鈴ちゃん好きが転生したよ!( ゚∀゚)o彡°鈴ちゃん( ゚∀゚)o彡°鈴ちゃん 作:かきな
昼休み。
「へーい、鈴ちゃん! 昼食にするデース!」
「で、デース」
ラウラと共に意気揚々と二組に殴り込みに行く。しかし、僕の期待していた軽快なツッコミは飛んでこなかった。
あれ? ひょっとして、鈴ちゃんいないの? そう思って鈴ちゃんの席に目をやるとそこは空席であった。休みなのかな? 昨日の様子を見てたら病欠ってことはないと思うんだけど。
「ねえねえ、鈴ちゃんは今日休みなの?」
「あ、篠ノ之くん。うん、今日は鈴休みみたい」
あら。どうしたんだろうか。……ひょっとして代表候補生としての用事かな? あ、もしかしたら来週のクラス対抗戦に向けて新しい装備なんかが本国から送られてきたりしたのかも。昨日のシャルみたいに試運転のために今日は休んだのかもしれない。
「そうなんだ。ありがとう」
教えてくれた二組の女子にお礼を言ってから僕は教室から出た。
でも、そうか、鈴ちゃん今日いないのか。
「どうしようか、ラウラ」
「私はお兄ちゃんについて行くまでだ」
むー、じゃあ、仕方ないね。一夏たちと食べようかな。
「じゃあ、一夏たちと合流しようか」
「うむ、了解した」
というわけで、先に食堂へ向かったであろう一夏たちと合流して昼食をとることになった。
◇ ◇ ◇
食堂。
「と言うわけで鈴ちゃんがいないから合流した氷雨です」
「ラウラだ」
「消去法で選ばれた氷雨の親友、一夏だぜ」
「え、なんで自己紹介してるの?」
「知らん。氷雨のいつもの悪ノリだろう」
「ですわね」
なんだか辛辣だね。というか一夏、そんな悲しいこと言わないでよ。
「消去法でも僕らは親友だよ、一夏」
「氷雨……」
僕と一夏は友情を確かめ合うように握手する。それを周りの女子は冷めた目で見ていた。
「氷雨さんの行動原理はほんとに鈴さんですわね」
「え、勿論だよ」
なんでそんな当然のことを今更。
「それでまだ付き合ってもいないのですわよね」
「そうだね」
だって振られましたし。
「……ストーカーなんじゃないですの?」
「ストーカー!?」
その言葉に箒が僕の方を睨みつけてくる。いやいや、箒さん、僕そんなことしてないよ。
「まさか自分の兄が犯罪者になろうとしていたとは……」
「待って、僕法に触れるようなことしてないよ?」
「わかりませんわよ? もしかしたら鈴さんに関するものをコレクションしてたりするかもしれませんわ」
鈴ちゃんに関するもの……グッズ……まあ、集めてたけど。
「思案するということは思い当たる節があるということだな!」
「それは言いがかりだよ箒!」
集めていたって言っても生前の話しだし、好きなキャラのグッズを集めちゃうのは当然の紳士の嗜みだよね? え、しない?
「ひ、氷雨が鈴の使ったストローとかを集めてたなんて……」
「シャル、そんなこと一言でも僕が言ったかい? そんなことしないから!」
あー、なんでこんなことになってるの? こ、これは早く収拾をつけないと大変なことになるよ。セッシーは分かった上で言ってるけど、箒とシャルはなんかガチっぽいし。
「そうだ。一夏、一夏は同室だから僕の無罪を証明できるよね!?」
「ん? ああ、そうだな。俺が見る限りでは氷雨はそんなことしてないぞ」
「ほらね!」
流石、持つべきものは友。やっぱり一夏は親友だよ。
「あ、でも氷雨は器用だし賢いから俺が見てないところでやってるかも」
「一夏―!!」
やっぱり消去法のこと根に持ってるんじゃないの!?
「やっぱりそうなの!?」
「そうなのか、氷雨!」
「そんなわけないじゃん!」
そりゃ、シャルの言ったストローとか少し興味があるかもしれないけど、でもそれを回収するのはただの変態だけど、僕は紳士だよ? するわけないじゃないか!
「落ち着け二人とも」
そう静かに二人をたしなめたのはラウラであった。
「私はお兄ちゃんを四六時中監視しているが、ここ一週間はそんな挙動は一切見せなかったぞ」
「そうなんだ」
「ラウラが言うならそうなんだろう」
ラウラの一声で二人は納得して落ち着いたようだ。ふう、なんとか事態は収拾したようだね。
「ありがとう、ラウラ」
そう言って頭を撫でる。
「ふん、お兄ちゃんを助けるのは妹の役目だからな」
「四六時中監視にはスルーですの!?」
セッシーがなにか大きな声を出してるけどどうしたんだろうね。
そうして、話がひと段落したところでセシリアが咳払いを一つ吐き、仕切り直す。
「それでですわ。傍から見ればストーカーのようにも思える氷雨さんの行動を」
「異議あり!」
「却下ですわ」
僕の異議はセシリア裁判長により取り下げられた。なんてことだ。権力の前では僕の言葉は無力……。どうか、どうか力なき声に救いの手を!
「そのような氷雨さんの行動を許容している鈴さん。これは普通ありえませんわ」
「まあ、気持ち悪いだろうな」
「ぐはっ!」
「箒、直球すぎるぞ」
妹の言葉がここまで痛いとは……。
「ですので鈴さんは氷雨さんにそこそこ好感を持っていると思いますわ」
ん? 流れ変わった?
「まあ、確かに鈴と氷雨は仲いいよな」
「ですから、氷雨さん」
「はい」
紡がれるだろうセシリアの言葉に身構える。というか、この流れでなにが来るの?
「……」
「?」
しかし、身構えたはいいもののセシリアはそれ以降の言葉を紡がず、何かを思案するような顔をしている。そうして、思案顔を続け、何か答えが出たようで再び僕の方を見る。
「やっぱり何でもないですわ」
「ええ!?」
ここまで引っ張っておいて何にもないの!?
「わたくしとしたことが、これ以上言うのは野暮ですわね」
「どういうこと!? え、終わり? あ、ちょ、みんな食器片付けに行っちゃうの? まって、置いてけぼり食らってる僕をだれか助けて!」
楽しい(?)昼食が終わった。
◇ ◇ ◇
放課後。
自室。
鈴ちゃんが休みと言うことで今日はプラモ作りは無しかな。折角東京からバナナを仕入れてきたのに……。あれ? これバナナじゃない、東京バナナだ!
「おのれ、クロエちゃん。ワールド・パージで騙したな……」
『酷い風評被害ですね』
まあ、お菓子だから鈴ちゃんをもてなすのにはもーまんたいだね。明日にでも鈴ちゃんが来た時に出そうかな。
それにしても、鈴ちゃんの中での僕の好感度かー。最近そう言うことを考えてなかったけど、ていうか何も考えずに鈴ちゃんと居ることを楽しんでいたんだけど、やっぱりあの頃からは多少なりとも変わっているんだろうか。
確かに、あの頃から比べると今の僕と鈴ちゃんの距離は大分近くなっている気もする。でも、それが友人以上かと聞かれると何となく首をかしげてしまう。
いや、そもそも恋愛経験のない僕はどこくらいからが友達以上なのかが分からない。僕の知っている男女関係と言うのはいつも二次元のものだったし、その中で言うなら悪友ポジションの女友達は驚くくらい主人公とべったりくっついたり、過剰なスキンシップの応酬だったから、それを基準に考えちゃうと鈴ちゃんはどうなんだろう。いや、確かに以前より仲良くなった実感はあるんだけど……。
確信が持てなくてなんだかもやもやとした気分になる。
「あー、なんだか頭が痛くなってきたよ。鈴ちゃんと今日会ってないからかな?」
『鈴に依存性はありません』
ペイルライダー、それは違うよ。鈴ちゃんに触れてしまったセカン党員は三日鈴ちゃんに会わなかったら発狂してしまうんだよ。
そんな風に鈴ちゃんに会いたいなーと思ってたら、扉をノックする音が聞こえてきた。
「? 誰だろう」
『サーモグラフィーによる識別では……鈴ですね』
え、鈴ちゃん? 今日は学校休みだったし、来ないと思ってたんだけど。
鈴ちゃんと分かれば扉までダッシュだよ。すぐさま扉を開け鈴ちゃんを歓迎する。
「いらっしゃい、鈴ちゃん!」
「……」
扉を開けるとそこにいたのは予想通り鈴ちゃんだったわけですが、その様子は俯き加減で、何かあったことがすぐに分かった。
「何かあったの?」
その僕の問いに鈴ちゃんは少し頭を動かし肯定を僕に示す。
「……取りあえず、中に入ってよ」
僕は事情を聞くために鈴ちゃんを招き入れた。東京バナナはやっぱり明日になりそうだね。
えと、きりのいいところがここしかなかったので短めですが今回は終わりです
ちょっと最近あとがきで書くことが思いつきません(笑
なので今回の話しの私の中での役割を解説しようかなって
その方が読んで下さる方も分かりやすいかも?
今回の話は氷雨くんの意識を変えさせる話です
方向としてはいままでは行為を押しつけるだけの氷雨くんでしたが、この話によって鈴ちゃんからの好意を意識させるようにさせました
え、なんでそんなことさせたのかって?
波乱の前に主人公は情緒不安定の方が楽しいでしょ?(ニコニコ
では、また次回