"死の賭け"、キヴォトスINッ! 作:チミチャンガ
デッドプール1と2面白すぎる。ノリと勢いで筆を取った。
ちなみにMARVELの知識はこれだけ。
はい、詰みですね。
__ふんふんふんふーん__
酷く陽気な鼻歌が、延々と暗い通路に木霊する。つい先程まで何十人も居たはずのこの空間。しかし今や存在するのはたった二人となってしまった。
「おいおい逃げんなって……わーお、こいつのゴムゴムがギアフォースしちゃってるよ。わかったわかった! マスかきくらいの時間は何もしないって! そこらへん理解あるから俺ちゃん! ゆっくりしてていいよ!」
チカチカと明滅する照明の下には、微かにぬるりと赤い何かが広がっている。
宵闇にふらりと浮かぶ暗い赤影。背中に反射するのは血塗れの銀の十字。
ゆっくりと、だが確実にその歩みは進み続ける。
赤い死を纏った存在から、男は必死に逃げる。
「ひぃ、ひぃ! っかふ、はぁ、はぁ!」
何でこんな事になったんだと、男は己の運命を呪っていた。
何でだ、何でなんだよ、クソ! 少なくとも俺は上手くやってたんだ! 薄闇に潜むよくわかんねぇ奴らとも付かず離れず付き合ってやってたし、生徒も足が付かねぇ、所謂不良の見離されたやつしか狙ってねぇはずだ。
うちの馬鹿がトリニティでも狙ったのか!? クソッ、そうだとしたらマジでバカとしか言いようがねぇ。……いや違うか、済ましたツラのトリニティ共が俺たちよりも暗いアイツと繋がりがあるわけがねぇ。
どう考えてもこんな化け物に狙われる理由なんてねぇはずだろ!?
なんでこんな目に遭わなきゃいけねぇんだ!?
片腕の銃弾を貫通した穴から、生命が流れ出る。赤く、暖かい血液。
死の間際に瀕し、勃起した息子。荒い呼吸を男は必死に整え、あるはずの出口に向けて、息子の位置を直しながら全力で駆け抜け__ガクンと身体が下へと落ちる。
「っはぇ、!? なんっ、ギャァァァア!!!!」
突き出ていたのは銀の輝き。男は背後から飛来した剣により片膝を切断されていた。
いてぇ、いてぇよぉぉぉお!
身体の反応で勝手に涙が出てくる。あぁ、くそぉ!
「悪いけど逃がさないよ。マスかきはムリ? まぁムリだよね。俺ちゃんも悪党の息子が口からホワイトシチューを出してるとこ想像すると……おぇっ、気分悪くなってきた。やっぱ今のナシで」
どうすりゃいい!? どうすりゃ俺は生き残れるんだ! 何を間違った? また新しく好事家共に売り払うために生徒を襲ったのが不味かったのか? それともグレネードランチャーでも用意しとけばよかったか? ミレニアムの携行小型徹甲弾でもぶち込めりゃぁ、アイツなんて__
数々の後悔。
それとも、初めから間違ってたのか? 俺がこんな仕事を始めた、その時から__。
信じておくべきだった。全てに注意を払っておくべきだったんだ。初めて聞いたときは確かに鼻で笑ったさ。だって信じられるわけないだろ?
ブラックマーケットのより深い淀み。その奥底を殺し歩いた化け物の存在を。
「なっ、なぁ、どうして俺たちを狙うんだ?」
男は残ったマシン化した片腕に内蔵されているスタングレネードと6発の弾丸のスイッチを確かめる。
殺るしかない。幸いやつは油断してる。アイツだって、最初の一斉射撃で何発かは必ず食らってるはず。ダメージが蓄積してるのは間違いない。
ヘイローもねぇのに、何で無防備にカチコミできんだよ、クソッ。
殺してやる、殺してやるとも。
てめぇにはブラックマーケットではバカみてぇな金額の懸賞が掛けられてんだ。
俺はここで終わらねぇ!
今ここでお前を、"
「あー、俺ちゃん博愛主義でさ。そこら辺飛んでる便所コオロギも殺したくないわけ。わかる? ヴィーガンってやつだよ流行りの! わからない!? あ、そう」
無防備に、大胆に、まるで自らが無敵かのように赤い悪魔は歩み寄る。
ペラペラペラペラ、中身のない適当なことばかり言いやがって。ヴィーガンがこんな簡単に人を殺せるか、ペテン師が!
虎の子。左腕に格納されているスタングレネードを一息に赤い悪魔の手前に投げる。
これでも喰らって死んでおけ、化け物が。
「ま、そんな感じで子供を狙う悪党を許せな__!? って待ったァァァ! アッ゚!!!! てめこらっ! 目がぁ! 目がぁぁ!!!!」
「死ね」
パァンッ!
パァン! パァン!パァパァン!
ぱん。
カチ、カチカチ。
何度も、何度も、赤いマスクに銃弾を打ち続ける。
ぐちゃりと血が溢れ、そして床に広がっていく。血染めのカーペットだ。荒れる呼吸を整え、覚めない興奮に脳を茹だらせながらもしっかりと死体を確認する。
完全にヒットした。赤い血も飛び出てるし、6発全部クリティカルヒット。
間違いなく、死んだ。
「は、はは! はははははははは!!!!! 俺が、俺が殺ったぞぉ! 俺がデッドプールを! ぶっ殺してやったんだァァァァ!!!! ははははははは!!!!!」
仲間を失い、重傷を負い、俺のプランは崩された。
だが、それを覆してあまりある実績が手に入った。ブラックマーケットの重鎮共を、噂によればデッドプールは何人も殺しているはずだ。
幾らでも仲間は手に入れられる! 腕だって直せる! 足も! 何もかも!
止血も取り敢えずは済んだ。闇医者に行くのはめんどくせぇが、まぁアイツらもそこそこ長い付き合いだ。多少は融通が効くだろう。
良い気分だ。気まぐれに生徒をぶち犯したとき以来の__
「デデン! ドッキリ大成功ッ!!! 気になるプレゼントはなんと! 額にケツの穴を開けてあげる出血大サービス!!」
__なっ、に__!?
急いで振り向くと、額に突き付けられた冷たい鉄の感触。
何で生きt
パァン。
頭の中を弾丸が貫通し、どさりと男の身体は崩れ落ちた。それを気楽に眺める不死身の存在。
「あーらら、おもらししちゃって……ま、お仕事終了! あー疲れた。変にサイボーグだのマシンだのが多くて困っちゃうよね。そろそろ俺ちゃんも外出よっと」
彼の名はデッドプール。
つい先月、キヴォトスの淀み。過度で過酷で最低な、人体実験の果てに現れた不死身のミュータントだ。
「元々の体もさぁ、俺ちゃんに憧れるのは辞めておいた方がいいってコミックでも映画でも散々言ってたろうに……あれ、言ってたっけ? まぁいいや。そもそもの問題は何で俺ちゃんの二次創作がここまで少ないのかって話。こんなご都合主義のクソみたいな設定も今どき珍しいんじゃない? あっ、ちょっと! もうちょっと俺ちゃんの曲線美を詳しく描写して!」
艶めかしくテロりと赤黒い光沢のある衣装。血で汚れているのだ。その下半身は太く、硬く、しなりがある筋肉を兼ね備えているが、しかし。
先程の戦闘によって所々穴が空いているのか、そこからは70代後半の尿漏れババアの垂れた乳のようなシワシワの皮膚が顔を覗かせ「CUTCUTカットォォッ!!! 俺ちゃんの女性人気が下がっちゃうでしょ! このクソ描写全部ナシで!」
あっ、いた、痛いっ、あーイテー……よし取れた。小声でブツブツと文句を言いながら身体に埋まった銃弾をほじくり返していく。
「そもそも何で透き通るような世界観のブルーアーカイブに俺ちゃんをぶち込もうとしたわけ! 明らかにマッチしてないよね。日常で奇跡を見つけるRPGだの、学園×青春×物語RPGだの言われてる13歳以上対象のソシャゲだよ? デッドプールシリーズはR15なの! 女の胸も死体も合体もモロなの!」
全身穴だらけの赤黒の衣装を身にまとい、デッドプールはいそいそと通路の外へと歩みを進めた。
「はぁ……ま、薄ら寒い脚本だけど一応成り行きを説明しとく?」
ここからは成り行きタイム。読み飛ばしても何の問題もないからちゃんと読んでね。デップーとのお約束だぞ。
俺ちゃんは元々俺ちゃんとしてここ、学園都市キヴォトスに来たわけではなかった。
今やありふれたカミサマもどきに特典を貰うやつあるよね。まんまアレ。
不幸にもそこらへんで滑って転んで死んだガキが不死身の特典を願ったわけなんだけど、あろうことかそいつデッドプールシリーズ見た直後だったらしくてさ!
願った不死身の特典もデッドプールに成れる可能性があるってものになったらしいんだよね。
で、一般男子高校生としてキヴォトスにぶち込まれたらしいんだけど……後はデッドプール1を見た読者ならもうわかるよね? 俺ちゃんに成れる可能性があるって特典を手に入れた転生者くんはそこら中駆け回って、そしてそのままブラックマーケットの奥底で実験されてたワケだ。
されてた実験はまんまデプ1。もっかいされるにしてもアレは結構キツイ。いやマジで。"神秘"だの"恐怖"だのブツブツ言うフランシスは既に殺したけどね。
一応俺ちゃんは元特殊部隊で苦痛にも耐性あったから何とかなってたけど、今回の転生者くんは日本のティーンエイジ。案の定精神崩壊して俺ちゃん爆誕! ってワケ。
「説明終了! いやー、案外短かったね! じゃ、俺ちゃんはこれから悪党の財産漁りにいかないとだから」
そう言い残し、デッドプールはお尻に穴の空いたスーツのまま、月の下に出ていった。
「ストォォップ! 聞き捨てならないことが聞こえた気がするんだが。ズボン破けてんの? マジで!? うわ、マジだ……直すの大変なのに……あー、こいつのパンツ借りてこ」
死体のパンツを剥ぎ取り、装着。
「気持ち悪っ、早く風呂入らないと俺ちゃんの俺ちゃんに性病移りそう」
フルチンのまま死体を寝かしてデッドプールは再び去っていった。
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マジでデッドプールの二次創作なんでこんなに無いんだよ! 参考文献足りな杉。デップー解釈違いだったら遠慮なく感想宜しく御願いします
やる気出たら更新するかも。
ちなみにブルアカもエデン条約終わってないくらいのニワカ。
なんで書きはじめたん??? 馬鹿なの? 死ぬの?