転生したらトカゲさんだった件   作:蓮太郎

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第十一話 身長格差って結構ひどくない?

 

「ほー、あれはペガサスか」

 

 視界端のミニマップに謎の集団の反応があったから来てみたら、空にペガサスの集団がいた。

 

 いや、正確にはそれに乗る何者かだが。

 

 こうして生で見てみると、空中で飛ぶバランスの悪そうな生き物の背中に乗るって相当難しいよな?

 

 少しでもバランスを崩せばペガサスごとおっこちそうだし、俺には怖くて出来ないな。

 

 そろそろ声をかけてみるか。話させ出来たら敵かどうかの区別はつく。

 

「おーい、そこの!どうしたんだ、そんな集団で来てさぁ!」

 

 大声を張り上げて問いかけた。向こうだって聴覚を鋭くする何らかの手段を持っているはずだ。

 

 高さと風の音で怪しい音が分かりませんでしたなんて言い訳が通用するわけが無い。

 

 俺の声が届いたようでゆっくりと降りてきた。

 

 戦闘にシンプルだが力強い印象を持つ鎧を着こんだ男が戦闘で、次々に地面に着地していく。

 

「よお、もしかしてあんたらはリムルの知り合いかなんかか?そうじゃなさそうだな」

 

「いや、知り合いだ。お前たちも剣を下ろせ」

 

 軽々しく話してきたことが不快だったのか背中の大剣を抜こうとする部下を嗜めている。

 

 先頭の男は相当えらい地位にいるらしい。気軽に話してはいけない立場のやつが何で先頭に居るんだ?

 

 話しかけるのも戦闘の人間になるんだし…………いや、あの肌の色はドワーフか?

 

 カイジンなら何か知ってるとおもうが、今この場にいるのは俺だけだ。

 

 いや、もう一つ近づいてくる反応がある。

 

「おいおいおい!ガゼルじゃないか!なんでここに?」

 

「知り合いか?」

 

「ドワーフの王様だよ」

 

「どうやら覚えているようだな、スライム。そしてカイジン、久しいな」

 

 なんでここに、って王様が直々に飛んでくるなんてよほどの事じゃないぞ。

 

 いや、心当たりは二つほどある。

 

 その心当たりはちょうどガゼル王の目の前に二人いるわけだが。

 

「このリザードマン…………リザードマンか?対等に接しているのか?」

 

「まあな、居候みたいなものだ」

 

「元は旅人だったが、最近は普通に住んでる感じだな」

 

「そうか。我らの接近に真っ先に駆けつけたのも彼、ということは強者か何かか」

 

「腕にはそこそこ自信はある」

 

 ぱんぱんと二の腕を叩いてみたが、ガゼル王はマッスル挑発には乗ってこなかった。

 

「…………お久しぶりでございます」

 

 リムルの後を追ってきていたカイジンが膝をついてガゼル王にあいさつした。

 

 確か、ドワーフの国で有名な鍛冶屋だったが追放されてリムルのところに来たんだっけか。

 

 出奔と言うやつか?普通なら結構有力な部下を流すわけにはいかないと思うが…………

 

「王よ、本日はどのような用件で参られたのですか?」

 

「そこのスライムの本性を暴きに、王としてではなく一私人として来たまでだ」

 

 なんだ、リムルが目的だったか。

 

 確かにリムルがジュラの大森林盟主という大物の立場になったという話を聞いたら確認は必要だろう。

 

 でも王様が堂々と来るのはどうかと思うがねぇ?

 

 リムルがスライムから人型になると驚かれ、装備していた小太刀を目にしたガゼル王は剣による手合わせを提案してきた。

 

 スライムが盟主など法螺を吹くなと言うが、ベニマル達の殺意が物凄く湧いて出てくる。

 

 前から思ってるがお前たち達沸点低く無いか?

 

 リムルも甘いから何も言わないが、言いつけだけは守るから無駄にタチが悪い。

 

 樹木人(ドライアド)のトレイニーまで出てきて状況がさらにややこしくなる、がガゼル王はトレイニー達まで傘下に入っている事でリムルが大森林をまとめたという事は嘘では無いとほぼ確信したらしく大笑いしている。

 

 でも手合わせは止めないあたり、バトルジャンキー入ってないか?

 

 この手合わせは、結果を言うとリムルがほぼ負けだろう。

 

 能力無しだとガゼル王が圧倒的に強く、リムルの剣技が児戯に見えるくらいの立ち回り見せた。

 

 リムルもリムルで最後の一撃を凌いだのは訓練の賜物と言っておこう。

 

 ガゼル王の強さ、英雄と呼ばれるだけあってまあまあ強い。奥の手はあるだろう『ユグドラシル』で例えるなら中堅プレイヤーあたりか。

 

 もっと鍛え上げられたら(・・・・・・・・・・・)魔王くらいにはなれるかもしれない。感想は以上だ。

 

 で、驚いたのがガゼル王とハクロウが師弟関係だったこと。

 

 リムルもハクロウに剣を学んでたから弟弟子になる訳だが、思ったより急に馴れ馴れしくなったなガゼル王。

 

 で、これから話し合いになるだろうから俺は席を外そう「そこのメルトも確かな腕の持ち主。剣を使わなくとも優れた腕がある。手合わせしてみたらどうでしょう?」…………ハクロウさん?

 

「ふむ、確かに誰よりも先に俺たちの元に来たのはそこのリザードマンだったな」

 

「実力は保証しますが、まだ全てを見せてくれないのでね」

 

「剣鬼殿がそう言うほどか。俄然、興味が湧いてきた」

 

 こ、こいつ、俺が普段の訓練で手を抜いてるからってやりやがった!

 

 確かに命のやり取りしてないから鈍ってるかもしれない可能性はあるけども!

 

 でも別に要らないし時間の無駄だしリムルと手合わせして疲れがあるだろうし要らないだろ?な?

 

 そんな希望を目に宿してリムルを見た。

 

「おー、やれやれー。兄弟子がんばれー」

 

「こ、こいつらぁ!」

 

 メルト、ガゼル王との手合わせ決定。

 





 メルト、ハクロウに売られるの巻。

 しれっとガゼル王についてるリムルも弟弟子の立場を利用して茶化してくる。

 相手は王様、下手に負けたら不信が残るし下手に傷つけたらドワーフの顰蹙を買う。メルトの明日(他の見る目)はどっちだ。

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