夏油傑の妹は幸せに生きたかった   作:アルトリア・ブラック(Main)

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第9話『呪術師らしいコト』

原龍を捕まえたのは12歳の時、同行していた術師と補助監督が死亡し、災害レベルの被害を及ぼし、捕まえた呪霊だった。

 

呪胎レベルでも十分強かったのに、戦いの中、成長し手持ちの特級三体を犠牲にしてゲットした。

 

原龍は美穂の呪霊操術とは相性最悪であり、ほぼ一撃必殺な所がある。

 

呪霊を消し飛ばず術式であるが故に使いたがらない呪霊であり、なおのこと周りに甚大な被害を与える。

 

領域を解除し、素早く原龍を下がらせる

 

「や、ヤバぁ…」

 

そこにクレーターが出来ており、ほんの少し当たっただけで複数の木が薙ぎ倒されていた。

 

「……逃した」

 

「え?!」

 

美穂はクレーターの中に行くと残穢を見て

 

「加減したのがまずかった。原龍の爆発が着弾する0.1秒の間に逃げられた」

 

「そんな時間差で?!」

 

釘崎の言葉に美穂はクレーターの真ん中を見て、考え込む

 

歌姫が指示を出していた

 

(…少なくとも、原龍が本気にならないと倒せないレベル…初めから原龍じゃなくてあの子にしたほうがよかったか…)

 

圧倒的高火力でぶっ叩くより、あの火山頭にやや劣る程度の火力を複数体出せば勝てる可能性はあっただろう。

 

(…いや、あんまりよくないか…?それも)

 

クレーターが出来るレベルだとしても、50%ぐらいしか本気を出させなかった。100%も本気を出させたら街諸共吹き飛ばしてしまう。

 

そんなのは、大災害レベルだ。

 

考え込んでいると、上の帳が破壊される

 

「帳が…!」

 

歌姫が驚く

 

クレーターの上に行く

 

五条悟が辺りを見渡していた。

 

 

 

 

 

 

ー五条悟ー

 

(火山頭は逃げたか、ていうか、かなり手加減させたな結友の奴。あっちは大丈夫だろ)

 

楽巖寺学長の元に瞬間移動する

 

「お前だな」

 

「ん!ラックラックぅうう!!」

 

「殺すな!!」

 

呪詛師を吹き飛ばし、花御の方を見る

 

学生達の退避のあと、美穂は五条の元に来ていた。

 

逃してしまったと伝えると

 

「捕まえようとした?」

 

「…結構強かったから手持ちに欲しかったのはある」

 

「初っ端から原龍で行ったのはエライけど、加減させるぐらいなら人を殺す事しか考えてないあの子で良かったよね」

 

五条の言葉にぐうの音も出ない

 

「…というか、原龍の本気をあともう少し出してたら普通に勝ててたけど、普通にあの場所も消し飛ばしちゃう」

 

一撃必殺すれば問題ないのだが、いかんせん場所がいけなかった

 

「兵士の呪霊じゃ勝てないの?」

 

「無理、純粋な火力ならあっちの方が上、でも、手持ちの特級呪霊複数でかかれば殴り殺せる」

 

原龍は周囲への被害を鑑みて日本が更地に近しい状態にならないと無理だ。

 

「じゃあ、今後その火山頭が出て来たら美穂が対処してくれないかな」

 

「良いけど、あの知性なら次は本気で殺しにくる。そうなると少なくとも被害は発生すると思う」

 

そう言うと『人死ぐらい良いんじゃない?』と人でなし発言をしていた。

 

「五条ー!!さっさと来なさい」

 

歌姫の大声に『はーい!』と答えていなくなる

 

 

 

それから五条達が呪詛師・呪霊が襲いかかって来た事の話をしていた。

 

「美穂が相手にした火山頭の事なんだけど、美穂の話じゃ、手持ちの特級呪霊でタコ殴りにすれば行けるって言ってたよ、みんなにもそれぐらい強くなってほしいとは思ってるけど」

 

「アレと同じぐらいは無理な話よ」

 

そばで見ていた歌姫の言葉に五条は『そりゃ、歌姫はねぇ〜』と揶揄う

 

夜蛾達は五条を無視し、交流会を取りやめることになったのだが

 

「いや、やろうよ、交流会の続き、それと、美穂を一日だけ借りたいなって」

 

「は?」

 

「何をさせるつもりじゃ」

 

その言葉に五条は『そんな大事にはしませんよ〜』と言う

 

「というわけで京都校の禪院美穂さんを一日お借りして東京校の強化日です!!」

 

テンションの高い五条と無表情の美穂の対比が凄まじい

 

「てか、なんで美穂?」

 

「しゃけ」

 

「なんで一日だけ?」

 

「………」

 

「よろしくお願いします!!」

↑虎杖

 

「いやね、呪霊をよく捕まえては使役してるの美穂だし、みんな自分の等級以上の呪霊と戦うチャンスだと思ったのよ」

 

「生徒殺す気?」

 

「ほんと」

 

「大丈夫、殺すところまではさせないから(半殺し程度)」

 

「なんか余計な事考えなかったか?」

 

美穂はポケットから折り畳んだプリントを見て

 

「真希ちゃんは4級だけど、二級呪霊は余裕で祓えるだろうから準一級出す。虎杖君は宿儺が出た場合を考えて特級で殺ろうかと思ったけど、余計にヤバいと思ったので一級」

 

「…なんか俺に対してだけ殺意凄くない?」

 

「それだけ期待されてるって思って良いよ」

 

そして、五条が帷を下ろす

 

美穂の視覚共有の関係で二人ずつやる事になる

 

1.真希、釘崎

 

2.虎杖、伏黒

 

3.パンダ、狗巻

 

真希と釘崎が戦っているのを見つつ

 

「…真希ちゃんはギリ準一級に勝ったけど、正直呪具が無くなったら心許ない」

 

まぁまぁボロボロな真希が簡易領域の中から出て来て帳の外に出ると合図してくれる

 

「うーん、野薔薇は?」

 

いつまでも出て来ない野薔薇のことを聞かれる

 

「一級は無理。普通に押されてる、術式は良いんだけど…」

 

視覚共有して見ている手前、かなり危なっかしいところがある。

 

そもそも、アレは後衛向きであるからそもそも単独任務が増えるであろう一級は無理な気がする。

 

正直に言えば、出した一級呪霊に釘さえ当てられない。相性の良い一級なら勝てるだろうが、出した一級は野薔薇の方が相性が悪い

 

これ以上やると野薔薇が死ぬなと思い、一級呪霊を下がらせる

 

「まだ勝ってない!!」

 

野薔薇がトンカチ向けて言ってくる

 

「いや、普通に死にそうだったから辞めた、ごめん出す呪霊間違えた」

 

五条は全員を一級術師に推薦したいらしいが…

 

(…うーん、良さそうに見えないなぁ)

 

次にやって来た伏黒と虎杖

 

伏黒はギリ一級に勝て、虎杖は黒閃を連発し呪霊を倒していた。

 

身体能力はすごいが、すごいだけなのも些か考えものである。

 

伏黒は純粋に諦めがちな思考をどうにかした方が良いと思うと伝える

 

「…美穂さん、訓練ありがとうございました」

 

休憩後、そう伏黒に言われる

 

校庭で走り込みをしている東京校のメンツを眺めながら美穂は『五条さんに頼まれたことだし、東京校の戦い方を知れてある意味こちらとしても充実していた』と話すも「そうですか」と返される

 

「…俺は、まだ一級に及びませんか」

 

そう言われアイスを食べながら伏黒を見る

 

「伏黒くんの場合は諦めがちな思考をどうにかすれば問題ないと思う」

 

「…諦めがちな思考って…」

 

「安牌を取りがちでしょ」

 

「!」

 

伏黒がビクつく、それを見ながら美穂は多くの呪霊を捕まえた日々やイカれ東堂を思い出す

 

「奥の手に頼るのはその内身を滅ぼすよ」

 

伏黒がやたら頼ろうとしている奥の手に関しては禪院家で調べある意味頼るのも無理はないと思ったが

 

「その奥の手を倒せる存在は、多分ゴマンといるから」

 

「…いるんですか、そんな存在」

 

伏黒の言葉に真正面を向き、地面に図を書きながら

 

「禪院家の書物じゃ、今までの術者は誰も調伏出来なかった、と書かれてた、それは逆に言えば一撃必殺な術式なら葬れる可能性は高い」

 

そう言って図に原龍と書く

 

「……そんな無茶な…」

 

「思ったより無理じゃないかもしれない。倒し方はいろいろ解釈を変えれば可能かもしれない」

 

原龍のような一撃必殺な術式(周りに多大な被害を及ぼすが)や五条悟の使う虚式のような破壊力なら倒せる可能性はある。

 

「…俺の力量では無理ですよ…」

 

そもそも、式神の中にそんな高火力持ちなんていませんよと言われ

 

「…脳みそ硬いー」

 

そう茶化すと露骨に嫌そうな顔をされる

 

「式神を効率よく破壊して行って一撃必殺な式神にする。それをぶつければ倒せる可能性は高い」

 

「………」

 

「まぁあくまで可能性って言うだけで確率は高くないけど、見たことないから分からないし」

 

そう話すと伏黒も案を考える素振りを見せたが、やる気はないのか納得してくれる

 

「美穂ー!訓練の相手頼むー!」

 

真希の言葉に手を振って立ち上がる

 

 

 

 

 

その夜、美穂は自分の戦い方を見直していた。

 

訓練後に五条に何となく『呪霊の戦闘方法を真似できたら強そうだよねー』と言われたからだ。

 

(…確かに、死神の使ってる武器を併用出来たら強いけどなぁ…)

 

体育館にて、死神の武器を持ちたくて出すと死神が首を振る

 

他の武器を使っている呪霊を出したらやたら死神に邪魔をされる

 

「……意地悪」

 

そう死神を睨みながら言うと死神は頑なに譲らなかった。

 

「じゃあ、原龍の呪力を」

 

そう言って陰から原龍の手が伸びて来る。

 

「!!」

 

死神が何を思ったのか一気に近寄って来る

 

ほんの少し、原龍に触れた瞬間…

 

ガンッ!!という音と共に体育館が爆発する

 

「な、なに!?」

 

歌姫が飛んでくる

 

「ちょっとー美穂〜?何してんのー?」

 

そう言って五条も着いて来る

 

「ハァ!?この爆破、美穂がやったの!?」

 

瓦礫の山から出てきた美穂は「すみません、ミスりました」と素直に謝る。

 

「やらかしたの!?硝子呼んでくるから待ってて!」

 

そう言って歌姫がいなくなったのを見て五条がこちらを見てくる

 

「何やらかしたら爆破するの?」

 

そう聞かれ『いろいろ研究してたらやらかしました』と伝えると

 

「あんまり無理したらダメだよ、術式の多用は体に悪影響を及ぼすんだから」

 

そう言って居なくなる五条を見つつ、瓦礫に座り込む

 

「…なるほどなぁ…」

 

呪霊操術が稀少だと言われてる理由が分かりため息をつく

 

呪霊操術を見た直毘人が『良い術式だな』と知らないような反応をされたのを思い出す。

 

呪霊操術が夏油傑の使っている術式だから反感を持ち嫌がらせで特級認定されたわけではないこと

 

「………こんな術式持ってたらまずもって長生きできないよなぁ…」

 

呪霊を飲み込む時の味が酷いのも、頷ける

 

(…美味しかったらそれはそれでヤバいんだろうけど…)

 

その不味いという感覚こそ、警告の一端だったのかもしれない。

 

「あー…つっかれた…」

 

そう言って地面に伸びる

 

 




【手持ち呪霊の強さ】
原龍爆破→宿儺の指10以上(ただし本気の場合)
死神→宿儺の指5本分(縛りによっては大きく変動)
荒御霊→宿儺の指3本分(物理というより呪いに能力を振っているから)
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