サイヤ人に転生した俺はッ!キヴォトスを救うんだよ!!   作:YY:10-0-1-2

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戦慄と秘密と重たい空気

 

 ヒナは内心戦慄していた。

 

 たまたま帰ってきた時にアビドスの対策委員会と風紀委員会が激突しているのを見てため息をついていたら…

 

 「……???」

 

 ドォォォンッ…っと、天翔気閃(あまかけるきのひらめき)が空を横切り、消えていったからだ。

 

 キヴォトス人の誰かがやったのか、はたまた噂の先生がやったのか……。

 ヒナが見に来た時には、もう既に後者であったことが確定していた。

 

 (これが……大人…?)

 

 ヒナは戦慄していた。と、同時に勘違いもしていた。

 大人がみんな揃ってかめはめ波なんて撃つものかとツッコミを入れたいが、本人は気付いていないのだ。

 

 大人はみんな出来るんだと勘違いしているのだ。

 

 そんな勘違いをしている中、その張本人であるドゴツと言えば……。

 

 (うわぁ、ヒナさんかっけぇ……)

 

 ヒナに見惚れていた。

 確かに、その姿はpixなんちゃらや、Twitなんやちゃらで見たことあるが、本人を見るのは初めてなのだ。

 

 故に、その姿を見た時初めて出会う神秘というものに出会ったのだ。

 

 なお、実態はゲヘナシロモップな訳だが。

 

 

 「先生、事前通達無しでの無断兵力運用。他校の自治区で騒ぎを起こした事。このことについては私、空崎ヒナより、ゲヘナ風紀委員会の委員長として、アビドス対策委員会に対して公式に謝罪する。今後、ゲヘナの風紀委員会が無断で侵入することは無いと、約束する。…どうか許してほしい」

 「え?お、おぉ……みんなもそれでいいよな……?」

 

 ドゴツが対策委員会の全員に言うと、みんな、渋々と言った感じで頷く。

 

 ヒナは帰ろうと後ろを向くが、振り返ってあることを伝えてくれた。

 

 「これがあなたたちにとって、有益かそうでないかが分からないけど。情報をひとつ」

 「……ん?」

 「アビドス砂漠、そこでカイザーコーポレーションに不審な動きあり。…余りにも内容が不透明過ぎて、情報として上には伝わってないけど、一応伝えておく」

 「……分かった。ありがとな」

 

 ドゴツはそう言ってヒナを笑顔で見送った。

 

 「ん、先生、何か話してた?」

 「いんや? 別になんでもねぇよ……それよりも、ホシノさぁ……」

 「う、うへ…先生の顔が怖いよ?」

 

 ドゴツはニッコリと笑顔を崩さないまま、セリカ達と共にホシノへと近づく。

 無論、それはホシノが遅れてやってきたことに対する……お仕置というものであった。

 

 なお、お仕置をされたのはホシノだけでなく、ドゴツも一緒だったと言うことをここに記しておく。

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 「やぁ、大将」

 「ん? あぁ、先生か」

 

 俺はセリカ達よりも先に、柴大将の元に来ていた。

 少しだけ雑談のような会話をした後に、セリカ達が入ってくるのを待っていた。

 

 ……まぁ、ここら辺からカイザーに対してのヘイトが高まる訳だが。

 

 「あっ、先生!」

 「よぉ、待ってたぜ」

 

 セリカ達が柴大将の元へと駆け寄り、怪我の具合などを聞く。

 生憎、怪我も特段していなかったし、気絶ということで危ないからと入院していただけだということが分かり、みんな安心していた。

 

 「大将、お店……」

 「ああ、バイトできなくなっちゃってごめんな、セリカちゃん」

 「そういう問題じゃなくて……」

 「でも、もうお店を畳む予定だったんだ。少し早くなっちまったけどな」

 「お店、辞めてしまうんですか…?」

 「ああ、ちょっと前に退去通知を受け取っていてな」

 

 その言葉に引っかかったのか、アヤネが会話を止める。

 

 それはそうだ。アビドス自治区の所有者は、アビドス高校のはず。

 だが、何年か前にアビドスが借金を返せずに、そのまま建物と所有者が移った。

 

 それでは、今の所有者は誰か? 無論、カイザーである。

 

 それを聞いた俺達は、みんなで黙り込んでしまった。

 このままでは良くないと思ったので、皆に一旦帰ることを提案する。

 

 皆は、それに従って、帰ることとなった。

 

 カイザーはやはり潰すべきだな。

 だからといって、俺一人で突っ込めば…アビドスがこれからどうなるかが俺には分からない。

 

 だからこそ、ここで俺が何かやるのは違うと思うんだ。

 

 それが例え、アビドスの絆にヒビが入ることとなってしまっても。

 

 

 

 

 アビドスに帰った俺は、ノノミと少し会話をしてから校舎の中へと入る。

 

 途中、シロコの様子がおかしいと2人で会話をしたが、特にそれ以上進むことなく終わった。

 学校内に入って早々、突然手前の教室から大きな音が鳴った。しかも、何かが落ちたような大きな音だ。

 

 「いたた……痛いじゃ〜ん、どしたのシロコちゃん」

 「……いつまでしらを切るつもり?」

 

 シロコとホシノの声だ。

 それも、先程の音がした教室からだ。

 

 「おーい、何してんだ?!」

 

 慌てて教室のドアを開けると、先程まで寝ていたであろうホシノが、目の前に立っているシロコを見上げ、シロコは静かな怒りを見せながらホシノを見下ろしていた。

 

 あれ? 修羅場…。

 

 「少し、二人にさせて」

 「う〜ん、それはダメです☆」

 

 シロコの言葉をズバッと斬るノノミ。

 

 「対策委員会に、「二人だけの秘密♡」みたいなものは許されません。何と言っても、運命共同体ですから」

 

 ノノミの言葉も重たいんだァ……。

 だがまぁ、先程の空気よりかはマシかな。

 

 「あーあ、隠し事とか先生傷つくぜ? あ、いや……他人には隠したい事くらいあるのか……あれ、だとしたら俺がここにいるのはマズイってことになるのか?」

 「う、うーん……」

 

 俺の言葉に、シロコが何も言えなくなっていた。

 ただ、さらに変な空気になってしまったのを、ずっと黙っていたホシノが状況を説明するよう変えてくれた。

 

 「…実は、おじさんがこっそりお昼寝してたのがバレちゃったんだよね〜。私の怠け癖なんて、今に始まったことじゃないとは思うけど、おじさんもここ最近ちょ〜っと怠けすぎたかも。まあ、それで少しばかり叱られちゃったのさ〜」

 「あ、う、うん」

 

 少し歯切れ悪いものの、シロコも流されるように肯定する。

 ホシノは、「にしたってそんな怒らなくてもいいのに〜」といつもの顔をしながら、対策委員会の教室へと行ってしまった。

 

 シロコもその後を追うように出ていってしまった。

 

 「……結局、聞けず終いか」

 「仕方ありませんね。先生の言うとおり、誰だって言いたくない秘密はあるものですから……私たちも行きましょうか、先生。そろそろみんな帰ってきてるかもしれません」

 

 少しだけ重たい空気を含んだまま、俺達は教室から出た。

次はどこ行こうかな……?

  • ケイ、アリス、起動します!
  • もちろんワイらは補習で抵抗するで?
  • え、アリウス行くんですか?
  • 兎!ウサギこそ正義!!
  • 百鬼ダロォォ??
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