蛇足2。短め。
名も無き神々の王女編も終わりですが、次章の前にユメ先生とホシノの少しの会話。
アリウスと闇市場の地主的地位を簒奪し、今やミレニアムの要塞都市をも手中に収めた。
アビドス砂漠を好き放題に開拓する自由に対し、これらは改築や再開発の域を抜けない。
それでも土地を好きに出来るのは大変に大きい。
万事万物は建築に繋がり、畢竟、創造者は世界と繋がる。 それ即ち常なる晴れ舞台を生きるということ。 人生と夢は膨らみ存在意義を、己という存在を確立する。
取り敢えず要塞都市は戦闘の余波で破損した箇所を修復しつつ見学。 未知の技術に舌を巻く事然りである。
「お疲れ様ですユメ先輩。 ミレニアムはどうでしたか?」
「楽しかったよ。 でも成り行きで世界を救う事になっちゃって大変だったんだ」
「はい? ゲームの話ですか?」
「違うよぉ本当の話なの! だよね先生?」
「ははは……色々あってね」
「はぁ? まぁ無事に戻れて何よりです。 でもゲーム内容まで連邦生徒会に報告しないでくださいね。 いつも以上におバカ扱いされても擁護出来ませんから」
「本当なのに〜!」
そんなミレニアムの村人科学と我々の知識の共同。 上手くいかず相入れぬ技術同士が反発反芻のリバースエンジニアリングの失敗と僅かばかりの成功を収めたように思う。
互いに解析出来ぬ理解出来ぬと駄々をこね合いながらも、オカルトテクノロジーともいうべきか、摩訶不思議な共同作品も出来た。
それは技術か魔術かは分類し難くも、決定的ともいえる進歩を我々に齎した。
エンジニア部とアバンギャルド君なる半人型兵器の改修などが代表的だろうか。
いっそ新造しようと、ゆだんギャルドくんなる小型化兵器も試作された。
様々な経験と技術を突っ込んだソレは村人並みの背丈でありながら、オリジナルよりふざけた、幼子が描いた落書きのような見た目で、だけど、やたらと高速かつ高起動で高火力と相なった。
敵を目前にしながら掃除したり何故か絆創膏を自身の体に貼ったりと意味不明な真似をして相手の油断を誘い、よろけながらミサイルを発射する。 その威力は高く、丈夫なキヴォトス人を気絶させる程。 更に恐ろしい事に自己修復機能まである。 その際は何故か手巻き寿司なる料理を食す。 そこら辺は村人技術故に理解に苦しむが何かと凄いのは分かった。
では出来る事はもう残されていないのか。
否。 決してそんな事はない。 我々の好奇心が尽きない限り探究は続く。 そうして技術は、マインクラフトは進化してきた。 これからもそう。 きっとそうなる。
「サンクトゥムタワーに着きましたよ。 また叱られただなんて報告はしないでくださいね」
「だ、大丈夫だよぉ……たぶん」
嗚呼村人よ。 愚図で剛健で愉快な権化共よ。
現在の問題点を整理しながら、この先に続く未来の模索を共にしていこう。
「なんですかこの報告書。 魔王がどうこうとか、要塞都市とか、勇者のアンドロイドとか開発部のゲーム内容を事細かに書かなくて良いです。 あと建築魔との共同作品? まさかあの無法者共が仲良く手を取り合ったというのですか? 今まで制御出来た試しがないのに、冗談はやめましょうね」
「本当なんだよリンちゃん! 私を信じて!」
「だからリンちゃん呼びはやめてください」
齟齬や弊害もまた増えるだろうけど。
後書き
更新常に未定。
次章はSRT絡みですかね……?