中々進まず、マイクラ要素が微妙にも感じる中ですが、それでも楽しんでくれる方がいると思うと嬉しいです。 励みになります。
「私達を襲ったのは便利屋68という部活です」
耳長眼鏡なアヤネが鳴き始めたところで、クラフターは庭を直していた。
剥かれた穴を砂で埋め、対荒らし障害物を強化せねばと動いていた。
庭の外壁を黒曜石にして、蜘蛛の巣を張り巡らし、地表下に上向きピストン回路を仕込む。 戦闘時、庭に遮蔽物を展開出来るように改装。 更にTNTも仕込む。 最悪は自爆を視野に入れる。
「ゲヘナでは、かなり危険で素行の悪い生徒達として知られています。 便利屋とは、頼まれた事は何でも熟すサービス業者で……」
更に仕込みは続く。
爆破する事で、地表の砂が降下。 その先はディスペンサーが壁一面に埋め込まれたキルゾーンだ。
落下の衝撃に耐えても、次には針山にされるか、ファイヤーチャージに踊らされる算段だ。 盾持ちがいても一方向からしか防げないなら意味がない。 クラフター同様に壁を展開したり土を積み上げたり、穴を掘れない以上、荒らしは死ぬ。
「部活のリーダーはアルさん。 自らを社長と称しているようです。 彼女の下には3人の部員がいて、それぞれ室長、課長、平社員の肩書があるとの事です」
溶岩プールに落とす案は見送られた。
いくらキヴォトス人でも、ネザーモンスターのように永続的な火炎耐性は無いと思われているが、貴重な遺品まで焼却するのは勿体無いからだ。
「いやぁ本格的だねぇ」
「社長だったんですね⭐︎凄いです!」
「いえ、あくまでも自称なので……それで今はアビドスの何処かに拠点を構えたようなのです」
「うへぇ、例の人達が空き家を量産したせいだね。 単なる不良以外も住み着いちゃったかぁ」
現状、未だ銃火器や弾薬類を作れない。
となれば荒らしか取引で入手するしかない。
俗世からの汚物消毒の好機を手放すのは心苦しいが致し方無い。 妥協はクラフターにとって辛かった。
「ゲヘナ学園は起業が許されてるの?」
「それはないと思いますが……勝手に起業したのではないでしょうか」
「それじゃ校則違反なんですね。 悪い子達に見えませんでしたが」
「それが今まで非行の限りを尽くしたようで、ゲヘナでも問題児扱いされているようです。 そんな危険な組織に目を付けられた以上、もっと気を引き締めないと……」
「まぁ気楽にいきなよぉ。 ツルハシ振り回す人達より最悪って事は無いって」
「いいえ! 戦車やヘリを倒し、校庭を滅茶苦茶にしていったんです! 警戒するに越した事はありません!」
軍事部は戦車やヘリ、TNTキャノンの修理と改修にあたる。
小火器相手でも、撃ち所が悪かったり数の暴力を受ければ破壊されるし、キャノンも位置がバレていれば対策されてしまう。
なので砲身を黒曜石製にしたり、砲兵に護衛をつけたりと手間を加える。
「次は捕まえて取調べでもするかぁ」
「機会があれば是非……続いてヘルメット団に提供されていた戦略兵器についてです」
戦車やヘリには武装を追加。
ディスペンサーをつけて肉薄してきた荒らしに対処出来るようにしたり、鉄扉をつけて追加装甲や履帯を守るスカートとした。 申し訳程度だがしないよりマシだ。
「破片と拠点に残されていた書類を調べた結果、現在は取引されていない型番や、カイザーPMCが関係していると判明しました」
「普通、チンピラが手に入れられるモノじゃない筈なんだけどねぇ」
「カイザーPMC? 民間軍事会社がなんで……どうやって手に入れたのかしら。 管理が杜撰で、捨てられたのを拾ったとか?」
「可能性としては色々考えられますが……生産されていない物品を手に入れる手段はあります。 ブラックマーケットです」
「ブラックマーケット……とても危険な場所じゃないですか」
雑多な荒らしがしていたように、戦車も最悪自爆を考えたが、やめた。
戦車を修復出来なくなる危険性が増すだけだ。
失って得られる物が大きいなら良いが。
「そうです。 そこから足を洗って入学した生徒によれば……中退、休学、退学……様々な理由で学校を辞めた生徒達が集団を形成しており、連邦生徒会の許可を得ていない非認可の部活も沢山活動していると聞きました」
「便利屋68みたいに?」
「はい。 そんな便利屋68も、ブラックマーケットで何度か騒ぎを起こしていると聞きました」
元の世を思う。
酷い事案だったが得られた物もあった。
かの3首……ウィザーをうっかり召喚した際だ。 あの時は阿鼻叫喚であった。
同志のリスポーン。 チェストの被弾。 建物の崩壊。 散々の犠牲と引き換えに奴を倒し、得た物はネザースター。 ビーコンの材料だ。
今や、それはアビドスのオアシスにある。
苦労と努力、勝利の象徴の光を空に掲げる。
「まぁ、それでもあの人達に比べたら可愛い方だろうねぇ。 慣れちゃえばへーきへーき!」
「……笑って良いのかしら?」
今思えば笑い話だ。
今回もそうなるよう努力する。 そして勝利する。 最後に笑うのは我々だ。 断じて荒らしのような下衆ではない。
「取り敢えず重要ポイントですね!」
「関連性を探るのも、1つの方法です」
「よし決まり! ブラックマーケットを調査しよう! 意外な手掛かりがあるかも知れないからね」
直ぐにでも荒らしを出し抜き成敗してくれる。
皆の移動に合わせ、そう思ったのであった。
更新常に未定
ゲーム通りの物語なのも、と中途半端に足掻いて失敗してるのではという不安も。
先生も空気感……