隕石落とすやついるなら触手出しても大丈夫でしょ 作:五足歩行
脳の瞳を全開にしてご覧下さい。
エセ関西弁注意です。
脳筋が攻めてきたぞっ
人知れず宿敵が発狂死した後、アビドス高校は日常を取り戻した。
狩人も例に漏れず街へ繰り出しては飲食店をハシゴしてはドカ食い気絶部を遂行しており、各々出来なかったことを満足いくまで楽しむ日々が続いた。先生はシャーレに戻って山積みの書類とランデヴーをしていたそうだ。
しかし騒動がなかった訳でもない。
【狩人どっか行っちゃった問題】が発生したのだ。大抵は腹を膨らませ幸せそうにヨタヨタ帰ってくるのだが、ある日忽然と姿を消した。何日経っても帰ってこないものだから流石に心配が勝つ。
無線機は繋がりもしなく、行ってそうな店に聴き込んでみるも「見てない」「最近来てくれないねぇ」と鳴かず飛ばず。
撃沈した彼女らは重い足取りで戻ると机に突っ伏したまま血塗れの狩人がいた。
なんか居た&血塗れで悲鳴が挙がる
↓
驚いた狩人も跳ね起きて血が飛び散る
↓
壁とか服について更に悲鳴
↓
☆阿鼻叫喚アビドス高校祭開催☆
とりあえず正座させ、たんこぶを二段に生やした狩人に問いただすと、上位者の遺血を使おうと思ったら間違えて儀式の血を握りつぶしてしまったと言っていた。
(…どっちも血では?)
ともかく、今までどこに行っていたんだと聞く。
時は遡り、数日前…
アメンドーズに協力を仰いで以来、暫く狩人の夢に戻ってないなと、ふと思い出した。
そうとなれば善は急げ。灯りに手を添え、夢に消えた。
「
んー?
「
…冗談ですよね?
「冗談ですとも。」
…待った。貴様、わかるぞ。人形ではないな?時計塔のマリアか!
「ほう、気づかれては仕方がない。貴公に、甘い甘い死をくれてやろう。」
……はぁっ!?
一瞬の殺気に慌てて武器を構える狩人の反応を見てクスクスと静かに笑うマリア。
「良い反応だ。安心したまえ、ここでは戦らんよ。」
…だったら何しに来た。というかどうしてここに来れた。
「何時まで経っても星輪草の庭から貴公が来ないのでな、こちらから来させてもらった。」
「貴公がやったようにあの灯りに触れてな。」
…貴女も使えるのか…どうして…?
「それよりだ、狩人よ。暇だ。ここは工房と墓石しかないのか?」
…帰れってくれよぉ
ちなみに本物の人形ちゃんは工房に居ました。ゲールマンは泣いてた。
あの後各地を連れ回され、後ろで筋力99による蹂躙劇を見てるだけの案内人と化した狩人はこれ以上付き合わされたくないので、どうにかすべくついに最終手段の聖杯ダンジョンを教えてしまった。
…聖杯と儀式素材は潤沢にある。自由に使え。
「ふむ?トゥメル=イル?僻墓?惹かれるな…」
…行ったか。(くそでかため息)
鬱憤を晴らすべく血晶石弄ったり啓蒙取引したり虚空に向かって叫んだりする事数分…
「戻ったぞ、今までこんな楽しい事を隠してたなんて狡い奴め。」
「ほら、土産だ。」
上機嫌なマリアから雑に投げ渡される血晶石。落とさぬよう不格好にキャッチして早速効果を見てみる。
…刺突強化で獣マイか。まぁ有り。神秘で全マイ。はいゴミクズ。血の攻撃力を高める…珍しいな。+32.6%か…32.6%!?*1
…本当に貰っていいのか?
「あぁ、効果があるようだが私にはよく分からん。それよりも素材をくれ。次だ。」
…えっ、はい。そこのボックスにございます。ご自由にどうぞ。
両手いっぱいに素材を抱えて去っていくマリアを見つめ、再び血晶石に視線を落とす。
…千景はどこだ。あとアルフレートに自慢しよ。*2
…という訳だ。逃げてきた挙句物を間違えて迷惑をかけたな。済まなかった。
「待ってください。狩人さんと同じ転送装置?を使えるならここに来てしまうのでは?」
「ほう、聡いな。」
…オワァーッ!?
正座のまま30cmくらい飛び上がった狩人はすぐさまマリアの腕を掴むと教室から出ていった。声が聞こえないのを見るにまた元の世界に帰ったのだろう。
「ん、おっきくて美人さんだった。」
…(とてつもない抗議)!
「聖杯の奴らは大体殺し尽くしたし、ほら珍しい物があれば、触らずには居られないだろう?」*3
…共感できてしまうのが悔しい!
…もう狩人の悪夢に帰ってください。お願いですから…秘密守っててくれよ…
「そうだな、忘れていたよ。ではまたな。」
…二度とくるな。
「ん?」
…スイマセン、ユルシテ…
「はは、それで良い。」
心の底から疲れた狩人は癒しを求めて聖杯に潜るのだった。
『そかそか、大変やったねぇ…』
…(はい、手を握っても?)
『ええよ、ほいどーぞ!』
エーブリエタースの右手?から青白い触手が伸ばされる。おずおずと両手で持ち、頬擦りをする。
…嗚呼、あぁ…すべすべ…いい匂い…
『これで元気だしぃや!血晶石もつけといたる!』
…(ありがとうございます。お陰で立ち直れた気がします。)
『男は元気が1番!また来てもええんやで。』
貰った血晶石は冷たい深淵血晶だった。涙が零れた。
狩人の夢に戻り、アビドスに行くかと支度をしていると声がかかる。
「また来たぞ。」
…はぁ。
「…すみません、私です。」
…マリアの服まで着ちゃってさ、全くお茶目さんなんだから…*4
「いぇーい」ピース
期待に添えたでしょうか…心配だ…