現代超能力バトル世界に転生した俺の寿命はあと一日   作:テムテムLvMAX

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ピタゴラグナロク・スイッチ

「お前の死に様で世界がやばい」

 

「そんな事言わないで……」

 

「だってさぁ……あっ生当て超必入ったーッ! お雑魚!」

 

「ゲーッ!? 負けたぁ! お、俺が入院している間に腕を上げたな……!」

 

 

 俺は正体を隠さなくなった澪崎玲沙と『ゲームセンターヒメカワ』でいつもの放浪伝説をプレイしていた、ゲーマーは死んでもゲーマーだし快復してその後やることもゲームなんだ。

 同じゲーマーの澪崎玲沙もそのケがあるこちら側の人間だったらしくて、連れ去られたあと家に帰り警察に付き添ってもらいながらゲーセンでゲームしてたらしいし……

 

 俺達もしかしてソウルメイト? 

 

 これでカリスマモデル何でしょ? 陰と陽のバランスが取れすぎているので反則です、ファンになりました。

 

 

「ねートッキーはどうするの? 一応入学できるし、近くにはバレ様いるし、やりたい事は何でもやれそうだけど」

 

「それがな……ままならんのよ、俺って繊細なダイナマイトだからな……冷静に考えたら学校行ってる場合じゃない」

 

「そりゃそうだけどね、でもトッキーがいないとつまらないんだよ〜来ておくれ〜死ぬ時は一緒だよ」

 

「そら世界ごと一緒だからな、誤解を招く言い方しないでね、今変装してない状態で他人に聞かれると俺の立場が益々狭くなるの……おわかり?」

 

「おわかりでない」

 

「ホンマお前……」

 

 

 このヤローバレンタインさんの悪いところが感染してないか、いや元からだわ。

 結局今日は5戦勝ち越されたので調子が悪いどころではないのでゲームを早々に切り上げショッピングへ行くことにした、両親が現在いないので家のことは全部俺と玲沙でやらないといけないのだ、父と母……何処にいるんだろうな……あの人達荒ぶると手が付けられないのによく捕まえたよな……あの病院の警備員さん誘拐犯だったりする? 

 

 

「さて! スーパーなんて初めてな私をリードしてくれる紳士はどこかな?」

 

「えーと今日はどれを買うかなーバレンタインさんからメモもらったやつどこだっけ……」

 

「そんな無視する系バラエティ初めてかも」

 

 

 なんかほざいてるカリスマモデルはほっといてカートにカゴをセッティング、手にはメモをセッティング、メニューから察するにカレーであるが……このブロッコリーなんだろう……まるかじり? 

 

 

「あの子……! 澪崎玲沙じゃ……!」

「えっ本物!」

「おいおいマジか本人じゃん!」

「こんな所に推しが……! ふう……」

 

 

 そうだね、変装してない澪崎玲沙はただのカリスマモデル澪崎玲沙だね、そら注目集めても仕方ないよね。

 単独行動するように事前に言ってあったのでゴシップ的なアレはない、それに木谷さんの部下の警察の人が私服で警備してくれているみたいなのでそこそこ安全だ、心配はなにもない。

 

 

「えーと、ルー、じゃが、人参、玉ねぎ、あとナン。よしメモ通り買ったな」

 

「ちょっと」

 

「はい?」

 

 

 背後から声! この感じ覚えがあるぞ、原作キャラクターだ! 何故か原作開始前にドンドン出会っている気がするがこれは俺の運が良いのか悪いのか……

 とりあえず尋ねられたのでそちらを振り返ると……この黄色い頭は! このイエローワンピースは! 小さな身長は! 

 

 

「そこ、どいてくださる?」

 

 

 咲島 透子(サキシマ トウコ)だ! 

 身長135センチの幼児体型でありながら中身は天才! 彼女の能力『浸透』は防ぎようのない力でどうあがいても防御不能! 更に咲島財閥の令嬢だ! 

 主人公と競うライバルでヒロインその二。

 これは俺だから言えるんだが小学生と間違えそうになったのは内緒だ、澪崎玲沙と同年代だから自然に俺と同年代であることがわかるね。

 なぜそんな咲島財閥の令嬢がスーパーにいるのか不思議でならない、原作でそういう事をしていた訳でもない、なんでだろうか……一旦それは無視するとして。

 身長的に届かない棚の商品とかどうしてるんだろう、一人で来てるみたいだが……ここは手伝うか。

 

 

「えっと、手を貸そうか?」

 

「初めましての方、それはどう言うおつもりで? 人を見た目で判断しないでくださいまし」

 

 

 俺が声を掛けるが逆に突っぱねられモヤッとしたが咲島さんの動きから、余計なおせっかいだと思い知らされた。

 少しかがむと軽やかに飛び上がり目当ての商品を華麗な動きでかごに入れ音も無く着地する。凄いなぁって思うわけ、身長の倍は飛んだよこの人、能力使ってないし。

 

 

「お見事!」

 

「お褒めに預かり光栄ですね、ではわたくしこれで失礼いたします」

 

「まぁそう言わずに、俺どうせ暇だし手伝うよ」

 

「初対面の女性によくその様に言えますね、軟派のお方ですの?」

 

 

 つい玲沙の距離感で喋っちゃった。反省反省……さっきの動きを見るに俺は必要ないだろうし、帰ろう。おそらくロリ相手に口説いてるヤバイ奴に周りからは見えてるだろうな……あっ遠巻きに俺のこと見られてるよ注目集めちゃってるよこれは確定ですね……退散! 

 

 

「ごめんごめんそんなつもりは無かったんだ、でも気に障ったなら謝る、申し訳ない……じゃあ俺はこれで」

 

「お待ち下さい、どうやらわたくし誤解していたみたいですね、最近何かと物騒な世の中なので、あのような対応をしてしまったことをお許しくださいませ」

 

「いや別に気にして無いよ」

 

「それは重畳です、出来れば手を借りたいと思っていた所でして……恥ずかしながら、頼んでもよろしくて?」

 

「喜んで」

 

 

 俺の方は買い物終わっていたが咲島さんの買い物に付き合ってもうしばらくスーパーに滞在した、咲島さんの届かない位置のものを俺が取るだけなのだがお礼にチョコもらった。

 めちゃくちゃいい人なんだよなぁ咲島さん、財閥の子なのに飾らない気取らない皆に優しく敵に厳しく凄く真面目な人だし、何より主人公と絡むととても華やかな笑顔を魅せるシーンがあるのだが、そこ俺の推しポイントな。

 

 そんな咲島さんとわいわい話しながら買い物をしていたら時間が予定よりかなり長引いた、話がうまい咲島さんに釣られて俺も話していく更に咲島さんが話すループが出来上がっていたので買い物するより話してるほうが長かった。お陰で名前を言い合えるくらいには打ち解けられ、未来の学生生活の楽しみが増えた。

 

 

「あぁついつい欲しい物を買ってしまいました、こんなに楽しく買い物したのはいつぶりでしょう、ありがとうございました時月さん」

 

「いやいや、咲島さんが楽しかったらそれでオッケーだよ、買いすぎたのは……まぁどうにかしてもらって……」

 

「えぇそう致します……所で、あのお方先程から時月さんの事を監視されているようですが……一体何をされたのですか?」

 

「え? ……あ、玲沙忘れてた」

 

「あなたの想い人ですかね」

 

「そんなんではないよ!?」

 

 

 バッキャロー主人公の幼馴染ヒロインを俺が掠め取ろうだなんてやらないしそもそも無理だが? 

 と言うか俺に彼女ができる日は来るのだろうか……なんか悲しくなってきたな……

 玲沙が俺のことを待っているのでさっさと帰ろう、咲島さんに別れを告げてスーパーを急いで出た。

 

 

「時月宗志……また会えること、楽しみにしていますよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この日はそれで終わり、それどころか入学式まで原作キャラを見かけることも接触することも無かった。玲沙は同じ家に住んでいるので除外している。

 

 それよりも。

 

 入学式の準備と言えば色々いるので大変だ、アレを買うそれを買う制服のサイズを合わせる体操服は何着で着回すのか、考えるといっぱいあるな……まぁこう言うのが普通だとして、碧蘭高校は学生生活を送るために必要な物品や資金を全て援助してくれるので、そういう事を悩む必要はない、学費も何もかも全てタダである。その代わり退学判定や試験が厳しいし能力が弱いとすぐに落ちぶれていく辛さもあると言う。

 

 怖いね、魔窟だよ、でも行くぜ、あそこに主人公たちが繰り広げる物語があるから……! 

 

 

「あと一日で入学式だ、そう思うとソワソワする」

 

「トッキーも? 実は私もでね……落ち着かなくてコンボ精度落ちてきた」

 

「その割には産廃コンボで遊んでくるんだが? よっしゃ弱パン引っかかった流れで……はいーっ俺の勝ち、敗因は手抜きですかね」

 

「うげ、体力差あったのにあっさりひっくり返った……追い込んだ時のトッキーは強いよね〜それ以外は緩いのに」

 

「ほざけ俺はいつでも強いのだ」

 

 

 飽きもせずゲーセンに通っている、明日は入学式なのに。

 だからこそなのかも知れないが。

 

 

「トッキー、私はね、強くなりたいよ」

 

「なりゃ良いじゃないか、木谷さんもバレンタインさんも言えば手伝ってくれると思うぞ」

 

「そうじゃなくてーこれは私の決意とかそう言うの! 

 今までさ、守られてたわけじゃん? 親とか周りの大人にさ、別にいらないと思ってたの、それなりの能力があるしウザかったのよ守ってあげてるのよって態度が……でも誘拐されて初めて『私って弱いな』って思ったの、だからなんかプライドじゃないけど腹立って来てさ、舐めてた自分にさ、だからちょっと本腰入れて碧蘭高校で強くなってついでにモデルとしても名を挙げてやる。そして私の心を持ってった奴も思い知らせてやるぜ」

 

「立派な決意だな、感動した」

 

「思ってないくせに〜」

 

 

 なるほどこれは今後も成長していくヒロインの鑑ですね、羨ましいな主人公……こういう子に囲まれるんでしょ、主人公だって立派なやつだから文句ないけど文句言いたいぞ! 

 しかし幼馴染ヒロインは負けの可能性があるからな、俺の転生したタイミングだと恋の行方は不明だからな……そこはちょっと俺がフォローしてぜひとも主人公とゴールインしてほしいぜ……

 

 一人で勝手に応援団長の気持ちになっていると玲沙が椅子を寄せてこっちに近づいてきた、話がある時はこうするのは別におかしくないが駆体越しに話ができるのに……大事な話か? 

 

 

「いきなりなんだけどさ、どう?」

 

「何が?」

 

「私」

 

「どういう事?」

 

「私を異性として好きかって聞いてるの」

 

「…………なんでそんな事聞くの?」

 

「黙って答える」

 

「嫌いじゃない、気安く話せるし話が合うし、好きって話なら好きだけど、まぁうん」

 

 

「じゃあ付き合って、私と。私もトッキーこと嫌いじゃないから」

 

 

 

 なんか話が恐ろしい方向に向かう気がして来たぞ……

 

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