ミレニアムの廃墟エリアはクラフターによって改修、綺麗になりつつあったが、障害が立ち塞がるが世の常か。
この地では、どこからともなく機械兵がワラワラ湧き出てくるのだ。 これはもうスポーンブロックがあるだろうと捜索を続ける事暫し……遂にそれらしき場所へと辿り着いたのである!
「こちら第2サンクトゥム作戦担当、和泉元エイミ。 軍需工場にいるケセドの軍勢とマインクラフターが交戦中。 私たちも隙を見て援護、制圧する予定」
「そちらもですか。 この分だと他の場所でもそうかも知れませんね。 有難い話ではあるのですが」
村人の工場跡地でソレを見た。
巨大な球体が宙に浮かび、それを守るように次々と機械兵が何処からともなくスポーンしている。
何という事だ……クラフターは感動の余り涙した。
遂にスポブロを見つけたぞ!
アレは……良い物だ!
キヴォトスのどこを探そうと、ブランチマイニングついでに地下施設が乱立しようと、待てど暮らせど見つからなかった奴がここにきて邂逅した!
ブロックじゃなくてエンダーアイ状なのが気になるが能力は長年希求せしものだ。 ブレイズロッドが刺さらないし、少なくともそっち側ではない。
あと宝箱となるチェストが何処かにあるかも知れない。 醍醐味を味わってこそのダンジョン攻略でもある。
ああ、さても今は安全確保だ。
その後、ここをトラップタワーとする!
火薬工場と製鉄所のハイブリッドを妄想している。 更には銃火器のドロップも期待できる。 軍事部が小躍りして歓喜すること然りである。 ホッパーなどを駆使して自動仕分け装置もつけなくては……!
「あはは! 建築魔さん、ウキウキじゃん!」
「なぜ金の棒を玉に突っ込もうとした!?」
「さぁ。 クラフターのする事ですから……」
取らぬ匠の鉄算用。 夢は広がリング。
キヴォトスではモンスターがスポーンしないどころか、スポブロもないと失意に沈んだものだが、それも今日までだ。
諦めずに生きていて良かったと思うワケ。
「あの〜盛り上がっているところ悪いっすが、C&Cさんの方で其方のリーダー、止めてくれないっすか? ツルギ先輩とバチバチなんすけど」
「すみません……リーダー、そろそろ時間が。 今はこんな事をしている場合ではありませんよ」
「わーってる! だがなぁ、コイツが先に喧嘩をふっかけてきたんだよ」
「きひひひ………!」
「で、なんで喧嘩してるの〜? 強い方が正面を担当すればいいんじゃない?」
「あ、アスナ先輩それは……!」
「あ、終わった」
「……表出ろ。 白黒つけようじゃねえか」
「……けけ、きひゃひゃひゃひゃひゃ!」
後方の村人が煩い。
振り返り一瞥すれば、強そうなアンデッドにチビメイドが挑んでいる。
周囲の構造物が壊れるからやめて欲しい。 片方だけでビル1棟が全壊する力があるとか未だに信じられない。
状態異常を疑い、回復のスプラッシュや金のリンゴ、牛乳を与えても改善しなかった。 それどころか凶暴化すらした。 改めてキヴォトス人が恐ろしいかと再認識させられる事然りである。
「わぁ! 喧嘩だ〜! 面白そ〜!」
「結局こうなるのか」
「……私たちも行きましょうか」
「あー……仕方ないっすね」
今は目前の汚物を消毒しスポブロ確保だ。
それからだ、建物の修繕とTT建設は。
「エイミさん、其方で一体何が?」
「正実とC&Cが喧嘩しに行っちゃった」
「……ここにきてクラフターの方がマトモに感じてしまうとは。 世も末です」
「実際、そうなりそうだしね」
そして火薬と鉄と銃がザクザクだひゃっほい。
……建材は硝子ではなく黒曜石になりそうだが。 後方の村人に壊されたらしんど過ぎるし。