認めない子   作:アイらゔU

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プロローグ「転生者」
第0話 認めなかった結果


 

ーーーあー、ランドセル…… 小学校の入学式も見たいし、授業参観とかさーー

 

 

 

初めてあれを目にした時の事は今でも鮮明に覚えている。

何気なく目を通した漫画の1つ。役作りに必要なモノだとある程度は真剣だが、それでもいつも通りのルーティンワークだと思っていた。

けれど、そんな浅い考えは一気に吹き飛んだ。

凄い漫画だと思った。心から惹き込まれた。

そしてそれと同時に……心が締め付けられるのを感じた。

目を塞ぎたかった。

耳も塞ぎたかった。

でも、目を離す事が出来なかった。

耳を防ぐ事も出来なかった。

 

職業柄と言えば良いか……沢山の物語に感情移入させる事は多々あったけれど、ここまで心引き込まれ、そしてコレほどまでに没入してしまったのは初めてだったんだ。

 

その結果がこれだ。

 

やがて、それは痛みとなり身体の芯に、いや心の芯にまで届いた。そんな感覚に見舞われてしまったんだ。

 

 

 

ーーー2人が大人になってくの、傍で見ていたい……

 

 

 

そして一度見たその光景は瞼に焼き付いて離れない。

何度も何度も頭の中で流れる。

悲劇が何度も何度も……。

 

その時に気づくんだ。

平凡で、何処にでもある様な……普通で当たり前の様にありふれた毎日の日常。

 

もう、それが叶わなくなって、手が届かなくなって初めて気づく事が出来るんだと。

 

何でも無い様な事が何よりも幸せな事なんだ、って気付かされたんだ。

 

そしてそれと同時に認めたくなかった。フィクションの世界だというのに、最序盤でまだまだ物語は続く。始まったばかりだと言うのに、認めたくなかった。

 

 

 

 

 

 

「いつか、きっと……ぜんぶ、て、にいれる」

 

 

 

 

 

あの光景はあまりにも悲しくて辛くて。 

それを充てられて、自分は一体どれ程心が削られた事だろうか。

 

この苦しみは自分にしか解らない。他人にはきっと解らないだろう。

 

そもそも人によっては嘲笑されることだってあるだろう。

何をフィクションにそこまで大袈裟に反応するのか、と。

でも、無理だった。どれだけ言い聞かせても無理だった。

まったく引かない。

 

形容するとしたらどれだけ刺しても、斬り裂いても致命には決して至らないそんなナイフで身体を抉り、徐々に身体を削られていく様な拷問か。

まるで書物で見た世界最悪の拷問。

凌遅刑のようだ。

 

 

 

だからそんな心引き裂かれる結末を、認めたくなかった。だから変えてやりたい、って思った。強く願った。

 

 

 

面白くない、ご都合主義、何を言われたって構わない。

営利目的じゃない。ただ自分の心に為だけ。ただただ自分の心に従っただけ。

あの時の自分は絵もそれなりに得意だったから、妄想をし、形を作り、物語の修正案を書き出し、そして二次創作を描いて描いて描きまくって誰も失わない、悪い奴だけが因果応報を受けるそんな誰もが、皆が幸せな世界を描いた。

 

描く度に思わず自問自答もする。

 

この妄想、願望がもしも、この絵が外に出したとすれば? と。

物語としては酷評される安易な展開だと非難される。

二次創作としても限りなく駄作と散々叩かれる。

 

でも、その絵は自分の中では理想そのもの。理想的な幸せな世界。自分だけでも否定はしたくなかった。

 

そこに物語を面白くする必要な要素は皆無。

苦難や困難はあったとしても、悲劇は要らない世界。助かる世界。

それはフィクションな世界だったとしても、同じく。いや、フィクションだからこそ現実ではあり得ない展開で幸せになったって良いじゃないか、と思う。

 

 

でも、直ぐに気づくことになる。

それは一時の自己満足にすぎなかったんだと。

ほんの一時……ただの気休めだったんだと思い知らされることになる。

自身の感情移入の強さ、それを見誤っていたんだ。

 

 

その後は幾ら描いても描いても、どれ程絵を似せても、その笑顔を作り続けても、全てが虚構で、まがい物。

それはある種当然の帰結だと言える。

 

強過ぎるが故に一度心に、魂に刻まれた傷は決して消えることはなかったから。

 

繰り返し描き続けて………その後は全く満たされることが無かった。

このえぐられた傷は癒えることが無かった。

 

最早これは一種の病気。

 

創作だというのに、現実じゃないと言うのに。感情移入が余りにも強すぎた結果、起きてしまった精神の病。崩壊。

 

心が苦しい。心が痛い。

そんな地獄の様な日々の果てにーーまさかの事態が起きた。 

 

 

 

 

 

そう、ここへ(・・・)来たのだ。

不慮の事故、と言う自身の死をトリガーにして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薄れ逝く意識の中で、過去を思い返し、そして今ここで本懐を遂げたと思い返す事が出来た。

それ故に、この熱い様な痛み、2度目の死への恐怖心さえも、今は最早ない。

 

 

ただ癒えることが無かったあの傷が本当の意味で癒える事が出来たんだ。

 

 

 

 

 

ここへ来れた瞬間、この場所を認識出来た瞬間からまるで世界の全部を手に入れた様な感覚になった。

その次の瞬間には、手に入れたのだから、自分の都合の良い様に変える事だけを意識し続けてきた。

行動をし続けてきた。

 

その過程で、沢山………沢山、嘘をつき続けてきた。

まるで、彼女(・・)の様に

 

 

 

 

ーーー! ーーー!!

 

 

 

「わたし、わ、そう――――よくばり、な………『あいどる』」

 

 

そう、自分はどうしようもなく欲張りだった事だろう。

この願いは強欲そのもの。

世界に生まれ落ちて間もないこの小さな身体でどこまでも強欲な願い。

 

知恵を振り絞って、持てる技術の粋をふんだんに使って、偉大なる神が創り上げてきた壮大な物語を――――ただ、自分が気に入らないから、と言う理由で変えようとした。世界を変えたのだから。

 

 

そこには後悔など有るわけもなく、ただただ、出来た事が嬉しかった。

これで、未来が変わる。此処から先は誰も知らない物語。どういう結末になるのかは解らない。

でも、間違いなく言えるのは………ここの悲劇は食い止める事が出来た。

 

上々だ。いや、出来すぎだ、とも言える。

子供の身体で………、ここまで出来たのは奇跡。

 

 

「………あいしてる」

 

 

奇跡を2度も経験できた。

 

だから、このどうしようもなく残酷な世界だったとしても、今なら本心で、心の底からそう言える。

 

愛してると。

 

 

 

「や、っと、い、えた。こ…………うそ、じゃない。………あい、してる」

 

 

 

だから、最後の最後はーーーー大好きだった、あの大好きな歌を口ずさんで………いきたかった。

あの苦しみが、無くなる。これで癒される。

 

 

 

 

 

でもただ唯一、心残りがあるとするなら………変える事が出来たこの世界の先を、未来を見てみたかった事、だろうか。

 

 

 

 

思い描き、描きまくって何枚も何枚も描き創り上げたあの平面の世界に少しでも届くだろうか?

自己満足で、自己投影で、そんな世界に届くことが出来ただろうか。

 

 

 

 

それだけがーーーー唯一の心残り。

 

 

 

 

 

こうして、2度目の人生は終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

ーーーその筈だったんだが。

 

 

 

 

 

世界は流転する。

想定外な方向へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………あ、れ?」

 

 

ゆっくり、瞼を開くとそこは見覚えのない天井……なんだけど、視界の中に入ってきたからもう一人の顔の方には見覚えがある。

 

 

「あ、あ、………あっ」

 

 

目に涙を溜めて、一気に溢れさせる少女の顔がそこにあった。

彼女の謳い文句、その異名は【10秒で泣ける天才子役】

その名に恥じない名演技を見せてくれている。なんなら今は10秒すらかかってない。目があったその瞬間、大粒の涙を零して声にならない声を上げて泣いた。

 

 

「わああああああっ!! れい、れい! れいぃぃぃ!!! わああああああぁぁぁァッ!!!」

 

 

顔に思いっきり抱きついてくるその感触が、この衝撃とちょっとした痛みが………これは現実である、と。夢ではなく現実である、という事を物語っている。そして何より彼女のそれは名演技でもなんでも無く、本物の涙である事も。

 

 

ーーなんで?

 

 

彼女の感触が嘘じゃない、と確信出来た次の瞬間からは、ただただ疑問が頭に浮かんできた。

 

なんで、生きているのか? と。

 

 

 

あの時の事も今と同じで夢じゃない。

 

そうだ、思い返してみよう。

 

 

 

 

それはあの運命の場面を………。

 

 

 

 

狂気的なストーカーが彼女を刺殺しようとした場面。彼女が死ぬはずだった場面。

必ず変えたいと希った場面。

 

 

その時のためにずっと準備をしてきたんだ。

 

 

どうにか説得して、絶対に他人には向けない使わない事を何重にも約束して、今後の為に必要だと説き伏せて、用意できていたガス銃でその頭を撃ったのを覚えている。

 

子供の身体には正直重たい代物だったけど、買うのも大変だったけれど、何とか本番で扱えて命中させる事が出来たのを覚えてる。

銃の名はワルサーPPK。

昔から特に気に入っていて扱いやすいモデル。

 

当然、ガス銃は当たればかなり痛いけどそれだけで相手が止まる訳も無い。

その後は確か………そう、第二の矢。

それはそれは最悪の武器。

改悪させた最悪の水鉄砲を使ったんだった。

 

手に入れるのは簡単だった。

以前リアクション芸人さんが使ってた小道具の1つを拝借した。

それはデスソースを仕込んだ激辛水だ。

子供が扱うには危険過ぎるからある程度は危険視されていたけど、本気で嫌がる演技をしたら、扱う事は絶対ないだろう、と油断させた。

その隙にこっそりと………だ。廃棄予定のものとは言え罪悪感は否めないが、目的の為に押し殺した。

 

 

 

そして、突然の頭部の痛みと衝撃で呆気に取られてるストーカーを見て直ぐに手に持っているガス銃を放棄。

代わりに劇物水鉄砲を構えて顔面に撃ったんだ。

 

劇物が搭載されているとは言え、ただの玩具。

ガス銃より遥かに軽くて扱いやすい子供の玩具。何ら使用には問題ない。

 

結果、ものの見事に、凶人の目と口に入って追い打ちをかける事に成功した。

 

声にならない奇声を発させ、悶絶させる事に成功した。

 

ここまで上手くいくなんて思いもしなかったが、それでもまだまだ。最後の攻撃が残っている。

倒れ込んだ所に金的に思いっきり踏みつけ。嫌な感触だったが確かな手応えを感じられた。

 

それは子供が唯一大人にダメージを与える事が出来るのが効果的な場所に体重を乗せた踏みつけ、だと遥か昔漫画で見た事があったから。

それを実戦で使って………、見事に撃退する事が出来たのだ。白目を吹いたのを見ている。

 

 

で、それで終わり。と言う訳もいかず次の問題が発生。

 

 

死の運命にあった彼女を助ける事は出来た。それだけで高揚感が止められず興奮しっぱなしだった。歓喜のあまりに声を上げたかったけど、当事者達がいるのでそれも出来ず。

 

そもそもなんでそんな事が出来たのか? とどう事情を説明すれば良いか解らなかったのである。

全てを二の次にしていた事が仇となった。

 

 

齢5歳程度の童が、なぜどうして? そもそもどうやって?? 大人を倒すなんて現実にあり得る?? である。

 

助ける事が出来たら後はどうとでもなれ精神だったこともあって………暫く考えふけっていた。

 

 

それが悪かったんだと、今なら解る。あの時は何が起きたのか解らなかったから。

 

 

どうやら背後から、ナイフの一撃を受けてしまったとのこと。

目を潰して、股間も潰して、それでも尚襲ってきた。悶絶する痛みの中でも襲ってくるその姿はまさに化物だと言っていい。最後の最後、悪足掻きだったのかもしれないが、その一撃はまだ幼く小さな身体に突き刺さってしまったのだ。

 

 

その後は、彼女が………どんな事をしても護りたい、助けたいと思っていた彼女自身に救われるも、あの時の背中に激痛が走るのを覚えてる。

 

 

それなのに自分はなんで、生きているのか。

 

 

「え………、あの、………なに?」

 

 

ありとあらゆる疑問が脳内を巡りに巡って、軈てはパンクする。処理しきれない。

故にそのまま考えるのを止めて、また意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは恐らくは、記憶障害の一種でしょう」

「っ………そ、そんな」

 

 

皆が集まって色々と診察した結果を話し合ってるのが解る。

あまりにも不可解過ぎて、理解が追いつかなさすぎた。起きてからの反応の乏しさを見せ、続けてしまった結果、医師は記憶障害の診断をした。………そうさせてしまった。

 

 

「如何に傷は浅く、幸運にも背にあった鞄が威力を削いだ様ですが、血が流れた事と刺されたと言う衝撃による精神的なダメージが深かったのかと……。何より幼い身体。激痛や血を流した事、そして何より死ぬかも知れない、という状況に見舞われた事。聡明なお子さんです。強く意識してしまい………結果精神が持たなかったとしても不思議じゃありません」

「それで、この子は……この子は元に戻るのですかっ!? 大丈夫……なのですよね!??」

「………今はなんとも。今後の経過を見守る事しか出来ません…………」

 

 

悲痛な声が聞こえてくるのが解る。

親は大層沈んでいる。

申し訳無さは多少でるが、それほどでもない。何故なら、悲痛なその親の姿。それは我が子を心から心配する親心………ではない事くらい最初から解っていたから。

 

我が子をどう言う目で見て接していたか、相当歪んでいる事くらい本当に良くわかってるから。

 

こんな母親だったから、あの有馬かなの母親と上辺な親友同士だったのかも知れない。

強烈な対抗心、隠すことができてない嫉妬の塊。

ライバル視した彼女を追いかけて芸能界へ。夢を抱き、それに敗れ、軈ては自身の子に夢を託す。

 

女の子が望ましかった、と嘆く時もあったが、前世から持ち込み突出した特技を披露する事で天才と持て囃される事で男の子でも良いと認める様になった。

 

そんなお世辞にも良い親とは言えず、寧ろ毒親の分類かもしれないけれど、だからといってそれを非難する気はサラサラなかった。

 

内情がどうであれ育ててくれたのは間違いないし、何よりそれ以上に自分には非難する資格もないって思ってるから。

 

何故ならそれを利用していたから。

 

突出した特技とは前世の特技。

その記憶と技能を兼ね備えた子供。

 

転生ものでよくある魔法的な力は無い世界。

でもそれだけでも十分強力な能力と成り得る。

 

多分、あの子達(・・・・)よりも遥かに狡い能力だと思うから。

 

それを惜しげも無く披露し、あの時、目を覚ました少女有馬かなと共に天才男の子女の子の名をふんだんに使って………利用して、本懐を遂げる為に利用して、芸能界へ。

 

近づく為に何でも利用した。

そして悲願が叶いあの苺プロダクションに近付く事が出来たんだ。

 

 

暫くは演技の役割は有馬の方に傾倒させて自分は専ら得意だった分野ピアノを披露。……直ぐに天才ピアニストとして頭角を成し、目立った。かなとは差別化を図るようにアピールをし続けたて、ある程度の結果も残す事ができた、と自負もしている。

当然かも知れない。何せ日本を超えて世界のギネス記録に載った程だったから。

赤子のヲタ芸よりも遥かに偉業だったらしい。

 

でも、胡座をかくつもりはない。今は話題になるが歳を重ねれば露出も減るだろうとは思っていたからだ。

だが、間違いなく現時点では最高の結果を残せれたと思っていた。

今の母は、それらを失う事を極度に恐れてるのだろう。

 

 

「……………………」

 

 

 

でも、だからといって自分は大丈夫だ〜〜とは言えない。

毒親だから、と言う理由じゃない。育ててもらった恩だってある。

でも、言えない出来ない。

 

 

ただただ恥ずかしくて、恥ずかし過ぎて出来なかっただけなのである。

 

 

 

 

 

「(もう死ぬっ! って思ったから出たんだよっ! きっとそうなんだよ!! 何で助かってるの!? 色々と言っちゃった! 今際の際なんかあのYOAS◎BIのアイドルまで歌っちゃったんだよ!!? だって! 好きなんだもん! 最後に歌いたいって思うくらい熱中してたんだもん!! 全部を愛してたんだもん! あんな寒い台詞も吐いちゃったの仕方ないんだもん!!?? わああああああああ!!!!)」

 

 

 

 

 

本懐を遂げる事が出来た場面はだというのに、あっという間に黒歴史になってしまった。

黒どころか暗黒。そんな歴史の1ページを刻んでしまったから。

 

もう今の自分をーーこの世界の名前 北斗 玲 と言う存在は消してしまいたい! と悶えていた。

 

皆が、いる時は普通に出来るけど居なくなった途端にタガが外れてベッドの上で七転八倒なのである。

 

で、こう言う時の為の前世からの力。

ある意味、それに一番感謝した瞬間でもあった。

醜態を面前で晒さずに済んだのだから。

 

 

因みに前世では学生。演劇部に所属。

家族は兄、姉、両親共に皆さん俳優のサラブレッド。

芸術では美術と音楽、演劇に力を入れててそれなりに頑張ってきたと言う自覚はある。

 

加えて、こちらの世界に転生した後はかの天才子役と共に違う目的があったとは言え芸能界へ進出してそれなりにやってきた。

 

これ程の衝撃? 羞恥?は類を見ないことではあるが、生まれる前から培ってきた演技力のお陰で、表に出さずに悶々と日々を過ごす事が出来た。

 

 

そして、そんな日々が続き、気が付いたら……。

 

 

 

「? ようし………?」

 

 

 

次のステージへ移行される事になった様だ。

 

悶々と日々を過ごし気付いたら1ヶ月。

結果母親に捨てられて、所属してる事務所、苺プロダクションで養子として引き取られたのである。

 

 

正直それは想定してなかった。

想像すらしてなかった。

 

ここから自分も知らない、誰も知らない見たことのない未知の物語が今始まったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もー! あの子も私の子にする、って言ったのになんでぇ〜! アクアもルビーもオッケーって言ってるのにぃ」

「あんたにはもう既にその2人がいるでしょーが。因みにその2人も表向きは私達の子! アイドルなんだからこれ以上リスク重ねがけなんて認めれるわけないでしょ。いい加減自覚しなさい」

「ぶー! あの子は私達親子の命の恩人なんだよ? それを、リスク〜とか考えちゃう人にこそ任せられないと思いまーす。アイドルかどうかは別問題でーす」

 

 

あの日、私は死んだ筈だった。

 

いきなりの事で状況を把握する事が出来なかったが、改めて思い返してみたら、あの日のことを思い出せば明白だ。間違いなく死んでいた。

 

私をずっと推していてくれて、何度も握手会に来てくれていたファンの1人が、子供を作って裏切ったと激昂。刃物と白い薔薇を持って襲撃してきた。

 

襲撃の理由も家の扉を開けたら、いきなり刺される事も、全てが現実感が無くって、まるで宛ら映画やドラマのワンシーンの様だった。

 

あそこで、本当なら私は嘘をつき続けたその代償として命が潰えていたんだと思う。

 

でも、私は死ななかった。

あの子が助けに来てくれたからだ。

 

同じ苺プロのメンバー、現在引っ張りだこな子供タレント。

アクアやルビーとも仲良し。あの日も遊ぶ約束をしていたから、あのマンションに来ていた、と言うのはまだ解る。

 

でも、あの子はまだ子供だ。

アクアやルビーと歳の近い子供。

なのに、なんで? どうやって? そもそもあんな幼い子供が何をどうすれば刃物を持った大人、狂人相手に対処をする事が出来るの?

殆ど一瞬な出来事だったから理解が追いつかなかったんだ。

あまりにも現実離れした光景だったから。

 

だからこそ、沢山彼のことが知りたいと思ったし何よりお礼を沢山言いたかった。

 

私だけでなくアクアやルビー………私の大切な子供たちにとっての命の恩人でもあるんだから。

 

それにあの子の母親の事もある。

 

 

「それであの子のほんとの母親は?」

「完全に雲隠れよ。色々と調べさせたけど、もう完全に消えてたわ。【あの子の才の全てが消えた。もう戻らない】それだけ書き残してね。因みに生死も解らない」

 

 

その顔には何処か悲しそうで、それでいて嫌悪してる様にも視えた。その気持ちは私にだって解るつもりだ。

 

 

「そういうわけで芸能界(こっちの世界)から綺麗さっぱり消えた以上戻ってこないでしょ。書き残しもそうだし、居なくなる前の当人に話も色々聞いた子いたけど相当ショックを受けてたらしいわ。普通じゃない方向性のね。その後誰もツッコんで無かったけど、やっぱ余りにも歪んだ母子関係の様だったから」

 

 

最初に聞いた時は本当に許せないと思った。

私はアクアやルビーの為なら何だって出来る。子を捨てるなんて親にはなりたくないし、二度と見たくないとも思っていたのに、まさか命をかけて助けてくれた幼い救世主が、物語で言う勇者とも言える様な子の母親がまさかその子供を捨てて何処かにいなくなるなんて。

 

でも、ここまで本気で自分の事のように怒りが、憎しみの様なものが沸き起こってくるのにも少し驚いている。

毒親ーーー私は先輩のようなものだから。

だから、なのかも知れない。

 

それともう一つ………気になる事もあるし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軽い口調で言っているように見えるが、普段のアイの様に完璧な嘘つき(アイドル)じゃいられないのくらい解っている。

 

年端もいかない、我が子と同い年の子を犠牲に自身が、自分たち家族が助かったのだ。如何にアイと言えど、そんな事が起きて早々平常で要られる訳が無い。

皆の前では平然としていても、気持ちが沈み、表情が落ち、涙しているのを見ているから。

 

それに責任を感じているのは何もアイだけじゃない。苺プロ一同皆同じ気持ちだ。

 

でも当然それ以上に思うことがある。

誰もがあの子の異常性に気づいている。

 

明らかに普通の子供じゃない、と解っている。

その芸能の実力もそうだが、何より今回の事件でそれはより核心に近づけた。

まるで予見していたかのように居合わせ、大の大人を、それも狂った殺人鬼を撃退したのだから。

 

正直に言えば化物。

 

腫れ物を触るかのように持て余す光景が、目に浮かぶ。まさに触らぬ神に祟りなし、と。

 

でも、あの子を施設ではなく事務所で、自分の養子として囲うことには何ら躊躇いは無かった。

 

アクアやルビーのベビーシッター役を任されて憤慨してた昔の自分が見たら驚愕するだろうが、それでもあの子を離すつもりはない。

 

失われた、と母親は思っているらしいがその秘めたる才覚がもしかしたら復活するかも知れない………などではなく、ただただ感謝しかないからだ。

 

 

どんな異常性を持っていても、化物でも神様でも構わない。

あの子はアイを助けてくれた。その事実だけで構わない。延期こそしたが東京ドームをサイリウムで彩る事が出来たのだから。夢を叶えることが出来たのだから。

 

あの子がいなければ夢が絶たれていたかもしれない。その生命まで奪われていたかもしれない。

 

あの子はこの小さな身体でアイを、アクアやルビーを助けてくれたんだ。

自身の命をかけて、命に代えてでも、守ってくれたんだ。

なら、恩義を返さなければならない。

 

「ふぅ………それにしても、ね」

 

この異常性に関してはミヤコは何処か既視感があったりもしている。

 

そう、幼い子供、赤子がある日突然悠長に喋り出して神の化身だなんだと言い始めた挙げ句、ライブではまさかのヲタ芸披露した。

赤ちゃんコンテンツの常識を覆すレベルでバズらせたあの子たちに何かに近いものを感じるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幼い双子の子供たちは考える。

 

 

 

「お兄ちゃん。………あの子、大丈夫かな?」

「………ああ。きっと大丈夫だ。俺達はただただ感謝をして、ミヤコさんの養子になるんだから新しい家族になれるように頑張る。……努力をするだけだ」

「……だよねだよね。何せ、ママの命の恩人だもんね!! あ、そうだよ! きっとあの子も私達みたいに天から与えられた才を持ってる、ってことなんだよきっと! なら………きっと、大丈夫。大丈夫、だよね」

 

 

 

不安そうにしている妹のルビーをどうにか慰めながら、さらにもう少しだけ考える。あの時のことを。

 

 

あの時、咄嗟に動く事なんて出来なかった。

 

 

引っ越しして間もなかった、と言うのもあるけれど、不用意に誰かも解らない相手に対して簡単に扉を開けると言う危険性が欠如していたんだ。

 

その結果、凶刃がアイに迫ろうとした。

死を暗示させる花言葉、折れた白薔薇の中隠された鈍く光る鋼が見えた気がするんだ。

 

それと同時に、子供の声も聞こえた。

 

発狂したかの様な子供の奇声に、男は一瞬止まって次の瞬間には首元を押さえてよろけていた。

その後は見事の一言。流れる様な動きで相手を圧倒した。

 

 

ーー警察!! 警察を!!

 

 

その声に、アイは反応出来なかったから、直ぐに俺が電話を掛けた。

あまりにも異常事態の連続だったけれど、何とか通報することが出来た。

これで一安心………と思ったがそれは甘かったと痛感させられる。

アイの安全を第一に考えすぎてて、外で孤独にたった1人で戦ってくれてる彼を、蔑ろにしてしまった。それはあまりにも愚か過ぎる行為だった。

 

アイの悲鳴が聞こえた後で、その事を後悔した。今でも後悔し続けている。

 

慌てて駆けつけると、そこにいたのは背中にナイフが刺さり、うつ伏せに倒れてる彼の姿。

襲撃者の方は視界が無く、痛みで悶絶している様だが、どうにか逃げようと地をはって動いていたが、殆ど動く事が出来てなかった事と、もう脅威じゃない事を確認すると直ぐに彼の元へ。

 

アイが泣き叫びながら、彼の名を呼ぶ。

同じく、自分も彼の名を呼ぶ。

 

後にわかった事だが、ナイフは投擲されて刺さったモノで鞄があった事もあって、内臓にまで届いてなかった。重篤な自体の回避は出来たのだが、流れる血と虚ろ逝く彼の表情が冷静さを奪ってしまったんだ。

 

ルビーもこちら側へ来ようとしたが、どうにか止めた。この光景はあまりにも残酷過ぎるから。……勿論限界はあったけれど最もショックな場面からは遠ざける事が出来たと思う。

 

血の蓋の役割をしているナイフは絶対に抜くわけにはいかない。刺さったままのナイフはあまりにも残酷で残虐で、目を反らせたくなる程のもの。

アイはどうにかしようとしたが、それを止めてとにかく救助を待った。あまりにも長く、長く感じる時間だった。

 

その間にも虚ろな目、焦点の合わない目で、何かを呟く。

 

何か、歌のようなものをつぶやいていた。

アイは聴き取れた様だったけど俺は解らなかった。何か重要な事なんだろうか。

 

 

「聞けるタイミング、あるかな……?」

 

 

彼は命の恩人だ。自分達にとっても………アイにとっても。その恩は返さなければならない。生涯かけてでも、寄り添わなければならない。

 

それだけを考えよう、と思ったんだけど、どうしても気になってしまうんだ。

 

彼は、何を歌っていたのかな、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日、妙な胸騒ぎがあった。

何でも無いいつも通りの日常だったんだけど、ほんの一瞬心が締め付けられた気がしたんだ。

 

 

毎日が幸せで幸せで、本当に楽しい日々だった。この幸せの為に、今まで頑張ってくれたんだと思える程に。まだ本当の意味で幸せになるには足りないけれど、それでも必ず前に進める。必ずまた会えると信じているんだ。

 

 

でもそれが、まるで足元から崩れていく様な………そんな感じがしたんだ。

 

 

そして、それは決して気の所為などではなく、本当に迫ってきていた。

 

 

鬼気迫る声。

響くママの悲鳴、お兄ちゃんの怒号。

 

何かが起きているのは間違いないのだけど、どうしても動けなかった。

得体の知れない恐怖が、自分を襲ったんだ。

重い病、そして何より恐怖の最たるモノでさえ経験してきた自分だというのに、肝心な時にまるで動けなかった。

 

最後に、動く事が出来て、漸く見ることが出来た見た光景は…………あの子が担架で運ばれて行く所。そして赤い血に塗れた通路。

 

助かったんだけど……彼は記憶を無くしてしまった。………家族も一緒に。

 

子供を捨てるなんて、って心底軽蔑した。母親は子を必ず愛するものだって思っているから。

 

そうーーー絶対に間違いないんだ、と。

 

 

「………それに絶対に、大丈夫だもん。だから今度は私たちの番! 私たちが、守る番だから。守ってあげるからね。えっと、レイお兄ちゃん」

 

 

年齢的には向こうが歳上。

アクアもルビーもアイの子供だけど表向きはミヤコの子供。だから同じ兄妹だ。間違ってない。

 

 

「なんだか名前呼びはめんどくさいよね〜。お兄ちゃん! って呼んだら2人とも振り返りそうだし」

「いや、そこは面倒臭がるなよ。命の恩人だぞ」

「もう、冗談だよー。アクアお兄ちゃん? ………レイお兄ちゃんは今度は私たちが守る。守らなきゃいけないから」

「…………ああ、そうだな」

 

 

アクアもルビーもその一点においては間違いなく同意。

色々と聞きたいことは沢山あるけれど、先ずは誰よりも孤独で不安な筈の彼を守り安心させてあげたい。

 

そう、頷きあうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後も流れに身を任せて、日々を過ごしていき、更に1ヶ月。

1つの結論に達する。

 

 

「めちゃめちゃ居心地が良い………」

 

 

そう、物凄く居心地が良いのだ。

どうしようもなく心地良いのだ。

それもその筈。感情移入し過ぎて心が壊れかけた程に恋い焦がれた世界に身を窶しているのだから。以前とはまるで違う。心から願った幸せな舞台に自分も立っているんだ。

運命を覆す事が出来た事を実感する。

 

世にこれ以上の幸福があるものだろうか。

 

「なる様に、なっちゃったんだね……」

 

最初は不安だった。

如何に利用をし合った間柄な親子関係だったとは言え寂しさを感じなかった訳じゃ無かったから。

でもそれらはまるっきり杞憂。

苺プロの皆んなは本当にやさしい。

 

記憶喪失設定で接しているから、今までの技能も当然封印している。事務所のお荷物を意識してしまったので、本能が覚えている〜とか適当な設定で上書きして、少しでも貢献出来るようにしよう、と画策していたんだけどそれを忘れてしまう程に気にかけて世話をしてくれる。

その代わりに騙してるも同然だから罪悪感も凄い。

 

 

「仕方ない、か……。でも」

 

 

好きで、好きで、好きで、狂おしい程に好きで………それが故にこの世界にまで転生を果たした。

次元を超えるまでに至った。

そんな世界の皆を騙してる、というのはあまりにも精神にくるものがある。

 

でも、それでも胸を張れる。

 

 

「アイが無事。アクアもルビーも当然……いや、ルビーは天真爛漫さのままに成長出来ていたから、やっぱり一番はアクア………。うん。嬉しい」

 

 

アイを目の前で失い、第二の人生を復讐することだけに捧げた。

アイの死が、悲劇がまさに序章。その先の復讐。アクアの物語第二幕。

 

それは物語として、フィクションとして考えるならそれこそが見どころで面白い展開と言えるのだろう。だからこそ、かの作品は大いに受けた。

 

大きな謎、大きな敵、何より大切な人の死と深い悲しみ、それらは物語を構成する上で必要なもの。

観客を物語に感情移入させる為に必要なもの。

 

でも、苦しかった。心が痛かった。そう言う性分な人達には毒に等しいのかもしれない。

観なければ良い……とも思った事は多々あったが、一度目にして心に深く入ってしまえばもう無理。

 

だからこそこの瞬間、一瞬一瞬が何よりも嬉しい。

 

「うん。これ以上考えるのやめやめ。差し当たってここからは……」

 

もう、過去を振り返るのは終わりにした。

少なくとも、前の自分の事より今の、今後の自分の事の方が重要。

ここらか先の人生を悔いなく生きよう、と決意。

それにまだ、したい事しなければならないと思う事があるから。

 

 

そんな時、だった。

 

 

 

「ここにいたんだ レイくん」

「っ!」

 

 

後ろから声を掛けられたのは。

 

因みに今いるこの場所は苺プロのベランダ。

綺麗な星を見ることが出来る場所。

備え付けられてる椅子に座って、夜空を眺めながら今後を思案する、若しくは反省会をする。それが今のレイのルーティンになっている。

 

ただ………現在時刻はAM3:00

 

これまで誰も起きてない、起きてこない時間帯を狙ってこの場所を選んだと言うのに、バレるとは思わなかった。

子供の身体にはある程度の負担が……と思っていたが、かなりお昼寝やらが出来るのでそこまで難しくは無かった。

ただ、本当にタダメシ喰らいの様なものだから……そっち方面を主に考えていたりもする。

 

 

「あっはは。ごめんねごめんね。こんな夜中にいきなり後ろから声かけられたら驚いちゃうよねー?」

 

 

陽気な声が夜空に響く。

空を瞬く星々の輝きが、その声に反応しているかの様に、一段と輝いている様な気がしたんだ。

 

 

「でもね、私も驚いちゃってるからお相子にしてくれないかな? だって、ちょっと夜に目を覚ましたら、アクアとルビーの間で寝てた筈のレイ君が居なくなってるんだもん」

 

 

この場へやってきたのはアイ。

星の名を持ち、星の様な輝いている眼を持つ唯一無二、最強で無敵のアイドル。

それは決して比喩なんかじゃなく、この世界に来てから、肌で実感していた。

ひょっとしたら、実は助けなくても自力で生き残ったのでは? と思うことだってあった。………無論、そんな事は無いのだが。

 

 

「ご、ごめんなさい……」

「あはは。謝んなくて良いよ? ーーって言いたいけどここはやっぱし、子供は寝る時間です〜! ってちょっとは叱った方が正しいかな?」

 

 

現在、一緒に苺プロの中で暮らしている。

襲撃者の件もあって、よりセキュリティの良い場所を模索している間、一緒に住もう〜と言うことになったのだ。

 

母親となって数年。精神的にもそれなりに成長をしているアイ。てへっ、と舌を出して片目を瞑るアイ。

 

 

「ま、私も人のこと言える程出来た親じゃないって思ってるけどね〜。まだまだこれから。一緒に成長してかないと」

 

 

そのアイの言葉を聞いて目頭が熱くなる。

まだまだこれから………。そう、これからも未来は続いていくのだ。

半ば無念に生命を散らし本当の星になってしまったアイはここにはいない。

 

色々と今後の事で大事な事を考えていたんだけれど……今この瞬間はどうでも良いとまで思えてしまうから不思議だ。

全てが報われたと。

 

 

「ね?」

「! は、はい?」

 

 

笑ってたアイだったが不意に声をかけてきた。深夜も深夜。もう戻ろう! 的な問答を想像していたのだが……違った。

 

 

「どう? ここは君にとって……レイ君にとって良い場所になったかな? 楽しい場所になってるかな?」

 

 

後遺症による記憶障害。

因みに現在、あれから1ヶ月後である。

 

それだけの時が経ったがレイの記憶は回復の兆しが無い、との診断結果。

記憶がないと言う極めてシンプルな恐怖。

更に追い討ちで唯一の親から捨てられた身であること。

計り知れないものをこの幼子は背負ってしまったんだ。

 

そしてアイにとってはレイは命の恩人。

 

異常性だとか特異性を押し問答されたがそんな事はどうでもよくて、ただただ彼には幸せになって貰いたい。幸せであって欲しいが故のアイの言葉だった。

 

 

「っ……はい」

 

 

大きくレイは頷く。

その顔を見たアイはまた笑った。

 

 

「うんっ! それは絶対ウソ(・・)じゃないね。普段の君はよくウソついて誤魔化したりしてたけどさ〜。だから、一番そこの所を確認しておきたかったんだよね〜」

 

 

そしてーーー驚愕した。

 

 

「ね? ね? 実はレイ君。記憶戻ってない??」

 

 

星野アイ。

その瞳の輝きが真っ直ぐ向けられる。

向けられると同時に思い出した。

 

 

 

 

 

ーーわかるよ? それは嘘つきの目。人を騙すのが得意な目だって。

 

 

 

 

 

 

 

 

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