バカと僕と召喚獣   作:藤崎海斗

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今回から清涼祭です。
蒼龍さん感想ありがとうございます

それではどうぞっ!!


第十二問~清涼祭開始!!~

美波「いつもはただのバカに見えるけど、雄二の統率力は凄いわね」

 

明久「ホント、いつもはただのバカなのにね」

 

智也「あの集団をまとめあげるなんて凄いよ」

 

清涼祭初日の朝

僕らの教室はいつもの小汚ない様相を一新して、中華風の喫茶店に姿を変えていた

 

明久「このテーブルなんて、パット見は本物と区別がつかないよ」

 

瑞希「あ、それは秀吉君が作ってくれたんですよ。どこからか綺麗なクロスを持ってきて、こう手際よくテキパキと」

 

秀吉「ま、見かけはそれなりのものになったがの。その分、クロスを捲るとこの通りじゃ」

 

美波「これを見られたら店の評判はガタ落ちね」

 

智也「そうだね。見られたとしてもきっと胸の内にしまっといてくれるよ」

 

瑞希「そうですね。わざわざクロスを剥がしてアピールするような人は来ませんよ、きっと」

 

明久「室内の装飾も綺麗だし、これならうまくいくよね?」

 

智也「いったらいいけどねー」

 

康太「・・・・飲茶も完璧」

 

明久「おわっ 康太、厨房の方もオーケー?」

 

康太「・・・・味見用」

 

瑞希「わぁ・・・。美味しそう・・・」

 

美波「康太、これウチらが食べちゃっていいの?」

 

智也「美味しそー」

 

康太「・・・・(コクリ)」

 

秀吉「では、遠慮なく頂こうかの」

 

パクッ

 

瑞希「お、美味しいです!!」

 

美波「本当!表面はカリカリで中はモチモチで食感も良いし!」

 

秀吉「甘すぎないところも良いのう」

 

智也「うん!うん!」

 

瑞希「お茶も美味しいです。幸せ・・・」

 

美波「本当ね~・・・」

 

明久「それじゃ、僕も貰おうかな」

 

康太「・・・・(コクコク)」

 

明久「ふむふむ。表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいがとってもーーんゴパッ」

 

智也「大丈夫!?」

 

秀吉「あ、それはさっき瑞希が作ったものじゃな」

 

康太「・・・・!!(グイグイ!)」

 

明久「こ、康太!どうしてそんなに怯えた様子で胡麻団子を僕の口に押し込もうとするの!?無理だよ!食べられないよ!」

 

智也「お、恐ろしい・・・」

 

雄二「うーっす。戻ってきたぞー」

 

明久「あ、雄二。おかえり」

 

雄二「ん?なんだ、美味そうじゃないか。どれどれ?」

 

智也「ま、また被害者が増えた・・・」

 

秀吉「・・・たいした男じゃ」

 

明久「雄二。キミは今、最高に輝いているよ」

 

雄二「?お前らが何を言ってるのかわからんが・・・・。ふむふむ。表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいがとってもーーんゴパッ」

 

明久「あー、雄二。とっても美味しかったよね?」

 

雄二「ふっ。何の問題もない あの川を渡ればいいんだろう?」

 

智也「正気に戻って!その川は駄目だ!渡ったら戻れなくなっちゃう!」

 

瑞希「え?あれ?雄二君はどうかしたんですか?」

 

美波「あ、ホントだ。雄二、大丈夫?」

 

明久「大丈夫だよ、ちょっと足がつっただけみたいだから。おーい、ゆーじー、おきろー」

 

雄二「六万だと?バカを言え。普通渡し賃は六文と相場が決まってーーはっ!?」

 

智也「良かった・・・」

 

明久「雄二、足がつったんだよね?」

 

雄二「足がつった?バカを言うな!あれは明らかにあの団子のーー」

 

明久「(・・・もう一つ食わせるぞ)」

 

雄二「足がつったんだ。運動不足だからな」

 

雄二「(・・・明久、いつかキサマを殺す)」

 

明久「(・・・上等だ。殺られる前に殺ってやる)」

 

智也「そういえばどこに行ってたの?」

 

雄二「ああ、ちょっと話し合いにな」

 

瑞希「そうですかー。それはお疲れ様でした」

 

雄二「いやいや、気にするな。それより、喫茶店はいつでもいけるな?」

 

秀吉「バッチリじゃ」

 

康太「・・・・お茶と飲茶も大丈夫」

 

雄二「よし。少しの間喫茶店は須川と康太に任せる。俺は明久と召喚大会の一回戦を済ませてくるからな」

 

美波「あれ?アンタたちも召喚大会に出るの?」

 

智也「僕らも出るよー」

 

明久「え?あ、うん。色々あってね」

 

智也「秀吉いくよー」

 

秀吉「了解じゃ」

 

移動中ーー

 

先生「えー。それでは、試験召喚大会一回戦を始めます。三回戦までは一般公開もありませんので、リラックスして全力を出してください」

 

智也「たしか地理だったよね」

 

秀吉「そうじゃの」

 

先生「では、召喚してください」

 

全員「サモンっ!」

 

2-D 香川希

地理 97点

&

2-D 山田美香

102点

VS

2-F 木下秀吉

76点

&

2-F 北山智也

523点

 

D「嘘!なにその点数!」

 

智也「教科が地理だったのを恨むんだね よっ」

 

瞬きすら出来ないようなスピードで斬りつけたと思いきや

 

D「きゃあ!」

 

智也「そんでもう片方は腕輪の能力だよねー。熱線!」

 

キュポッ

 

腕輪の能力を使い一瞬で敵を蹴散らした

 

D「そんな!」

 

2-D 香川希

地理 dead

&

2-D 山田美香

dead

VS

2-F 木下秀吉

76点

&

2-F 北山智也

473点

 

先生「勝者、北山・木下ペア」

 

秀吉「何もしてないのじゃ」

 

智也「次から頼むって」

 

秀吉「分かったのじゃ」

 

廊下ーー

 

智也「うーす」

 

雄二「その様子だと勝ったみたいだな」

 

智也「もちろん。 雄二達も勝った?」

 

雄二「俺らを誰だと思ってる」

 

智也「いうねー」

 

須川「お前ら。急いで教室に戻ってきてくれ」

 

明久「あれ?喫茶店で何かあったの?」

 

須川「ああ。少し面倒な客が来ててな 話は歩きながらで頼む」

 

智也「営業妨害?」

 

明久「あはは、まさか。学園祭の出店程度で営業妨害なんて出てこないんじゃない?そんな真似をしたところで何のメリットもないと思うよ」

 

須川「いや、それが北山の言った通りなんだ」

 

雄二「そうか。相手はどこのどいつだ?」

 

須川「うちの学校の三年だ」

 

明久「ま、そういうトラブルなら雄二にお任せだね。チンピラにはチンピラを充てるのが一番だよ」

 

雄二「それが人にものを頼む態度か?・・・・まぁいい。喫茶店がうまくいかなければ、明久の大好きな瑞希が転校してしまうからな。協力してやろう」

 

明久「べっ!別にそんなことは一言も・・・!」

 

雄二「あー。わかったわかった」

 

明久「その態度は全然わかってない!」

 

秀吉「む。あの連中じゃな」

 

雄二「じゃ、ちょっくら始末してくるか」

 

?「マジできったねぇ机だな!これで食い物扱っていいのかよ!」

 

智也「絵に描いたようなチンピラだねー」

 

明久「そうだね」

 

客「うわ・・・確かに酷いな・・・」

「クロスで誤魔化していたみたいね」

「学園祭とは言っても、一応食べ物のお店なのに・・・」

 

明久「雄二、早くなんとかしないと経営に響くよ」

 

雄二「そうだな・・・。秀吉、ちょっと来てくれ」

 

秀吉「?なんじゃ?」

 

雄二「至急用意してきて欲しいものがあるんだ」

 

秀吉「一応用意はできるが・・・。

あっても二つ程度じゃぞ?」

 

雄二「それで充分だ。その後はまた他から調達してくるさ」

 

秀吉「了解じゃ。すぐに戻る」

 

雄二「お前らあの小悪党どもの特徴を覚えておけ」

 

智也「りょーかい」

 

明久「?良く分かんないけど、了解」

 

?「まったく、責任者はいないのか!このクラスの代表ゴペッ!」

 

雄二「私が代表の坂本雄二です。何かご不満な点でも御座いましたか?」

 

智也「殴り飛ばしてなければね・・・」

 

?「不満も何も、今連れが殴り飛ばされたんだが・・・」

 

雄二「それは私のモットーの『パンチから始まる交渉術』に対する暴涜ですか?」

 

?「ふ、ふざけんなよこの野郎・・・!なにが交渉術ふぎゃあっ!」

 

雄二「そして『キックでつなぐ交渉術』です。最後には『プロレス技で締める交渉術』が待っていますので」

 

?「わ、わかった!こちらはこの夏川を交渉にだそう!俺はなにもしないから交渉は不要だぞ!」

 

夏川「ちょ、ちょっと待てや常村!

お前、俺を売ろうと言うのか!?」

 

雄二「それで常夏コンビとやら。まだ交渉を続けるのか?」

 

常村「い、いや、もう充分だ。退散してもらう」

 

雄二「そうか。それならーー」

 

夏川「おいっ!俺もうなにもしてないよな!?どうしてそんな大技をげぶるぁっ!」

 

雄二「ーーこれにて交渉は終了だ」

 

常村「お、覚えてろよっ!」

 

客「流石にこれじゃ、食っていく気がしないな」

「折角美味しそうだったんだけどね」

「食ったら腹壊しそうだからなぁ」

 

智也「まあそうだよね」

 

明久「うん」

 

客「店、かえるか」

「そうしようか」

 

明久「あ、お客さん!」

 

雄二「失礼しました。こちらの手違いでテーブルの到着が遅れていたので、暫定的にこのような物を使ってしまいました。ですが、たった今本物のテーブルが届きましたのでご安心ください」

 

美波「あれ?テーブルを入れ替えてるの?」

 

明久「あ、おかえり。美波に瑞希ちゃん。一回戦はどうだった?」

 

瑞希「はいっ。何とか勝てました」

 

美波「そんなことより、テーブルを入れ替えちゃってもいいの?演劇部にあるテーブルなんて、そこまで多くはないはずでしょう?」

 

雄二「それでは、他のテーブルも届き次第順次入れ替えさせて頂きますので、ご利用中のお客様はひとまずこちらのテーブルにお移りの上、ごゆっくりとおくつろぎ下さい

 

ふう。こんなところか」

 

智也「お疲れさん」

 

明久「お疲れ、雄二」

 

瑞希「お疲れ様です」

 

雄二「おう。瑞希に美波か。その様子だと勝ったみたいだな」

 

美波「一応ね。それより、喫茶店は大丈夫なの?」

 

智也「このまま妨害がなければ大丈夫」

 

瑞希「あの、持ってくるテーブルは足りるんですか?」

 

雄二「ああ、それか。そうだな・・・。明久、二回戦まではあとどのくらい時間がある?」

 

明久「小一時間ってところかな」

 

雄二「そうか。あまり時間がないな・・・。ちゃっちゃと行くか。明久、ついてこい」

 

美波「ウチらは手伝わなくていいの?」

 

雄二「お前らは喫茶店でウェイトレスをやっていてくれ。落ちた評判を取り戻すために、笑顔で愛想良く、な」

 

瑞希「はいっ!頑張りますっ!」

 

智也「いってらっしゃーい」

 

雄二「おい明久。行くぞ」

 

明久「あ、うん。でもどこに行くのさ?」

 

雄二「テーブル調達だ」

 

智也「良し、はやく仕事するよー」

 

皆「おうっ!」

 

50分後ーー

 

智也「秀吉、そろそろ二回戦の時間だよ」

 

秀吉「そうじゃな、ではいくとするかの」

 

僕たちは二回戦へと向かった。

 

 




次回は二回戦からです。

ここで重要な発表があります。
僕も中三ということで受験勉強をしなくてはいけません。
なので近々勉強期間にはいるので当分投稿できなくなると思います。
詳しい日時は決まってから言いたいと思います。すいません。

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