青春は血を使いながら生きていこうと思う   作:白花 遥

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うっす作者でございます
とてもお久しぶりです、中々続きを書けないままめっちゃ時間が過ぎてました
まあボチボチ再開を頑張ります

エデン条約の方をちまちま進めていきますので暖かい目で見てくれると助かります

いつも皆様閲覧してくださりありがとうございました
感謝を伝えるには遅すぎるかもしれませんが、それでも応援してくださるかたのおかげで作者が存在しているので改めて伝えようと思います

ではでは、暇つぶしにどうぞ


雨の日の溶血

窓の外を雫が伝い落ちていく。

雲間から差す日の光はどうやら今日は機嫌が悪いようなので、顔を出す気はなさそうに見える。晴れた空を曇天が覆うせいか、些か時間の流れが早く感じる。

 

今日は、雨の日。俺が無能の日だ。

 

ーーーーー

 

俺の術式、赤血操術の弱点は大量の水...つまりは今日みたいな雨の日であると体外での血液操作がほぼ不可能になる。とはいえ、硬化させれば問題ない、が...

キヴォトスのような弾丸が飛び交う学園都市となるとこちらとしても削られるばかりになるのでそうなると必然的に赤鱗躍動単体となる。

しかしそうなると勝算は多少なりとも低下する。どこぞの炎の錬金術師のような感じではないのだが、ほぼほぼ同じ感じになるのでぐうの音も出ない

 

そんなわけで今日の仕事は書類仕事だ。まあうん、退屈だ

 

まあ、こんな雨の日ともなればお相手さんもほとんど動かない。それこそこんな日でも動くのは頭のおかしい奴らだろう。

 

「報告します!美食研究会が愛清フウカを拉致して逃亡中とのことです!」

 

いたわ頭のおかしい奴ら、飯の感動を返してほしい。

ほんとなら俺も行きたいところだが、生憎の天気ともなれば大半から猛反対される。仕方がないので委員長たちを見送って、ぼんやり仕事しよう。

 

 

「んんっ...シロウ、少しいいですか?」

 

「...?はい、なんですか?行政官」

 

 

久しぶりに向き合う書類に向き合い、同じような作業を繰り返す。

退屈さ、あるいは眠気に近いような重さが体にのしかかってきたころ。それを破るように久しぶりに行政官が声をかけてきた。

基本は委員長と俺の話し合いに多分苛立ちを感じての説教的なことがほとんどなので、こうして向こう側から話しかけてくる話し合いのようなものは珍しいだろう

 

「その...シロウさえよければ?オペレーター業務も教えたいと、思うのですが」

 

オペレーター、オペレーターかぁ...

要はこういう書類仕事のみの日に俺が行政官がやっているようなことをやるということだろう。相手の素性、どんな武器種を使うか、基本的にどのような立ち回りをするのか、それをするならどう立ち回ればいいのか。

情報戦と纏める方が分かりやすいだろう

 

まあ、気にはなる...が

 

「行政官」

 

「は、はい!」

 

「俺、そういうマルチタスク系は苦手なのですみませんが遠慮します」

 

はっきりというが、俺は馬鹿だしなんでもかんでも出来る人間でもない。出来ることには限りがあるし、同時並行業務ならば尚のことだ。

そもそも、今からやるとして仮に俺がそれをものとするまでどのくらいの歳月がかかるのだろう。それにそれを習得するということ=俺は前線から引かされるコースまっしぐらなのでやったら詰みだと思う

 

「あぁ、はい。そうですか。えぇえぇ知っていましたよシロウがそういうことをしない人だとは思っていましたよ。でももう少し言い方があるんじゃないですか?相手を立てる言い方というのも協力関係においては大事になってきますし、もう少し優しくしてくれたっていいじゃないですか」

 

あぁ、行政官のエタ愚痴モードだ。これになると長いんだよなぁ。いやまあぶっきらぼうに言う俺が悪いんだろうけどさ、こういうときって話半分くらいに聞いておくのが得策なんだよなぁ。なんつーか、聞こうとするとこっちがもってかれる。

 

「行政官みたいな頭良くて美人な人じゃないと...俺には出来ませんよ、キリッ。みたいな感じにやってくださいよ、なんですか誘った私が馬鹿みたいじゃないですか。はあ?馬鹿じゃないですが?私賢いですが?なんなんですか?」

 

なんなんだろうね

それから行政官のことはそっとしておいて書類業務を進めることにした。

行政官もぶつくさ言いながらも手は動かしてくれているから業務自体に問題は多分ないだろう。

 

そんな行政官を尻目にふと窓を見る。窓を伝う雨の勢いは止まる気配はなく、少し早めの梅雨なのだろうかといわんばかりに地面にはじける音が間延びしていた。

こんな中でも戦えたら俺はもっと誰かを救えるのではないだろうか、そう思うと今の何も出来ない自分が少し歯がゆく思えてくる。

 

だからなんとなく雨の中で特訓というものをしてみたくなった

赤鱗躍動を行えば雨の中でも体温を保つことが出来て、インスピレーションとしてもとてもよい経験が得られる。術式におけるインスピレーションは新たな解釈を生むための一因になるから得られるのは大事だ。それに赤鱗躍動を使い続ければ、載も自ずと使えるようになれるだろう。利点しかなかった。だったらやるしかない、この訓練を...!

そうと決まればとっとと仕事を終わらせて訓練をしよう。何、俺だってやる気さえ出せればこんなもの些事だ。

 

そうして俺は作業のbpmを上げて仕事を終わらせにかかった。

やってみようと思えばあっさり終わり、なんだこんなものかと思いつつ詰みあがった書類の山を見る。

やることはやったわけだし、行政官に一言伝えて行くとしよう

 

「そもそもシロウが自分の体を大事にしないから私だって心配するわけですし、後ろで補佐すればいいじゃないですか。「あの、行政官」楽しいですよ?なんなら楽しくさせますが?そんなにじっとしてるのが嫌なんですか?あなたはマグロですが?「ぎょーせーかーん?」」

 

はあ?!私マグロじゃないですが?!?!

 

うわぁ?!何の話ですか?!

 

「あっ、し、シロウ」

 

「やっと気づきましたか、行政官。今日の分は終わったんで今から軽く外でトレーニングしてくるので」

 

「は、はぁ...え、外ですか?!」

 

「え?はい、外ですけど」

 

「今からですか?!」

 

「はい、じゃあそういうことなんで」

 

行政官の言葉も待たずに脱兎のごとく駆けだす。何か叫んでいたような気もするが俺にとっては知ったことじゃないし、今は雨の中の訓練ワクワク。という感情でいっぱいである。

外に飛び出せば未だ雨は降り続いており、絶賛もってこいなのである。

カバンを置き、上着と靴などを脱いだあと赤鱗躍動を発動し、走り出す。

 

うん、超楽しい

 

「ひゃっほー!雨だ雨だー!」

 

グラウンドを駆け回りながら、飛び跳ねる。

百斂なども試したいところだが、傷ついたまま雨の中走り回ればセナさんに何言われるかわかったものではないのでやめておこう。

しかしながら、視界は悪いし、雨に濡れて体が重く感じるとあの人たちが止めてくるのも分からないわけではない、しかし俺には策がある。要は雨の中でも弾丸を防げるすべを用意すればいいんだ。

 

「シロウ!」

 

そんなことを考えていると、傘をさした行政官が走ってきた。

 

「あぁ、行政官」

 

「あぁではありません!どうしてこんな馬鹿みたいなことをしているんですか!」

 

「行政官」

 

「な、なんですか」

 

「それは俺が雨の中でも動けるようになるためです」

 

キリッとした顔でいえば、心配そうな顔をしていた行政官の顔が真顔になった。

一体、どうしたというんだ...と考えていた瞬間腕を掴まれて引きずり始められる

 

「えっ、あっ、行政官?」

 

「あなたは変なところで馬鹿みたいにではなく馬鹿になることをすっかり忘れていましたよ。心配して損でした」

 

そんなことを話しながらも行政官はずりずり俺を引きずる

 

「ちょ、行政官痛い!俺裸足だから引きずられると痛いです!」

 

「うるさいです、そんなに痛いなら大人しく歩いてください」

 

「だ、だってこっち救急医学部じゃないですか!」

 

「えぇそれはもちろん。あなたみたいな馬鹿には灸を据える必要がありますから、据えてもらうだけですよ」

 

「い、嫌ァ!行政官離してください!俺はまだ雨の中を走り回りたいんです!」

 

「あなた犬じゃないんですよ?!なんでいつもやる気なさそうなのにこんなときだけ元気なんですか!ほら!大人しくついてきなさい!バカシロウ!」

 

「嫌ァァァァァ!!!!!!」

 

ーーーーー

 

その後、帰ってきた委員長に連行され、俺は救急医学部にぶちこまれた。

そのあとどうなったかって?

 

「シロウ、こっちを見てください」

 

「........」

 

「見ないなら点滴をさして物理的に動けなくしますよ?」

 

「....すみませんでした」

 

ベッドに固定されてセナさんと見つめ合いっこだわ。

わ~、顔美人~...はい

 




アコちゃんは声がデカい(何がとは言わないけど)
雨の中で駆け回るシロウくんの様はおそらく犬

いつものけだるげとは大違いだぜ!

アコちゃんとシロウくんがいるとやかましい代わりにきっと楽しくはなるんじゃないかな、なんて思ってます


では、また次回。気長に待っててくださいね

感想くれたら、嬉しいです

あと、少しお話を整理するので番外は一度消します
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