今回はトリニティの図書館の話。
シミコとウイが出たり出なかったり。
変化をつけなきゃ、変化を(焦
けどスランプ気味は否めず。 薄味。
筆談に伴い、署名本は増加の一途を辿る。
後で見返すか否かはさておき、これらもまた1つの作品群と見做せる。 焚書の如く燃やす訳にはいかない。 故に保管所の建設計画を進めてきたマインクラフターだが、内装については揉めに揉めた。
他の箱物行政なビル群と違い、エンチャント部屋の様に使用され続ける想定だからだ。
となれば多くの同志が利用する。 下手すれば全マインクラフター及びキヴォトス人の来訪の可能性も無きにあらず。
すると、より多くの目に触れる。 であればこそ、クラフターの名に恥じぬ建造物でなければならない。 未来永劫、誇れる創造物でありたい。 ただの倉庫にするには惜しい。
建築に煩いクラフターは寄って集り、ああじゃないこうじゃないとブロックを設置しては撤去する議論すること幾日。
木造で本棚を大量に並べ、その合間に保管チェストを置くべき案や、荒らしに備えて地下構造にするべき案が出たが、最終的な決定は下せないまま。
一先ず議題を棚に置き、この世界の類似施設ではどうしているかを学びに出掛ける。
最初から村人に頼るのは敗北感があった為に避けていたが、いい加減に止むを得ない。
という訳で今。
トリニティの本集積所にお邪魔している。
「シミコ司書! 変な人達が入ってきたよ!」
「噂の建築の虫が此処にも!? 読書の邪魔をするなら帰って貰いますからね!」
キヴォトスは広大故、他にも本絡みの施設はある様だ。 だが1番分かり易いのは此処であった。 外観も内装も味があって良い。
そんな場所が大きく分けて2箇所もあるのも素晴らしい。 比較的綺麗なのと、古く赴きがある方で分かれており、趣向の違いが見て取れた。
此処は全体が明るい。
所狭しの隙間を縫い、端に観賞用植物が設置されている。 緑がある事で逼迫感を感じさせない工夫が見て取れる。
本棚にも種類がある。 本を額縁の様に正面に飾り立て、並べる手法もしている。
愛だ。 個性だ。
建物と内装からしか得られぬ栄養がある。
「うぅ〜、でも下手に刺激して暴れられても困りますし。 本を守るには静観するしか……いえ、正義実現委員会を呼ぶべきでしょうか。 それとも古書館にいるウイ委員長に連絡を……?」
棲まう村人が例により喧しい。
本を見て回れば、共について回るし。 懐柔した狼じゃあるまいに。
「あっ、見て回っただけで出ていかれました。 うーん、噂ほど悪い人達では無かったのでしょうか。 本を書いたり作ってるという話も聞きますし……」
妙な居心地の悪さを感じたクラフターは、仕方なくもう片方の建物へ移動。
正面扉は何故か開かなかったが、側面の壁をシルクタッチで破壊。 内側から元の素材で埋め直す。
そうして振り返り、内装の古き良き赴きの雰囲気を体いっぱいに味わう。 薄暗くも最低限の光源が不思議な演出を醸し出す。 この心地良さのまま同様に見学して回るも。
「だ、だ、誰ですかあなた達は!?」
ここにも居た。 喧しい村人が。
艶がなく、ボサついた髪。 目の下に黒染み。
幸か不幸か、それが1人だけ。
弱そうだし、いっそ殺して黙らせよう。 誰も見てないし、有名度が低下したところで痛くも痒くもない。
そう思って、近くに寄ってみると……興味深い物々に剣を仕舞う事になる。
「あっ、その子達は……!」
本だ。 本と羽ペンだ。 それが何冊もあった。
それら自体は珍しくない。 ただ手に取ってみると分かる。 捲られた頁の耐久値が著しく減っている事に。
「や、やめて下さい! 修復が途中なんです!」
クラフターは首を傾げた。
ツールでもなし、本の耐久が減るというのは経験が無い。 数多のエンチャント本を取り扱ってもきたが、それらは1度きりの使い捨てだったし、本の角で何かを殴ろうとも耐久値が変動する事は無かった。
面白いから、サトウキビからクラフトした何枚もの紙を修復の要領で組み合わせてみた。 耐久値が回復した。 やってみるものだ。
「だから、どうか……へ? 直ったああ!?」
村人が騒ぐ。 たった1人なのに喧しくて敵わない。 何をそんなに興奮しているのか。
本か。 私物を奪取されたと思って発狂しているのか。 ならばと返す。 これで黙ろうて。
「なんで!? どうしてこんな事に!? この子、完璧に直ってる!! 文字、配列も問題ない……一瞬で、道具も無しに修復を!?」
1周回って良い声に聞こえてきた。
益々面白いから、エンチャント台を設置して見せた。 案の定、更に鳴き喚く。
「今度は魔法の本と土台!? 周囲の本棚から文字が浮いては吸い込まれていく!? でも見た事がない文字……これはキヴォトスの外、あなた達の文字……?」
騒ぎ疲れたのか、後半は唸りを上げる。
しげしげと観察をし、暗闇の中で目を輝かせる。
クラフターとしては嬉しくも痒くなる。
建物ではなくツールの類に感激されても反応に困るのだ。 やはり建築家としては其方に注目して貰いたい。
故に、今回の保管所建設は気合いを入れねば。
ツールに負けぬ建築をする。 破壊の美学に囚われた荒らしをも改心させる出来栄えを目指す。
ここでの学びを生かし、今からも建築欲が滾ってくる。 己はワクワクすっぞ。
「もしかして本が、この子たちが好きな人? 理解し合える人たちかも……筆談出来るって聞くし……ま、待って! これ……!」
踵を返したら、村人に止められた。
デザインの違う本と羽ペンを渡してくる。
開くも何も書いてない。 来場記念品か。
「交換ノート……また会えたら、この子に色々書いて、お話出来ればと思います……ふへへ……」
貰える物は貰っとく。
村人の笑みに、莞爾として頷いた。
面白い。 殺すのは止めにしといてやる、と。
更新常に未定
頻度低下中。
どこまで書けるんやろなって(今更感