時間が流れて駒王学園での授業が全完了して学生達が帰宅する時間。
駒王学園に所属している学生達が帰宅している中、1人の学生――兵藤一誠は家に帰らずにあるところに寄っていった。
「……ここか」
そう呟き見上げた一誠の目前には廃墟が建てられていた。
いかにも不良が拠点にしていそうな廃墟に一誠が一体何の用で寄っていったかというと――
「どうだ?感じているのか?
――「ドライグ」」
一誠がそう呟くとその脳内に声が響く。
『あぁ、間違いない。いるな』
一誠にそう響く声――その主が「ドライグ」。
彼はドラゴンだ。
そうドラゴンだ。
架空の中の生物ではなく現実にいる生物なのだ。
しかもただのドラゴンではない。
世界で十指に入る強さを持つ「赤い龍」なのだ。
それ程のドラゴンが「神器」――人間の体内に宿す武器の中へ封印されている。
――ちなみにドライグがなぜ一誠の中へ封印されているのか、その理由は別の話。
とにかくドライグがオレの中にいて、言葉を交わし続けている。
『しかし――まさか、お前がオレの力を使わずに戦うつもりだとはな……』
ドライグが呆れて、しかしどこか面白そうにそう言う。
そう、確かにオレは自身に宿っているドライグの力を使う事は可能だ。
だが、オレはドライグの力を使わないつもりだ。なぜならば――
「仮にお前を使うとして、それは結局「赤龍帝」の力だろ?」
「オレは――「兵藤一誠」と強くなりたい、戦いたいんだ」
オレのその考えにドライグは愉快そうに笑う。
『フハハハ……今までの相棒を見てきたが、お前のような奴は初めて見たぞ』
『まぁ、だからこそ――お前に教えた……オレの力を使わなくても強くなる方法を――』
『おかげでか、お前の強さは驚異的だ』
ドライグの言葉にオレもニャリとする。
「おう!だからありがとな。方法を教えてくれてな」
オレ達が和気藹々と話し合った。
すると――
「!」
ふと感じる気配にオレは目を鋭くする。
オレの目前の暗闇から――
「おんやぁ〜旨そうな匂いがするなぁ〜味は一体何なんだろうな〜」
上半身が丸出しで下半身が猛獣もしくは蜘蛛……名状しがたい形状の女性の怪物――「はぐれ悪魔」が姿を現した。
そんな怪物の晒し出す雰囲気――狂気にオレは眉を顰める。
といえかける言葉は変わらないが。
「……あんたに質問。あんたは悪魔に無理矢理眷属に変え――「ギャハハハ!!」」
オレの問いを遮るかのように怪物がオレを喰おうと襲いかかってくる。
「……ダメだな、こりゃ……完全に狂気に陥っているな……」
そう呟いたオレは目を鋭くし構える。
――光り輝く右拳を構えて
「――ハッ!」
怪物に放った。
「――は?」
怪物が呆然とする。
何せ――胸に穴を開けられたから。
目を大きく開く怪物はそのまま倒れ込み――塵にかえった。
「……南無」
それを見たオレは冥福を祈った。
『……見事だな』
「……他愛ないものだがな……」
やる事を終えたオレはドライグと話し合いながら廃墟を後にする――
以上から分かるようにオレ――兵藤一誠は世界の裏に潜んでいる怪物と戦っている。
オレがその怪物から人々を守る為に――そして「最強」に辿り着く為に――