Lostbelt No2 悠久延焼世界 ゲッテルデメルング 消えない焔と巨人の絆 作:焔の隣人
「まじゅつくんれん」
『……』
「どうしたんだ?」
『あれが、魔術師というモノなのか?』
「? どうして?」
『オフェリアが怯えていたモノとは、随分と異なっているが』
……そうなのか?
「わかんない、ほかのまじゅつしに、あったことないもん」
『……まぁ、良い。おまえが納得しているのなら、俺が言うことはないのだろう』
「そーなのかー」
おれのいちぞくは、ねんしょーってきげんをもつらしい、よくわかんないけど。
『燃焼、だ。……俺とおまえが巡り会った一因も、その魔術起源とやらなんだろう』
「む、おまえもよくわかってないくせにえらそーに」
『おまえよりは、物事を理解する力はある』
「むむむむ」
するとのくせになまいきな、おまえおれなんだろ。
『さっさと、やるぞ。時間の無駄だ』
「はーい」
おれが、まじゅつをつかって、するとがなにかするらしい。
どうちょう? すれば、するとのちからがおれもつかえるとか、つかえないとか。
「ぐ、むむむ……あつい……」
『我慢しろ、害はない筈だ』
からだが、あつく、あつくなっていく。
むかしは、あんなにさむかったふゆなのに。
「うへへ……」
『……相変わらず、気味の悪い小僧だ』
さむいのはきらい、ひとりぼっちなきがするから。
あったかいのも、あついのもすき、おかあさまたちにぎゅーってしたときみたいだから。
「なんか、たのしくなってきた」
『調子に乗るな』
「ぐむむむむ……」
するときらい、ぜんぜんほめてくれないこいつ。
おれのくせして、おれのきらいなことするのか。
『子どもかおまえは……いや、子どもか』
「?」
ひとりでなんか、ぶつぶついってる。
さいきんのおれみたいだな。
『……』
『……おまえは、頑張っていると思うが、多少はな』
「!」
『……ほら、満足したのならさっさと続けるぞ』
「うん!」
『……フン』
おかあさま、おとうさま。
するとが、ほめてくれました。
「ニック」
「どうしたの、おとうさま」
「……すまない」
「? なんでないてるの?」
「……目に、ゴミが入ってしまってね」
「! だいじょうぶなの?」
「ああ、大丈夫さ……大丈夫だ」
「……ニック、私達の可愛いニック」
「?」
「そう遠くない未来の先に、君には困難が訪れてしまうだろう」
「■の問題を、君一人に押し付けてしまうことになる」
「……だが、これだけは忘れないで欲しい」
「信頼できる、仲間を、友人を作りなさい」
「ゆーじん? なかま?」
「……仲の良い人、ということさ」
「それっておともだち、とか?」
「そうだ」
「一人でもいい、大人数でもいい」
「とにかく、心の底から信頼できる友を、作りなさい」
「『仲間と共に頑張るからこそ、人は力を育むんだ』から」
「……むずかしくて、よくわかんない」
「ああ、今はそれで構わないよ」
「……おともだちって、どんなことするの?」
「む……そう、だな……」
「気兼ねなく、物事を言い合う……いや、それもそうなんだが」
「……そうだ」
「褒めるんだ、お互いを」
「ほめる?」
「ああ、お友達というのは、お互いの長所を認め合える存在さ」
「おとうさまたちが、おれにしてくれたみたいに?」
「そういうことになるかな?」
「……もしも、誰かが君を褒めてくれたなら」
「すぐにじゃなくてもいいから、必ずニックからも、褒めてあげなさい」