再び別方面。短め。
拉致られたkeyがツッコミ役に。
クラフターの影響か感情豊かで微笑ましい。
設定にブレがあるかも。
未だ喧しい鼓動を抑え込み、マインクラフターは白球機械を弄り回している。
初めてコレを手にしたのは廃墟を我が物とした時だ。 あいや途中であるか。
ミレニアム郊外で松明を刺して照度と縄張りを主張していた際の事。 作業を中断してまでかまけるのは、それがセンス違いの機械が故に。
未開の地を探検する度に発見する新アイテムと建築物は繰り返されてきた刺激だが、今回見つけたコレは明らかに村人のセンスとは乖離している。 少なくともミレニアムで見たどの機械とも違って見える。
クラフターは思う。 廃墟はウキウキワクワクのダンジョンだと。 アリスの発見に続き謎の機械。 あとハァンと鳴く自動販売機との邂逅も中々の衝撃である。
それから廃墟と異なるが、げぇむ開発部なる部屋から拝借した端末も面白い。 我々に対して罵倒する文面が浮かんでは消えるから。
『おのれマインクラフタアアアッ!!』
今も罵倒の字が浮かぶ。
けれど返信の術を知らない。 会話が成り立たない相手は獣同然。 無視に限る。
利用価値があれば再利用もやぶさかではないが。 得られる知見もまた未知なる何かだと期待したい。 火薬は間に合っているから他にして欲しいが。
『屈辱です!! 私の大切な王女に卑猥な仕打ちをするだけでは飽き足らず、今度はトリガーAIである私keyと、サポート機器類をも弄ぶなんて信じられません!』
村人程度の大きさのガスト。 或いはブレイズとも言える。 球体より生える足が何となくそれらしい。
縄で引き回したりトロッコに載せる事は出来てもインベントリに収容不可。 叩いても反応なし。 ツルハシや斧で破壊は出来たがドロップするのは鉄塊が主。 かくなる上はレッドトーチだ。
『ちょっと読んでいるのですか? ボタンを押したりして反応して欲しいのですが!? って、アッアッアッ無意味に頭を開けて攪拌するの止めてください!? くっ、王女がいれば起動してやり返せるのに…………えっ?」
頭頂部にブスリと刺した。
刹那、目らしき赤い光が点灯。 そのまま我々に追従し始める。
成程そうか。 思えば狼同然に白かった。
クラフターは理解した。 これペット枠なんだ!
『なんでですかあああ!? なんでAL-1Sと私抜きで起動出来たんですか! しかもマインクラフターをホストとしている!? まさかプロトコル:アトラハシースや無名の司祭に干渉出来る力があるとでも!? 思えば鍵の掛かった王女の部屋にも土足で入ってきて……!』
いい加減にピコピコ煩い。 村人でもなしに。
インベントリに入れても尚聞こえて喧しい。
『認めない! 鍵は2つと要らないんです! 世界の再構築者も、箱舟も、サンクトゥムの建立者も、神秘のアーカイブ化を果たすのも断じてマインクラフターではありません! 何より王女の侍女は私なんですッ!!』
コイツにもトーチを刺したらどうなる?
早速実行してみた。 地面に置いてブスリと刺す。
『オーバーロードアッアッアッ』
ぶすん。 変な音と共に黒煙を上げてしまった。
手に取る。 耐久値が無い。
牛乳バケツに沈める。 駄目。
回復薬を浴びせる。 駄目。
鉄インゴットを押し付ける。 駄目だ。 画面にヒビが走り続けるだけである。
クラフターは首を横に振った。
仕方ない。 ここは素直に敗北を認めよう。
村人技術の模倣が未だ出来ないとは。 だが村人も然り。 我々の真似は出来まい。 けれど油断はしない。 いつの日か対等に切磋琢磨する間柄になると信じている。
クラフター、取り敢えず端末を元の持主の元へ返却を試みた。
その頃には持主に叱咤されるのは甘んじるとしても、更なる面倒と冒険に発展していくとは、この時の呑気なマインクラフターには知る由も無かった。
後書き
常に更新未定。
誰も悲しまない平和√目指してもろて(白目