し戦闘不能になってしまっていた
「リザード!!!大丈夫か!?」
「中々の逸材ですね。その子は。」
「クッ...」
ルアンはノエルを触診しはじめた
「...これは」
ルアンは懐から注射器をだし、ノエルの血を回収した
「ルアン、お前!」
「この子のこと、よろしくお願いしますね。」
「お前はこの生活を捨ててまで、この子のことを傷つけてまであの研究を完成させたいのか」
「ええ、この研究は私の夢ですから。サーナイト、”テレポート”」
ルアンはサーナイトに”テレポート”を指示し俺たちの前から消えた
そして現在にいたる
ノエルside
「そんなことが...あったんだ」
夢で見た光景や母さんが家を出ていったこと、正直頭が追いついていない
「ああ、体は大丈夫か?」
「うん、なんか前より体が軽くて全身から力がみなぎっている感覚だよ。」
「...そうか、それはよかったな」
父さんは僕の頭を撫でてくれるが表情は暗いままだった。それは当然だろう。今さっき母さんと、愛していた人と離婚したのだから
「ザ~ド~」
「リザードもありがとうね、僕のために怒ってくれて」
「ザド!!」
僕はリザードを撫でながら夢の中に出てきたあのリザードンについて考えていた。
(あの姿はこの子の将来の姿なのかな?もしそうならこの子は一体?それにあの影も)
「ザド?」
「ううん、なんでもないよ。リザード。よし!」
僕は立ち上がり部屋の片づけを手伝おうとしたが
「コラ、お前はさっきまで気絶してたんだぞ。休んどけ!」
「大丈夫、このぐらいだったら」
「おい!」
僕は父さんの注意を横目にボロボロになった椅子を持ち上げようとしていた
以前の僕だったら絶対に無理だっただろうけど、今は絶対に持ち上げられる確信があった
「...よっと!」
僕の確信は間違ったおらず、僕は椅子を軽々と持ち上げることができた
「今休憩が必要なのは僕じゃなく、父さんとリザードだよ。片付けは僕に任せてよ」
「...ノエル」
「ザ~ド」
二人とも僕のために頑張ってくれて、父さんに関しては心に大きな傷ができたはずだ。だから今度は僕が。
そう思い、僕は椅子や窓ガラスの破片、崩れた壁のそうじなど色々とこなしてきたはいいものの
「これは...さすがに。いや!もしかしたら!」
僕は目の前にある煤だらけのテーブルを運ぼうとしたが、やっぱり一人では動かすことはできずにいた
「フ、フハハハ!!!!」
「な、笑わなくてもいいでしょ別に!?」
「いや~、さっきあんなキメ顔で休んでろって言ったくせにな、フ、アハハ!!!」
「そんなに笑うこと!?というよりこの机前から思ってたんだけど大きすぎるんだよ!!!」
「全くいきなり元気になったはいいもののやっぱりまだまだだな!!!よし!俺も休憩終わり!!!」
「...いや父さん今は」
僕は父さんにまだ休んでいるよう伝えようとすると父さんはお得意の頭ぼさぼさ攻撃にやられ、途中で遮られてしまった
「お前だけに任せてたら何時間かかるかわからねぇ!!!な?リザード」
「ザード」
「リザードまで...」
父さんの言葉にリザードも腕を組みながらうなずいた
「ほら!とっととやっちまうぞ!そんで今日はサンヨウにうまいモン食いに行くぞ!!」
「え?ホドモエからサンヨウってこっから何時間かかると思ってるの!?」
「大丈夫だ。俺のゴルーグならものの数分で着くからよ!」
「それは僕たちがゴルーグのだすスピードの耐えられたらの話でしょ?」
「大丈夫だ、落ちたら拾ってやるよ!」
「落ちたら死ぬんだって!!なに!?拾うって骨を!?」
全く心配したこっちがバカだった、僕は父さんの言うことを無視して片付けに向かっていった
「ノエル、あんがとな」
「...うん。」
僕たちは片づけをものの40分ぐらいで終わらせ本当にサンヨウシティに行き、美味しいレストランでお腹を満たした
そして僕はこの日初めて父さんに思いっきりパンチを食らわせた、理由はどうか察してほしい。
そして母さんが家をでて約1年が経過した
僕は今、6ばんどうろにいる
「とうとうやってまいりました、今日は卒業試験当日ですね」
そう僕たちはいまスクールの卒業試験を迎えようとしている
「では事前に決めた二人組になってください」
先生がそう指示すると生徒たちは二人組なっていった。そして僕も
「ノン君!頑張ろうね!」
「うん!タロ」
タロと組むことができた。
「試験内容を発表します。内容はいたって単純。1時間以内になんでもいいのでポケモンを一匹捕まえることです。」
「ね?言ったとおりでしょ?」
「さすが、タロ」
周りはこの試験内容に驚いているようだったけど、タロは試験内容をある程度予想していたようで試験前日に僕に教えてくれていた
そのほかにはエレブーのトレーナー、ダイキも特に驚いた様子は見せなかった。ん?なんで彼の名前を知ってるかって?
実はあのトラブル以降僕たちは決して仲がいいとは言えないけど、ある程度の交流を持つことになり自然と彼の名前を知ることになったからだ
「では皆さんにモンスターボールを配ります。もし全てなくなってしまったらその時点で不合格になるので気をつけてくださいね。このスクールで学んだ知識を活かしてどうかこの試験を合格してください。では試験スタートです!」
こうして僕たちの卒業試験が始まった
「行こう!タロ」
「うん!」
この時の僕は思いもしなかった。この試験で本当の悪意が僕たちに襲い掛かってくるなんて、そしてリザードに大きな変化が訪れるなんて
あと4,5話でリコたちと合流させたいですね
読んでくださりありがとうございました!