バカと僕と召喚獣   作:藤崎海斗

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今回は前回の続きです。
特に報告はないのでどうぞっ!!!


第二問~勝利への布石~

雄二「ーーFクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」

 

F「勝てるわけがない」

「これ以上設備が落とされるなんて嫌だ」

「姫路さんがいたら何もいらない」

 

確かに誰が見てもAクラスとFクラスの差は圧倒的だ。

文月学園は点数に上限がないテストが採用されてから四年がたった。

このテストには一時間という制限時間と無制限の問題数が用意されている。学力低下が嘆かれる昨今に生徒の勉強に対するモチベーションを高めるために提案された先進的な試み。その中心にあるのが、召喚獣を用いたクラス単位の戦争ーー試験召喚戦争と呼ばれる戦いだ。

要するにテストの点数=召喚獣の力ということになるのでAクラスは最高クラスFクラスは最低クラスということになる。つまりAクラスとFクラスは雲泥の差なのだが目の前で立っている雄二はこう宣言した。

 

雄二「そんなことはない。必ず勝てる。いや、俺が勝たせてみせる」

 

この自信はどこから出てくるのだろう?

 

F「何を馬鹿なことを」

「できるわけないだろう」

「なんの根拠があってそんなことを」

 

雄二「根拠ならあるさ。このクラスには試験召喚戦争で勝つことのできる要素が揃っている。 それを今から説明してやる。

まず、おい康太。畳に顔をつけて姫路のスカートを覗いてないで前にこい。」

 

康太「・・・・・!!(ブンブン)」

 

姫路「は、はわっ」

 

智也「さすが康太、恥という言葉を知らないんだな」

 

康太「・・・・・!!(ブンブン)」

 

雄二「土屋康太。こいつがあの有名な、寡黙なる性識者(ムッツリーニ)だ」

 

康太「・・・・・!!(ブンブン)」

 

F「ムッツリーニだと・・・?」

「馬鹿な、ヤツがそうだというのか・・・・?」

「だが、見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ・・・・・」

「ああ。ムッツリの名に恥じない姿だ・・・・」

 

明らかな証拠というのは畳の跡だったりする。

 

雄二「姫路と智也は説明するまでもないだろう。皆だってその力はよく知っているはずだ」

 

瑞希「えっ?わ、私ですかっ?」

 

智也「おっやっと呼ばれた」

 

雄二「ああ。ウチの主戦力だ。期待している」

 

F「そうだ。俺たちには姫路さんがいるんだった」

「彼女ならAクラスにも引けをとらない」

智也「僕も紹介されたのにっ!!酷いよ!!」

 

雄二「木下秀吉だっている」

 

智也「まさかの無視、もういいよ( ノД`)…」

 

F「おお・・・・・!」

「ああ。アイツ確か、木下優子の・・・・・」

 

雄二「当然俺も全力を尽くす」

 

F「確かになんだかやってくれそうな奴だ」

「坂本って、小学生の頃は神童とか呼ばれてなかったか?」

「それじゃあ、振り分け試験の時は姫路さんと同じく体調不良だったのか」

「実力はAクラスレベルが三人もいるってことだよな!」

 

智也「名前は知らないけどありがとう!!」

 

気づけばクラスの士気は確実に上がっていた。

 

雄二「それに、吉井明久だっている。」

 

・・・・・・シンーーー

 

智也「いえーい明久~~~~♪」

 

明久「智也ありがとう!! とにかく雄二!僕の名前を呼ぶ必要なんてあったの!?」

 

F「誰だよ、吉井明久って」

「聞いたことないぞ」

 

明久「ホラ!折角上がりかけて士気に翳りが見えてるし!僕は雄二たちと違って普通の人間なんだから普通の扱いをーーって何で僕を睨むの?士気が下がったのは僕のせいじゃないでしょう!」

 

智也「いや、意外と明久のせいかも」

 

雄二「知らないなら、教えてやる。こいつの肩書きは『観察処分者』だ」

 

F「・・・・それってバカの代名詞じゃなかったけ?」

 

明久「ち、違うよっ!ちょっとお茶目な16歳につけられる愛称で」

 

雄二「そうだ。バカの代名詞だ」

 

明久「肯定するな、バカ雄二!」

 

瑞希「あの、それってどのようなものなんですか?」

 

雄二「具体的には教師の雑用係だな。力仕事とかそういった類の雑用を、特例として物に触れるようになった試験召喚獣でこなすといった具合だ」

 

瑞希「そうなんですか?それって凄いですね。試験召喚獣って見た目と違って力持ちって聞きましたから、そんなことが出来たら便利ですよね。」

 

智也「実際はそんなもんじゃないらしいよ」

 

明久「教師の立ち会いがないと召喚出来ないから全然いいことないよ」

 

智也「しかもフィードバックが返ってくるらしいしな」

 

F「おいおい。『観察処分者』ってことは試召戦争で召喚獣がやられると本人も苦しいってことだよな」

「だよな。それならおいそれと召喚できないヤツが一人いるってことになるよな」

 

雄二「気にするな、どうせいてもいなくても変わらない雑魚だ」

 

明久「雄二、そこは僕をフォローする台詞を言うべきところだよね?」

 

智也「そうだよ雄二、いくら明久が勉強が出来ないバカだからってそんな言い方良くないと思うよ」

 

明久「ちょっ智也まで」

 

雄二「とにかくだ。俺達の力の証明として、まずはDクラスを征服してみようと思う

皆、この境遇には大いに不満だろう?」

 

Fクラス「当然だ!!」

 

雄二「ならば全員筆(ペン)を執れ!出陣の準備だ!」

 

Fクラス「おおーーっ!!」

 

雄二「俺達に必要なのは卓袱台ではない!Aクラスのシステムデスクだ!」

 

Fクラス「うおおーっ!!」

 

瑞希「お、おー・・・・」

 

智也「いぇぇ~~!!」

 

雄二「明久にはDクラスへの宣戦布告の使者になってもらう。無事大役を果たせ!」

 

智也「果たせ!!」

 

明久「・・・・・下位勢力の宣戦布告の使者ってたいてい酷い目に遭うよね?」

 

雄二「大丈夫だ。やつらがお前に危害を加えることはない。騙されたと思っていってみろ」

 

明久「本当に?」

 

雄二「もちろんだ俺を誰だと思っている 大丈夫、俺を信じろ。俺は友人を騙すような真似はしない」

 

明久「わかったよ。それなら使者は僕がやるよ」

 

雄二「ああ、頼んだぞ」

 

明久は毅然とした態度でDクラスに向かって歩いていった

 

智也「雄二、明久生きて帰ってこれるかな?」

 

雄二「まあ大丈夫だろ」

 

智也「うん、そうだね」

 

そして数十分後

 

明久「騙されたぁっ!」

 

雄二「やはりそうきたか」

 

明久「やはりってなんだよ!やっぱり使者への暴行は予想通りだったんじゃないか!」

 

雄二「当然だ。そんなことも予想出来ないで代表が務まるか」

 

明久「少しは悪びれろよ!」

 

瑞希「吉井君、大丈夫ですか?」

 

明久「あ、うん。大丈夫。ほとんどかすり傷」

 

美波「吉井、本当に大丈夫?」

 

明久「平気だよ。心配してくれてありがとう」

 

美波「そう、良かった・・・。ウチが殴る余地はまだあるんだ・・・」

 

明久「ああっ!もうダメ!死にそう!」

 

智也「島田さんは末恐ろしい人だな」

 

雄二「そんなことより今からミーティングを行うぞ」

 

瑞希「あの、痛かったら言って下さいね?」

 

秀吉「大変じゃったの」

 

秀吉が僕の肩を叩いて廊下に出る

 

智也「じゃあ明久ちゃんとこいよ」

 

~屋上にて~

 

雄二「明久。宣戦布告はしてきたな?」

 

明久「一応今日の午後に開戦予定と告げてきたけど」

 

美波「それじゃ、先にお昼ご飯ってことね?」

 

雄二「そうだな。明久、今日の昼ぐらいはまともなものを食べろよ?」

 

明久「そう思うならパンでも奢ってくれると嬉しいんだけど」

 

智也「そいつは無理な相談だなぁ明久」

 

瑞希「えっ?吉井君ってお昼食べない人なんですか?」

 

明久「いや。一応食べてるよ」

 

雄二「・・・・・あれは食べてると言えるのか?」

 

智也「ほんとだよね僕は生きていけないよ」

 

明久「失礼だな、何が言いたいのさ」

 

雄二、智也「だってお前の主食って水と塩だろう(でしょ)?」

 

明久「砂糖だって食べているさ!」

 

瑞希「あの、吉井君。水と塩と砂糖って、食べるとは言いませんよ・・・・」

 

秀吉「舐める、が表現としては正解じゃろうな」

 

雄二「ま、飯代まで遊びに使い込むお前が、悪いよな」

 

明久「仕送りが少ないんだよ!」

 

瑞希「・・・・・あの、良かったら私がお弁当を作ってきましょうか?」

 

明久「ゑ?本当にいいの?僕、塩と砂糖以外のものを食べるなんて久しぶりだよ!」

 

智也「どんな生活送ってんの?」

 

瑞希「はい。明日のお昼でよければ」

 

雄二「良かったじゃないか明久。手作り弁当だぞ?」

 

明久「うん!」

 

美波「・・・・・ふーん瑞希って随分優しいのね。吉井にだけ作ってくるなんて」

 

瑞希「あ、いえ!その皆さんにも・・・・」

 

雄二「俺達にも?いいのか?」

 

瑞希「はい。嫌じゃなかったら」

 

秀吉「それは楽しみじゃのう」

 

康太「・・・・・(コクコク)」

 

智也「助かるよ」

 

美波「・・・お手並み拝見ね」

 

瑞希「分かりました。それじゃ、皆に作ってきますね」

 

明久「姫路さんって優しいね 実は僕、初めて会う前から君のこと好きーー」

 

雄二「おい明久。今振られると弁当の話なくなるぞ」

 

智也「そして明久はこのまま何も食べれずに餓死して逝くことになるよ?」

 

明久「ーーにしたいと思ってました。」

 

秀吉「明久。それでは欲望をカミングアウトした、ただの変態じゃぞ」

 

雄二「明久。お前はたまに俺の想像を越えた人間になるときがあるな」

 

智也「もう格が違うよね」

 

明久「だって・・・お弁当が・・」

 

雄二「さて、話が逸れたな。試召戦争に戻ろう」

 

秀吉「雄二。1つ気になっていたんじゃが、どうしてDクラスなんじゃ?段階を踏んでいくならEクラスじゃろうし、勝負に出るならAクラスじゃろう?」

 

智也「そんなの簡単なことだよ。Eクラスを攻めないのは戦うまでもない相手だからだよ」

 

明久「え?でも、僕らよりはクラスが上だよ?」

 

雄二「ま、振り分け試験の時点では、な。でも実際の所は違う。オマエの周りにいる面子をよく見てみろ」

 

明久「えーっと・・・美少女二人と馬鹿が三人とムッツリが一人いるね」

 

雄二「誰が美少女だと!?」

 

康太「・・・・(ポッ)」

 

明久「雄二とムッツリーニが美少女に反応するの!?僕だけじゃツッコミ切れない!」

 

秀吉「まぁまぁ。落ち着くのじゃ、代表にムッツリーニ」

 

雄二「そ、そうだな ま、要するにだ 姫路と智也に問題のない今、正面からやりあってもEクラスには勝てる。Aクラスが目標である以上、Eクラスと戦っても意味がないってことだ」

 

明久「?それならDクラスとは正面からぶつかると厳しいの?」

 

智也「そうだね、確実とはいえないと思うよ」

 

明久「だったら、最初から目標のAクラスに挑もうよ」

 

雄二「初陣だからな。派手にやって景気づけしたいだろ?それに、打倒Aクラスの作戦に必要なプロセスだからな」

 

瑞希「あ、あの!」

 

智也「どうしたの姫路さん」

 

瑞希「えっと、その。吉井君と坂本君と北山君は、前から試召戦争について話し合っていたんですか?」

 

雄二「ああ、それか。それはついさっき、姫路の為にって明久に相談されてーー」

 

明久「それはそうと! さっきの話、Dクラスに勝てなかったら意味がないよ」

 

雄二「負けるわけがないさ お前らが俺に協力してくれるなら勝てる

いいかお前ら。ウチのクラスはーー最強だ」

 

美波「いいわね。面白そうじゃない!」

 

秀吉「そうじゃな。Aクラスの連中を引きずり落としてやるかの」

 

康太「・・・・・(グっ)」

 

瑞希「が、頑張りますっ」

 

智也「面白いこといってくれるじゃん」

 

雄二「そうか。それじゃ、作戦を説明しよう」

 

涼しい風がそよぐ屋上で、僕らは勝利の為の作戦に耳を傾けた。

 




遂に遂に次回から試験召喚戦争が始まります!!
いえーい
のりのりーーさん蒼龍さん
感想ありがとうございました。
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