マイクラアーカイブ   作:ハヤモ

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伏線回収出来るか考えず、ばら撒き中(殴
今回はユメ先輩。 生存させてハイ終了なのは勿体無いと思い、シャーレ補佐の方向へ。
そして相変わらずリンちゃんを状態異常扱いする、失礼を極め続けるクラフター。


個体と存在

 

 

「ユメさん。 貴女は連邦捜査部シャーレの先生補佐をして下さい。 この人達同様な迷惑行為だけは、くれぐれも働かないように」

 

 

騒動が静まった頃。

ユメの元へ顔を出せば、耳長眼鏡が復活している。 しかも喧しく鳴いていた。

目論見は失敗だ。 クラフターは壁を殴った。

牛乳による中和は不可能だというのか。 それか、この特異な超高層ビルディングから出るビーコンが原因か。 クラフターには何のバフも無いのに。 村人にはその限りではないのかも知れない。

 

 

「この人達は悪い人じゃないよ。 大目に見てあげて欲しいなぁ」

「大目玉喰らわしてやりたいですよ」

 

 

ならば上位金林檎を喰らわす。

元の世で実績がある。 クラフターが食えば一時的な体力増加を起こすが、ゾンビ化した村人に使用すれば正常化する。

 

 

「まぁ良いでしょう。 貴女がしっかりすれば良いだけです。 ついでにここに居座る者達も一緒に連れて行ってくれたら尚嬉しいのですが……むぐっ!?」

「リンちゃん!?」

 

 

耳長はゾンビに見えないが、様々に試さねば。

 

 

「牛乳の次は金色のリンゴ!? やめたげて、無理矢理飲ませたり食べさせるのは良くない事なんだよ!?」

 

 

駄目だ。 効かない。

かくなる上はクラフター製ベッドに寝かせた次に殺す。 リスポーンに成功すれば全てのデバフは解消される筈だ。 経験値の喪失は甘んじて貰う。

 

 

「げほっ……私に何の怨みが……ッ!?」

「今度は青白く光る剣!? 脅してるの!? 助けてカヤ防衛室長〜!」

 

 

またしてもユメが間に入って邪魔する。

いっそユメも実験体にするべきか。 いや村人が既知通りならリスポーンはしない。

危機管理。 後悔の前にダイヤ剣を仕舞う。

 

 

「今度は何の騒ぎですか! 牛乳ですか? 松明ですか? リフォームですか?」

「えーとね、金のリンゴをリンちゃんに食べさせようとしてきたり、剣を見せてきたの」

「……リンちゃん呼びは止めて下さい」

「はぁ、今は見当たりませんけれど」

 

 

同一個体なら良い。 何処にいようと必ずユメを見つけ出す。 根拠は無い。 だが誇らしい自信だ。

けれど同一個体じゃなかったら?

ユメと外観が酷似するだけの存在だったら?

果たしてソレはユメなのだろうか。 同じ存在として認められるだろうか。

筆談する聡明さと独創的な文明と建築、外観と個性を見せる俗世の村人だ。 失えば2度と元に戻らないのではなかろうか。

 

 

「……みんな?」

 

 

途端に恐怖が包み込む。

上手く形容出来ない。 全ロストより恐ろしい何かが突如と心中に渦巻いた。 自覚した瞬間、何故だか身震いまで起きる。 何故かは分からない。 爆発するでもなしに。

 

 

「とても反省したみたい」

「……そうですか。 では忙しいので帰ります」

「見た目で考えを理解出来るなら、防衛室も公安部も誰も苦労しないと思いますが。 取り敢えず人に物を押し付けるなと書いたメモを額にでも貼っておいて下さい」

 

 

折角救助した存在と努力を、その個性を無下にしたくないからだろうか。 この世界の村人にしては、随分と友好的だからだろうか。

だが譲れない信念の内に、喪失感を巣食わせてはならない。 そう思ったのである。

 

 

「ついでに貴女の額にも貼っておきます」

「ひぃん、リンちゃんが苛めるぅ!」

「ですからリンちゃんは止めて下さい」

 

 

ユメ共々、紙を押し付けられた。

人に物を押し付けるなとある。

 

クラフターは首を傾げた。

己は紙を押し付ける癖に。 この差はなんだ。

村人の理解は遠い。 クラフターは紙を捨てた。




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