マイクラアーカイブ   作:ハヤモ

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クラフターはブルアカ界の事情を知りませんし、だからとふわふわしたユメ先輩と、まだ真面目に見えて荒っぽい性格をした1年生ホシノに長々話させるのも……と悩んでの冒頭説明。 今後の矛盾もあるかも。
……作者の不足です。 すみません。


*カイザーPMC早期襲撃編
襲撃イベントと荒らしキャノン


【ここまでのあらすじ(歴史改変中)】

カイザーという大企業は地上げ的な事をしてアビドスの殆どの土地の権利を得ています。

けどクラフターは、そんなの知らん関係ねぇと好き勝手に建設開始。 あっという間に復興の兆しを見せてしまいました。

企業が気付いた頃には随分と派手に進んでおり、抗議ではなく異様な創造力を誇るクラフターを警戒。 適当に雇ったチンピラやヘルメット団をけしかけて威力偵察。

一方、土地が勝手に肥えて地価は上昇。 ユメ先輩の喧伝もあり住民が戻りたいなぁと思い始めてます。 でも依然土地の権利はカイザー側にあるので帰るに帰れない状態。

その手放さない姿勢と不良が不自然にアビドスに攻撃する姿に、世論や他校はカイザーに不審感を募らせ中。

でも権力も金もあって各方面に影響力を持つ大企業を敵に回してまで良い事ないですし、廃校寸前のアビドスを助けるメリットもないので連邦生徒会も他校も手を差し伸べません。 連邦捜査部の先生もいませんからね。

この頃、ゲヘナの情報部にいてホシノを警戒していたキヴォトス最強格のヒナは大体把握しています。

 

【今回のあらすじ】

そんな政治的裏事情も興味なく、我が道を爆走するクラフター。 企業や他校が対策する間もなく、復興作業に並行して未開拓の砂漠を我が物顔で砂掘りし、建築も進める。

アビドスどころかキヴォトス全体への影響力と"砂漠の宝物"を奪われる事を危惧したカイザーPMC理事は、兵力を街に向かわせて排除を試みます。

数百の戦車、数百の兵士、数百トンの火薬。

ゲーム史より2年早い襲撃イベント発生。

対策委員会前、アビドス生徒はたった2人。

クラフターとアビドス。 絶体絶命か!?

果たして、運命や如何に……!

 

要略:*法律? クラフターは首を傾げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不法滞在者を排除しろッ!」

 

 

怒声ハァンと共に爆音が響き渡ったと思えば、武装村人が徒党を組んで集落に雪崩れ込んできた。

その勢いのまま、マインクラフターは次々に撃たれた。 まさかの事態だった。

 

 

「装備は鎧、武装は剣や弓矢と原始的なのは分かっている! 我々の敵ではない、文明の差を教えてやれ!」

 

「よし、クリ……アッ!?」

 

「どうした、報告せよ」

 

 

リスポーンして戻ってみれば、想像以上の惨事に目を疑った。

ビルの外壁が吹き飛び、道路が剥かれている。 1つや2つではない。 沢山だ。 TNTタワーを起爆したかの様な不規則な穴と豪快さを併せ持つ。

どうみてもクリーパーの仕業ではない。 先程殺してくれた荒らし集団に違いない。

 

やはり荒らし。 俗世の汚穢だ。

 

クラフターは各々武装。 決まってダイヤフルエンチャントだ。 これさえ着込めば、鉄棒による即死はない。

 

 

「こ、殺した筈の顔が! 何食わぬ顔で戻ってきやがったあああ!?」

 

「寝ぼけてるのか? よく似てるだけだろ」

 

「とにかく殺せ! それで終わりだ!」

 

 

荒らしは鉄防具らしき鎧を纏う大量の村人。

それとアイアンゴーレムモドキに、動く鉄の箱。 荒らしの癖に潤沢な装備。

計画的な犯行。 舌を巻く結束力。 何故それを破壊に使うのか。 これが分からない。

 

 

「何人いようが同じ事! こっちは銃だ、戦車と戦闘ヘリ、ゴリアテもある!」

 

「俺たちはチンピラとは違う! 遅れを取る理由は何処にもない!」

 

「生身相手にも容赦するな! 撃て!」

 

 

大きな箱やゴーレムにも棒が生えている。

その先が此方に向けられたから、咄嗟に丸石の壁を正面に立て射線を遮る。

刹那、向こうが火を噴いた。 村人の鉄棒とは格が違う轟音を奏で、その先で生み出す爆発。 余波が瓦礫を生み出す。 丸石が音を立て崩れ逝く。

爆風が伝播し、ノックバック。 後ろに飛ばされつつ多少のダメージを受ける。 想定内。 許容範囲だ。

それよりも驚くは別にあった。

 

 

「一瞬で壁が? いや、直撃ではないとはいえ戦車の榴弾喰らって無事では……なんで生きてるんだあああ!?」

 

「ヘイローもない生身が、五体満足だと!?」

 

 

クラフターは刮目した。

鉄箱の棒……まさかのキャノンだったからだ。

どういう理屈で、あのサイズにまで小型化したというのか。 そういうツールか。

気になる。 是非欲しい。 破壊の為の創造とは、何故こう心が躍るのか。 だからと荒らしに感化されては終わりだが。

一方、空も喧しく気になった。

 

 

「へ、ヘリも攻撃しろ!」

 

「ミサイルを撃て!」

 

 

見上げれば、バリバリと騒音を立てて飛行するモンスター。 ガストとは全く違う存在に戦慄して身を震わせた。

例により鉄棒が生えているだけでなく、翼から飛翔物が飛び出すと、地面に刺さる。 刹那、爆発に次ぐ爆発。 建物が次々に崩れる。

取り敢えず砂塵に塗れつつベイクドポテトを食べた。 満腹だ。 そのまま自然治癒に任せ、体力を回復する。

 

 

「だからなんで、直立不動なんだよ!?」

 

「なんか食ってる! 余裕過ぎるだろ!」

 

「まさか、銃火器が効かないのか!?」

 

「馬鹿な、防具の無い奴は消し飛んだんだぞ」

 

「やはり鎧に秘密が?」

 

 

ハァンハァンと一層騒がしくなっていく。

荒らしにしては徒党が過ぎる。 最早、襲撃イベントと見た方が自然だった。

 

クラフターは天を仰いだ。

怒りと恐怖。 通り越して呆れの到来。

この世界……荒らし多くね?

 

 

「───酷いよ。 なんでこんな事するの?」

 

「街を攻撃しているのは民間軍事会社、カイザーPMCです! 装備、練度、規模もチンピラとは格が違うプロの戦争屋! 考えられる原因はアイツらの存在ですけど、アビドス自治区で無許可に武力行使して良い道理は無いです! 抗議しましょう!」

 

 

ゾンビイベントとは訳が違う。

人海戦は共通しているが、愛すべき建造物を無闇やたらに破壊する点は看過の域を超過している。

ゾンビの方がまだ利口だ。 木扉を壊すが。

 

 

「あっ、あなたは……?」

 

「初めまして、アビドス生徒会のお二方。 私はカイザーPMCの理事を務めている者。 わざわざお出迎え感謝する」

 

「ふざけるな!!」

 

 

さて間引くか。

クラフターはそろそろ動く。 観察は十分だ。

本格的に始末しなければ。

その後に品定め。 やはり鉄の箱……欲しい。

空を飛ぶ鉄箱も欲しい。 アイアンゴーレムモドキも中々味がある。 敵対しているから連れ帰るのは難しそうだが。

 

 

「廃校寸前とはいえ、まだアビドスは自治区だ! 勝手が許される筈がない!」

 

「何か勘違いしてるようだな。 アビドスの土地の殆どはカイザーコントラクションが所有権を握っている」

 

「えっ! そ、そんな話聞いてないよぉ!」

 

「出鱈目を言うな!」

 

「どうやら前生徒会から引き継ぎがされていなかったようだな。 街の惨状同様、随分と杜撰な管理だ」

 

「お前達がそうしたんだろう!」

 

 

取り敢えずダイヤ剣を村人にお見舞いした。

デザインこそ違うが鉄装備だ。 それもエンチャントもない。 ならば最大まで攻撃力強化されたダイヤ剣が上だ。

 

 

「───くそっ、なんだあの鎧は!? 徹甲弾喰らって何故砕けん! 着弾の衝撃で怯みこそするが、あんな元気に走り回れるのは異常だ! 例え防弾性能が優秀でも、内臓や骨が無事である筈が……!」

 

「建物から、路地裏からどんどん集まって来ます!?」

 

「ま、また同じ顔だぁ……! さっき殺した顔が、何度でもやって来やがる!」

 

「く、くるな! くるなー!?」

 

「ゾンビかコイツら!?」

 

 

例により鉄棒が厄介だったが、懐に潜り込んで斬り込めば何とでもなった。

遺品が散らばり、あっという間にインベントリが埋まる。 後で整理しなきゃ。

 

 

「───何を根拠に言っているのか、知性のカケラも感じんな。 先生もいない学校では、それも仕方ないか」

 

「いい加減に……!」

 

「だ、駄目だよホシノちゃん! 手を出したら、本当に悪くなっちゃうよ!」

 

 

馬鹿正直な突撃は悪手だ。

この荒らし共は手馴れだ。 多少蛇行した程度では当てられる。 偏差射撃が上手い。 最初の頃の荒らしとは雲泥の差。

これでは鉄棒の餌食だ。 そこでクラフターは手段を変えて懐に飛び込んだ。

剣からツルハシへ。 直下掘りすると、敵陣形の真下や背後目掛けて掘り進む。

或いはエンダーパールを投擲。 一気に間合いを詰めて斬り込む。 村人に直接当てるようにしてワープ、斬り捨ても有効。 長物を扱う奴ほど、咄嗟に対応出来ていない。

 

 

「な、地面から出てきやがった!」

 

「突然目の前に瞬間移動してくる!?」

 

「どうなってやがる、コイツらは!?」

 

 

驚くばかりで、抜剣しやしない。

元の世界だったら、剣戟の面倒を熟さねばならない分、楽である。

ズバズバ斬り捨てる。 消えて然るべきままに。

 

 

「───それと口の利き方に気をつけろ。 私はカイザーローンの理事でもある。 つまり、君達が借金してる相手という事だ」

 

「うぅ……」

 

「くそっ!」

 

「土地に関しても全ては法の元、合法的に取引された。 君達子供が口出しする権利はない。 恨むなら、土地を売った先代を恨め。 この惨状なら、外様の不法滞在者を恨め」

 

 

だいぶ数は減ってきた。

街中で絡んでくる荒らしより苦戦した。

取り敢えず、なんか格好良いデザインの鎧と鉄棒は手に入る。

それでも建造物の破壊は許されない。

クラフターは恨みのままにぐりん、と首を動かした。 もう次の獲物しか見えていない。

 

 

「そ、そんなのってないよぉ」

 

「じゃあ、この無差別攻撃はどう説明する気だ!? いくら土地の所有権があったとしても、市民に危害を加えて良い道理はない!」

 

 

あの鉄箱は大きくて強そうだ。

中からハァンが聞こえるから、乗り物の類らしい。 チキンジョッキーみたいなものだろう。

となれば、アレ同様に使役されるのは可哀想だ。 荒らしからの解放は近い。

 

 

「市民? それは外様の連中に言っているのか? 我々の土地を無断使用しているアイツらを? ヘイローも銃も持たぬ浮浪者を? 企業や組織に尽くさない無法者を? 馬鹿な、連中は市民ですらない。 我々は法の元、不法滞在者に退去勧告を出し、聞かぬようなら強制排除しようとしているだけに過ぎん。 謂わば治安回復だ。 法の執行だ。 褒められるべき社会貢献だ。 無差別ではない。 そうされるのが嫌なら、法に則り真面目に働いて欲しいところだ。 それを何か、悪党のように言われるのは心外だな。 政治も社会も知らん無教育の子供の駄々には付き合ってられん」

 

「屁理屈ばかり!」

 

「でもぉ、せめてちゃんとお話を……」

 

 

交渉して貰おうとは思わない。

特に荒らしは論外だ。 普通の村人以下だ。

口を聞いて理解する奴は最初から荒らさない。

そして1度やるやつはまたやる。 反省もしない。 約束も守らない。 平気で裏切る。 容赦する理由がない。

という訳で鉄箱の上に飛び乗った。 ツルハシでぶっ叩けば天井が開いたから、そのまま中の荒らしを刺し殺す。 狭苦しい空間に2、3人いたので纏めて消す。 耐久値が数回分節約できたのは良かった。

 

 

「アイツらは口を利けない野蛮人だ。 法律にも疎いというレベルではない。 お前達以下の存在……動物、害獣だ。 いつしか本当の市民にも、キヴォトス全体にすら被害が及ぶであろう社会の塵だ。 その掃除をしてやると言っているのだ。 我々に感謝するべきだな、フハハハッ!」

 

「さっき言ってる事と微妙にすり替えていって、法だの安全だのを盾に言い訳にしてるだけにしか聞こえない!」

 

「あの人たちは良い人だよ! アビドスの砂を退かして、元の建物を綺麗にしてくれたもん!」

 

 

そろそろ綺麗になった。

空飛ぶ奴は厄介だったが、取り敢えず拾った鉄棒を構えて真似して撃ってみた。

弓矢の感覚で長く引くと、その分だけ小刻みな振動が肩を伝う。 連動するように閃光が連続して発生する。 地味に楽しかった。

 

 

「一瞬で? たった一瞬で部隊が壊滅!?」

 

「他の部隊と連絡取れません!」

 

「生き延びた班も命令系統が混乱し、敗走を始めてるとの事!」

 

「戦車が奪われた模様! 搭乗員応答なし!」

 

「ヘリパイロットもだ! 堕ちたのを見た!」

 

「なんたるざまだ! 事前の脅威査定では、こんな筈は……!」

 

「誰か理事に報告を!」

 

 

相手の頭頂部の回転翼と頭の境に当たったようだ。 そこから火花と黒煙を上げながら、くるくると墜ちていく。

そのまま地面にぶつかると爆発、炎上。 動かなくなってしまった。

出来たら鹵獲したかった。 残念だ。 鉄棒もすぐ弾切れになるし。 引いてもカチカチッと金属音が鳴るばかり。

弾の出ない鉄棒はただの鉄棒だ。 クラフターは投げ捨てた。 代わりなんて他に利くほど手に入る。

 

 

「理事、取り込み中失礼します! 掃討任務に当たっていた部隊が壊滅! これ以上の戦闘行為は困難との報告が……」

 

「なんだと!? 相手は獣同然なんだぞ! 現代兵器を投入されて何が出来る!」

 

「そ、それが……連中の不思議な鎧は銃弾や戦車砲でも貫けず、瞬間移動で突然目の前や背後に回り込むそうで……」

 

「馬鹿な!」

 

 

まぁ良いや。

残党狩りだ。 逃げ出した荒らしを虱潰しに回らねば。 放置すれば、また悪さする。

 

 

「は、はい……理解の範疇を超えた為、混乱した兵からは、殺しても生き返ってくるなどと発言、皆して恐慌状態に陥る始末でして……」

 

「そんな話があるか! 思い込みだ! それ以上抜かすようなら解約してやる!」

 

 

鉄箱を手に入れた同志なんかは、喜び勇んで乗り回している。

天井は後で直すとして、足回りと武装は壊してないから十分使えるとの事。

ネザー経由で元の世界と繋げられたなら、軍事部を連れてこよう。 あの部の者はこういったものが好物だ。 寧ろ詳しいかも知れない。

 

 

「そ、それと……戦車が鹵獲され、ヘリは拾われた銃で撃たれて撃墜されたようでして。 当たりどころが相当悪かったのかと」

 

「馬鹿な馬鹿な馬鹿な!? あ、あんな原始人共に精鋭のPMC兵が敗北!? そ、そんな事、認められるか! 物理的な損害どころか、世間に知れたら信用失墜に繋がるぞ!」

 

「こちらの部隊がいなくなった影響か、不法滞在者が一斉に向かってきているそうです! 直ぐに撤退を!」

 

 

人影が見えてきた。

なんか体格の良い村人がハァンハァン喚いている。 見た目的にレアスポーンの類か。 何をドロップするか気になるところだ。

ドロップ増加の剣を持つ者は、早速走り始めた。 剣を振り回しながら、飛び跳ねて勇んでく。

 

 

「くそっ! アビドス高等学校の飼犬だか知らんが、覚えていろ! 大人を怒らせるとどうなるか、思い知らせてやる!」

 

 

逃げていく。

残されたは、何故か対面していたピンクと緑村人のみ。 取引でもしていたのかも知れない。 だとしたらアレは荒らしじゃなかったのだろうか。

いや、だとしても見た目はレアスポーン。

気になる同志は追いかけ、一部は集落にこびりつく残滓を始末しに。 或いは修復作業へ戻っていった。

 

 

「……うへぇ。 あの人たち、建物造るだけじゃなくて、とても強かったんですね」

 

「う、うん。 見た目からじゃ分からなかったな」

 

 

やる事は増えていくばかりだ。

荒らし対策も進めつつ、新たに手に入れたアイテムを整理していく。

この世界は楽しい。 あと、どれくらいの楽しみと創造が待ち受けているのだろう。

想像は、夢は膨らむ一方だ。 クラフターは未来に期待するがまま、クフクフと笑った。




お嬢様と砂狼の出会いもやりたいです。
今はPMC……砂漠に荒らし施設?
食い放題、砲撃し放題じゃん!
これがアビドス砂祭りって……コト!?

クラフターとは別にシャーレの先生出さないと、今後の物語が益々破壊されるのでは? 作者は訝しんだ(悩
更新常に未定
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