マイクラアーカイブ   作:ハヤモ

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前書き
一方その頃。


未解技術とミレニアムユメモドキ

お天道様が照らす青空に関わらず、マインクラフターは空中戦艦内で熱心に仕事していた。

 

 

「クラフターの解析を諦めてしまう人が増えたけど、上手く付き合っている人もいる」

「私たちエンジニア部以外だと、特異現象捜査部と擬似科学部かな」

「はい! それからゲーム開発部もなんやかんや楽しんでいますね!」

「アリスのレールガンに興味を惹かれるがままに、入り浸っているのさ」

 

 

側でウタハ達が何やら交流している。 この者達は知る限り我々に最も近しい者だ。 物を作り互いを高め合う。 用途不明な物品が大半だが、楽しそうに作る様は仲間の顔だ。

 

 

「1度壊れたけど、彼等が一瞬で応急修理したって。 それも鉄インゴットを突っ込んだだけで、再発射可能にしたみたい」

「彼等の力は本当に不思議です。 私たちの技術では、やはり解明出来ないのでしょうか」

「前に解析を試みた、あの禍々しい赤い石もね。 どうも未知のエネルギー源で、尽きる様子がなく、だけど伝達範囲に限界がある。 彼等曰く途中で増幅器が必要らしい。 だけど、どんな負荷と隣接しようと、電気駆動か否か、抵抗器や変換器なしに関係なく正常に動作する。 それこそ豆電球を直接繋げても過負荷で爆発せずに普通に点灯する。 逆に正常稼働中の物に当てたり、正規の電源を改めて入れると絶縁破壊を起こして負荷側が壊れてしまう」

「……オカルトテクノロジーというべき?」

「み、認めませんよ! この世に説明がつかないものが跋扈するなんて! この間のトリニティでのエデン条約事件で幽霊や化物の噂が流れたり、百鬼夜行学院でも怪異の噂があったりしましたが、それらだって信じたくないです! 怖いですし!」

「科学の敗北、か。 いいや、諦めない限り希望はある。 たぶん」

 

 

見やれば近くには不当取引好きで表情が煩い村人もいる。 ユメみたいに白服で牛の胸をぶら下げている。 その癖に職業はユメと違うからややこしい。

 

 

「そういう時は私たち擬似科学部の出番です!」

「あれ? 君は部長のミライだったかな?」

「珍しい。 ここに用事なんて」

「根拠の無い商品の押し売りですか?」

「失礼な!? 今は余裕が無いだけです!」

「やってる事の否定はしないんだね」

 

 

クラフターは深く頷いた。

やはり村人への認識を改めて正解だと。

元の世界の様に服装と色を一見しただけで職業を決めつけてはならない。 取引内容も全く異なるし友好度も違う。 いよいよ群ではなく個として見る必要がある。

 

 

「というか、君たちは生徒会長に廃部にされかけていたと思うんだけど。 持ち直したんだね」

「やっと反省したんだね。 科学を騙り、学生の本分を捨てて詐欺行為を繰り返す事を」

「これからは根拠のある説明をしていく事に目覚めたようで何よりです!」

「違いますよ!? マインクラフターへの対処に協力する代わりに廃部を逃れたんです!」

「なんだ」「そっか」「残念です」

「酷くないですか!? 人の心とか無いんですかエンジニア部は!」

「似非科学で金儲けする人に言われたく無いな」

 

 

会話を他所に、軍事部が手に入れてきた巡航誘導弾なる大型兵器を戦艦に装備する為の空間を確保し立体感を出し、研究も兼ねて丁寧に仕事を熟す創造手だが、ユメモドキがハァンハァン鳴いて気が散った。 四体とも作る手を止めて口を動かすのがいけない。 楽し気ではなく険しい顔をしている辺り、取引でもしているのだろうが。

 

 

「それでミライ。 君は彼等に交渉しに来たのかな? 別に私たちは困っていないけど」

「セミナーは困っています。 空中に大きくて物騒な兵器を浮かべていますし、日照権云々、威圧感云々で苦情もあります。 だからと恩を売りに来た訳ではありませんが」

「なるほど。 普段の口回りを活かして両立する道で交渉を進めるんだね」

「その手の説明なら、確かに適任ですね!」

「ええ任せてください。 彼等の信頼を得れば、その強力無慈悲な創造力と財力の提供を受けられるはず! そうなれば擬似科学部だけでなくミレニアム全体の発展に繋がるであろう事を踏まえた交渉を行います!」

「……なんだか雲行きが怪しくないかい?」

 

 

交渉対象を此方にしたらしい。

ユメモドキが自信ありげに取引を持ち掛けた。

 

 

「という訳で私が売るのは、こちらの商品! 発酵マリモ湯! 湯船に入れたなら、発酵と浮かぶマリモの癒し力で身も心も綺麗になり、湯を変えなくても良いようになります! 今なら1パック◯万円のところ、なんと◯千円! しかも5つ纏めてお買い上げの方にはオマケでもう3パックお付け致します!」

「まるで成長していない……!」

「信頼を逆に失うんじゃ……?」

「説明に根拠を感じませんよぉ!?」

 

 

変な絵が描かれた袋を押し付けてきた。 サドルのように珍しいものだろうか。

取り敢えず金インゴット1個で交換を試みたら8個くれたから、そのまま64個1スタック分交渉しておく。

 

 

「ふっふっふ〜。 これはカモ……じゃなくてミレニアムにとって有益な優良客です。 なので排除する必要はないのですよ!」

「価格を遥かに超える額を貰ってない?」

「クラフターって怒ると怖いからね?」

「セミナーに代わって解体されそうです」

 

 

アイテムの説明書を見る。 水に入れる事で良質な水に代わるらしい。 その意味が理解出来ないから、クラフターは首を傾げた。

 

アビドスのオアシスで試すか。

あいやゲヘナの温泉好きに渡せば喜ぶか。

それか物好きなアリウスに送るか。

 

まぁ何かしらには使えるだろうと楽観視。

……同時に戦艦に風呂なる設備を導入するかと考えてみるクラフターなのであった。




後書き
常に更新未定。
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