ある少年がいた。
名は「兵藤一誠」。
彼は特別な血筋――ではなく、普通の家庭に生まれたただの少年なのだ。
ただし性欲が強い――
ではなく、ただ―ただ――
〝武〟――それも「最強」への憧れが強いただの少年なのだ。
●
幼い一誠は自身の部屋で多くの本を熱心に読んでいた。
そこに――
「一誠」
「あっ!パパ!」
一誠の父親がやって来た。
彼の来室に一誠がパァッと顔を輝かせた。そんな息子に父親も微笑む。ふと息子の手元のものを見てニコリとする。
「ん、また読んでいるのかい。本当に好きだね」
「うん!だってカッコイイだもん!」
父の言語に一誠は興奮する。そして一部の本を引き寄せて、父に見せながら説明する。
「宮本武蔵!……負けた事がない最強の剣士!」
「織田信長!……あと少しで天下統一できたところだった最強の武将!」
「他にも強くて凄い人がたくさんいるんだ!」
一誠の熱心な説明に父も微笑む。
「ふふっ……お前は本当に彼らのような人が好きなんだな」
「うん!」
彼らはそう穏やかに話し合った――
「もしかしてお前は彼らのようになりたいか?」
「うん!」
父のその問いに一誠は頭を勢いよく振る。
「僕は宮本武蔵のように――織田信長のように――強くなって「最強」になる!!!」
一誠の力強い宣言に父は微笑み――
「そうか、しかしそれは難しいぞ。強くなるには頑張り続けなればならない……」
「もちろん、ただ強いだけじゃ「最強」とはいわない」
「困っている人を助けてあげるぐらいに優しくなければならない」
「一誠……お前はそうなれるかな?」
父が真剣な態度で一誠にそう言う。父の態度、そして言語に一誠は真面目な表情になる。
「……うん!分かった!」
「僕は頑張り続ける!人を助けてあげる!」
「よく言った!一誠!」
一誠の再びの力強い宣言に父も満足気な笑みを浮かべる。
「僕――兵藤一誠は「最強」になってみせるぞ!」
●
「……懐かしいな」
当時を思い出していた一誠はその思い出を懐かしんでいた。
彼はもう青年に紹介していた。
そして……
彼の足元には多くの人が倒れていた。しかも、よく見れば人々はボロボロだった。なぜそうなったかいうと――
「ケンカは買うがな……」
「人に迷惑かけたくないから場所を移そうと言ってんのに、ここで始めやがって……」
どうやら彼らは一誠とケンカして、やられたらしい。
一誠の呆れている態度に倒れている人々は悔しそうに呻く。
「……だけど、ま!お前らもなかなかやるよな!」
「ケンカはまた受けてやる!――ただし、人に迷惑かけない程度でな!」
一誠が人々にそう言い、この場から去る。
一誠は去った後の場にいる人々は――
「かぁ――やられたな…クソったれが」
「……でも、なんか悪い気分はしないよな」
「そうそうやられたのになんかスッキリするというか……」
「……それがアイツ――兵藤一誠の魅力なんだよな……」
人々はそう言い合いながら一誠の後ろ姿を見つめ続ける――
――これはハーレム王を目指す乳龍帝おっぱいドラゴンの物語――
ではなく……
――〝武〟にものいって「最強」を目指す兵藤一誠の物語だ。