気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した~外伝・カード紹介~ 作:名無しのカードバトラー
「あ、私の先行だね~」
日本軍管区を中心に人気急上昇中のバンドグループ、ドリーム・ビーストとのコラボライブを開催した
そしてそれは豊川かなみに対しても同じであり、バンドに専念するためか公式大会の出場記録はあまりなく、実力が未知数という事でどれだけカルメンと戦えるのかという声が上がっていたりした。噂ではスイス軍管区の社員に気に入られて独自のテーマをもらっているというものもあり、注目度は高まっていた。
「私のターン! スタンバイフェイズ! メインフェイズ!」
そして、さっそくカルメンのターンが開始されたがその瞬間からカルメンの雰囲気は一変した。ふわふわとしたギャルっぽい雰囲気が狩人のように鋭い空気を纏いだしたのだ。
「私は“龍帝の軍師”を召喚する!」
カルメン・ベレイラ
コスト10→7
龍帝の軍師(戦闘モンスター)
コスト3 ドラゴン パワー1000 ダメージ0
カルメンが最初に召喚したのは中華風の衣装に身を包んだ竜人だった。軍師と名の付くようにそれらしい出で立ちをしており、かなみを興味深そうに見つめている。
「このカードの召喚時効果発動! 私はデッキから龍帝と名の付くカード1枚を手札に加えるわ。私が手札に加えるのは“隕龍帝メギア”!」
そういってカルメンが手札に加えた瞬間、そのモンスターが一瞬映り、巨大な咆哮を上げた。彼女の切り札である最強のドラゴンの登場に観客たちも歓声を上げる。
「更に“龍帝の軍師”は龍帝と名の付くモンスターの召喚コストを1軽減する効果を持っている! この効果で私はコスト3で“幼龍帝”を召喚する!」
カルメン・ベレイラ
コスト7→4
幼龍帝(戦闘モンスター)
コスト4 ドラゴン パワー12000 ダメージ1
次に召喚されたのは幼さを残したドラゴンだった。しかし、幼いとはいえそのステータスは一端のドラゴンと同等であり、名前に反して中々の実力を持っていた。
「“幼龍帝”の召喚時効果発動! 私は龍帝と名の付くモンスター1体をデッキから手札に加えるわ! 私は“岩龍帝ガイア”を手札に!」
ここまで2体のモンスターを召喚しているがいずれも効果でデッキサーチを行い、手札は5枚のままだった。手札の数はそれだけ可能性を秘めており、かなみも見守る観客たちもカルメンのターンはまだまだ続く事を理解した。
「そして“幼龍帝”の効果発動! このカードをセメタリーに送り、次に召喚する龍帝と名の付くモンスターの召喚コストを半分に出来るわ!」
「まさか!?」
「そう! 私は“岩龍帝ガイア”を“幼龍帝”と“龍帝の軍師”の効果で5軽減して召喚するわ!」
瞬間、カルメンの目の前のフィールドが破裂した。岩の破片が上空に舞い上がり、大穴が開いた地面より4足歩行の龍が姿を現した。その姿はごつくしたアルマジロにも見えるがそれよりもはるかに威厳ある姿をしており、見ている者すべてを圧倒する覇気を纏っている。まさに龍帝の名に相応しいモンスターだった。
カルメン・ベレイラ
コスト4→1
岩龍帝ガイア(戦闘モンスター)
コスト8 ランド/ドラゴン パワー26000 ダメージ0
「でかい……!」
「私はこれでターンエンドよ。さぁ、貴方は私の龍帝デッキにどう立ち向かうのかしら?」
龍帝。それはまさに龍を制する帝王たちで構成されたデッキであり、圧倒的な破壊力を有している。大型モンスターが多いために出すのにかなりのテクニカルを有するが一度登場すればその圧倒的な力で相手のフィールドをせん滅する事が可能な凶悪なデッキである。
カルメンは元々龍帝デッキを使用していたわけではなかったが黒崎龍吾にあこがれるうちにドラゴンデッキを使用するようになり、最終的にこのデッキに落ち着いたという過去がある。それだけの彼女のこのデッキを使用しての実力はかなり高かった。
「確かに強いけど僕だって負けてない! 僕のターン! スタンバイフェイズ! ドローフェイズ! メインフェイズ!」
だが、その程度で圧倒される程かなみは弱くはない。笑顔を浮かべながら彼女は自らのターンに入った。
豊川かなみ
手札5枚→6枚
「っ! 来た! 行くよ! 僕は“フェスクラヴ”を召喚する!」
豊川かなみ
コスト10→8
フェスクラヴ(戦闘モンスター)
コスト2 バンド パワー0 ダメージ0
「バンドテーマモンスター? 初めて見るわ……」
「へへーん! ここでみんなにお知らせです!」
カルメンは初めて見るテーマモンスターに困惑するがそれは観客たちも同じであり、予想外のカードにざわめきが起こっている。この中で動じていないのは同じバンドメンバーであるドリーム・ビーストだけだ。
それを受けて、豊川かなみは悪戯が成功したような笑みを浮かべて皆に話しかける。それと同時にライブのモニターが起動し、お知らせに合わせた映像が映し出された。
「これは今度発売される新たなテーマモンスターだよ! スイス軍管区の人がファンになってくれたみたいで僕たちをモチーフにしてカードを作ってくれたんだよ!」
その答えにざわめきは一層大きくなる。まさかあの噂が本当だっとは、という声が上がっているあたり、今回の贔屓とも取れる行いは周知の事実になっていたようだ。
「発売日は来月の一日! 僕が実際に使用して見せるから是非買ってみてね!」
宣伝していてほしいと言われたのだろう。かなみはそう締めくくるとカルメンに向き直った。
「バトル中なのにいきなりごめんね!」
「良いよ良いよ。むしろきちんと知れてよかったよ」
かなみがカルメンに謝罪するがこのくらいで怒るほど短期ではない為それを受け入れて、バトルは再開された。
「それじゃあ、続けて僕は“フェスクラヴ”をもう1体召喚するよ! “フェスクラヴ”はバンドテーマモンスターの召喚コストを2軽減できるから今度はノーコスト召喚だ!」
2体の軽減モンスターが並んだことでバンドテーマモンスターの召喚コストは4も軽減できるようになった。これによりカルメンは大量展開を警戒した。
「続いて僕は通常マジック“無限の可能性”を発動! この効果でデッキからコスト6のバンドテーマモンスターを2体まで手札に加える事が出来るよ!」
「2体まで……となるとコストは4で召喚出来てしまうわけね」
コスト6のモンスター2体が2コストで召喚。中々に厄介だとカルメンは感じるがその予想は大幅に外れていた。
「ちっちっちっ。それが違うんだなぁ! 僕が手札に加えた“無限獣-ギタール・ウルス”含め無限獣モンスターは自分フィールドのバンドテーマモンスターとライブステージと名の付くフィールドマジックの数だけ召喚コストを軽減できる効果を持っているのだ! つまり……」
「ノーコスト、召喚!?」
その瞬間、カルメンはぞっとした。未だかなみの手札は5枚、その中にどれだけのモンスターがいるかわからないがまだまだいるのだとしたら一気にライフを削られかねなかった。
「行くよ! 僕は“無限獣-ギタール・ウルス”をノーコスト召喚!」
そして、その場に熊を擬人化させたようなモンスターが姿を現した。その姿は何処かドリーム・ビーストのギター担当の娘に似ており、ドリーム・ビーストをモチーフに作られたという言葉に信ぴょう性が増した瞬間だった。
豊川かなみ
コスト8→8
無限獣-ギタール・ウルス(戦闘モンスター)
コスト6 アニマル/バンド パワー17000 ダメージ1
「そして僕は“レナ民”の効果発動! 自分フィールドにコスト6以上のバンドテーマモンスターが存在する場合、コストを支払わずに召喚出来る! あぁ、“フェスクラヴ”のおかげでどちらにしてもノーコスト召喚出来るけどね!」
豊川かなみ
コスト8→8
レナ民(戦闘モンスター)
コスト3 バンド/獣人 パワー6000 ダメージ1
「そして“レナ民”の効果でとあるフィールドマジック1枚を手札に加え、ここで“無限獣-ボーカル・レナード”をノーコスト召喚する!」
“無限の可能性”でデッキから手札に加えたモンスターのもう1体が満を持して召喚された。ボーカルと名前がある通り豊川かなみ自信をモチーフにされたモンスターであり、同じように笑顔が可愛らしいモンスターであった。
豊川かなみ
コスト8→8
無限獣-ボーカル・レナード(戦闘モンスター)
コスト6 アニマル/バンド パワー18000 ダメージ1
「“ボーカル・レナード”の召喚時効果発動! このカード以外の僕のフィールドのバンド及びアニマルテーマモンスターの数だけデッキからドローできる! 僕のフィールドには4体のバンドテーマモンスターがいる! よって、デッキから4枚ドローする!」
「うそでしょ!?」
豊川かなみ
手札3枚→7枚
まさかの事態に流石のカルメンも声を上げてしまった。これでかなみの手札は完全に回復し、再び展開する事が可能となってしまった。それに加えて未だコストは8も残っており、最悪の場合、このターンで負ける可能性すら浮上してきたのだ。
「よし! 良いカードを引いた! 僕は“無限獣-ギタール・ラバン”を召喚する!」
続けて召喚されたのは兎を擬人化したようなモンスターであり、これまでと同じように彼女のバンドメンバーをモチーフにしたモンスターであった。
豊川かなみ
コスト8→8
無限獣-ギタール・ラバン(戦闘モンスター)
コスト6 アニマル/バンド パワー12000 ダメージ1
もはや驚く事もないがこのモンスターも“フェスクラヴ”と自身の効果でコストが発生せずに召喚されている。
「“ギタール・ラバン”の召喚時効果発動! アニマルテーマを持たないバンドテーマモンスター1体を破壊する事でデッキから1枚ドローして、コストを2回復するよ!」
「……」
豊川かなみ
手札6枚→7枚
コスト8→10
もはや絶句としか言いようがない状況にカルメンは何も言う事が出来なかった。ここまで展開しておいてかなみの手札は1枚増えた状態になり、コストは全回復を果たしている。それにも関わらず、フィールドを見ればコスト6のモンスターが2体、コスト2のモンスターが2体の計4体が並んでおり、どう見ても出し切った後のフィールドにしか見えない。しかし、手札とコストを見れば相手がまだまだ展開可能なのは明白であった。
「そして、悪いですけど僕の勝利は確実ですね! 今ドローしたカードで最後の1体が揃いました!」
「っ!? まさか……!?」
彼女たちバンドメンバーをモチーフにした以上、5体並んで何かをするという可能性は高い。そして、今手札には残りが揃っていると言っているに等しかったのだ。
そして、その予想は敵中してしまった。
「僕は残りの二体! “無限獣-ピアノ・シィアン”と“無限獣-シンセサイザー・フェレット”を召喚!」
豊川かなみ
コスト10→10
無限獣-ピアノ・シィアン(戦闘モンスター)
コスト6 アニマル/バンド/天使 パワー16000 ダメージ1
無限獣-シンセサイザー・フェレット(戦闘モンスター)
コスト6 アニマル/バンド パワー10000 ダメージ1
「これで全員そろった! 僕たち、ドリーム・ビーストが!」
その言葉に反応し、5人のモンスターは決めポーズを取る。それはドリーム・ビーストでよく行われているポーズと似ており、そんな彼女たちを“フェスクラヴ”は必死に盛り上げている。
「だけどまだ足りないよ。僕たちはバンドグループ。当然それに見合ったステージが必要だよね! 僕はフィールドマジック“ライブステージ-虚ろなる白の世界”を発動する!
そして! 本来ならこのカードの発動コストは9だけど、自分フィールドに名前の異なる無限と名の付くバンドテーマモンスターが存在する場合、コストを支払わずに発動できる!」
「っ! 効果盛りすぎなんだよ……!」
思わず悪態をついてしまう程に凶悪なコンボ。最早彼女を止める事など不可能に近いだろう。
「“虚ろなる白の世界”は召喚時効果があるけど今回は使わないよ。そして僕はもう二つ! フィールドマジック“ライブステージ-インフィニティ・ドリーム!”と“ライブステージ-トラッシュ・ボックス”を発動する!」
豊川かなみ
コスト10→7→3
ここにきて漸くかなみのコストは減り始めたものの、それは盤面が整ったという事に他ならなかったそれは最早誰の目から見ても明らかであり、カルメンの表情はかなり焦りを感じさせるものになっていた。
「僕の準備はこれで完了! 行くよ! 僕はバトルフェイズに入るけどここで無限獣たちの効果を発動するよ!
先ずは“ギタール・ラバン”の効果! 自分フィールドに無限と名の付くバンドテーマモンスターが5体以上存在する場合、このカードの元々のパワーを2倍にする!
次に“ギタール・ウルス”と“ピアノ・シィアン”の効果! こちらも同じ条件で、同じく満たしているので自分フィールドのバンドテーマモンスターのパワーを+5000とダメージ+1するよ!
そして“トラッシュ・ボックス”は手札1枚をセメタリーに置く事でバンドテーマモンスターのパワーを+5000! “インフィニティ・ドリーム”はコスト無しでパワーを+3000だ!
最後に“虚ろなる白の世界”の効果! お互いのバトルフェイズ開始時にモンスターは体を+10000か、全てのバンドテーマモンスターのパワーを+5000か選べる! 僕は全体のパワーをアップするよ!」
「なっ!?」
豊川かなみ
手札2枚→1枚
無限獣-ボーカル・レナード
パワー18000→23000→28000→31000→36000
ダメージ1→2
無限獣-ギタール・ラバン
パワー12000→24000→29000→34000→37000→42000
ダメージ1→2
無限獣-ギタール・ウルス
パワー17000→22000→27000→30000→35000
ダメージ1→2
無限獣-ピアノ・シィアン
パワー16000→21000→26000→29000→34000
ダメージ1→2
無限獣-シンセサイザー・フェレット
パワー10000→15000→20000→23000→28000
ダメージ1→2
フェスクラヴ
パワー0→5000→10000→13000→18000
ダメージ0→1
フェスクラヴ
パワー0→5000→10000→13000→18000
ダメージ0→1
「パワー30000越えのモンスターが3体に40000越えが1体……!? パワー上がりすでしょ……!」
圧倒的な力はカルメンの表情を青くさせるには十分すぎた。本来パワーが0だった“フェスクラヴ”でさえコスト6相当のパワーを得ている時点でそのすごさが分かるだろう。
「ちなみにだけど“ボーカル・レナード”の効果で自分フィールドのモンスターは相手モンスター・マジックの効果で破壊されないし、破壊されたとしても“シンセサイザー・フェレット”の効果で手札に戻すことが出来るから」
それだけではなく、搦手への対策もきちんとされている。まさに隙の無い布陣と言えるだろう。それらの力が今、カルメンへと向けられようとしていた。
「行くよ! 僕は“ギタール・ラバン”でアタックだ!」
「っ! ならば私はカウンターマジック“ゼロ・グラビティ-無重力の壁-”を発動するわ! 相手のアタックを無効にし、このターンの間コスト4以上のアタックを封じるわ!」
だが、当然ながらカルメンもただでやられる程弱いサモナーではない。彼女は防御カードを使用し、相手のアタックを止めようとした。しかし、
「この瞬間、“虚ろなる白の世界”の効果発動! 相手モンスター・マジックの効果発動時にコストを2支払い、その発動を無効にして破壊する!」
「うそでしょ!?」
豊川かなみ
コスト3→1
かなみも負けてはいない。ここまで来て相手の防御を警戒しないわけがない。モンスターサモンはたった一枚のカードから逆転が起こる事さえあるゲームなのだから。
「この効果は1ターンに1度しか使用できないけどこれで十分! さぁ、どうしますか!?」
「……ライフで、受けます!」
カルメン・ベレイラ
ライフ6→4
苦々しくカルメンはダメージを受ける。防御カードを封じられた以上最早カルメンに出来る事はないのだろう。かなみは一気に勝負を仕掛けるべく攻勢を強めていく。
「次に“ギタール・ウルス”でアタック!」
「それもライフで受ける!」
カルメン・ベレイラ
ライフ4→2
これでカルメンは窮地に立たされる形となった。だが、だからと言って攻撃がやむわけではない。
「行け! “ボーカル・レナード”でアタック!」
「くっ! “龍帝の軍師”でブロック!」
これ以上は無理だと言わんばかりについにカルメンはブロック宣言をする。しかし、パワー30000越えの“ボーカル・レナード”にたかがパワー1000の“龍帝の軍師”が対抗できるはずがなく、あっけなく破壊された。しかし、これでモンスターをブロックするという役目は一応果たすこととなった。
「まだだ! “ピアノ・シィアン”でアタック!」
「“岩龍帝ガイア”でブロック! ブロック時、“岩龍帝ガイア”はパワーを+5000出来る。出来るが……」
後がないカルメンは温存してきた“岩龍帝ガイア”でブロックするが自身の効果でパワーを上げても31000とパワー34000の“ピアノ・シィアン”には届かなかった。当然、“ガイア”は“ピアノ・シィアン”によって破壊された。
これでカルメンのフィールドはがら空きとなった。手札は1枚でライフは2。対するかなみはアタックできるモンスターを3体も用意している。完全な詰みであった。
「これで止め! “シンセサイザー・フェレット”でアタック!」
「……ライフで、ライフで受けるわ!」
だが、それでもユーロ軍管区を代表する
カルメン・ベレイラ
ライフ2→0
「や、やったー! 僕の勝利だね!」
勝利をつかんだ事をかなみは全身で喜ぶ。そんな彼女を祝福するように観客たちも拍手と歓声を送る。
当初の予想ではカルメン相手にかなみがどれだけ戦えるのかと言われていたが蓋を開けてみれば後攻1ターンキルという圧倒的な結果で終了していた。かなみもそうだが彼女が使用したバンドテーマモンスターはあり得ない程の力を発揮していた。特に“ギタール・ラバン”は自身の効果も合わせて40000という中々見る事が出来ないパワーになっていた。他のモンスターもパワー30000を超えており、現状において最強と言われている“黒龍カラミティ・ドラッヘ”のパワーを超えるほどだった。
最強のモンスターよりパワーが高いというのはとてつもない衝撃であり、このライブに参加した観客たちの心をわしづかみにするほどだった。彼らは来月より発売されるバンドテーマモンスターを買いあさる事になるだろう。ファンとしてだけではなく、その圧倒的強さから。
「……いや~、負けちゃった。強いね~」
「いいえ、僕なんてまだまだですよ。たまたま初期手札が良かっただけです」
カルメンの言葉にかなみは照れくさそうに謙遜する。そこに勝利をつかんだ事による傲慢さはなく、ただ本当に祝福に照れているだけだった。
それが分かるだけにカルメンも悔しさこそ感じるが邪な感情を抱かずにすんでいた。もし、傲慢な態度が少しでもあればこうも穏やかに話す事は出来なかっただろう。
「
「っ! はい! 僕も負けませんよ!」
カルメンの不敵な笑みにかなみは笑顔で答えた。
こうして、二つのグループのコラボライブは大成功に終わり、最後にドリーム・ビーストの曲を歌いライブは終了した。
以降、ドリーム・ビーストの名は日本軍管区を超え、ユーロ軍管区にまで浸透するようになり、彼女たちは世界的に人気なバンドグループとして更なる躍進をしていくことになるのだった。