のなんて事ない日常のお話です。
なんて事ない夏の日。
今日は休みの日だったので一人ソファに寝転がってボーッとする予定だった。
「もしもーし、託夜さーん」
なんて呼びかけてきながらオレの顔を覗き込んでくる長い黒髪の女性が居なければ、ね。
「……
いつも休みが被るとこうして遊びに来る。
「自由に上がっていいって合鍵渡した人だーれだ」
「……オレだなぁ……」
こんなやり取りも何回目だったかな。
とりあえず、オレは起き上がって陽奈華が隣に座ってきた。
「で、今日は何用で?」
「特にこれといった予定も無いし、家に今人居ないので寂しいから来たのだ。外歩こうにも無駄に暑いし」
「ここもオレしか居ないけどね」
「一人よりいーの。託夜のそばなら安心できるし」
……そんな信用されてもなぁ。
「毎度思うけどオレが何か変な事するとか考えないの?」
「変なことぉ? 今まで何もしてこなかったのに今更?」
「確かにそうだなぁ」
二人して笑い合う。
こうしてるとホントに平和だなぁって実感する。
「あ、そういえば妹さんは元気? 今は大学生してるんだっけ」
ふと思い出す。
陽奈華がことある事に自慢してくる五歳ほど年下の妹さん。
写真くらいでしか見たことないけど、どっかの姉と違って柔らかそうな雰囲気だった。
「
「いいねぇ。妹さんに憧れ持ってもらえて」
「でしょ。どっかの一人っ子さんと違って可愛い妹がいて嬉しいわ〜」
「はいはい。良かったですねぇ」
妹の話になるとこんな調子。
オレとしては自慢してくる陽奈華自身が可愛いと思うけど。
「……あ、思い出した。愛幸陽に買い物頼まれてたんだった」
「あ、そうなのか。買ってくる?」
「うーん……託夜ぁ、どうせ暇でしょ〜? 付き合って〜。荷物持ち〜」
しれっとオレに寄りかかって甘えるような声出してくる。
仕事の時はカッコいいって評判なんだけどなぁ。
ONとOFFの差というか……なんか温度差が激しいのが彼女だったりする。
「……仕方ないなぁ陽奈華ちゃんは。準備するから待機よろしく」
陽奈華が寄りかかった状態のまま立ち上がって、彼女は当たり前ながら支えを失ってソファに寝転がる形に。
「わぁい託夜大好き〜」
「はいはい」
苦笑しながら準備しに寝室の方に向かう。
とは言えすぐに準備は終わり、リビングの方へ戻る。
陽奈華といえばソファで寝転がってくつろいでらっしゃる。
「おーい、準備できたぞー」
「あ、おぅけー、行こ〜」
ぬるりと起き上がってこっちに笑いかけてくる。
仕事中とは違う、柔らかい笑顔。
それを守りたいって思いから警官を目指してたのに、まさかその相手も同じ職にいるとは思ってなかったなぁって改めて思う。
おかげで今ではコンビ扱いされてるし。
「……おーい託夜? 行けるんじゃないのー?」
……気が抜けてたのはオレもか。
「ごめんごめん。行こうか」
陽奈華と並んで家を出る。
その後は、妹さんに頼まれた買い物をしたり、陽奈華の寄り道に付き合わされたり。
実に平和な一日だった。
こんな日常が続けば良いんだけど。なーんてね。
……でも、暑いのはごめんだな。
基本的にこんな感じで、短めで特に前後の繋がりがない話を投稿予定です。
本編の方が気になった方はTwitterの方をチェックして貰えると情報を得れるかと思います。