方々にアリウス自治区がバレました。
けれど地主絶対殺すマンvs荒らし絶対殺すマンは先のようです。
堂々巡り感が否めない中ですが……。
地主の場所が遂に判明した。
祭壇のあるアリウスバシリカ。 その地下にある秘密の至聖所がそうだと筆談で教えてくれた。
教会云々設備の引き出しが皆無に等しいマインクラフターは、どんな場所か頑張って記憶と想像を探り、大凡妄想するに至る。
アレだ。 土を積んで蜘蛛返しを作り、そのままベッドを設置して寝る感じだろうと。
とりま、さっさと向かって殺して土地を奪って念願の建築三昧ヒャッハー生活を送りたい人生だった。
ところが、あと1歩なのに防備が堅牢で進入出来ないときた。 軍事部の戦車があれば突破出来ただろうに、痒い所に手が届かずもどかしい。
「救世主様が気難しい顔を……」
「これだけ支援してくれてるのに、力及ばず申し訳ありません」
「しかしご安心ください。 二重スパイのアリウススクワッドが打開策を打ちます。 混乱は起きるでしょうが、やがて終息を迎えるでしょう」
人不足の弊害。
けれど土地の山分けは嫌だ。
全部は己がまるっと頂く。
無いもの強請りはいけない。
欲しがりません、勝つまでは。
足らぬ足らぬは工夫が足らぬのである。
……手を動かそう。 胸騒ぎがする。
取り敢えず日課の畑弄り。
小麦やジャガイモを収穫して植え直す。 それから作業台と向き合い黙々クラフト。
パンとベイクドポテトをスタック単位で作り、それらをそこらの村人に押し付ければ、あとは勝手に分配が始まるから楽だ。
「今日も恵みを、慈悲に感謝します」
「配給の砂糖が美味しさの基準だったのが、今や懐かしく思えます」
「その頃に戻さない為にも、やり遂げねば」
この世界の村人は満腹値があるのか、食わないと衰弱して戦力が下がる故に。
今更、扉さえあれば満足するハゲ村人と村落を比較するのもお門違いだろうが、どうしても常識が認識を歪めてくる。 先入観も時と場合で面倒だ。
「上の姉妹達が危ない。 行けるか?」
「大丈夫。 行こう!」
頭上で爆音が響く度、砂埃が坑道に降り注ぐ。
砂の霧が立ち込めるも、壁に刺した松明が瞬時に払い除け、開いた道を士気旺盛な村人が駆けていく。
「救世主様の加護がある! 多少の火薬くらいで沈むかよ!」
「……いやでも、柱もなしに頑丈だよな?」
「息苦しくもないし、なんだったら畑まで作れるけど……どういうこと?」
その明るい光景に、クラフターは細やかな満足感を得て頷いた。 照度が確保されていて気持ちが良い。
「松明も燃え尽きないし。 なんだったら触っても熱くないし、引火も起きないし」
「作物の急速成長も怖いくらいだ。 そういう品種なのか?」
「美味しいから大丈夫だよ」
それでも、もっと物資面が充実していれば。
そう贅沢に陥るのはクラフターの悪い癖。
レジスタンスが使用する武器弾薬は、主に鹵獲品や地下鉄の貨物線からちょろまかした物の流用が大半。
そのせいで、初期は弾薬や装備不足に陥った事もあるが、最近は軍事部が生産に成功したのか、弾薬やカスタム銃が運搬されている事もあった。 地上の変化は様子を確認しに行く暇はないが、遠慮無く頂いた。 盗まれる方が悪い。
「これ新型か!?」
「薄ら輝いてるのは妙に強いぞ!」
「今までのがポンコツに思える」
食糧は心配ない。 種芋と雑草から得た種を骨粉で急速成長を促して小麦とジャガイモを安定して生産。 当初の飢餓感と虚無は払拭され、今や見る影もない。
なんだったら貨物からカカオや西瓜、南瓜やサトウキビをパクって栽培してもいる。
稀に牛や豚がトロッコに乗っているのもパクって小麦で急速な繁殖を促し、食肉も確保しつつある。 数少ない贅沢の1つだ。
「焼肉って、美味しんだなって……」
「もう腐った物なんて食えねぇや」
「クッキーは、初めは非常食と思った」
「カボチャパイも美味しかったよ」
「だが小さな水溜まりから魚が何匹も釣れるのは何故だ!?」
「焼けば美味しいから大丈夫だよ」
かまど用の燃料は木炭だ。 地下で植林地を作り、白樺の原木を使用。 骨粉で急速成長を促して木こりまくり、かまどで丸焼きにして木炭を生産。
「なんで、日も届かない場所で植物が育つのか。 なんなら木まで生えるってナニ!?」
「そういう種類? いや流石に木は……」
「白樺は他より管理し易いって筆談にあったよ。 たぶん、救世主様の故郷ではコレが普通なんだよ」
「普通って、なんだろうな……」
坑道を広がる過程で石炭や鉄鉱石とした資材が手に入るなら良かったが、採掘出来ないなら仕方ない。 溶岩バケツやブレイズロッドなんて贅沢も出来ない。
「料理も木炭作りも、みんな同じかまどを使ってるようにしか見えないんだが!?」
「全自動の万能機なんだよ。 外の世界じゃ洗濯も乾燥も纏めて出来る機械とかあるらしいし」
けれど、そんな苦難もクラフターは愛した。
ならない事をなるようにする。 その為に創造力を働かせる。 これが誇りとなる。
今までそうしてきた。 これからもそうする。
これまでの経験が、実績と肩書きが、クラフターに人生を作らせる。
それがクラフター。 マインクラフターだ。
もし誰かが見てくれたなら、甚深に思う。
「スクワッドから暗号。 風は直ぐ吹く、です」
「了。 トリニティで間も無く調印式が開催。 合わせて密約が履行される。 時が来たということだ」
「全隊に通達。 制圧目標アリウスバシリカ。 起きる混乱に乗じ、持ち得る全ての火力を持ってして総攻撃をかける。 地下に秘匿された至聖所にいる彼女、ベアトリーチェ……クソババアを打倒するぞッ!!」
村人がウオオオ騒いでる。 景気が良い。
元気のままに地主を殺してはくれないか。
ままならないものだ。 故に愛着もある。 更には何かしら貰える物があれば尚良い。
そういえば、とクラフター。
廃墟を探索中にレコードを手に入れた。
レコードのタイトルは───。
後書き
更新常に未定
地下生活者? 知らんな(殴
穴掘りまくって侵攻すればええやんとか、細かい事を気にしてはいけない(殴
今後の流れを曖昧ながら考え中。
トリカスからすれば過去の恥部なので闇の中でジッとして貰いたいか、もっと遠くに行って欲しいか、殲滅したいかでしょう。 ミカみたいに共存を考える人もいるかも知れませんが。
大人サイドも動きます。 ユメが身近ですが、先生は黒服情報で何かしらは動くはず。そんな黒服らゲマトリアも利益があっての情報提供。仲介を通してカイザーグループも絡んでそう。
そんなパイの奪い合いの予感も知らず、自分達が利用されてるとも知らず、レジスタンスは獅子奮迅。解放を信じてベアトリーチェを追い詰めていきます。