ユメが生きると砂漠横断鉄道契約話を無視出来なくなる……いや、忘れ去られてハイランダー鉄道学園の倉庫に契約書がブチ込まれていたから無視しても……ホシノ闇堕ちイベントを回避するか…… 解釈難く悩んでは堂々巡り。
この砂漠から建造物を発掘するのは面白い。
廃坑やスポブロの脇のように、チェストがないかと探索する楽しみが生まれてる。
同時に建造物の品評会だ。 特に大型建造物は心が躍る。 例により窓は悉く割れ、外壁は点々と崩れ、内部は砂で充填されているものの。
「とうとう本館を掘り返してくれたよ!」
「相変わらず、とんでもない速度ですね」
よく見ると、村人の屯所に見える。
きっと、クラフターが村人を管理する為に建てたものだ。 製鉄所もあったに違いない。
「…………このままセイントネフティスやカイザーコーポレーションが黙ってる? いや、必ず邪魔をしてくる。 アビドスの土地の利権は殆ど連中にあるし、借金だってしてる。 見かけだけ復興しても、利権を理由に掠め取られるかも知れない……」
根拠ならある。
内側を可視化する為に窓が多い。 ドアを嵌めていたであろう枠も多い。 村人を閉じ込める為か、均等で単調な空間が沢山並んでいる。
味の無い安価な豆腐の大量生産が如き所業の内装……これは詰所だ。 一種の牢獄だ。 間違いない。
「ホシノちゃん! それと嬉しいお知らせだよ! 少しだけど、市民と生徒が戻ってくるかも知れないの!」
「え、今まで無気力だった人達がですか?」
砂に呑まれた際、逃げ場もなく村人は窒息ダメージで全滅したか。 それか避難させたか。 はたまたTNTキャノンの実験台のようにされたのか。 建物の具合からスプラッシュポーションかも知れない。
そう考えると、今この場でハァンハァン鳴きあっている村人は保険か。 真の全滅を避ける為のリスク分散だ。
村人は擬似的にも村を再現した環境でないと繁殖してくれない。 自然とスポーンもしない。 村人顔のゾンビを捕獲して、金林檎で浄化する方法もあるが大変だ。
だから最低2人を別場所に保管したのだ。 種を残して置けば、また増やせるもの。 その考えは農業に似る。
クラフターは納得して頷いた。
「不思議で優しい人達に助けて貰ってるから、街は大丈夫だって他所に伝えたの! そうしたら、企業も興味を持ってくれたみたいで……あれ、どうしたの?」
……が、直ぐ首を横に振る。
いけない。 砂遊びばかりでは。
土弄りだ。 農業も進めねば。 土ブロックを敷いて耕して、小麦の種を増やすのだ。
いや、ジャガイモがある。 効率を考えるなら1択だ。 満腹値より種の植え直しが面倒ならスイカだ。
あいや全般を進めよう。
いっそ水流を用いた半自動回収のプラントビルの建設だ。 砂漠地帯を黄金原に変えるのは約束された爽快感だが、効率と土地を考えれば縦長になりがちか。
しかし時空間への過負荷は無視出来ない。 回路や水流が、どこまで許されているのか。
この世界が寛容である事を願う。 いや、我々の存在が赦されているのだから平気だろう。 そうだ。 そうに違いない。
「本当、会長って騙され易いというか、お人好しですよね。 後先考えない緩さとか」
「えぇ!? ホシノちゃん、怒ってるの!?」
取り敢えずはと、ハァン合唱中の2人を見る。
今度小麦を与えてみようか。
発情するならそうだろう、とクラフターは思った。
更新常に未定
変化不足感否めず。