現代超能力バトル世界に転生した俺の寿命はあと一日 作:テムテムLvMAX
「えー、器物損壊罪と傷害罪、あとは威力業務妨害と……そうそう、俺の手を煩わせた罪で刑期四千年な」
「そんな無茶苦茶なぁ〜っ! これはちょっとした弾みなんだよーっ! それじゃあ実質終身刑じゃないか〜!」
「すいまひぇんでひた! おねはひてふきゃらほっへはははなひへ! せんふぁいごめんなひゃい!」
「んだとぉ? テメェら何回警察の厄介になるつもりだ毎度毎度「君ってバレンタインの同期でしょ? 止めてきてよwww」みたいな扱いされて俺も悪く見られるんだぞ分かってんのかゴリラとゴリラ!」
怒髪天を衝くって、こう言うことなんだろうね。
「あれ木谷さん?」
「あれ木谷さんだね」
「あの修羅知り合いなんだ……芸能界怖っ……」
いつもなら面白いお兄ちゃんなんだよ、ただバレンタインさんのやらかしの後始末係になっちゃったからブチギレてんだよ、一番の被害者は彼だね、間違いない。
まぁこんな事があったので新入生は全員帰宅し、後日改めて会場を整備した上で入学式を行う、なのでそれまでは予定通り授業に参加する事になる。一年生は4クラスあり一室25人と余裕のある配置でゆったりと授業に専念できる。
登校初日には流石に授業はせず、今後行う授業やイベントの説明がなされた。色々あるぞでっかい学校だから文化祭、体育祭、更に碧蘭祭りと1年で3回祭りがある。よその学校とはその役割が違うので一概に喜べるものではないが……それはおいおい。
それよりも嬉しいことに偶然にも席決めくじ引きで玲沙の隣を引き当てた、これが恋愛パワーです。
進に関しては玲沙の隣を引き当てていた、お前主人公や。
「あっそうだ俺のこと進でいいぞ、俺も宗志って呼んでいいか?」
「あぁ是非そうしてほしい、なら遠慮なく進って呼ばせてもらうな」
「えぇトッキーの方がラブリーだよぉー」
「惚気てるなぁ玲沙、めっちゃ楽しそうで羨ましいぜ」
「うちの彼氏よくできた彼氏でしょー!」
激しめに玲沙に頭を撫でられ視界が揺れる、これでも病気持ちなんですがね。ちなみに病気のことは秘密だ、バレンタインさんによればいらぬ厄介事を引き寄せないための措置ということ。
そのバレンタインさんはと言うと
「はーい皆さんこんにちは! 私はこのクラスの担任のバレンタインさんだよっ? みんな宜しくねぇ~ん!」
俺のクラスの担任だった、原作通りだな。
主人公のクラスには重要人物が集まるのはもはや物語の鉄板、咲島さんや玲沙、バレンタインさんは当然としてあと4人は原作ネームドがいることが見て取れる。鹿見はわかんなぁい、あれ誰?
「スゲェ……バレンタイン様が担任だって」
「このクラス勝ったな」
「こうなると夏の“対抗戦”楽しみだな」
「それに魔王もいるし」
「だな」
「おいおい魔王呼ばわりかよ」
俺何もしてないのに……
「皆気が早いねー夏の話ししてる? まぁ私がこのクラスの担任になったからには夏の体育祭でのクラス対抗戦は負け無しと思ってくれてよろしい!」
クラス対抗戦か……原作だと体育祭の催しの一つだったな、まだ先の話だが超能力テロリストグループ【シャングリラ】が攻めてくるから気をつけねばならない、このテログループは主人公の蓄積能力に目をつけ物を爆弾化する超能力で核の八倍の破壊力を持つ人間爆弾で国家転覆を企むやべー組織だ。
原作屈指のシリアス展開、このときばかりはバレンタインさんは動けなくなるから俺たちでなんとかするしかない。
「だがその前に〜部活決めれ!!! ほら見てみろ! 部活はなんと50もある! 選び放題だねっ!」
この先の不安要素に一人だけ暗くなっているとバレンタインさんの声で現実に引き戻された、先のことは先でやるしかない、今は目の前のことを見よう。
「ねぇ部活なににする? やっぱゲーム部?」
「玲沙お前学校でもゲームするつもりかよ……バドミントンとかどう?」
「進〜トッキーが私にきびしーよー!」
「妥当な話だと思うけど俺、と言うか芸能活動しながら部活まで手が回るのか?」
「んえ? そこはね敏腕ジャーマネの力でなんとかなってるのよ」
俺それ知らんかったけど……そういうことなら遠慮なく部活は選んでいいだろうな。
「ふふふ、仲がよろしいようで。部活はお決めになりました?」
「あっ咲島さん……トッキーはあげないよ?」
「可愛いですわね」
「鏡みてこいよー」
「玲沙、そんな邪険にしないの」
「変わったよなぁ玲沙、誰とでも仲良くするタイプだと思ってたけど」
進もやっぱそう思う? 俺もそう思う。原作からしてもっと快活なキャラだと思ったら結構しっとりする感じだよね。
で、咲島さんが何を話したかったのかと言うと。
「新たに部活動を立ち上げませんこと?」
「「「おぉ~」」」
「それはどういった感情なのでしょうか……?」
「令嬢ーッて感じ?」
「わかリミッターブレイク」
「右に同じ」
そういう事である。
「別に良いけど何部を立ち上げるので?」
「超能力研究部、ですわ」
……そうか、そうだったな。超能力研究部、略して超研部が発足したのはこのときだったか……いわゆる主人公チーム、最初は緩い部活だったが次第に明かされる主人公の力を解き明かすための本当の超能力研究部になっていた。ファンからすればかなり名誉なお誘い、断るはずもない。
「その話乗った」
「まだ概要もお話してませんのよ?」
「俺にはわかる、絶対面白くなる。咲島さんなら面白くなるって信用できるしな」
「うふふ……そう言い切られると張り切ってしまいますね」
「進さん進さんあれが私の彼氏ですよ、人誑しなんですかね?」
「俺には真似できねぇぜ……」
「おっ嫉妬か?」
「shit!」
「脊髄で会話すんなし」
話がそれた。
「俺は咲島さんの部活に入る、二人はどうする?」
「トッキーが行くなら行くよ」
「俺も面白そうだから入るぜ!」
「なら僕も入部しないとね」
出たな鹿見! この流れで入ってる胆力だけは褒めてやろう! 俺には真似できねぇからな、それ以外で褒める所は俺には見つけられねぇ。
「鹿見さんは誘っておりませんが?」
「入部に制限はないはずだよ?」
「面の皮が厚い方ですね」
「ありがとう」
無敵かな? 鹿見の無敵メンタルに面倒くさくなった咲島さんは入部を許可したようだ、部活成立には最低5人必要だったはずだからこれでオッケーなんだけれど……ここは俺の一存であの子もお誘いしよう、彼は恐らく生徒組最強まであるからな。
「ねぇ君部活が決まってないなら俺たちの所へ来ないか? ドレイク君」
「アンタは有名人のソウシ・トキツキか……ハッキリ言えばNOだ、理由まで話す義理はない」
クリストファー・ドレイク、アメリカから来た留学生にして超能力の分野における天才クレイグ・ドレイク博士の養子、また彼も天才であり、俺よりも何倍も超能力に詳しく、そして強い。
黒い髪は日系の血が入ってるからで、やはり凄く体格が良いし能力も『重力』である事から学校全体で見ても指折りの男だ。
原作では父親であるクレイグ博士と喧嘩して家出してた所を進に見つかって進の家族を通して父親の本当の優しさを理解した所から主人公チームに入ったんだ、あのシーンは涙なしでは語れない……
「頼むよ〜」
「断る、ふざけた部活に入る余裕はない」
「そこをなんとか〜」
「……しつこいな」
ここからは耳打ちで聞こえないように。
「実は気になる女の子いるんでしょ?」
「!? ……分かるか?」
「お手伝いしますよ? どうです?」
「……よし、乗った」
釣った。
「俺を呼ぶときはソウシでいい」
「なら私のこともクリスとでも呼ぶと良い」
男同士の固い握手を交わした!
ちなみにクリスが好きな人は咲島さんであることは原作から知っている、鹿見に渡すよりは良いかなって……コイツ良いやつだし、なんなら未来で付き合ってるし。
「はい、六人目のクリスです」
「あらあっさりと……これで部活申請は大丈夫そうですわね」
「サキシマ、何でも私に頼ってくれ」
「ありがとう御座います、クリストファーさん」
さてこんな物でいいだろう、部活も決めたし、重要人物は誘い込んだし、これでええやろ。
早速部活のメンバーを部活申請用紙に書き込み咲島さんを部長にして、提出!
「承認! がんばれよ!」
超能力研究部、設立!
本格的な活動はまだまだ先の話だけど今から楽しみで仕方ない。
「では、放課後にメンバーで設立祝いを致しませんか?」
「賛成!」
「いいねぇ」
「もちろんさ」
「私はどこでもいいぞ、日本の食事は美味い」
「うおーっ青春サイコー!」
「私がよく行くお店を予約しておきました、学校の皆様と食事をする事が楽しみでたまりません」
ん? 咲島さんがよく行くお店……? するってーとつまり……
「ちょ、超高級回らないお寿司……!」
「私の奢りです、いっぱい食べてくださいね」
放課後にワイワイとファストフード店でキャッキャするんじゃなくて、リムジンで迎えに来た黒服の人たちに連れられた際にある荘厳とも言える超高級寿司屋でキャッキャしろと? 貸し切りだから良い? たかが数百万……?
「これがお嬢様クオリティ……!!」
咲島さんを本当の意味で令嬢だと思ったのはこれが初めてだぜ……いや、金の使い方凄いわ……本物……