隕石落とすやついるなら触手出しても大丈夫でしょ 作:五足歩行
ありがとうございます。
本小説の狩人くんは
装備:ヤーナム獣狩り一式
ステータスは
レベル 346
体力 90
持久力52
筋力 92
技術 55
血質 54
神秘 53
となってます。私のゲームデータまんま持ってきました。
カレルは爪痕2つに瞳、狩りのカレルをつけてます。
武器はその時その時でバラバラです。
「それじゃあ、狩人さんは何ができるのかな?おじさん達に教えてよ。」
産廃と化した輝く硬貨をもそもそと懐にしまい込む狩人に、ホシノが沈んだ空気を気分転換させようと質問をする。
狩人は少し気分を良くしたのかつらつらと述べ出す。
右手に持った近接武器を主体に、相手の攻撃に合わせ左手に持つ銃を撃ち体勢が崩れた所に致命の一撃を叩き込むカウンタースタイル主軸にしていると。また各種の銃以外の飛び道具、補助道具も用いる様だ。
「うーん、その戦い方ですとこの先苦戦を強いられるかもしれません…」
そう、キヴォトスは基本的に多数対多数による銃社会。近接がメインのやつも銃片手に突貫かます
"でっ、でも、近接以外にも飛び道具はあるって言ってたからそれを見てみようよ。"
上がった気分がまた下がり、墓所カビでも生えん勢いでしゃがんで の を書いている狩人に先生がフォローを入れる。実の所は仕掛け武器の機構に細かな装飾が施された銃を見て他のも見てみたい!となったのもあるが。*1
そうして皆でとりあえずグラウンドまでやってきた。
狩人は私の力の一端をご照覧あれぃ!とばかりにまずは1発打ち出した。いや、全部見せるんだよ?*2
狩人は左手を突き出した。青白い触手がずるりと空を切って飛び出す。
「「「「「えっ」」」」」
これはな、「エーブリエタースの先「ちょっとちょっとストップ!!」
"何…今のグロいの…"
なんか皆青ざめた顔をしている。どうした?
「どうしたもこうもないでしょ!今の絶対見ちゃいけないやつでしょ!」
ツインテールを逆立てて涙目になりながら抗議するセリカ。
他の皆も総同意なようだ。
それなら次は綺麗だからとなだめながら左手に何かを握りしめ、
顔の前に持ってくると何かを親指で擦る。
すると1つの輝く小隕石が飛び出す。
「おぉ〜こうゆうのならキレイだしいいねぇ〜」
「ん、待った。その握ってる中身を見せて。話はそれから。」
…えっあっいやこれは待って力ずくで開かないでうわっ力強っ!?
シロコによって無理やり開かれた左手のひらのなかには…
瞳孔の中に隕石が飛び交うヌメヌメした目玉があった。
「あっ…」*3
"アヤネっ!?アヤネが倒れたッ!"
「ちょぉっともうおじさん見過ごせないかな〜?」
銃に手を出すホシノ。
待って!まだあるんです!
焦りながら両手を突き出し許しを乞う取る狩人。装備の隙間から少し見える顔には汗がダラダラ流れている。ヤーナムキャンプファイヤーで囲まれた以来、狩人に緊張走る__!
「そうですよ!まだ何かあるかもしれません☆」
味方が無いにも思われたその時、なんとフォローを入れたのはノノミ。歓喜に震える狩人は祈りのポーズを取る。
気を取り直して取り出したのはマチ針を大きくした様なもの。
地面に突き立てればそれから青い雷光の柱が一列に数発放出される。
アーチボルド氏の傑作、
「小さなトニトルス」
狩人の持つ秘儀の一つである。
"…なんかカッコよく言ってるけど、前科あるの忘れないでね?"
ぐっ、でもこれは素晴らしいものだろう?
"まぁ、これは実用性ありそうだしいいか…"
よし次!
技を放つ前に離れてくれと狩人が言う。どうやら広範囲に及ぶ技のようだ。
……離れたか?ではいくぞ!
両手に光を纏い、頭の上で合致させる。すると光が広がり、360度に光弾が放たれた!
"…これはっ!?"
「ん、これは凄い。」
『彼方への呼びかけ』狩人が多数相手に使う秘儀である。
すっかり気分を良くした狩人は、次だ次だと秘儀の用意を始める。
"これならヘルメット団やオートマタにも有効なんじゃない?"
「そうですね!広い範囲の殲滅が期待できそうです!」
賑やかに話す生徒+先生。少しは評価が稼げたようだ。
ありがとうアーチボルド氏、偉大なる先人たちよ……貴公らのやってきたことは間違いではなかったと!
狩人は確かな意志で応えると、血に濡れた白の手袋を握りだす。
なんか変なオーラが見える。大丈夫そ?
"…! あっまってそれダメそうなやつ!!"
既に遅し、狩人は手袋を振るうと3つの怨霊が飛び出した。
ホシノに顔面を殴られた。前が見えねェ。*4
総評として、狩人は基本秘儀の使用を禁止される事を皆より余儀無くされた。だが小さなトニトルスと彼方への呼びかけは許された。どうにか致命傷で済んだ狩人は目覚めた部屋にて一息付き、汗を拭う。
は、と狩人は気付いた。キヴォトスとヤーナムは価値観、風土、何もかもが違うでは無いか。では向こうでは秘儀はポピュラーに使用されていたと説明すれば……!
待て、落ち着け、そうして自身の思考を押し付け、一体どれ程の人が苦しみ、死が楽だと思ってきただろう。思い出せ、医療教会にビルゲンワース、あぁ腸が煮えてくる…
少しヒートアップし過ぎたか。油壺は食らってないのだがね!
ハーッハッハ!ふぅ。はぁ。*5
しかしここは銃社会ときた。狩人にとって銃は牽制及びカウンターに用いる物でメインウェポン足り得る火力は常時出せない。
大砲やガトリングもあるが水銀弾が足りない。継戦能力は無いと言っていいだろう。じゃあ何だ、あれか、近接か。
…加減してしまわぬと、殺してしまうだろう。まだあの子らは幼い。血は見せぬよう武器は選ぶ必要がある。
………数日後、アビドス高校一行は高校に手出しをしてくるヘルメット団を殲滅すべく、奴らのアジトへ来ていた。
「さっ、皆いくよ、突撃〜」
"皆、怪我しないでね!"
ゆる〜く突撃指令がホシノより出され、先生もまるで部活のマネージャーのようにスカスカな応援をくれる。なんとも気が抜ける始まりを迎えた。
「おい!アビドス高校が攻めてきたぞ!総員迎撃!」
「えっ!?準備出来てません!ぎゃああああ!」
だが急襲作戦が成功したのと、各メンバーの戦闘力が高いことで
難なく撃破されてくヘルメット団達。狩人も負けてはいられん、とずんずん進んでゆく。
「っ!貴様!止まれ!」
銃を向けて制止を訴えてくるヘルメット団員を無視して吶喊。
走った勢いそのままに右手に持つ杖で鳩尾を思いっきり刺突する。
「ぐえへっ!?」
「なっ!コイツ!」
隣が瞬きの間にやられ、銃を乱射するも建物の瓦礫に身を隠す狩人。
「チィッ!どこ行きやがった!出てこい!」
…相手は怒りで視界が狭い。とっとと仕留めて他へ向かおう。
不意にヘルメット団員の後ろより軽い音が鳴る。
「そこかっ!」
振り向きざまに銃を撃つも影もなし、代わりに丸い石ころが転がっていた。
…後ろだ。
「ひっ!?」
既にタメを終えた狩人は勢い良く杖を突き出す。
背中に感じた痛みに堪らず膝をつくヘルメット団員。
…本来はこのまま内蔵を抉りたいところだが、そのままフッ飛ばす!
「ゥガッ!?」
掌底を喰らいゴロゴロと転がった後、壁に頭を打ち付け気絶したようだ。
制圧完了。次に向かおう。
その後も隠密をメインに杖のヒットアンドアウェイを繰り返して着実に数を減らしていく狩人。
『皆さん!殲滅完了です!お疲れ様でした!』
戦闘前に貰った無線機より、アヤネの声が聞こえる。…終わったか。
「皆〜、怪我はない?」
「ん、全く無い。」
「はい!先生の指揮のおかげでありません☆」
「ええ!全然ヘッチャラよ!」
向こうも被弾無く終わった様だ。…強いな。
"お疲れ、皆!狩人もね!"
「ん、狩人、見てたよ。凄く強かった。」
「秘儀ってやつ、使わなかったの?あのバーンっていっぱい光出るやつ。」
あぁ、あの技は閉所じゃ光弾の殆どが地形にかき消されて当たっても一発や二発が関の山なのだ。
「使えないわねぇ…」
「まぁまぁ、狩人さんも強いって事が分かったんだし、ご飯にしようよ〜」
"いいね、柴関ラーメンにしよっか。狩人もそれでいいよね?"
ラーメン…聞いたことが無いが皆の顔で察するに、美味いみたいだ。…セリカだけ騒ぎ立てているが。
しかし飯か…最後に食べたのは何時だったかな…まぁいいでしょう。口に合わなかったときのプランはある…!2重3重にな…!*6
「おぅ!いらっしゃい!」
「来たよ〜大将!」
店主は…い、犬だと?余り店主を見ないようにする。狩りの衝動に駆られないためにも。ぐっ鎮まれ!私の右腕よ!
「うへ〜ここはね〜柴関ラーメンがおすすめなんだ〜」
席に着くや否やホシノが狩人にそう言ってくる。ラーメンという物が知らない狩人は一先ずそれを頼む。変な物頼んで失敗するより人におすすめ聞いてそれ食った方がいいよね。*7
「ほいっ新顔の兄ちゃん、柴関ラーメンお待ち!」
程なくしてラーメンとやらが運ばれてくる。おぉ、美味そうだ…
何よりも匂いだ…ヤーナムで嗅いだことの無い匂いは非常に唆られる。思えばあそこ飲食店無かったか?
いや、そんなことどうでもいい。今はただこのラーメンを食べるのみよ!
「凄い食べっぷりですね☆」
"よっぽど美味しかったのかな?"
狩人はそれはもう見事に食べていた。空腹とずっとろくに食事を摂っていなかった狩人にとってはまさに劇薬。気付けば丼は空になっていた。
あぁ…上位者狩りの成就以外にも、満たされるものはあったのだな…我が導きのラーメンよ…
"そういえば、狩人ってお金無いよね?"
あっ
柴関ラーメン
ずっと役割を果たせなかった胃は、歓喜にふるえ脳は幸福をはじき出す。
つまり、当たり前をようやく享受できたということだ。
次回(があれば)狩人、爆発する。