隕石落とすやついるなら触手出しても大丈夫でしょ 作:五足歩行
砂漠だし建物埋もれてるから実質ローランだよね
「■■■■■■■■!!」
燃え盛る大樹の下、白い花が咲き誇る地で狩人とそれは戦っていた。
ついぞは地に倒れ伏す怪物。どうやら勝者は狩人のようだ。
返り血を浴びながら思索に耽る狩人はきっと素晴らしい叡智を…
(飽きたな…)
思いついていなかった。
そう、こいつは殺し殺される血みどろの獣狩りの悪夢を繰り返し、取得出来るものは取り付くし、NPCのイベントだって全部完遂した。果ては強大な力を得ることの出来る聖杯ダンジョンに日夜挑み尽くし血晶石の厳選を行っている暇人地底人である。
なんならもうボスとか友達の家に遊びに行くぐらいの気分で行ってる。*1
この後もなんか真っ黒なキモイイカっぽくなって人形ちゃんに
「ああ、お寒いでしょう 」って抱っこされたらまたヨセフカの診療所から始まるのだ。なんと虚しい事か。じゃあもっかい最初から頑張ろうか。
そう半ば自棄に微睡む意識の中で次は小アメンの腕でやってみようかな、とか考えていると目覚めが近いようだ。
目覚めるとそこは一面の夜の砂漠だった。
(?????)*2
これには狩人も困惑。今回のスタートはローランになったのか?
確かに建物埋もれてるし……じゃあローランか!!うん!!
数瞬の考えを経て取り敢えず周辺を探索することにした狩人。場所は違えどやる事は1つ。獣狩りの夜を止めること。つーかそれしか知らん。新しい仕掛け武器とか見つかるといいな、くらいの軽い気持ちで歩き始める。
狩人はまだ知らない。現時点では夜であるが、普通に朝も昼もあることに。そしてここが別世界であり、1人の先生と大多数の生徒が送る青春の世界であるということ。残念ながらローラン君は砂に埋もれてるだけが似てるくらいで全く関係ないということに…
歩き続けて凡そ30分程、見慣れない建造物、文化に目をキラキラさせながら探索を続ける狩人。しかし今はとても寒い。夜の砂漠はよく冷えるのだ。体力の温存をしておきたい狩人はどこか建物で休息を取る事にした。ここでうっかり死んでしまってまたどこかに飛ばされたくないのも事実。そうと決まれば近くの建物の影に隠れるようにして座り込んだ。え?室内?ドア埋もれてんだよ!
「ん、第2遭難者発見。」
狩人はどうやら寝てしまっていたようだ。起きた時にはいつの間にか知らぬ建物のマットで横になっていた。
ん…寝ていた!?有り得ない!しかしこのずっと求めていた目覚めの感覚…ここはヤーナムではない?そしてここはどこだ?あっ朝日が眩しい!
驚愕が押し寄せる。もしやまた
ふいにドアが開かれる。
驚いた狩人は咄嗟に武器を構え、相手の動きを注視する。
"あっ、起きてる!どう?体調は大丈夫?"
……張り詰めた気が霧散していく。そこには清潔な服を着た女性がいた。
警戒を怠らずに狩人は質問する。1番知りたいここの場所について聞く。
"ここはキヴォトス。そしてアビドス砂漠にあるアビドス高校だよ。"
聞いた事のない地名だった。ローランとはまた別の砂漠なのかと狩人は尋ねる。
"ローラン?聞いたことないね…"
えっ…ならヤーナムは?ビルゲンワースは?
"ちょっとどれもわかんないや…ごめんね?"
思わず目を覆う。目覚めた代償としてどこか違う世界に飛ばされてしまったようだ。まぁとうに故郷すら覚えていない狩人は少しのショックで済んだ。
"まぁ大丈夫そうだし着いてきてよ!ここの生徒たちを紹介するよ!"
女性に手を引かれ、対策委員会と書かれた部屋へ案内される。
「あっ!来ましたよ!先生と遭難者さん!」
そこには5人の少女達がいた。
見た目の情報量が凄い。髪色もバラバラだしなんか獣の耳が着いてる子もいる。少し拳を握る力が強くなる。落ち着け…相手は少女…あぁゴース…あるいはゴスム…相手を見た目で判断してはいけない…*3
「どうしたの〜?思わずおじさん達に見とれちゃったのかな〜?」
「ん、私達はかわいいから当たり前。」
再起動を迎えた狩人は皆の自己紹介を聞いた。
「それで、あなたはなんて言うの?」
セリカが狩人に問う。困ったものだ。狩人は名前が無い。いや、あるのだが皆が皆「貴公」とか「狩人」と呼ぶものだから名前などとうの昔に意味を持たなくなったのだ。取り敢えず狩人と呼んでもらうことにした。
「ん、狩人、よろしくね。それとあなたをあそこから助けたのは私。」
なんと、ポロッと明かされた衝撃の事実。確かにあそこに居続けるのはマズかったかもしれない。助けてくれたシロコには褒賞をくれてやらねばならない。私の褒賞を胸に、ますます励むのだぞ!
「…何これ?」
…狩人の確かな徴×3つですけど何か?
「どうゆうものなの?」
少し残念そうに用途を聞くシロコ。もしかして別のが良かったかと考えてながら説明する狩人。
血の意思を捨てずにやり直せる大変ありがたい道具です…
「血の意思がなんなのかよく分からないけど私には使えなさそうだから、別の、ある?」
はい…
とりあえずいくつか持っていた獣狩りの短銃を渡すとどうやら満足したようだ。
そして自分は助けて貰った身、何か手伝うことは無いかと皆に尋ねる。
「それなら私達の借金返済のお手伝いをやってもらいましょう☆」
聞けば砂漠化対策のために頑張ってみたものの、事態は好転せず、今の状況があるらしい。狩人は借金の総額を聞いた。もしかしたら狩人の持つ血の意思で払えるかもしれないと。狩人だって一端の地底人であり、何度も3デブマラソンを繰り返した結果、それはもう大量の血の意思が懐にあるのだ。1億は固いだろう。
「総額は9億と少しです…」
アヤネが答える。じょ、冗談じゃ……そうだ!
狩人は輝く硬貨を取り出した。ヤーナムでは道標程度にしか使えないコイツが日の目を見る時が…!
"出自が分からないものだと取り合ってもくれないんじゃないかな?"
この世界でも道標か!相変らすだな!ガッハッハ!(現実逃避)
続きは任せた。私は9kvにまた潜ってきます。