気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した~外伝・カード紹介~ 作:名無しのカードバトラー
第一話「アイドル対バンド 前編」
「【アイドル対決】?」
「そうです。まぁ、向こうはバンドグループなのですが」
とある日、ユーロ軍管区内で定期公演を終えた
「最近、極東軍管区やアジア軍管区を中心に大頭してきている5人組のバンドグループがいます。そして、あちら側の提案でコラボしたいと申し出を受けています」
「あ、知ってる! 可愛い娘達が多いグループだよね!」
マネージャーの言葉にセシル・パヴィアが真っ先に反応した。意外とリサーチ力が高い彼女は知っていたのだろう。目をキラキラとさせていた。
「今はまだアジアくらいでしか知られてないけど後数年もすればきっと私達にも負けないくらいの人気グループになると思ってるよ!」
「へぇ、それはすごいね。私たちもうかうかしてられないじゃない」
セシルの説明はカルメンの心に火をつけたようでメラメラとやる気を上げている。しかし、今の話はライバルの大頭の話ではなく、コラボの話であった。
「それで、一体何をするんですか?」
「簡単に言えばコラボステージとサモンバトルだな。コラボステージはお互いの曲を歌ったりするのがメインだな」
「サモンバトル。やはり彼女たちも強いのでしょうか?」
この時代においてモンスターサモンをしない人間は存在しない。そう思える程に日常の中に溶け込んでいる。第一、モンスターサモン至上主義という言葉から分かる通り何事の解決にもモンスターサモンが使われる傾向がある。つまり、自分に有利に物事を進めたいのなら必然的に強くなるしかないのだ。
そういう意味で言えば
「当然だ。全員向こうの大会で何度か上位入りを果たしている。バンドが本業だからあまり公式の戦績は高くはないがな」
「そうなると3対5のサモンバトルという事?」
「さすがにそれだと時間が足りないからな。1対1のサモンバトルを予定している。向こうはボーカル担当の娘がやるらしいがこちらは誰でも良いと返答が来ている。どうする? エレナが相手になるか?」
「確かにリーダー同士という意味ならエレナが適任だよね。というか私はパスかな。流石に私のデッキを大観衆の前で見せられないよ」
「違う意味で悲鳴が上がりそうだよね」
セシルのデッキはワームデッキであり、見た目がグロテスクで有名であった。もし、そんなデッキを使用するセシルがサモンバトルをする事になれば阿鼻叫喚は必須と言えた。
「でも私は今回はやめておきます。実はデッキの改良中で暫くはサモンバトルはしないようにしているので」
「ならカルメンがするか? 俺としてはそれでいいが……」
エレナも断ったことで残るはカルメンだけとなり、マネージャーが確認の為に話を振るが当の本人はのほほんとしながら回答した。
「いいよー。私がやるよ」
「分かった。なら向こうにはそのように伝えておくから3人はコラボに向けてあちらの曲とか聞いておいてくれ。具体的にはこれから詰めていくことになるだろうけど曲を聞いておくことに越したことはないからな」
「「「はーい」」」
半年後、エレナ達
「みんなー! 今日は本当にありがとー!」
ライブも終盤に差し掛かったころ、ドリーム・ビーストのボーカル担当である豊川かなみが挨拶をする。2時間に渡る演奏は会場に集まった人たちを虜にし、大歓声をもって返答した。
当然ながらこの会場には6割以上が
「それじゃあ! 最後の曲に入る前に今日最大のイベント! 僕達ドリーム・ビーストと
「「「「「ウオオォォォォォッ!!!」」」」」
かなみの言葉に観客たちはこの日一番の歓声を上げた。この事は既に通達済みであり、誰が戦うのか観客たちもわかっていた。それだけにこのバトルを楽しみにしている者が多くおり、今か今かと待ち遠しく思っていたのだ。
「ドリーム・ビーストからは僕、豊川かなみが!」
「
6龍使いであるエレナのバトルが見れないことに幾人かはがっかりした様子だがそれでもカルメンのバトルを楽しみにしている声が多数上がる。そもそも、アイドルをしている為に活動はしていないがサモンバトルの実力は3人とも高いのだ。故に、新興のバンドグループである豊川かなみがどれだけ戦えるのかを予想していた。
サモンバトルを行うためにステージ上の音響機器や楽器は撤去され、それなりの空間を作り上げる。そして、バトルする二人がステージの端に移動し、準備を整えた。
「準備は良いですか?」
「勿論。いつでも良いよ~」
「それじゃあ、行きますよ!」
「「ゲーム! スタート!」」
こうして、二人のサモンバトルが開始されるのだった。