現代超能力バトル世界に転生した俺の寿命はあと一日   作:テムテムLvMAX

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キャラ掘り下げの時間だオラァ!ちょっと長めです


もしもでも死にたくない

 学生の本分は勉強と遊びと言う2軸であるのは広く知られていると思う、メリハリつけようぜって事よ、でも人生が進むとメリハリが消えてくのは大人の悩みよな、人生が辛くないように仕事するのに結局仕事で辛くなっている人生、ホントにトホホ……って言いたくなる。

 て、言うのは全然今からの話には関係ない。

 そんな陰鬱な人生の話よりキラキラアオハル話をしよう、俺は今現在海に来ている、誰とだと思う? 

 

「付き合ってもらってすまんな、ソウシ」

「良いってことよ、クリス」

「まさか二人だけとはな……」

「俺が咲島さんじゃなくてすまんのぉ」

「コイツめ」

「いでぇ?!」

 

 野郎二人きりでビーチでさんさんと輝く陽光で体を焼いている、ビーチによくある寝れる椅子に二人して寝転がりこんがりと焼いている、片方ゴリラで片方ヒョロガリなんで比べると差がひどい。何故俺とクリスが一緒に海に来ているかと言うと、咲島部長が休みに皆で海に行こうと提案してもれなく全員参加したのだが、当日の公共交通機関が事故に次ぐ事故でズタボロになり家が近い俺と自力で走ってきたクリスだけが海に到着できたのだった。咲島部長はヘリ飛ばししてでも行くって言っていたから流石に非常識なのでクリスが止めた、可哀想だが可哀想な話だったと流すしかないのだ……

 ちなみに玲奈は来れると思ったが仕事の関係で日焼け禁止が言い渡され来れない、なんで前もってマネージャーに確認しなかったんだ……

 以上が野郎二人になった理由だ。俺の提案で人の多いメジャーなビーチを避けてもう一つ近場にある小さいビーチへ来た、地元の人間の特権だな! なお人は少ないのでナンパするならメジャーな方へ行け

 

「クリスはさぁ……いつも海に来ると体を焼いてるのか?」

「まぁな、元々はそこまで焼く事を意識してはなかったがな」

「ん? 元々?」

 

 よくある何気ない質問だったが、クリスから返ってきたのは意味ありげな言葉、これはもしやアレ絡みか……? 

 

「あぁ……本国にいた時はよく海に行っていた、父がたまに海洋研究の手伝いをするついでにオレもついて行ったのさ……ある時、日本から来たその海洋研究の出資者が来てな、その時同い年の女の子も居てだな、その子とオレは親同士が難しい話をしている間遊んで仲良くなったんだ……」

 

 これはアレだな、やっぱり咲島部長との出会いの話だったな。原作のどこだったかはこれは流石に覚えてないけど。お互いにあの時あった事を覚えているのに名前を聞かなかったせいでお互いにわかってないのがポイント。俺から言うことはない。

 

「そしてだな……たぶん恐らくだが、オレが一方的に向こうを好きになった。当時のオレには国を越えて付き合うのは無理だと思っていたから、結局彼女が帰国するまでの間にラブレターの一通も渡せなかったが……代わりに彼女の好みを聞けたんだ、逞しい体が好きだとさ」

「それで日焼けするようになったってことか?」

「まぁ、うん、そうだな……逞しさを出すには日焼けしたほうがいいだろうと思ってな……」

 

 クリスが珍しく恥ずかしそうに笑っている、いつもは硬い真顔で時々クスッと頬を緩める程度だから、これはかなり恥ずかしく思っているんだな……それでも、その話をしてくれたと言うことは俺の事を友達と思ってくれているのだろう。いい奴や……

 

「さて、オレは話したぞ?」

「いや待て待て俺にそういう話はないんだよ」

「いやあるだろ? 彼女の、レイサミオザキとの話が」

「あー……うん、それなー……恥ずかしいけどまぁ、聞かせてやるぜ」

 

 誘拐事件のこともあるので話せることと話せない事があるが、大体そんなことがあったと掻い摘んで話をした。要約したら助けたら好かれたって事よ。

 

「なるほどな……そんな背景があったか、それなら彼女の振る舞いも納得がいく」

「どゆこと?」

「知らないのか……? なら、知らないほうがいい」

「え、え? ねぇ待ってよその言い方怖いんだぜ?」

「ふふふ……」

「ちょっとクリスさん? クリストファー? おーい! クリストファー!!!」

 

 教えてくれよクリス! 一体玲沙の何を見たんだよォーッ! 怖いんだけど?! その含みが怖いんだけど!! 

 

「ねぇねぇ、お兄さん達私達と遊ばない?」

「遊ばなーい?」

 

 玲沙の隠された一面に気を取られていたら、大人の女性二人組が俺たちに話しかけて来たぜ。片方は背が高く焦げ茶の髪、もう片方は背が低く同じく焦げ茶の髪、帽子も被っていた。あとこの背格好に既視感を感じていた。

 顔に見覚えがないから原作キャラじゃないな……だとして、俺たちに声を掛ける理由はなんだ、それにこの既視感……警戒しておこう。少なくとも向こうは俺の顔と名前は知ってるはずだからな。

 

「すまないがオレはそんな気が無くてな」

「右に同じく」

「えーお兄さん達かっこいいしちょっとだけ遊んでくれない?」

「ちょっとだけでいいから、ね?」

 

 結構食い下がるな……目線でクリスにどうするかと訴えかけると首を傾げた、困ったな、何もわからない。とりあえず断る方向で進めようとしたら……

 

「遊んでくれないなら……貴方だけでも無理に連れて行くわ、クリストファー・ドレイク」

 

 まさかのクリス名指しの誘拐宣言、こう言うときは決まって攻撃がやってくるだろうと減速しつつ、クリスの腕を引いて最速で後ろへ飛び退き彼女らとの距離を取ったら、元いた場所には爆発でもしたように焦げ付き大きな穴が開けられていた。

 

「一気にきな臭くなったな……!」

「助かったソウシ! ……何故オレを狙う!」

 

 彼女らにクリスが問うと、背の高い女性は言った。

 

「イヤね、言うわけないじゃない」

 

 その台詞を境に彼女らの気配と雰囲気がガラリと変わっていた、この感じは普段木谷さんに感じている強者の気配、今の俺、俺達とは経験してきた場数が違うのだろう、だが、木谷さんと比べればまだなんとかなる。クリスの方は余裕ありげの笑みすら浮かべていた

 

「そーれっ」

 

 背の高い女性が人差し指を親指に引っ掛けて弾くと、地面が連続的に爆発して俺達の方へ向かってくる、狙いが甘いのでそれほど苦労なくかわし、背の高い女性のいた場所を見たが既に居ない。

 

「遅っそ、さっきのは何?」

「ぐあっ!?」

 

 避けた後の隙に合わせた蹴りの一撃が俺の腹部を捉えて海側へ吹っ飛ばされ海面に打ち付けられ背面に痛みが襲う、蹴り飛ばされた瞬間ちらっと見えたクリスにも背が高い女性の攻撃が激しく降り注いでいた。分断が目的だったんだ……! 

 

「そっちのオマケ坊やは厄介ね、マリーに任せるわ」

「オッケー、ジョディ」

 

「マリーにジョディ……女の二人組……」

 

 待てよ、何も原作キャラが変装しないわけじゃないよな……そうだ、何か忘れている事があるはず……キーワードはマリー&ジョディ、女の二人組、あと一つ情報があれば思い出せそうだ……! 

 ちっくしょう頭がくらくらする……こちとら病人やぞ

 

「ソウシ!!! 無事か!」

「俺のことはいい! そっちに集中しろ!」

 

 叫ぶクリスに俺も叫び返し、この場を逃げる方法を模索する。しかし……

 

「バカね、生かすつもりもないよね、こっちは」

「うるせぇよ、おちびちゃん」

「あらそう」

 

 砂浜で足が取られないかアイツ! 

 小柄だが素早く砂の上でも足を取られずに走り寄ってくる、そして飛び上がり空を蹴った。マジかそんなのあり!? 

 

「これ、この国ではカマイタチって言うんでしょ! それっそれっ!」

 

 空を蹴って飛び上がり、飛び上がった所で高速の回し蹴りを繰り返すと真空波が俺めがけ次々に飛んでくる! 右に左に体を倒し、減速してこっちも海水の上を走る、いつもの減速よりもっと力を込めないと体が沈むので疲れるがそうも言ってられない。

 減速していてもある程度速いものは振り切れない、能力の強弱はその日のコンディションも影響するし精神状態も影響する不安定なものだ、突然の襲撃になれていない俺は一方的なハンデを負うことになる

 

「避けたー! すごーい! じゃあもっと!」

「ウゲッ! 加減しろボケェ!」

 

 さっきの攻撃が小雨なら今度は大滝だ、回転数をました回し蹴りで起こった真空波が怒涛の連射で俺を狙って降り注ぐ、狙いはさっきより外れるがその分数が多い、それにパワーも増しているので減速させても気を抜けば当たるくらいに速い! しかも相手はずっと空中にいる、手が出せねぇぞ……

 

「おにーさん雑っ魚いんですけどー!」

 

 ムカつくっ! けど手が出ない! 減速出来るだけで空を飛べるわけじゃないんだ、クリスが向こうを片付けるまで俺は粘るぜ! 

 

「それっ!」

 

 避けッ! 

 

「そらっ!」

 

 避けッッ! 

 

「オラァ!」

 

 避けッッッ! 

 

「いつまで逃げ回ってるつもりだボケナスがーッ!」

「うわキレてる、子供かな?」

「見た目で決めつけんな喋るゴミがぁぁぁーッ!」

 

 ものの見事に挑発に乗っかったマリーと呼ばれた女性は更に回転数を増して、回転方向も複雑にすることで多方向から真空波を放った。速いな、だがさっき程じゃない、怒りで力んでいるんだ。

 避ける為に予備動作をとったその瞬間だった、体が不意に重くなり膝立ちでも苦しいくらいに体が急速にダルくなるが、それは俺だけじゃなくて空にいたやつも対象だった。

 

「ぐぇ……いきなり何……重い……ジョディ……?」

「フッ……オレと、オレのフレンドに手を出そうだなんてどこの身の程知らずか知らないが……」

 

 またズシン、と、空気が物理的に重くなる。クリスが歩けば歩くほど、その重みは増していく、体が重いが、それは今さっきまで空中に居た小柄な女性、マリーも同じだったようで地に叩き落されていた。

 そしてクリスを見ると……あぁお前はそういうやつだったや。

 

「くる……し……ぃ……」

「立ち向かう相手はよく見るんだな、オレはクリストファー・ドレイク、この世で最も超能力に詳しい男の息子だ」

 

 背の高い女性、ジョディの背を踏み付け、重力によって押さえつけていた。ただ、俺とあのマリーと言う奴はまだいい、立てなくなっているだけだ、重力の中心にいるジョディが砂に体半分めり込む形で拘束されて呼吸すらまともに出来ていない、あと数分もこうしていたら死ぬだろう、もう気絶している相手をこれ以上責めても仕方ない……

 

「おい……クリス……もうその辺にしとけって……」

「ソウシ? 何を言うんだ、コイツたちは命を狙ってきただろ? だからこれは正当な行為だ」

「国が違う……!」

「……分かった、だからそう睨むなよ……悪かったって」

 

 やっぱり向こうの国の人たちは強いな……いろんな意味で。

 ジョディがやられた今、片割れを失ったマリーもまた降参の意を示し対抗をやめた。

 

「ふん、ソウシの慈悲に感謝するんだな」

「しっかしつえーなクリスは」

「当たり前だ、誰が親で、誰に鍛えられたと思っている」

「クレイグ博士」

「当然の結果だと思わないか?」

「言えてる」

 

 などと会話してた僅かな隙を突いて彼女らは逃げ出した。

 

「まぁ俺が許さんが」

「「ぐえっ!」」

「おっそいねぇ」

 

 戦闘中でもなんでもないなら俺が逃がすわけないんだよね、大人しく捕まってて下さい。

 

「クソッ! ふざけるなインチキども!」

 

 と、マリーは叫ぶ。インチキってお前も空飛んでたが? 

 

「そうだぞ! こんなに痛めつけて国際条約違反だ!」

 

 と、ジョディが吠える。お前そもそも刑法違反だからな。

 また逃げられると困るので二人共の両手足を漂着していたロープで固定して砂浜に転がしておく、あとは警察に連絡を入れて……木谷さんにダイレクトコールすればすぐ来るか。

 

「マリー、もうダメだ……このまま捕まったら姉さんが……」

「……」

「マリー……」

「お前たちにも悲しむ親族がいるなら、俺たちを襲ったことを後悔するんだ、独房でな」

 

 ……そうか、思い出した。

 

「クリス、すまないがこの二人と話がしたい。出来れば離れてくれないか?」

「何を言うんだソウシ?」

「いやね、ちょっとありがたいお説教をしてやろうかと」

「そうか……なら、少し離れる。くれぐれも気を付けろよ」

 

 クリスは声が聞こえないくらいには距離を取った、さて。

 

「なんだ? 私達に本気で説教しようって?」

「しないが?」

「何こいつ……」

「二人の間には、共通の知人がいる。それはジョディにとっては姉であり、マリーにとっては母に当たる人間がね」

「「!?」」

「青ざめた……と言うことはあってたのか……てことは……よし、木谷さんに話通すか」

「えっちょっと待って? あなた何よ!?」

「そうよ! 姉さんの話は誰から……そういう能力なの?」

「教えません。だけど、シャングリラには恨みがあるだろ? 片や姉、片や母を人質にされてる訳だし」

「シャングリラの事まで……」

 

「まぁ、ね、そんなことはどうでもよくて、もし組織が気に入らないなら、手を貸す用意がある。この国の警察はシャングリラの情報と壊滅を願っている、どう? 提案を飲む?」

 

 二人が頷いたので木谷さんに電話してフィニッシュ! お疲れ様です、今日はここで解散となった。

 明日説明しろとクリスに詰められたから、木谷さん連れて行こーっと

 

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